魔法少女リリカルなのは~Amantes Amentes~ 改訂版   作:鏡圭一改め鏡正

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更新が遅くなってしまいました。(汗)

やっと大学のテストが終わったぁぁぁぁぁぁ!!

なので、1話更新します。


第十五話

 金曜日の昼休み、昼食を食べ終わった蓮は何時もの様に屋上に上がって寝ようと思い、教室から出ようとすると。

 

 「蓮君ちょっといいかな?」

 

 「ん? どうしたんだなのは?」

 

 顔を赤くしたなのはが声をかけてきた。蓮となのははジュエルシードが切っ掛けとなって、メルクリウスとの練習以外の日は、司狼とユーノを含めて4人で一緒に模擬戦をしている。

 ユーノ曰く、『なのはの砲撃の才能は管理局のエースよりもある』らしい。

 実際になのはと模擬戦をすると、確かに蓮の様な近距離が得意な魔導士ならば高威力の砲撃で迂闊に近づくことが出来ない。

 だが、メルクリウスとの地獄の特訓のおかげで、蓮はなのはの威力の弱い砲撃ならば容易く斬ることができるようになった。

 さらに、蓮が活動位階をマスターしたことにより、時々蓮の声と同じであるロートスの声が聞こえるようになった。

 

 「あ、あのね。明日お父さんが監督をしているサッカーチームの練習試合があるんだけど。もし良かったら蓮君も来てくれるかな?」

 

 そういえば、士郎さんって翠屋のマスターの他に小学生にサッカーを教えているんだったな。

 

 「別に大丈夫だけど、他に誰がサッカーを見に来るんだよ?」

 

 「今のところ誘っているのはアリサちゃんとすずかちゃんとエリーちゃんの3人だけだよ」

 

 まだ3人にしか誘ってないのは蓮たちと違うクラスで、なのはが学校に着いてからサッカーのことについて思い出したからだ。

 恐らく、これから司狼達に声をかけようとしてここに来たのだろうと蓮はすぐに察することができた。

 ちなみにどうして杏奈の名前がないのかについては、多分なのはの中で杏奈は必ず来るからと思っているからだ。

 

 「分かった。とりあえず皆にもそのことを……」

 

 「その必要はないよ藤井君」

 

 言葉を遮られた連は背後から聞こえた声に反応して振り向くと、そこにはテレジアと何時ものメンバーがいた。

 

 「先輩。何時もなら屋上に行ってサンドウィッチを1人で食べてませんでしたっけ?」

 

 「藤井君がここにいるような気がしたからここに来たんだよ」

 

 普通の人ならば意味不明な回答をしたテレジアだが、彼女と親しい蓮たちはテレジアが電波少女だということで納得していた。

 そして何時の間にか近づいていたマリィは牛乳を飲みながら蓮の横に現れた。

 

 「ナノハ。私もサッカー見に行っていいかな?」

 

 「うん! マリィちゃんたちが見に来てくれるとお父さんたちも喜ぶよ!」

 

 「勿論俺も行くぜ。プロのサッカーを見るのもいいが、小学生のサッカーを見るのも面白そうだしな」

 

 「綾瀬さんと私は練習試合が入っているから無理ね。……本当だったら行きたかったけど」

 

 司狼は観戦に行けるが、香純と螢は剣道部の練習試合が入っていた。蓮は香純と螢が観戦に行かないことに残念そうな顔をするが、夏の大会に向けての剣道の練習試合はこの時期から行うのが丁度いいのかもしれないと思い、納得した。

 

 「アタシはパス。本当は一緒に行きたいんだけど、週末に家族でネズミの王国に行くことになったんだよね」

 

 エリーはさり気なく危険なワードを出して、慌てている蓮たちの反応を見て面白がる。その時、蓮は危険すぎるネタを言うのを止めて欲しいと思っていた。

 

 「おいおい正気かよ? ネズミの王国は唯でさえ金を消費するのに、さらにファミレスと対して変わんねぇ味の料理を高い金払うんだろ? それに比べて、なのはの親の練習試合に行って応援すれば、翠屋の旨いシュークリームがタダで食えるんだ。どっちが得か分かってんだろエリー?」

 

 司狼の言い分を蓮はなんとなく理解していた。確かに、翠屋のシュークリームはおいしく、タダで食べられることに蓮は嬉しいと思っている。

 司狼の主張になのはとすずかは苦笑いをし、アリサは乙女フィルター全開なのか司狼を見て顔を赤くして“司狼の言う通りよエリー!”……と言っている。

 

「司狼。アンタ知らないの? 最近は料理も美味しくなってるのよ。まあ、みんなにおみあげを買ってくる予定だから、期待して待っててよね?」

 

 エリーは笑顔でウインクをしたことで蓮たち以外の男子生徒は顔を赤くするが、下ネタを沢山使ってくるエリーを知っている蓮たちは少し溜息を吐いた。

 

 「藤井君が応援に行くんだったら私も行く。それにネズミの王様よりもく○モンも方がかわいいと思うの」

 

 テレジアを含めた7人で小学校のサッカーチームの観戦に行くことになった蓮はユーノも連れて行こうと思っていた。

 ユーノはスクライア一族から出たことが無いからか、スポーツのことについてあまり知っていなかった。

 蓮はユーノにスポーツの素晴らしさを教える為に夜にサッカーのことについて教えようと決心する。

 

 『大丈夫なのかお前の友達は? 正直色々と危ない台詞があるけど……何時もこんな感じなのか?』

 

 『稀に下ネタを出してくることもあるけど、大体何時もこんな感じだよ』

 

 司狼たちと話しているのと同時に、ロートスとも心の中で会話をしていると、昼休み終了のチャイムが鳴り、皆は自分の教室に蓮たちは席に戻って座った。

 結局、蓮は屋上に行きそびれたが、たまにはいいかと思って次の授業の準備を始めた。

 

 

 

 翌日の土曜日の朝、メルクリウスとの修行を終わってシャワーを浴び終わった蓮は時間を見ると、午前9時30分位だった。

 練習試合が始まるのは11時からで、時間はまだ余裕があった。蓮は部屋に戻ってゲームをしようと思っていた時だった。

 突然チャイムが鳴り、蓮は誰が来たんだろうと思いながら玄関を開けると、そこには白いワンピースを着た笑顔のマリィがいた。

 

 「おはようマリィ。どうしたんだ? 練習試合が始まるまでまだ時間がたくさんあるけど」

 

 「レンと一緒に出かけられるのが嬉しくて、早く家から出ちゃったんだけど。……ダメかな?」

 

 マリィは上目遣いで蓮を見つめると、蓮は思わず目を逸らしてしまう。マリィは蓮の行動に不満があったのか、顔を膨らませて、怒った様な表情になるが、その姿は怖いというよりも可愛い表情だった。

 

 「(やばい。マリィが可愛い過ぎて、抱き締めたい!)」

 

 蓮はマリィを抱き締めたくなる欲望に抗えず、抱き締めようとした瞬間、メルクリウスがお茶を飲みながら現れた。

 

 「おや。随分と早く来たねマルグリット。まあ中に入ってゆっくりと寛ぐといい(どうやら私は蓮とマルグリットの邪魔をしてしまったようだ)」

 

 「おはようございますカリオストロ。レンと一緒に出かけるのが初めてだから楽しみだったの」

 

 「そうか。これからも息子のことをよろしく頼むよマルグリット」

 

 蓮はメルクリウスが何時も以上に父親らしいことをしていて驚いていた。何時ものメルクリウスの行動は蓮の盗撮・女神の捜索・全世界の情報収集……などと某○ルトス風に言うならば、“碌な思い出がねぇ……”という物ばかりだ。

 なんとか、気持ちを整理した蓮はユーノを入れた3人でスマ○ラでもやるか、と思い

マリィを自分の部屋に案内を始めた。

 

 

 

 午前11時になり。蓮とマリィとユーノの3人はメルクリウスの車から降りて、練習試合の会場である川の近くのサッカー練習場まで歩いてきた。

 メルクリウスは中期試験の問題を作る為にそのまま学校に向かって行った。

 

 「マリィちゃん。あのねぇ~、いい加減に蓮君の所から離れなさいよ~!」

 

 「イヤ! レンの体は温かいから離れたくない」

 

 杏奈は蓮の右腕に抱き着いているマリィに嫉妬し、蓮から離れるように言うが、彼のことが好きなマリィは離れる筈もなく、顔を膨らませていた。

 マリィの態度に怒った杏奈はマリィに対抗するかのように、蓮の左腕に抱きついた。

 両手に花の状態である蓮は顔を赤らめながら、混乱していた。

 蓮の状態を見ていたなのはは、出遅れたと思いながら悔しそうな顔をし、アリサは蓮の状態に呆れたのか、手を顔で覆って、やれやれと言いたげな表情だった。

 

 「へえ~。サッカーについての知識は本やテレビで分かったつもりだったけど、子供のサッカーの試合を見るのも面白そうだねすずか」

 

 「そうだよね。たまにここで練習試合を見ることがあるんだけど、今日は皆何時も以上にやる気があるみたいだね」

 

 蓮たちの状態を見ていないユーノは地球に来てからまだ1ヶ月経ってないが、地球……というより日本に適応し始めてた。元々スクライア一族は管理世界を移動しながら生活しているからか、適応能力が高い。

 しかも、普段はお淑やかなすずかは初対面である筈のユーノと今まで姉の月村忍しか見たことがない笑顔で楽しそうに話していた。

 

 『しかし、昔のサッカーとは大違いだな』

 

 『昔のサッカーてどんな感じなんだよ?』

 

 蓮はロートスに昔のサッカーについて聞くと、ロートスはサッカーの歴史について話し始めた。

 

 『聞いた話によると、昔のサッカーは暴力ありだったらしく、時には死人が出たらしいぞ』

 

 ロートスの話を聞いた蓮は今まで抱いていたサッカーのイメージが少し壊れたように感じていた。

 

 「おはよう藤井君。今日は良い天気だね」

 

 「おはようございます先輩。何でアンタまで抱き着いてくるんですか?」

 

 「それは藤井君の体が気持ち良いからだよ」

 

 後ろから抱き着いてきたテレジアに蓮は文句を言う気力が無く、蓮の光景を見ていた司狼はニヤニヤ笑いながら近づいてくる。

 

 「よぉ蓮。女に囲まれて試合を観戦する気分はどうよ?」

 

 「おい、その笑顔は止めてくれ。マジでぶん殴りたくなるから。……それに、まだ試合は始まってねえよ」

 

 「あぁ? ……あ~、なるほどね。あれじゃ試合は無理だな」

 

 司狼が見ていたのは、高町士郎のチームの少年が悔し涙を流しながらタンカーで運ばれている所だった。

 足を押さえていることから蓮と司狼は恐らく捻挫か骨折ではないかと思っていた。そしてその少年はこの試合に出るのは無理だと2人は察していた。

 

 「…はい。分かりました。それでは失礼します。……はぁ、困ったな。中村君は昨日親戚が亡くなったから来れなくなるなんて。……一体どうすれば」

 

 どうやら選手の1人も法事が理由で休むらしい。しかも、士郎のチームはサッカーがギリギリでできる人数しかいない為、このままだと練習試合が成り立たなくなってしまう。

 

 「おやおや、どうやら人数が足りないようですねぇ~。高町さん?」

 

 「……六条さん」

 

 士郎の目の前には政治やバラエティー番組で的確な発言をしている大御所のロート・シュピーネさんに似ている男がいた。男の名前は六条シュピ虫。サッカーの名門である秀真学園サッカー部の顧問だが、小物であり、部員にあまり信頼されていない。

 シュピ虫は今の状況を打破すべく、海鳴市で強いとされるサッカーチームの『翠屋ファイターズ』使っている練習場を秀真学園の練習場にする為に、練習試合を組んだ。

 

 「さて、それでは約束通り、この練習場を秀真学園小等部のサッカー部に明け渡して貰いましょうか? 正直、貴方達の様なお遊びでしかない集まりのサッカーチームが使うよりも、このエリート集団である私達が使った方が海鳴市の為なんですよ」

 

 「そ、それは……」

 

 士郎は悔しそうな表情でシュピ虫を睨みつける。だが、試合をする為の人数が足らないからか、どうすることも出来ない状況だった。

 シュピ虫の態度に怒りを覚えた蓮は士郎の所に行こうとするが、すでに司狼が士郎の所にいた。

 

 「おい高町のおっさん! サッカーの人数が足りねぇんだろ? だったら俺と蓮2人が入れば丁度いい筈だぜ?」

 

 「(あの馬鹿野郎! 何先に俺が言おうとしたことを言ってんだよ!? ) 確か、サッカーに必要な人数は11人。そうだろ士郎さん?」

 

 「司狼くん!? それに蓮君も!! ……確かに君達が参加してくれるのはとても感謝するよ。だけど、秀真学園のサッカーチームはとても強いんだ!」

 

 「降参するのなら今の内ですよぉ~?」

 

 「はっ! 誰が降参するかよ? 俺と蓮が組めば無敵なんだよ。そうだろ蓮?」

 

 『どうするんだ蓮?』

 

 ロートスは蓮に練習試合に出るのかを聞くが、蓮にとっては答えるまでもない質問だった。

 

 『参加するに決まってんだろ』

 

 『そう言うと思ったよ。頑張れよ蓮』

 

 『ああ!』

 

 ロートスに応援された蓮はマリィたちから離れて、士郎の元まで歩いて行き、

 

 「そういうことだ。士郎さん臨時で俺達をサッカーのチームに入れてくれ!」

 

 蓮は士郎に頭を下げて試合に出して欲しいと言うと、蓮と司狼の決意に士郎は蓮たちの肩を掴んだ。

 

 「……分かった。正直僕もあの監督とチームは気に入らないからね。よろしく頼むよ蓮君、司狼君!」

 

 「なんとか頑張ってみますよ。行くぞ司狼!」

 

 「オーライ」

 

 こうして蓮たちはサッカーの試合に出ることになり、秀真学園のサッカー部と戦うことになった。

 

 

 

 試合の結果は2-1で蓮たち『翠屋ファイターズ』の勝利だった。

 まず前半に、司狼が先制のゴールを決めたことにより、翠屋ファイターズの士気が上がり、その後は蓮と司狼がパスやドリブルなどで相手のチームをかく乱しながら、隙が出来た所を味方にパスをして1点追加した。

 だが、後半から強豪校のプライドに火が着いたからか、蓮と司狼に集中的にマークが着き、迂闊に2人が動けなくなった所を1点取られ、後もう少しで2点目を取られるという瞬間で試合が終わった。

 正直、強豪校だから弱いチームに負ける筈がないという慢心さが最初から秀真学園に無かったらもしかしたら蓮たち翠屋ファイターズは負けていたかもしれないと蓮は思っていた。

 因みに、シュピ虫が何故私のチームが負けたんだ? と悔しそうに言っていたのを聞いた蓮と司狼は、他の人には悪魔の様な笑みに見えるだろうという程の笑顔でシュピ虫に近づき、『それはアンタのチームと俺たちのチームの顔の差かな?/だな』と言った。

 それを聞いたシュピ虫は泣きながら負け犬の遠吠えを言った後、チームを率いてサッカーの練習場から去って行った。

 それを見ていた全員はシュピ虫たちの行動に腹を抱えて笑っていた。

 その後、蓮たちは今何をしているのかというと、海鳴ファイターズの選手と共に、翠屋を貸し切って桃子が作ったシュークリームを食べていた。

 

 「やっぱり翠屋のシュークリームは最高だな!」

 

 「確かにな。これを食べてからコンビニや他のケーキ屋のシュークリームを食べても物足りなく感じるんだよな」

 「もきゅもきゅ」

 

 蓮は何時も以上にシュークリームを食べていて、司狼はジュースを飲みながらユーノにシュークリームの食べ方を教えていた。

 女性陣はマリィが以外にも大食いだということが分かり、マリィの食べている姿を見て癒されていたり、体重が気になってしまった為あまり食べられずマリィを羨ましがっていたりしていた。

 

 「やっぱりネズミの王国に行かなくて正解だったね。何回も行ってるから飽きちゃったのも理由の一つだけど」

 

 「確かにそれは言えるわ。ショーやイルミネーションも初めて行った時は綺麗で感動するけど、何回も見ると何にも感じなくなるわね」

 

 俳優と女優を親に持つテレジアとお金持ちのアリサの考える事は蓮たちと違っていた。それは王国に行ったことのない蓮たちにとってはあんまり聞きたくない内容だった。

 

 「(……そういえば、なのはの姿が見当たらないな。それに、杏奈は苦い顔をして俯いているけど、何があったんだ?)……どうしたんだよ杏奈? 具合が悪いのか?」

 

 「っ! 何でもないわよ蓮君! アタシちょっと用事が出来たから出かけるわね。多分蓮君達が帰る前には戻るからゆっくりしていってね」

 

 杏奈はそう言うと、翠屋から出て行った。蓮は何となくだが、杏奈が何かを隠していることに気づいた。

 『恐らくだが。アンナは何か隠してるな。アイツの顔を見れば分かる』

 

 『ロートス。お前杏奈のことについて何か知っているのか?』

 

 そこで、蓮は疑問に感じた。ロートスに杏奈のことについて何も話したことがないのに、杏奈のことを知っているような言い方をしていた。

 

 『高町杏奈のことについては知らない。だけど、アンナ(・・・)のことについては誰よりも知っているつもりだ』

 

 『それってどういうことだよ?』

 

 『蓮はまだ知らなくていい。それよりもいいのか? ジュエルシードが発動しているみたいだ』

 

 ロートスに言われて、ジュエルシードの魔力に気づいた蓮は、司狼とユーノに目配せをすると、司狼たちは頷き、席から立った。

 

 「悪い。すぐ戻ってくるから待っててくれマリィ」

 

 「俺は用事が出来たから少し出るわ。6時までには戻る」

 

 「ボクも少し蓮たちと一緒に出るね」

 

 蓮たちはそう言って、翠屋から出た後、ジュエルシードの魔力のする場所へと走って行った。

 

 

 

 「……なんだよこれ?」

 

 俺達が見た光景は、道路が土砂崩れのように崩れ、車もまるで交通事故のように無残な状態になっている中、道路の真ん中で巨大な木が複数の根っこを生やしながら海鳴の商店街を破壊しる光景だった。

 

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