機動戦士ガンダムSEED~三人が行く転生物語~   作:武御雷参型

4 / 4
書き上げたぞ‼ 時間が欲しいです。


第三話

シュンスケの言葉でその場にいた全員が目を点にする。

 

「我々『海の明星』は既に独自で開発したMSを使っています。俺の機体もそうですが、今回連れて来ている者達にも同様に独自開発した機体を渡しています」(正確には、専用機だがな)

 

「まさか、今回のMSの開発には……」

 

「関わっていませんよ。俺達はザフト連合のどちらにも付かないという主義で運用していますから。それに、どちらについても得は無いですからね」

 

女性兵士の言葉にシュンスケは答える。海の明星自体が正式にどちらにも言っている事である。それを証明する為にも、連合のドレイク級とザフトのナスカ級を合体させた輸送艦を運用しているのだ。また、武装は絶対に搭載していない事も、両軍共に認識されているのだった。

 

「そ、それでは。なぜ、貴方達が今回の戦闘に介入しているのですか‼」

 

「まぁ、簡単に言えばこのヘリオポリスを崩壊させない為ですかね。俺達は、ヘリオポリスが崩壊すると言う事は戦争を悪化させるだけの起爆剤としか考えていませんから」

 

シュンスケは既に考えていた答えを女性兵士に伝える。

 

「それと、すみませんが。名前をおs」

 

シュンスケが言い終わらない内にヘリオポリスの外壁が爆発する。そこから一機のMSとMSが入ってくる。

 

「チッ‼ あれはザフトが正式に配備し始めた機体か‼ どうして………まさか⁉」

 

シュンスケは判っていたが、連合側から情報を流していると思われてしまう事を恐れ一応、言っておく事にした。

 

「狙いは……コイツか‼」

 

ストライクを見てシュンスケは言う。

 

「どうするの⁉ 我々にはストライクと貴方の機体しかないのよ」

 

「判っている。だが………ストライクのスペックを教えてくれ‼」

 

「ダメよ………でも、今はそんな事を言っていられる状況では無いわね。ストライクはバックパックを使う機体なの‼ でお、今バックパックはトレーラーに積んであるからそれを持って来るしか………」

 

「仕方が無い。何か武器を持って来てくれ。その間に俺はあの機体と戦闘して時間を稼ぐから‼」

 

シュンスケはそう言うとリゼルに乗り込み、機体を発進させる。

 

「(頼むからアグニ以外を持って来てくれよ‼)」

 

シュンスケはビームライフルでシグーを攻撃する。しかし、シグーは攻撃を予期していたのか攻撃を回避されてしまう。

 

「チッ、判っていたが反応が早いぜ、クルーゼ‼」

 

『君が誰であろうと、私には関係ない。だが、私の行く手を阻む者は誰でも許しはしない‼』

 

クルーゼはシグーをシュンスケのリゼルに向け攻撃をする。だが、シュンスケはリゼルの機動性を使い攻撃を回避すると、機体をMA形態に変形させる。

 

『なんと⁉ MSがMAに変形したと‼ ハハ……アハハハハハハハハハ‼ 私は運が良い‼ まさか未知の機体と対峙出来るとはね‼』

 

クルーゼはそう言うと機体の速度を上げる。だが、それでもリゼルには追い付けなかった。

 

『忌々しい機体だ………だが、これで良い。私は君に関わっていられるほど暇では無いのだよ。ムウ。君との対決もここまでだ』

 

クルーゼはそう言うと機体と翻して元来た場所に戻って行く。しかし、シュンスケはそれを許さないとばかりに機体の速度を上げ、クルーゼに向かって行く。だが、クルーゼと入れ替えにD装備をしたジンが突入してくる。

 

「クソッ‼ クルーゼめ、ヘリオポリスを破壊するつもりかよ‼ そんなことはさせねぇよ‼」

 

シュンスケはクルーゼ追跡を諦め、ジンの対処に移る。それと同時にヘリオポリスの地上が爆発しそこから白亜の戦艦が飛び出してくるのだった。

 

「アークエンジェルの存在を忘れてたっ‼ クソ……リュウジ、トモカ‼ 急いでヘリオポリスに入って来てくれ‼ 俺だけの力では対処しきれねぇ‼」

 

『『了解』』

 

シュンスケはリュウジとトモカに連絡を行いヘリオポリス内部攻防戦に参戦する様に伝える。すると、瞬く間に二機の機体が突入する。一機はリゼル同様にMSからMA形態に変形させると、ジンを葬って行く。一方の機体はバインダーから小型のビットを出すとジンを翻弄させながら、葬って行く。粗方ジンを葬った三人であったが、もう一つの問題が浮上する。それは、海の明星が連合に組したと思われてしまう問題である。

シュンスケ達が使う機体は連合製に見えてしまうのである。だが、それはまだ対処しきれるが、最大の問題がアークエンジェルの事である。

シュンスケ達は一度、機体を地上に降ろす。アークエンジェルもゆっくりと地上に降りてくる。

 

「どうするんだよ、シュンスケ」

 

「どうしようかね………俺達はこのままトンズラしても良いけど、もしかしたらザフトの再攻撃があるかも知れないしな、油断が出来ねぇよな………」

 

「まぁ、シュンスケ君もあまり考えなくて良いんじゃない? それに、私達の目的は達成したんだし一度、離れると言う選択肢もあるけど………」

 

トモカの言葉にシュンスケは考えた。いっその事、一度ドゴスギアに戻ってヘリオポリス周辺で待機するという選択肢もあった。しかし、それをするとザフトに発見されるリスクの方が高いのだ。それをするつもりが無いシュンスケは一つの選択肢を取るのだった。

 

 

 

 

 

 

一方、ヘリオポリス周辺には二隻の戦艦が待機していた。一隻はザフト軍の主力戦艦であるナスカ級高速戦闘艦ヴェザリウス。もう一隻はローラシア級MS搭載艦ガモフである。

ヴェザリウスの艦橋では慌ただしく、乗員が動いていた。また、両艦の格納庫も慌ただしくなっていた。それは、先の攻撃で主力であるジンが破壊されてしまい、現状で出せる戦力としては奪取したG四機とシグーと中破状態のジンが数機であった。

 

「仕方が無いな………一度、本国に戻って戦力を整えて再度出撃するほか無いな」

 

「そうですな……それにこの機体は………」

 

モニターには三機のMSが映し出されていた。それはシュンスケ達の機体であった。

 

「摩訶不思議な機体ですな。MSがMAに変形するなんて……連合の新鋭機でしょうか?」

 

「さぁな……だが」

 

クルーゼは先の大戦で対峙した機体の事を考えていた。

すると、格納庫から通信が入る。

 

『クルーゼ隊長。再度我々に突入させて下さい』

 

「アスラン。折角奪取したGを投入するつもりか? だが、護衛に出せる機体は無いんだぞ?」

 

『判っています。ですが、少し気になる事がありまして……』

 

アスランの言葉にクルーゼは考える。そして、一つの賭けに出る事にした。

 

「良いだろう。アスラン、イザーク、ディアッカ、ニコルは再度出撃だ。そして、一つの命令を出す。それは未確認機の部品を一部でも良いから持って帰ってこい。良いな?」

 

『ハッ‼』

 

そう言うとアスランは通信を切り、ヴェザリウスから再度出撃していくのであった。

 

「クルーゼ隊長。良かったのですか?」

 

「良いも悪いも、賭けに出る事にしたんだ。まぁ、結果がどうなるかは判らんがね」

 

「はぁ~」

 

クルーゼの言葉にヴェザリウスの艦長であるアデスは溜息に近い回答をするのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたら随時受け付けております‼

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。