というわけで今回はヴィヴィオ視点です。
私はお兄ちゃんが好きだ。大好きだ。愛してる。何故好きになったのか?とよく聞かれるが、その話は色々と複雑で長くなるし、恥ずかしいから後々回想シーンで流されることを期待してほしい。
世間では兄妹では結婚出来ないなんて言われてるし、お兄ちゃんもそういう目で見れないって言ってるけど、考えたことあるのかな?私たちは兄妹だけど血は繋がっているというか、全く同じだし兄妹っていうのはあくまで設定。実際、法律でも結婚出来るんだよ。
それに私達―――正確には
「どうしたヴィヴィオ。かなり怪しい顔をしているぞ」
「そ、そうだよ。皆引いてるよ」
この2人は私の下僕......友達のコロナとリオ。男らしく腕を組んで、キリッとした顔をしているのがコロナ、おどおどしていかにもドンくさそうな顔をしているリオ。2人はお兄ちゃんに惚れないママ達と同じレズだから大丈夫なのです。前に2人に『ねえ、お兄ちゃんに惚れたりしないよね?レズだったら大丈夫だけど......』と言ったら二人とも頷いてくれました。
ちっ、あの緑色もレズに[ピー]されて[ピー]されればいいのに。
「ど、どうした。今度はかなり怖い顔だぞ?」
「大丈夫、大丈夫。ちょっとあの緑色をどう[ピー]してやろうか考えていただけだから」
「大丈夫じゃないよ!アインハルトさん[ピー]なんてしちゃダメだよ!」
「あのな、リオ」
「な、何?コロナ?」
「大声で[ピー」何て言わないほうがいいぞ」
「えっ?」
リオが教室を見渡すと、教室にいるクラスメイトがクスクス笑いながらこっちを―――リオを見ていた。その視線に気付いたリオは顔を真っ赤にして、『ヴィヴィオちゃんが変なこと言うからだよ!』と言ってきますが、いつものことなので、スルーします。というか、お兄ちゃんじゃないのに私は謝りません。
「というか、相変らずアインハルトさんと仲悪いね」
「.........お兄ちゃんを誑かす奴は皆敵だよ」
「お、おう分かったから殺気やめろ。皆怖がってるぞ」
「知らないよ。私はお兄ちゃんさえ傍に居ればいいんだもん」
高町ヴィヴィオ、裏でのあだ名は『愛に生きる
「はっ!お兄ちゃんがお姉ちゃんになってる気がする!行かなくちゃ!」
「何で分かるの!?」
「お兄ちゃんへの愛.........それだけだよ!」
そう言って、ヴィヴィオは中等部へと駆け出した。
「って授業は!?」
◇◇◇
「お姉ちゃ~ん!うへへへ!」
「ヴィヴィオも!というか、何処から!?」
全身が水に濡れて、制服が少し透けている
私は例え、お姉ちゃんでもお兄ちゃんでもどっちでも愛せるよ!今ならママ達の気持ちが分かるよ!今すぐ家に帰って[ピー]して[ピー]したいよぉ!
「私はお姉ちゃんのためなら何処にでも居るよ!」
「もうっ!授業は?抜け出したの?いくら成績が良くてもダメでしょ?」
「えへへ、大丈夫!............そのくらい権力でどうにでもなるし」
「ヴィヴィオ?何か聞こえたんだけど?」
「うんん!何も言ってないよ!ところで今日はどうするの?もう帰る?私と家でイチャイチャする?それとも―――」
「さあ、保健室に行きましょう。そのままでは風を引いてしまいます。私が着替え手伝いますので」
「い、いや、別にいいよ。ほら、ヴィヴィオも教室に戻って」
「............はーい。ちっ、邪魔しやがって」
あの緑色に寄り添われ、保健室に向かうお姉ちゃん。あんな女を横に居させるのは不本意だけど、お姉ちゃんに言われたことを無視することなんて出来ない。表面上はお姉ちゃんのために笑っていたけど、お姉ちゃんが居なかったら容赦なくあの緑に襲い掛かっていたね。
頑張った私!そう自分に言い聞かせながら教室に戻る。頭の中ではお姉ちゃんとイチャイチャすることだけを考えて。
「あ、高町さん、勝手に教室から出て......ひっ!」
「あ、すいませーん。そのことは後で教会の人から聞くので、どうぞ続けてください」
「あ、は、はい」
確か新米の先生だったな、と軽く思い出してすぐに思考をやめる。こうやって優等生をやっているのはお姉ちゃんに『真面目に授業を受けなさい!』と言われたからだ。そうでなかったら、こんな授業ほっといてお姉ちゃんの所に行っている。見た目優等生で授業を適当に受けていると、隣の席のコロナがこっそり話しかけてくる。
「ヴィヴィオ、またヴァンさんの事か?いや、愚問だった。お前があの人のこと以外考えるわけ無いよな」
「そうだよ。もうお姉ちゃんが可愛くてさぁ!」
「お姉ちゃん?ああ、そういうことか」
「そうなんだよ。お兄ちゃんを狙うなんて許せないけど、お姉ちゃんもいいからまだ許......やっぱ、後で絞めておこうっと。ああ、お姉ちゃん可愛かったなぁ」
「また始まったか」
「ああ、お姉ちゃん可愛すぎるよ、ほんとに。何であんなに可愛いんだろう。ほっぺたとかもうぷにぷにして、頬ずりしたい。一緒にお風呂に入って洗いあいしたいよ。今は同性だから合法的に色々と出来るし、お兄ちゃんに戻らなくても凛々しくてかっこいいし、もう完璧すぎるよぉ。もちろんお兄ちゃんでもこれ以上無いほどかっこいいけどね!他にもお姉ちゃんと―――」
周りのクラスメイトが呆れる中、ヴィヴィオの独り言は続く。
◇◇◇
―――放課後―――
「ほんと、あいつ等うっとおしいなぁ。後で潰しておこう」
「ヴィ、ヴィヴィオちゃん、何物騒なこと言ってるの?」
「リオ、今ヴァンさんはパンさんになっている」
「ああ、そういうことなんだ」
「ちっ、あいつ等お姉ちゃんを狙いやがって、何度でも潰してやる......!」
「こ、怖いよぉ!」
休み時間にお姉ちゃんに会ってイチャイチャしようと思っていたのに、あいつ等(高町ヴァン、パンの非公認ファンクラブ)がお姉ちゃんを狙っているから、お姉ちゃんは逃げて、私と会うための時間がなくなってしまった。もう、万死に値するね。お姉ちゃんと私の邪魔をするなんて。
「後で、教会の奴ら(ヴィヴィオ公認高町ヴァン、パンのファンクラブ)で押しかけるか」
「毎回ボコボコにされてまだ、続けてるのだから大したものだな」
「いやいや、絶対あれはおかしいよ。もうこれで13回目だよ?」
出来れば、あの緑色にも押しかけさせて、もう二度とお姉ちゃんに近づけさせないようにしたい。でもあいつは、お姉ちゃんを誑かす雌狐のくせに、古代ベルカに名を馳せた覇王の子孫なのだから教会の奴等は手を出せないし、お姉ちゃんも止める。でも、どうにかしてあの緑をお姉ちゃんから引きずり離したい。闇討ちで、こっそり[ピー]すれば、もしばれてももみ消せ―――
「高町さーん、お姉さんが呼んでるよー!」
「 お姉ちゃーーん !!」
「ヴィヴィオちゃん、お姉、の所で駆け出してたよ」
「何を今更言っているのだ」
「そうだね」
クラスのヴィヴィオに対する認識はそんなものである。
「帰ろうか、ヴィヴィオ」
「うん!2人きりで帰ろう!2人きりで!」
「分かったから、そんなに引っ付かないで。歩きづらいでしょう?」
「ううん!お姉ちゃんのことなら私は何でも出来るし、気にならないよ!」
「そ、そう」
「そうだよ!」
「あははは.........はぁ」
クラスのパンに対する認識は苦労人である。
◇◇◇
家までずっとお姉ちゃんと腕を組んで帰ってきてヴィヴィオは幸せです!あの緑や邪魔者も居ないしね!お姉ちゃんも笑って許してくれるし、やっぱお兄ちゃんは最高だよ!
家に着くと先にお姉ちゃんが入って、
「おかえり」
「ただいま!」
って言ってくれる。そんなお姉ちゃんがヴィヴィオは大好きだよ!
これが毎日続く私とお姉ちゃんのラブラブでイチャイチャな日常です。
「じゃあ、私はお湯浴びてくるね」
「手伝ってあげるよ」
「うん、その手をワキワキするのをやめて。あと変なこと考えてそうだからダメ。乱入もダメだからね」
「そんなぁ!?」
次回は覇王ちゃんかな