東方空闘犬 〜 黒歴史版   作:メビウスノカケラ

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第2.5話です。話と話の間で、物語の展開はない話です。キャラ紹介の回。


第2.5話「知る・その1」

第2.5話「知る・その1」

 

アリス「・・・ふぅ。これでだいたいお互いの聞きたいことは聴き終わったかな?」

 夜遅く、アリスの家のリビング。ソファーには私、向かいの椅子にはアリス、テーブルの上には空になったカップと残り1枚のクッキー。そして、お互いのメモ書き。

アリス「あなたのことをまとめると、

(◇はドーラについて)

◇年齢は24歳。

◇身長は172cm。スリーサイズは言わないけど、測らせてもらった」

ドーラ「なんで言わないの?」

アリス「女の子のスリーサイズはトップシークレットなの。覚えておきなさい」

ドーラ「わ、わかった」

 アリスの言葉を私は聞き入れる。アリスから女の子らしさを学ぶ事になったのだ。アリスいわく、最低限の事らしいが、理解しづらそうなことが多そうだ・・・

アリス「そんな難しい顔しなくてもいいでしょうに。それじゃ、次の項目。

◇前職は軍隊でパイロット(戦闘機というものに乗って闘う職業)をやっていた。特別な任務で大きな怪我をして3年寝たきりだった」

ドーラ「・・・そのとおりよ」

アリス「だけど、突然目が覚めたら幻想郷にいた、と。えーっと、あれね。よかったじゃない。第二の人生よ」

ドーラ「それは嬉しいけど・・・」

 私はどうやら外来人という扱いらしい。この幻想郷と外の世界とがあって、幻想郷は外の世界とは『別世界』ではなく、『隔離』された空間なのだそうだ。

 だが、『空想』が牛耳っている世界であることには間違いないのだとか。モンスター、UMA、オカルト、吸血鬼、獣人、そして魔法使い。人間が創りだした『幻想』が人間を支配する空間なのだそうだ。

ドーラ「・・・こんなところで人間である私が生きていけるのか?アリスみたいな魔法使いになれるならまだしも・・・」

アリス「大丈夫よ。人里に行けば人間が生活ができるわ。それに、妖怪だって凶暴なのばかりでないから、仲良くなったら一緒にお酒が飲めるかもしれないわね」

ドーラ「アルコールか・・・

◇私、アルコールはそんなに強くなくて・・・」

アリス「あ、そうなんだ。まあ、強くなるしか無いわね。幻想郷でお酒から逃れられると思ってはダメよ」

 ・・・厳しいセカンドライフになりそうだ。

アリス「それから、

◇好きなものは空、

◇嫌いなものはネズミ・・・ふふ」

ドーラ「わ、笑うなといっただろう!笑い事じゃあ無いんだぞ!」

アリス「ああ、ごめんなさい。そうだったわね。あなた結構クールで頼もしそうに見えるのにギャップがあって」

 理由も話したというのにまだ笑うか。説明した時は真顔になってたじゃないか。

◇孤児の頃にネズミに噛まれて痛かったし、高熱を出して死にかけたから苦手なんだ。

まあ、それで倒れているところを軍に拾われたのだから、複雑なものだが。

アリス「ええと、それから・・・

◇好きな色は空色、嫌いな色は特に無い、

◇好きな食べ物はオムレツ、嫌いなものはない。

オムレツなら私が美味しく作る人を知ってるわ。今度連れて行ってあげるわ」

ドーラ「誰なの?」

アリス「お友達。人間のね」

 オムレツは大好きだ。軍に拾われ、病気が治った私が最初に食べた料理。あんなに美味しい物は食べたことがなかった。それ以来、私はオムレツの虜だ。

ドーラ「楽しみね」

 思わず口角が上がってしまう。

アリス「あとは、

◇どんなファッションが好きかわからないけど、外にいた時は制服しか着ていなかったということね」

ドーラ「ええ。よそ行きの服なんて一着も持ってなかったわ。同僚にプライベート飲みに連れて行かされる時も制服だったし」

 というより、そもそも自分から外に行く暇なんてなかったし。生きるために勉強し、体を鍛え、次の日のために食べ、寝る。その繰り返し。戦争が始まってからはそれすらもちゃんとできなくなっていたくらいだった。

アリス「ほんと、もったいないわよねぇ。綺麗なのに」

ドーラ「綺麗とかそうじゃないとかよくわからないな」

アリス「それ、女の子としてどうなのよ・・・まあ、それはいいとして。ちゃんとしたあなたの服を仕立てるのだけれど、ホントにあなたが言うこの制服みたいなのでいいの?」

ドーラ「構わない。確かに女の子らしい?ような服ではないが、そちらのほうが落ち着くからいいのよ。いま着てるあなたと同じ服・・・決して悪くはないが、なんというか、私自身が落ち着かない」

アリス「そう、残念ね。だけど、私と一緒にいる時くらいはチャレンジしてみたら?」

ドーラ「・・・そうね。でも、一緒にいる時じゃなくて、アリスの家にいる時だけだ」

アリス「もう、それじゃかわいい服着る意味が無いじゃない」

 気持ちはありがたいが、なんだかおもちゃにされてる気がするのはなぜだろうか・・・

アリス「こうなったら、次に家に来るまでにとびっきりのを考えておいてやるわ」

 ・・・もう成るように成るしか無いか。

アリス「さて、次はあなたの番よ」

ドーラ「あなたのことね、アリス。まあ、こちらからはそんなに聞いてはいないけど」

アリス「まあ、あなたが聞いてきたのは私の事よりも幻想郷のことについてだったからね」

ドーラ「気になったところだけを聞かせてもらった。それじゃあ、私が聞いたことは・・・」

 私はメモ書きを見る。

(◆はアリスのこと。2次創作設定ですので、鵜呑みにしないほうがいいです。)

ドーラ「えーっと、

◆身長は159cm。

◆人形を操る魔法使いで、

◆魔法と人形が好き、

◆嫌いなのは大雑把なこと・・・

と、こんなところかな?」

アリス「その通りよ」

ドーラ「そうだ、もうひとつ聞いておきたいことがあった」

アリス「何かしら?」

ドーラ「好きな食べ物は?逆に嫌いなのは?」

アリス「

◆好きなのはイチゴのケーキ、嫌いなのは辛いものだけど・・・それがどうしたの?」

ドーラ「これだけ世話になったのだから、お礼の1つくらいはしたくて。今度持って行くわ」

 成り行きとはいえ、ここまで世話をしてもらったのだ。借りを返さねばならないだろう。

アリス「ありがとう。でも、幻想郷でケーキなんて手に入るのかしらね、ふふ」

ドーラ「え?」

 それじゃあ、お礼できないじゃないか。

ドーラ「ど、どうしよう」

アリス「いいえ、無理しなくてもいいわ。私は美味しいケーキが食べられるところを知ってるからね」

 アリスは優しくフォローしてくれる。

ドーラ「・・・とにかく!なにか恩返しは必ずする!それまで楽しみにしておいてくれ!」

 なんだか気恥ずかしい。勢いでごまかそう。

アリス「ふふふ、そうね。楽しみにしておくわ」

 

アリス「おやすみなさい」

ドーラ「ええ、おやすみなさい」

 アリスはベッドを貸してくれた。魔法使いは睡眠を取らなくても大丈夫なのだとか。それに、断ったら人形たちがくすぐってきたし・・・まあとにかく、ここまできたなら厚意に甘えよう。

 アリスのベッドに寝転がる。ふかふかだ。そして、シーツは太陽の匂いとでも言うのか、すごく心地よい。

 明日は人里に行くらしいが、一体どんな所なのだろう・・・何をするのだろう・・・そんなことを考えながら、私は眠りに落ちていった。

 

第2.5話・完




アリスは私の中では「できる女アリス」のイメージです。
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