今回はちょっと羽目を外して活躍させたので原作との相違点が多分にありますがそれがSSの醍醐味だと思っているのでご了承下さい。
▽月◎日
シドニアに接近していたガ487は討伐隊によって討伐された。アカイ機が露出した本体をカビザシで攻撃。本体を貫かれたガウナは胞状分解を起こし消滅した。これがシドニアで公式に記録された“事実”だ。まあ実際には違うんだがな。アカイ班は今やガウナを討伐した英雄として各所で祭り上げられている。そうなるように俺が仕向けたってのもあるがちょっと浮かれすぎじゃないだろうか?
今回の戦闘。実際はもっと危険な状況だった。シドニアから出撃した俺たちは、予定通り敵と会敵。ガ487と交戦した。まずは作戦通り俺がR-100でガウナの前方に機体を持っていきそれに喰いついたガウナが俺を追い始めた。
その時後ろから猛烈な触手による歓迎を受けたがR戦闘機乗りにとって後ろから攻撃が来ることなんて慣れっこである。回避しながら俺は陽動に徹した。
俺に陽動されている間にアカイ班がヘイグス粒子砲でガウナを攻撃し難なく後部エナを破壊した。後部エナを破壊されたガウナは攻撃が当たらない俺から後ろのアカイ班に攻撃を仕掛けたのだ。しかし流石はエリート。それらを回避しつつも攻撃の手は緩めずアカイ機がヘイグス粒子砲で本体の露出に成功。ここまではよかったんだ。ここまでは。
ガウナの攻撃を回避し続けたアカイ達であったが油断したのかモモセがガウナに拘束されてしまった。前回の実績から今回も爆発反応装甲が装備されていたお蔭で難を逃れるも、モモセに気を取られていた他のメンバーがガウナの攻撃を許してしまい大混乱。
各機攻撃を避けるのに精一杯で連携は崩壊。部隊はチリジリになってしまった。アカイは結構頑張っていたんだが味方を庇った際にカビザシを落としてしまいガウナを倒せる手段が俺だけになってしまったのだ。
この時、俺は陽動をやめアカイ班の援護に回っていた。衛人に迫る触手をレールキャノンやまさか使うとは思わなかった翼の振動ブレードを使い排除して回った。こう書くと自慢に見えてしまうが俺とR-100の働きがなかったら彼らは全滅していただろう。
ガウナを倒せるカビザシは喪失。味方は役に立たない。あの場でガウナを倒せるのは俺だけだった。あの時もう少し敵との距離が離れていたら撤退する選択肢もあったのだが当時はそんな余裕はなかった。
仕方がないので俺はアカイ班への攻撃が落ち着いたのを見計らって波動砲のチャージをしながらガウナに向かって機体を加速させた。その時アカイ達から何をするんだと怒鳴られたが俺は構わず機体を加速させた。
波動砲のチャージには時間がかかる。俺は触手の大軍を避けながら時間を稼ぎ波動砲が3ループ目のチャージに入るころを確認した俺は一気にザイオンググラビティドライバの出力を開放しガウナに突っ込んだ。そして丁度ガウナに接触するタイミングで波動砲を発射。解き放たれた波動エネルギーはガウナの本体を巻き込んで空間ごと蒸発し胞状分解することもなく消滅した。
その時は文字通り時間が止まったような錯覚を感じた。波動砲の余波で通信障害を起こしていたがアカイ達は呆然としていた。目の前の光景が信じられなかったのだろう。そんなんで少しすると通信が回復しセイイさんが状況を報告しろと通信してきた。波動砲の余波で映像も途切れていたのだろう。
俺はアカイ班が応答するより先に通信を繋ぎアカイ機がカビザシでガウナを撃破し謎の爆発による通信障害が発生していたという嘘の状況を伝えた。俺が嘘の情報を伝えるのを聞くとアカイ達は抗議してきたが、すかさず秘匿通信で“今みたことは軍事機密なので秘密にしておくように”とドスを効かせて言ったら押し黙った。
ガウナを殲滅したので司令部から帰還命令が出た俺たちは機体の消耗が激しいのでカビザシの回収は後続の部隊に任して帰還することにした。シドニアに帰投中アカイが波動砲のことについて秘匿回線で訊いてきたが俺がすっとぼけると何か考え込むようにして黙ってしまった。
シドニアに帰還してきたアカイ達は衛人から降りると俺に詰め寄ってきた。俺は彼らが何か言う前に口に指を当てて静かに首を横に振るとアカイ達は納得できないといった感じで何か言おうとしていたが直後押し寄せた操縦士達に囲まれてしまい言うことは出来なかったようだ。
その後、デブリーフィングを行い解散とした。これでアカイ班がガウナを撃破したことが公式の記録となったわけだ。まあ、R-100の試験を見ていた者たちは気づいているだろうと思うがな。
その証拠に俺が自室に戻ろうとしているとサマリに呼び止められ一言“よくやったな”と言われた。俺がすっとぼけると彼女は笑いながら“お前がそうしたいなら私は何も言わんよ”と言って去っていった。ああいうのをイケメンと言うのだろうか?その後ツルウチとトナミにも大体同じ事を言われた。バレバレじゃねえか!!
まあ、実際かなり無理やりな嘘だったので仕方ないかもしれんがな。俺がアカイに手柄を押し付けたのは波動砲が極秘事項だったから。というのが建前で本音はただ面倒だっただけである。
自室に設置してあるテレビも今はアカイ達のことで持ちきりだ。アカイには悪いが彼には百年ぶりに現れたガウナを倒した英雄として祭り上げられてもらうとしよう。ただ一つ誤算だったのは、俺のことまで放送されていたことだ。しかも俺がシドニアの外から来たことまでちゃっかり放送やがる。地球や過去のことは言ってなかったがそれでも誤算もいいところだ。というかいつ写真撮ったんだよ。もういいや寝る。
▽月Б日
今日は、またアカイが部屋まで尋ねてきた。俺が要件を訊いたらここじゃ話せないとかで“海”とやらに行くことになった。野郎二人で行くのかよと思ったがアカイが余りにも真剣だったので黙っておいた。
彼に連れられて上にあがると“海”についた。海なのに上とはこれいかにと思ったが実際その通りなので言葉に困る。何でもシドニアの約4分の1は海水層で構成されているんだとか。そこには遊覧用のカプセルがあって俺たちは、その一つに乗って海中を遊覧した。
そこで俺はアカイに昨日のことについて色々と話された。こいつは昨日の戦闘で自分の不甲斐無さに落ち込んでいるようであった。俺としては初めての戦闘であそこまで動けるんなら大したもんだと思ったがどうにも彼は違う考えだったようだ。
四天王の一角としてもてはやされ無自覚に天狗になっていたが昨日の戦闘でその鼻をへし折られ。メンバー全員の命も救われ改めて自分の力不足を実感したということである。
それを俺に言って何をしたいのかと思ったが、少しするとアカイは俺にでかい借りができてしまった。これからはその借りを返せるようにもっと強くなるから見ていてほしいと、何とも暑苦しい言葉を俺に送った。
そういうのは恥ずかしいからやめてほしいものである。そう思ったが口に出すのは無粋というものだろう。
そんなんで海中遊覧が終わりカプセルからでるとモモセ・ミドリカワ・カシワデが居た。どうやら俺たちが戻ってくるのを待っていたらしい。その後、全員に改めて礼を言われた。あれは勘弁してほしい。俺は恥ずかしかったので彼らに背を向けると逃げるように自室に帰った。やっぱり助けてよかった。本当にそう思う。
帰る際、俺を見る目が変わったのを実感した。連日放送されているニュースのせいで俺は宇宙人からガウナを倒した貢献者にレベルアップしたらしい。街を歩いると声を掛けられることも何度もあった。
寮に帰ったらイザナ君とナガテ君に猛烈に問い詰められた。昨日は二人に会う前に部屋に籠ったからな。その後、なんで討伐隊に選ばれたことを言わなかったのかと怒られた。こんな正体のわからない俺の心配をしてくれるなんて本当に優しい子達である。だからといって床に正座させるのは、オジサンどうかと思うんだ。
とまあ、今日一日の出来事を書くとこんな感じだ。なんだかんだ言っても俺はここの生活に慣れつつある。仕事は楽だし待遇もいい。気の置けない後輩もできた。これでガウナさえいなければ完璧なんだがな。
▽月ξ日
例によって例の如くトウア重工に呼び出された。戦闘を行ったので昨日点検をしようとしたのだが、機体の勝手が分からず断念。今日俺を呼んで再挑戦したかったようである。俺は昨日呼ばれなかったことに少し疑問を感じていたので理由が分かったため胸のつかえが取れた。
一昨日の戦闘についてタンバさんとササキには当然の如くばれていた。彼らはR戦闘機のことをシドニアで一番理解しているのだ。ばれるのも当然だろう。その際、ササキに何故嘘をついたのか理由を訊かれ正直に面倒だからと答えたら残念な人を見る目で見られた。ここに来てから俺の評価が下落している気がするが気のせいだと思いたい。
そんなこんなで俺の指導の下R-100の点検を行った。とは言っても点検事態はコックピットに搭載されているコンピュータが自動的に行ってくれるので俺たちは、それを確認するだけでいいのだがな。
診断の結果、特に問題は見当たらなかった。被弾もしてないし機体そのものも秒速200キロ以上の速度に耐えるため非常に頑丈だ。もし仮に機体が損傷を受けたとしても機体内部にB-1Cアンフィビアンの自己修復能力を解析して造られた修復用ナノマシンを内蔵しているので小破程度なら数時間で修復できるので問題はない。
点検が終わった後ササキにR-100のレールキャノンの詳細な分析をしたいから少しばらしていいかと訊かれたので絶対に元に戻すことを条件に承諾した。どうせ何か新しい装備でも作るのだろう。ついでにまた新しいアイデアを思いついたら纏めて送ってこいと言われた。その契約まだ残ってたのかよと思わんでもなかった。
寮に帰ってしばらくしてナガテ君達が帰ってくる頃にまた来客が現れた。今度の来客はどこかで見たような髪色が特徴の訓練生の女子だった。名を“ミドリカワ・ユハタ”といいアカイ班の“ミドリカワ・イズモ”の妹だという。
ミドリカワの妹が俺になんの用かと思ったので率直に訊くと一昨日の戦闘で兄が俺に助けられたことについてお礼を言いに来たそうだ。何で知ってるし。そのことを正直に尋ねたところ、兄から強引に聞き出したとのこと。あいつばらしやがって。
そしてそこまで話したところで改めて礼を言われてしまった。昨日から礼を言われてばかりな気がする。俺がそんなことはないと彼女に言ったら逆にそれこそ間違いだと言われてしまった。なんでも件の戦闘記録を考察すると俺がいなかった場合、最悪の状況もありえたのだという。
若いのに大した分析眼である。というか肉親相手に死ぬはずでしたとか冷静だな。かなり芯の強い子なのだろうか?そんなんで俺は彼女の礼を受け取らざるを得なかった。
その後、急にナガテ君の話に移り変わった。なんか知らんが俺がナガテ君の保護者代理みたいな立場にいるのを知って訊きたいことが山ほどあったようだ。そしてしばらく俺はユハタ(例によって名前でいいと言われた)ちゃんにナガテ君のことについて洗いざらい喋らされてしまった。
俺が根尽きて助けを呼ぼうと考えていると神がかったタイミングでナガテ君とイザナ君が現れユハタちゃんは俺に別れを言うとナガテ君の方に飛んで行った。俺は面倒だったので彼等に任して俺は先に食堂でヒヤマさんの料理を頂くことにした。彼には悪いがオッサンがバイタリティー溢れる若い娘の相手をするには少々力不足なのだ。
ちなみに今日の夕飯は重力オムライスだった。
脳内プロットでは四天王(笑)は原作通り全滅する予定だったのにどうしてこうなったんですかねぇ…
R戦闘機って初代R-9aの時点で秒速208キロっつーとんでもないスピードなんですよね。これ時速に直すと約74万9千キロなんです。マッハに直すとなんとマッハ611!地球を3分41秒で一周できる速さ!これもザイオング慣性制御装置のちょっとした応用なのでしょうか?
≫B-1Cアンフィビアンの自己修復能力を解析して造られた
≫B-1Cアンフィビアンの自己修復能力を解析して造られた
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