・どうも、今日はお願いします。
「あ、はい。よろしくお願いします。私に出来ることなら全身全霊をもって望ましてもらいます」
・あ、いやそんなに気合い入れなくても大丈夫です。ただ質問に答えてもらうだけですから。
「そうなのですか?いえ、どちらにしよ私はヴァンさんのお嫁さんとして、ヴァンさんの顔に泥を塗るわけにはいきません!」
・ア、ハイ。わっかりました~。ではでは、まず最初の質問、【高町ヴァンさんとの関係は何ですか?】とのことですが、本当のところどうなんですか?
「将来を誓い合った仲です。前に双方のご家族の方にも挨拶に行ったほどです。皆祝福してくれていましたよ」
お兄ちゃんは渡さない......!お、落ち着いて―――!
・あ~後ろで凄いことになってますが、此方は見なかったという方向で行きます。あ、後で編集して名前はふせてくださいね。えっと、そのことをもっと詳しく聞かせてもらえますか?
「あの時はですね―――」
◇◇◇
「あの、アインさん?今日はそんな正装でどうしたんですか?」
「今日はお義母様に用があってきました」
「えっと、私に何か用かな?」
出てきたのは、ヴァンさんの母親であり、かのエースオブエースの高町なのはさんでした。
「今日はご挨拶に参りました」
「は?」
「ん?」
「え?」
◇◇◇
「という感じでした」
・え?今の?今のですか?
「はい、そうですよ。何か?」
・いやいや、こっちが何か?ですよ!今の何処に祝福された所があるんですか!?
「だから、お2人は、『ああ、やっと来たんだ』と思って驚いたんですよ」
・ああ、貴女はそういう人でしたね。でも、よく聖お―――んん゛!Ⅴ(妹)さんは反対したんじゃ......
「ああ、Ⅴ(妹)さんも熱い眼差しで祝ってくれましたよ」
・それってただ睨まれただけじゃ。
お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない!やめてください、非殺傷設定解除しないで!
・......さて、次の質問に行きたいとおもいま~す。
「楽しそうですね」
・......一体どんな神経してるんですか。いえ、そうじゃなくて、2つ目の質問は【お2人はどうやって出会ったんですか?】とのことですが、どうなんですか?風の噂によれば、決闘を申し込んだとか何とか。
「ええ、それは本当の話ですよ」
・本当なんですか!興味深いですね、詳しくお願いします!
「そうですね、あの時はまだ、私が覇王の悲願に固執していた時です」
・ふむふむ、もう少し詳しく。
「そうですね、あの時のことは忘れたことは一度もありません」
◇◇◇
―――4年前、JS事件が起こり少ししてからのことでした。
あの時の私は覇王の名を受け継ぐ者として、我が先祖クラウスが編み出した覇王流の研鑽を繰り返していました。すべては覇王の一族としての悲願、この世に存在する王よりも強くあること。そして、もう2度と大切な人を失いはしないという思いのために。
新学期が始まり、編入生として私のクラスに編入してきたのが、ヴァンさんでした。
ええ、驚きました。何せ自分の記憶にある聖王オリヴィエと同じ容姿でしたから。性別は違いましたが。子孫かと思いましたが、オリヴィエは子を成していませんでしたから。
驚愕とする私を置いて、話は進み何の因果か、私たちは隣通しになりました。初めての会話は、それはもう無残なものでした。
「よろしくお願いしますね」
「えぅ、あぁ、その、はぃ」
今思い出しても恥ずかしいです。でも仕方ありません。目の前にずっと探し求めた存在がいるのですから。知っていますよね?聖王と覇王の物語。
聖王オリヴィエがゆりかごに乗り、長きに渡った大戦を終わらせた。これが一般的聞かされる話。けれど、覇王の記憶を受け継ぐ私は知っている。
オリヴィエがゆりかごに乗ってしまえば死んでしまうこと。それを知ったクラウスはオリヴィエを止めようとした。けれどオリヴィエの決意は固く力ずくでないと止まらなかった。クラウスはオリヴィエに勝負を挑んだ。けれど、クラウスは負けてしまった。かすり傷さえつけられずに。そしてオリヴィエはゆりかごに乗り、世界を救った。その代償に、世界はオリヴィエを失った。
オリヴィエを止めることが出来なかったのは、自分の弱さだと知ったクラウスは覇王流を編み出した。すべてはオリヴィエの為に。
だから、私はヴァンさんに勝負を挑みました。しかしあっさり、断れてしまったのです。
「何故ですか!?貴方も知っているはずです!私の―――覇王の後悔を!!」
すると、何て言われたと思いますか?
「君は覇王ではないでしょう」
呆然としましたね。まさかそんな風に返されると思いませんでしたから。立ち尽くす私にヴァンさんは言ってくれました。
「もう此処は戦場ではありませんし、王など居ません。もうあの時代は終わったんです。それでもまだ、何かあるなら僕が変わりに許します。それではダメですか?」
「で、ですが、それなら私はこれからどう生きていけばいいんですか......」
もう自暴自棄でしたよ。あ、勿論所々省略してますよ。流石に長くなりますから。
「なら、僕と探しませんか?僕も悩んでいるんです。一緒ですね」
あの時彼の微笑みを見た時、惹かれたんです。それにプロポーズまでしてくれましたから。
◇◇◇
「こんな感じですね」
・ま、まさか最初はⅤ(兄)さんからでしたか。というか、それプロポーズ?
そんな、まさか、お兄ちゃんそんなこと言ったの?いや、確かに言ったけどそんな意味じゃなくて、その。お兄ちゃんを殺して私も死ぬぅーー!ちょ、ちょっと待ってⅤ(妹)ーー!
・......はい。まるで昼ドラみたいですが、全力で無視しましょう。それでは、インタビューを続けましょう。3つ目なんですが、これまた。
「どうかしましたか?」
・あー、あはは。何でもないです。【何時も天然のように振舞ってますが、それはキャラですか?】と、言うことなんですが......あはは。
「すみません、キャラって何ですか?」
・え、そこからですか?あ~これはマジっぽいですね。すいません。無粋でした。
「いえ、気にしないでください。あっ」
・どうしましたか?
「そういえば初めて会った時にⅤ(妹)さんに似たようなことを言われましたね」
・何となく読めますが、一応。何て言われたんですか?
「『そんな見え見えのキャラでお兄ちゃんを媚びるのはやめてください!迷惑です!お兄ちゃんには私が―――私だけがいればいいんです!貴方みたいな人にお兄ちゃんは渡しません!』、と言われましたね」
・最初からあの感じ何ですか。恐ろしいですね。
「あれは兄を取られたとでも思ったんでしょうね。その後お話をしてちゃんと認めてもらいましたよ」
・お話し(物理)ですね、分かります。
「そろそろ、終わってもいいですか?ヴァンさんを待たせているので」
・あ、そうですね。スタジオを壊されても堪りませんから(誰とは言わない)。なら、最後に一言いいですか?
「それくらいならば、いいですよ」
・Ⅴ(兄)さんに一言お願いします。
「愛してます」
・わぁお、直球ですね。恥ずかしくないんですか?
「愛することを何故恥なければいけないんですか?では、失礼します」
お待たせしました。いえ、大丈夫ですけど、Ⅴ(妹)を何とかしてくれませんか?お兄ちゃんに近づくなぁー!
・今回のインタビューは中々刺激がありましたね。あ、ちゃんと編集してくださいよ?私は怒られたくないので。
インタビュアー:シャンテ・アピニオン。