問題児たちが異世界から来るそうですよ?~英雄を統べし神子~ 作:覡 殺梛
4話です。
ん~どうしても・・・他の作者様と似たような展開になってしまう部分が出てきてしまう・・・できる限りオリジナル要素を入れたいんだけど投稿した後に誤字探しのために読み返してみると「あれ?この展開あの作品といっしょじゃね?」となってしまうことが・・・
なんとか・・・しないとなぁ(汗)
とにかく!こんな駄文をお気に入りにいれてくれた方がまずは20名を超えましたした!ありがとうございます!
これからも鋭意努力していきたいとおもいます!
感想、評価お待ちしています。
ではどうぞ♪
ギフトゲーム当日・ステージ入り口前
「なあこれもう始まってるんだよな?」
「ええ、ですが契約書類が・・・。あ、ありましたよ皆さん!」
壁に貼り付けられていた契約書類を全員で覗き込む
『ギフトゲーム名 ”FAIRYTALE in PERSEUS”
・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜
久遠 飛鳥
春日部 耀
天城 刀馬
北郷 絢
・”ノーネーム”ゲームマスター ジン=ラッセル
・”ペルセウス”ゲームマスター ルイオス=ペルセウス
・クリア条件 ホスト側のゲームマスターを打倒
・敗北条件 プレイヤー側のゲームマスターによる降伏
プレイヤー側のゲームマスターの失格
プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
その他ゲーム詳細エトセトラ・・・
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、”ノーネーム”はギフトゲームに参加します。
”ペルセウス”印』
「ん~これは、俺の出番かな」
「そうだな、お前の召喚で恐らく使ってくるだろう不可視の兜を人数分集めてもらうのが一番だろ」
「りょーかい!そんじゃま、召喚・・・兵たちが夢の後・千日夜!」
刀馬の召喚によって二十人の武将達がしょうかんされる。
「みんな、今回の相手の中には見えない敵も存在する。けど気配なんかは消せないみたいだから貴女たちなら探れるはず。で、その見えない奴らから兜をここにいる人数分集めてきて欲しい」
『御意!』
「リーダーは朱理、お願いね」
「お任せくださいご主人様♪では、皆さん出陣します!」
朱理(諸葛亮)の指示に従い武将達が駆けていく。
「いやあ、今回のゲームはお前がいなかったらやばかったかもしれねえな」
「確かにな、作戦自体はいくつか立てられるがどれも絶対に上手くいくって保障はないからな」
「そうね、正直情けないわ」
「でも、私も飛鳥も、刀馬の修行のお陰で確実に強くなってる。焦る必要はないと思う」
「春日部さん・・・そうね。これからもお願いね刀馬君」
「まかせとけ!」
三人の様子を見ていた十六夜が不貞腐れたように声をかける。
「おい刀馬!俺にはいつになったら修行つけてくれるんだよ!」
「十六夜にはこのゲームが終わってからになるな。お前の場合身体能力は問題ないから、業から教えていくことになる。ただ、これにはまとまった時間が必要だし俺の体も本調子じゃないからお前と組み手すらできない」
「あ~そうか。まだ内蔵のほうは完治してなかったんだっけな・・・」
「そういうことだよ」
十六夜は納得したようにうなずいた。
どうでも良い話で時間をつぶして三十分が経過したころ・・・。
「ご主人様~♪」
朱理たちが人数分の兜を持って帰ってきた。
「お帰り朱理。みんなもお疲れ様」
そろって軽く会釈をした後、武将達は帰っていった。
「さて、一応大事をとって一人だけ召喚しとくかな」
そういって刀馬が謙信を召喚し、兜を被って宮殿へと足を進めた。
謙信の分はどうやら黒ウサギの分も取ってきたため間に合ったらしい。
~宮殿・最上階~
「皆さん!ご無事でしたか!」
「いや、あの状況でやられる事自体ありえないだろ」
「だな」
「---ふん。ほんとに使えない奴ら。今回の一件でまとめて粛清しないと」
ルイオスはブーツから生える翼で空を移動しながら見下ろす形で止まる。
「オイオイ一人も失格にできなかったのかよ。まあでもこれで誰のおかげでコミュニティが存続できているか身にしみただろうしいいか。なにわともあれ、ようこそ白亜の宮殿・最上階へ。ゲームマスターとして相手をしましょう。・・・・・あれ、この台詞言うのってはじめてかも?」
ルイオスはギフトカードから炎の弓を取り出す。
「ごめんみんな。まずは私にやらせてくれないかな」
「耀?」
「ガルドの時は、油断して、刀馬を傷つけてしまった。だから、私は今日まで必死に修行してきたつもり。どれだけ強くなれたか、試したいの」
「ふう・・・OK。ただし、やるからには勝て。この俺様が譲ってやるんだ、負けたら承知しないからな」
「耀、ならルイオスは貴女にまかせる。ただし、元・魔王の方は私と謙信で相手するからね」
「ん・・・わかった」
その様子をお見ていたルイオスは完全に無視されたことで怒りをあらわにした。
「この!名無し風情が・・・つけあがるなよ!」
「おいおい、待ってやってるのはこっちの方だぜ?さっさとかかって来いよ。七光りのお坊ちゃん?」
「この!潰してやる・・・徹底的に潰してやるぞ!目覚めろーーー”アルゴルの魔王”!!」
ルイオスが宣言すると、辺りは褐色の光に染まり、視界を染めていく。
白亜の宮殿に共鳴するように甲高い女の声が響き渡った。
『ra・・・・・・Ra、GEEEEEEYAAAAAAAaaaaaaaaa!!!』
それは最早、人の言語野で理解できる叫びではなかった。冒頭こそ謳うような声であったが、それさえも中枢を狂わせるほどの不況和音だ。
「っ!・・・謙信!!」
「承知!」
刀馬の叫びに謙信は、両手に持った刀を交差するように払い、アルゴールの出現とともに放たれた光を切り裂く。
『ra、GAAAAAAaaaaaaa!!』
「な、なんて絶叫を」
「避けろ、黒ウサギ!!」
十六夜が間一髪で黒ウサギをかかえて飛びのき、次の瞬間巨大ななにかが落ちてきた。
刀馬や耀もそれぞれジンと飛鳥を抱えて離脱する。
「いやあ、飛べない人間って不便だよねえ。落下してくる雲も避けられないんだか・・・ら!?」
「飛べるのは・・・あなただけじゃない」
「ち!・・・グリフォンのギフトか!?」
耀はルイオスが喋っている間に後ろへ回りこみ蹴りを打ち込む。
同時に刀馬もアルゴールに細身の刀で切りかかっていた。
「謙信はコイツが石化のギフトを使った時のために待機しててくれ!」
「わかった!油断はするなよ!」
SIDE 耀
体が軽かった。ガルドと戦った時は恐怖や緊張で体が重く感じられたが、今は自分の思うとおり以上に体が動いてくれていた。
(多分・・・刀馬との修行のおかげなんだろうな)
耀はすばやく蹴りを、こぶしを次々とルイオスに叩きつけ確実にダメージを与えていっていた。
元々天性のの感覚で常人としては高い戦闘能力を持っていた耀である。そこに刀馬が修行を与え、組み手の相手をしていたことで彼女はその技を盗み、ある程度模倣できるまでになっていた。
まだまだ荒削りではあるものの、確実に強くなっていることを実感する耀。
「く!・・・この、調子にのるなよ名無しがぁ!」
ルイオスが武器を瞬時にハルパーへと変え、切りかかってくる。
耀はそれも冷静に見極め、避けると同時に生命の目録で腕力を強化し重い一撃を放ちルイオスを地面に向けて吹っ飛ばした。
SIDE 飛鳥
「春日部さん・・・凄いわね」
「あぁ、たった一週間弱で・・・大したもんだよ。それだけ、ガルドとの戦いで刀馬に怪我させちまったのが悔しかったんだろうな」
「そうね」
飛鳥は少し焦っていた。確かに十六夜の言うこともわかる。恋する乙女は強いってやつだ。だがこのままでは自分だけ置いていかれてしまうのではないか。そんな不安に駆られてしまったのだ。
「おいお嬢様」
「え、な、なに?」
「あんた今、置いてかれるって考えたろ」
「!?・・・それは」
図星をつかれ口ごもってしまう飛鳥。
「安心しろ、刀馬の奴がいってたんだがな。最終的には春日部とお嬢様は全く違う方向性で強くなってもらうって言ってた。今はどっちも基礎的な能力を上げてるだけで、そのうちお嬢様に合った修行になっていくはずだぜ」
飛鳥は驚いた。十六夜の言葉にもそうだが、その表情があまりにも優しい微笑を浮かべていたからだ。
思わず胸が高鳴ってしまい動揺する。
「そ、そうなのね・・・///」
「ん、お嬢様?」
十六夜は口ごもった飛鳥を訝しく思い顔を覗き込む。
そこには顔を真赤にしてうつむき小刻みに震えている飛鳥の表情が写り思わず(可愛いな)と思ってしまい慌てて顔を背ける。
気まずいような・・・良い雰囲気?のような微妙な雰囲気をかもし出していた。
SIDE 刀馬
(十六夜たちはこの状況でなんて雰囲気をだしてるんだ?)
アルゴールを相手にしながらも、周りに気を配っていた刀馬は十六夜たちの雰囲気に軽く呆れながらため息を吐く。
「にしても・・・耀の奴すごいな。稽古のときより明らかに動きがいい」
刀馬は耀の戦いぶりに下を巻いていた。たった数日・・・しかも基本的なことを教えただけで後は組み手しかしていない。
それなのに、耀は自身の技を見ただけで盗み実践で生かしているのだ。
「ハハ、なんかテンション上がってきた!」
耀の将来を思い浮かべ、期待を向けるとともに興奮した刀馬は獰猛な笑みを浮かべて目の前のアルゴールを渾身の蹴りで蹴り上げた。
SIDE OUT
耀と刀馬によって吹き飛ばされたルイオスとアルゴールは、丁度中間辺りで激突し揃って落下した。
「グハッ!」
『GAAAAAaaaaa!!!』
耀は刀馬の近くへ降り立つ。
「ヴィクトリー」
「お疲れ耀(ナデナデ)」
「えへへ///」
「グ・・・くそ!名無し風情がああああ!アルゴール!宮殿の悪魔化を許可する。奴らを殺せ!」
『RaAAaaa!! LaAAAA!!』
「「うるさい!!」」
グシャァァァァアアアアアン!
『GYYYYYAAAAAAAAaaaaa・・・・・Ra・・・a』
刀馬と耀はアルゴールが宮殿を悪魔化する前に一瞬で間合いを詰め叩き潰す。
「ば、馬鹿な!?貴様ら一体どんなギフトを使ってる!?」
「俺のはただの生まれ持った霊格を駆使した体術だよ」
「私のは彼に教えてもらった体術と、動物たちから貰った力」
「はぁ!?」
ルイオスは驚愕する。隷属したとは言え、星霊の悪魔であり元・魔王であるアルゴールをただの体術で圧倒するなど、自分の知っている常識では考えられないのである。
「ルイオスさんだっけ?貴方は刀馬たちをずいぶん下に見ているようだけどそれは大きな間違いだよ?」
今まで、普段の性格からは考えられないほど一言も喋らなかった絢が、ここに来てようやく言葉を発した。
「なに!?」
「刀馬は箱庭召喚されてから初めてのギフトゲームで、白夜叉を相手に三分間で多く攻撃を入れたほうの勝ちって勝負をして勝ってるんだよ?そして耀はその刀馬に修行をつけてもらってる。白夜叉よりずっと格下の、それも隷属しやってる元?魔王とそれを充分に使いこなすこともできない七光り程度が二人に勝てるわけないじゃん」
今度こそ、完全にルイオスは絶望した。
(白夜叉に勝った!?そんなの・・・勝てっこ・・・・・いや、まだ手は残ってる!」
「アルゴール・・・・・全員石化させろ!!!」
その言葉に、アルゴールは謳うような不協和音とともに、褐色の光を放った。
「謙信・・・出番だ、終わらせろ」
「わかった」
次の瞬間・・・褐色の光と共に、アルゴールの体が四つに割れた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
何が起こったのかりかいできないルイオス。
「悪いな。私の剣は神格を得ると共に、斬るという現象を具現化させる力が宿っているんだ。それは例え相手が魔王でも斬ったという”結果”のみを引きずり出す」
「なんだよそれ・・・・そんなデタラメが」
「とりあえず、もう俺達の勝ちは確定でいいだろ。所でルイオス。お前このまま負けたらどうなるか、わかってるか?」
「な、なに?お前たちは、あの吸血鬼を取り戻そうとしてたんじゃ・・・」
「もちろんレティシアは返してもらう。だがその前にできることもあるだろ?例えば、このまま旗印を盾にもう一度ゲームを挑んで・・・名を奪うとかな」
ルイオスの顔が真っ青を通り越して生気そのものが無くなっていく。
「そうなればお前たちは俺達とおなじノーネームだ。ついでにペルセウスの名を使っていろいろとできるなぁ」
「や、やめてくれ!たのむからぁ!!!」
刀馬はルイオスの胸倉を掴み、顔を近づける。
「なら、今から心を入れ替えろ。仲間を大事にし、しっかり働け!お前がちゃんと真面目になったと確認できたら、そのときは今回の事は全部許してやる」
ルイオスはその言葉に慌てて土下座し。
「すみませんでしたぁ!今後は心を入れ替えて、誠心誠意働くことを誓います!!」
大声で宮殿中に響き渡るようにそうちかうのだった・・・。
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「「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」」
「「え?」」
「・・・・・・・・え?」
「・・・おい」
「え? じゃないわよ。だって今回のゲームで活躍したのって私達、特に刀馬君と春日部さんじゃない?貴方達ははホントにくっついてきただけだったもの」
「だな、刀馬は兜の入手とアルゴールの打倒にルイオスの更正、春日部はルイオスの打倒、俺とお嬢様と絢はゲームに持っていくための交渉とゲーム終了後の取引」
「ってことで、所有権は私達で等分、3:2:2:2:1ってところかな?」
「何を言っちゃってんでございますかこの人達!?」
黒ウサギはあまりのことに叫んだ。隣では刀馬が頭を抱えている。
耀はレティシアとなにかヒソヒソと話していたと思ったら、突然手を上げた。
「ごめん、十六夜、飛鳥、絢、ちょっと良いかな?」
そして手招きをする。
「あ?なんだよ」
「「?」」
十六夜たちは部屋の隅へと集まると話し始めた。
「えっと・・・レティシアの所有権のことなんだけど、実は・・・」
~耀ちゃん説明中~
「なるほどな、つまりレティシアも刀馬の事が好きになっちまったから所有権を融通してほしいと」
「うん・・・ほかの事でちゃんと埋め合わせするから・・・・・ダメかな?」
「ま、そういうことなら俺はかまわねえぜ?」
「そうね。私もかまわないわ」
「・・・・・・・・・・」
「絢はどうなんだ?」
「え!?あ、ああ、うん。私もかまわないよ♪」
「みんな・・・ありがとう」
黒ウサギ達はまたなにか企んでいるのではとハラハラしながら様子を伺っていたが、しばらくするといやらしい笑みを浮かべながら戻ってきた。
「え~所有権ですが、春日部の提案により刀馬が5、春日部が2、残りを俺達三人が1:1:1で決定しました!」
「はあ!?ちょっと待てお前らどういうことだよ!?」
「刀馬・・・落ち着いて。今は・・・まだ言えない・・・けど、明日になったらちゃんと説明する」
「とりあえずは、今回の件、私が皆に恩義を感じているのは確かだ。だから、メイドは喜んでやらせてもらうよ」
こうして、ワイワイ騒ぐ問題児たちに黒ウサギとジンは頭を痛め、刀馬はなぜか自分に所有権の半分が集まったことに首をかしげていた。
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次の日、耀とレティシアに言われるがまま刀馬は三人で白夜叉の元を訪れていた。
「よう来たの。此度はルイオスを更正してくれたこと感謝している。」
「ああ、まあレティシアを取り返すついでだったから別に礼はいらないよ」
「フフ、そうか。そのルイオスだが、おぬしらが来る前に顔を出しての。謝罪と、新たな方針などをまとめた書類を置いていきおった」
刀馬たちは白夜叉が渡してきた書類を覗き込む。
そこには今後の方針と活動内容などが書かれており、最後のページには恐らくルイオスの直筆だろう。今までの無礼などに対する謝罪と、今後少しずつでも変わっていくことを約束する旨が書かれていた。
「へえ・・・ハハ、どうやらちゃんと変われそうだな」
「うむ、お坊ちゃんでしかなかった悪ガキだったあやつがまともな書類を作ってきたものだから最初は驚いたわい」
「今後に期待だな・・・」
適当にくつろぎながら話をしていると、突然白夜叉が真面目な顔になりレティシアと耀が白夜叉の隣に座り刀馬の方を向く。その表情は全員真剣そのものだった。
「ど、どうした?三人とも急に真面目な顔をして」
「刀馬、昨日言ったよね・・・レティシアの所有権については今日話すって」
「そのことも踏まえて、私達三人から話があるんだ」
「聞いて・・・もらえるかの?」
三人はそういうと少し頬を赤らめる。それを見た刀馬は姿勢を正した。
「わかった。大事な話なんだな」
「うむ、実はの。ここにいる私を含めた三人は・・・全員おぬしのことを好いておる」
「今日はその話をするために来てもらった」
「私なんかは出会って数日なのに何を言っていると思われるかもしれんが、最初に助けてもらい、好意を抱き、今日までキミのことを見ていてこれが恋なのだと確信することができた」
刀馬が驚きに固まっていると三人は顔を見合わせ、
「「「愛しています。私達の恋人になってください」」」
そんな爆弾を投げかけてきた。
SIDE 刀馬
(これは・・・どういう状況だ?なんで三人から一斉に告白されている?え?しかも”私達”?一人を選べじゃなく全員と付き合えと?)
「えっと・・・・・・聞いてもいいかな?」
「なんじゃ?」
「全員と?」
「全員と・・・だよ」
「一人を選べ・・・じゃなく?」
「そうだ」
刀馬は考え込んでしまった。刀馬だって男だ。告白されて嬉しくないわけがない。
それにどこぞの主人公ほど疎いわけでもない。少なくとも自分が好意を持たれていることには気づいていたし、だからこそしっかり考えて答を出そうと思っていたのだ。
だというのにこの少女達は全員を愛してほしいと言う・・・頭が混乱しおかしくなりそうだった。
「なんで・・・そんな考えに行き着いたか聞いてもいいかな?」
「そうじゃな、まずはそこから説明せねばならんかったか」
白夜叉は、以前三人で話し合ったことを聞かせた。
「な、なるほど・・・これも血・・・・なのかなぁ」
「どういうこと?」
「いや、正直な・・・最初はそんなことするわけにはいかない。ちゃんと選ばなきゃって思ってたんだけど。三人の話を聞いてたら、意外とすんなり受け入れられた」
「「「???」」」
「ほら、俺の先祖ってそれこそハーレムを体現した人達じゃん?だからなのかな、貴女たちを受け入れることに迷わずに済んだ」
三人は顔を見合わせて笑顔になった。
「じゃ、じゃあ」
「うん、俺なんかで良ければ、貴女たちの恋人にしてください」
そういって微笑む刀馬に、三人の少女は目に涙を浮かべて頬を赤く染めながらうなずいた。
「「「・・・はい!よろしく刀馬♪愛してます!///」」」
「俺も、愛してるよ」
そういって、刀馬は腕を大きく広げて三人を抱きしめた。
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その後、四人は街へと遊びに出かけた。デートというやつだ。
「それにしても大胆だよなぁ三人とも」
耀とレティシアと手を繋ぎ、街を歩きながらそんなことを言う。
白夜叉は体面上表だってイチャイチャはしにくいとのこと。
「なにがじゃ?」
「いや、俺みたいに先祖がそうだったとかならともかく、普通はこういう状況になったら取り合ったりしてギスギスしたりするもんじゃないかな~と思ってさ」
「確かに・・・普通ならそうなるかもね」
「そこは刀馬の人柄と、ここが箱庭だからだろうな」
「そうじゃな、箱庭は妻は一人なんて法律なないからの」
刀馬はなる「なるほどなぁ」と言いながら納得したような顔になり、それを見て少女三人は微笑み会う。
四人は昼食のために六本傷のカフェに入る。
「いらっしゃいませ~。あ、常連さんに・・・白夜叉様!?ご、ご利用ありがとうございます!!」
「フフフ、今日はお忍びなのでの。そう畏まらんでよいよ」
「は、はい」
「じゃあ注文いいかな?」
「かしこまりましたぁ♪」
四人はそれぞれ飲み物と食事を注文する。
「刀馬の・・・おいしそう」
「ん?食べるか?」
「食べる」
「ほれ、あーん」
刀馬は自分のパスタを少し多めに取り、耀に向ける。耀は恥ずかしそうにしながらも食いついた。
それを見ていた白夜叉とレティシアは羨ましそうに眺める。
「ありがとう」
「どうしまして。・・・ん?ハハ、ほら二人もあーんだ」
「「う、うむ///」
「どうだ?」
「うまいな・・・」
「結構恥ずかしいものだなこれは」
「じゃあ次は刀馬の番だね」
「え?」
三人は自分の料理を刀馬に向ける。
「「「あーん「じゃ」」」
「わ、わかった」
一人ずつ順番に食べていき、流石に刀馬でも恥ずかしかったのか顔が真赤になっていた。
それをみてしまった他の客達はあまりの甘い雰囲気に悶えそうになり一斉にブラックコーヒーを注文。オーダーが殺到したことで猫店員が涙目になっていたとかいないとか・・・。
食事を終えた四人はいろんな店を見て回っていた。
服や調度品に様々なギフト、たまにギフトゲームに刀馬が参加してはその全てで圧勝してしまい少女三人は歓声を上げていたが、主催者たちはみな揃って崩れ落ちていった。
そんな中、刀馬はある店に並ぶ商品に目がいった。
「ごめんみんな、ちょっとだけここで待っててくれないかな?」
「どうしたのじゃ?」
「すぐ戻るから!」
そういって駆け出していく刀馬。
「どうしたんだろ?」
「「さあ?」」
SIDE 刀馬
刀馬はその店、アクセサリショップである商品を凝視していた。
「プレゼントですか?」
店員が話しかけてくる。
「ええ。恋人になった記念になにか贈ろうと思って・・・」
「なるほど、でしたらこちらの商品はいかがでしょうか?」
店員が取り出したのは、少し小さめの宝石がついた指輪で綺麗な装飾が施されていた。
刀馬は一目で気に入る。
「へ~いいですね。これ、色違いはありますか?」
「こちらにありますよ」
「ありがとうございます」
刀馬は数十種類ある指輪の中から、ルビー、エメラルド、サファイア、アメジストの指輪を選んだ。
「この四つください」
「よ、四つですか?」
「ええ、恋人が三人いるんで・・・」
頭を掻きながら言う刀馬に、店員は驚きながらも包装してくれる。
「では、金貨五枚になります」
カチン、と刀馬が固まった。金貨五枚・・・手持ちを確認・・・払えなくはない。払えなくはないのだが・・・。
固まった刀馬に店員が訝しげな表情を向けてきた。
刀馬は一瞬だけ恋人達の顔を思い浮かべ、その顔が笑顔になるのを想像し・・・。
(ええい!ままよ!!)
代金を払い店を後にした。
SIDE 少女三人
耀たちは近くで買ったスイーツを食べながら刀馬の帰りを待っていた。
と、そこに身の程しらずな男達がやってくる。
「ねえお嬢ちゃんたち今暇~?」
「暇ならさ~俺達とあそばな~い?」
「俺達すっげえ楽しいとこ知ってるんだけどさあ」
男達は下卑た笑みを浮かべながらナンパしてくる。イヒヒと笑う男達に耀たちは鋭い視線を送る。
「ずいぶん身の程知らずな小僧共じゃのう」
「うるさい・・・邪魔」
「悪いことは言わん・・・今すぐ失せろ」
「ああ?今なんていった?」
「あんまり調子に乗らないほうがいいぜ~?なんせ俺達は」
「「「黙れ」」」
三人に睨まれ一瞬たじろぐ男達だったが、すぐに立て直して詰め寄ってくる。
「調子のってんじゃねえぞゴラァ!!」
「痛い目見ないとわからねえみてえだなあ!ああ?」
「ぎゃはは!公衆の面前で辱しめてやるよお!!」
周りの人間達は助けに入ろうとしない。男達は六桁から女漁りに来ていたので自分達に勝てないびびってるのだと思った。が、それは間違いである。
少女達三人のうちの一人はあの白夜叉ののである。周りの人達は(命知らずな)と思っていた。
そんなことは知らない。というか白夜叉は一応変装しているため気づかなかった馬鹿な男達はその手を伸ばす。
仕方ないとばかりに迎撃しようと白夜叉が構えた瞬間。
ズドォォォォォォォン!!!
目の前の男達がいきなり凄い音を立てながら地面に叩き潰された。
SIDE OUT
刀馬が急いで戻って来るとそこでは耀たちがナンパされていた。
しかもずいぶん下卑た言葉を口にしている。そして男達が手を伸ばした瞬間、刀馬は爆音とともに飛び上がった。
ズソォォォォォォォォン!!!
全員が驚愕した。いきなり爆音が鳴り響き、ナンパ男たちが一瞬でズタボロになったからだ。
煙の中から一人の男が現れる。
余談だが、刀馬は女も羨むほどの美人だが、この日は長い髪を後ろで縛り、ジーンズに肘までの袖のシャツにベストという格好をしていたため女に間違われることはなかった。
「「「刀馬!」」」
「て、テメエなにもんだ!!」
「お、俺達にこんなことしてただで済むとおもってんのか!?」
「俺達は六桁のコミュニティ・・・」
「ウルセエヨ」
その言葉は静かで小さかった。にも関わらず周囲ににた者全員に聞こえていた。それはあまりにも重く、そしてどす黒い響き孕んだ殺気となって耳を通して襲い掛かってくる。
それを聞いた者たちは一瞬意識を失う。耀たちも危うく気を失いそうになった。白夜叉でさへ僅かに震えているのである。
それだけの殺気を直接向けられたナンパ男達は白目をむいて痙攣し、やがて動かなくなった。
「と、刀馬・・・・?」
「・・・・・ハッ!・・・・・・ごめん、大丈夫か?」
「あ、ああ・・・大丈夫だ」
「私でさえ震えるほどの殺気を放つとは」
「あ~クソ・・・せっかくのデートがこれじゃ台無しだ」
”デート”という単語に頬を赤らめる少女達。さっきまでのシリアスな雰囲気が霧散するほどの桃色オーラを放ち始めた。
「で、デート・・・///」
「そ、そうか・・・デートか///」
「そ、そうハッキリ言われると照れるの///」
(((((このリア充が!!!!爆発しろ!!!!!)))))
周囲の声など聞こえてるはずもなくイチャイチャしだす四人。
「あ、そうだみんなにプレゼントがあるんだ」
「「「プレゼント?」」」
「はい、受け取って」
刀馬はそれぞれ、耀にエメラルドの指輪、白夜叉にサファイアの指輪、レティシアにルビーの指輪が入った箱を渡した。
「開けてもいい?」
「どうぞ」
三人は箱を開けると、中に入っていた指輪に驚く。
「と、刀馬・・・これ」
「これは・・・」
「そう・・・受け取ってもよいのかの?」
「正直・・・気が早い・・・・・とは思ったんだが、まあ恋人になった記念と、俺の気持ちを込めて。受け取ってもらえるかな?」
「じゃあ、刀馬が直接はめて?」
耀がそういうと左手の薬指をこちらに向けてくる。白夜叉とレティシアもそれを見て微笑み、同じようにした。
「わかった」
刀馬が三人に指輪をはめると、周りから盛大な拍手が起こる。
「し、しまった。ここ、街のど真ん中だった・・・」
「「「~~~~~~~~!///」」」
「く!こうなったら自棄だ!!三人とも!」
「「「ひゃい!?」」」
「絶対に幸せにしてやるからな!ここにいる全員が証人だ!覚悟しとけ!!!」
・・・・・・・・・・
「「「ハイ!」」」
少女たちが応えると、また周囲から盛大な拍手と声援が起こり四人は顔を真赤にするのであった。
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その後、白夜叉を店まで送り、本拠に帰ると・・・そこには嫌らしい笑みを浮かべる十六夜と飛鳥、ニヤニヤしている黒ウサギとジン、そして一人だけうつむいている絢の出迎えが待っていた。
「おう、お帰り~(ニヤニヤ)」
「お帰りなさい三人とも(ニヤニヤ)」
「お帰りなさいませ皆様(ニヤニヤ)」
「お帰りなさいみなさん」
猛烈にいやな予感がする三人・・・。
「た、ただいまみんな・・・なんでニヤニヤしてるんだ?」
「いや~お前すげえよwあんな往来で叫ぶなんてw」
「そうね~私もあんな告白されて見たいわ」
「これでお四方は公認のカップルでございますね~」
「おめでとうみなさん」
三人は弄る格好の餌を与えてしまったことを今さらながらに悔やむが、
「この・・・だったらお前らが羨むくらいイチャイチャしてやる!!!」
そういいながら刀馬は耀とレティシアを同時に抱き上げその頬にキスをする。
突然のことに頬を真っ赤にして照れた二人だが、嬉しさが勝ったのか首に腕を回し刀馬の頬にキスを返す。
流石に十六夜たちもこの反応は予想外だったのか、慌ててブラックコーヒーを入れにいくのだった。
「ハハ、勝ったな!」
「フフ、勝ったね」
「勝ちだな」
フフフ、アハハとその後十六夜たちが帰ってきてもずっと抱き合っていた・・・。
((((リア充爆発しろ!!!!))))
(なんで・・・胸が痛いのかな・・・・嬉しい筈なのに、凄く、胸が痛いよ・・・)
絢だけは一人自室に戻り、消えない胸の痛みに静かに涙を流していた・・・。
はい!初のデートなど、今回は結構オリジナリティのある内容になったんじゃないかなぁと個人的には思っています。
次回は修行と火竜誕生祭の一部の内容にする予定です。
ではお楽しみに♪