出来るとは言っていない(`・ω・´)キリッ
目が覚める
いつもの目覚ましの音が聞こえない。
(あれ?なんだここ)
記憶がぼんやりとしている。立ち上がりわかったことは2つ。
自分が今学校の屋上にいる事。そして
『いつもの日常が終わってしまったこと』
叫びたくなるような思いだったが、そんな場合ではない。今はまだ安全の確保ができてない。そこで屋上に飛び込んできた時を思い出した。確かに何人か居たのは覚えている。辺りを見回すとそこには3人の女子生徒と国語の教師の佐倉 慈先生が居た。今は寝ているようだ。女子生徒のうちの一人は丈槍だった。
(よくあの知能で生き延びれたもんだ。いや、佐倉先生のおかげか。)
日が昇り始めた頃だったためまだ空は暗かった。彼女たちはまだ目を覚まさないようだ。教室で手に入れたバットを手に持ちゆっくりと扉を開け学校の中に入る。そこには死体が転がっていた。頭からはジェル状のドロっとした液体が垂れていた。顔の形もがたがたになっていた。
(コイツも俺が倒したうちの一人だろうか?)
生きる事に必死になっていたため全く顔なんて覚えていなかった。
階段を下り廊下を覗くと何故か『奴』は一体もいなかった。それだけ確認して階段を登る。屋上の扉を開けるともう皆起きていた。
「紅希君、どこへ行っていたの?」
佐倉先生が聞いてくる。
「少しだけ様子を見てきました。今は数が少ないようでした」
「全く、めぐねえが言ってた通りの無茶するやつなんだな。私は恵飛須沢 胡桃(えびすざわ くるみ)だ。よろしくな。」
「私は若狭 悠里(わかさ ゆうり)よ。あまり無茶はしてはダメよ?」
「どうやら佐倉先生からいろいろ聴いてるみたいだが、一応名前も。俺は如月 紅希だ。これからよろしく。
で、これからどうする?」
「そうね、まずは学校内に安全な地域を設けないと。屋上だけでの生活はまず不可能よ」
若狭が言う。彼女は冷静に考えているし、状況の把握も得意そうだ。そういえば、胡桃のジャージには血が付いていた。きっと彼女も経験しているのだろう。
「よし、それなら私と紅希で行けるよな。」
胡桃はそう言ってこっちに顔を向ける。この中で男子は俺だけだし、まぁ当然だろう。
「わかった、任せろ。おい丈槍、大丈夫かー?」
さっきから竹槍は顔を俯いていた。やはり、彼女にはこんな状況はきついだろう。すると丈槍が顔を上げた。
「うん、大丈夫だよ。」
彼女は笑顔だったが、その笑顔は無理をしているのが感じられた。
「紅希君、あなたは無茶ばかりしているけれど、命はひとつしか無いのよ?安全に行動してね」
「大丈夫です。任せてください。俺だって考える脳みそくらいはありますよ?」
再び階段を下りる。やはりそこには『奴』の姿は無かった。
「おかしいわね。昨日はあんなにたくさんの数がいたっていうのに。昨日の光景が嘘のように思えるくらいね」
「みんな帰っちゃったのかな?」
丈槍がいつも通りのおかしな考えを口にする。
「確かに今日は土曜日だしな。学校は休みだもんな~」
「それなら、今の内に机でバリケードを設けましょう。」
ーーーーーー
「こんなもんでいいかな?」
「うん、ありがとうね紅希君。やっぱり男の子は頼りになるわ」
「いつもは先生に迷惑かけてばっかりですけどね。こんな時くらいは役に立てるように頑張りますよ。」
「おーい、みんなー、これ見てよ。」
丈槍が皆に呼びかける。何事かと思い向かう。そこは生徒会室だった。
「これは、乾パンか。非常食として有名だけど、なんでこんなとこにあるんだよ。私は食べたことはないけど、今は嬉しいな。」
その他にも水も入っていた。
「結構たくさんあるし、しばらくは持ちそうね。」
そういえば、何も食べていないためお腹がすいていた。
「早速頂いてもいいかな?」
「そうね、皆お腹空いてるわよね?じゃあ朝ごはんということで頂きましょうか」
「「「いただきます」」」
乾パンを口の中に放り入れる。
「うわ、めっちゃパサパサするな。」
「はい水どうぞ。これは水なしだときついな~」
胡桃から水を渡される。口に含み乾パンをふやかしながら食べる。一応腹には溜まったから良いがこのままだと水はすぐに尽きてしまうな。
「ここなら生活の本拠地として使えそうね。ここを中心に生活していきいましょうか。」
「そうだな。けど、電気とかって使えるのか?俺はそういうの詳しくないんだけれど」
「この学校にはソーラーパネルと蓄電施設があるわ。それに貯水庫に浄水施設もあるから水も電気も使えると思うけれど。」
「ええ!?この学校にそんな施設があったの?すごいねめぐねえ!!」
「もうめぐねえじゃなくて佐倉先生でしょ?こんな状況でも私は教師として頑張るんだから」
とりあえずは安全な地域ができた。それに心強い仲間もできた。ここから、また日常を作り上げていくことはできるだろうか?先の事よりも今を生きることにしよう。考えてもしょうがないだろう。
ーーーー
作業を進め3階の教室は全て綺麗に掃除をした。そのうち二つを寝室として確保した。
「もう夜か。やっぱりあっというまだな、一日は。」
生徒会室に胡桃がいたため話かける。悠里は園芸をしに行き、丈槍は佐倉先生と勉強をしていた。こんな状況でも丈槍は勉強しないといけないなんて、それほど危険な学力なのだろう。
「そうだな。けど、こんなに充実した日は初めてな気がするよ。シャワー動くみたいだから、行ってきたらどうだ?ちゃんと動くか確認もお願いしたいし。」
「わかった。じゃあ行ってくるよ。」
シャワールームで服を脱ぎ適当にまとめる。シャワーからは温かいお湯が出てきた。体を洗うと心も洗われるってこんな感じなのか。今まで考え事が重くのしかかっていたが軽くなった気がする。
再び生徒会室に戻る。そこにはみんなの姿があった。
「あ、紅希君。シャワーどうだった?」
「異常なしだったよ。お陰でスッキリしたよ。」
「今日はもう寝るか。時計は無いけどそろそろ10時くらいだろ。」
「俺だったら普通に起きている時間だけれどな。」
「紅希君、女子はしっかりと睡眠をとるようにしてるのよ?あなたは睡眠時間きちんと取れてる?」
スタイルの良い若狭に言われてしまっては返しようがないな。まあ、することもないし睡眠時間を長くするのも悪くはないしな。
そして、少し会話を楽しんだあと女子と男子にわかれた。とは言っても男子は一人しかいないが。一人きりだとやはり寂しいな。だからといって、女子の隣は無理だが。
そこで親友の蒼星を思い出す。
「あんな別れがあるかよ。さっさといつもみたいにひょこっと出てこいよ。そして、いつものように競い合おうぜ。」
そんなことを口にしながら、静かに眠りについた。
前回より書いたような気がするのに文字数は少なくなっている
こんなに大変なのか(´・ω・`)