リキとハルトの生まれ育った村は人口1300人程で、村としてはかなり大きな規模である
しかも村にはハンターズギルドがある為、ハンターや依頼人が村の外からも訪れ、ピーク時には3000人を超える人口となる
その様な村で育った2人にはハンターという職業は非常に身近なものであった
リキは同世代の中では腕力が弱く、細身である為一見ハンターには見えないだろう
しかし、腕力を除いた身体能力・体力面では子供の頃から負けたことは無く村の大人からも一目置かれる存在であった
逆にハルトは腕力にかけては大人も含めて村内で5本の指に入るだろう
だが猪突猛進タイプで頭よりも先に身体が動く為周りのフォローを必要とする時が少なくない
凸凹な2人ではあるがお互いの短所を補い長所を引き上げる事の出来る、ある意味ベストパートナーとも言える
さて、2人が再びハンターズギルドを訪れたのは登録の3日後であった
これまでの訓練所での無茶なトレーニングに対しての骨休めという意味もあれば、キリのいいところで一度落ち着く意味もあった
リキ「さぁ、いいクエストはあるかな?」
ハルト「依頼書も色々書いててよく分かんねぇな。リキ、任せたぜ」
リキ(リオレウスでも行ってやろうか...)
ハルト「!!お前、変な事考えてるだろ!」
リオレウスとは飛竜種に分類されるモンスターの代表格である
...しかし、今のリキとハルトには荷が重すぎる
リキ「ん〜、これなんかどうだ?」
リキは1枚の依頼書を指差す
ハルトが覗き込むと『ドスファンゴ』と書いていた
ハルト「ファンゴの親玉か、まぁファンゴがしれてるからそんなに苦労しないだろう」
リキ「じゃあ、決まりだな」
依頼書を掲示板から剥がしアカネの元に持っていく
リキ「アカネさん、これお願い」
アカネ「3日間待ってたわよ、いよいよ初クエストね」
依頼書を受け取り目を通すが少し眉をひそめた
アカネ「これ、報酬金はそんなに出ないから割に合わないと思うわよ」
リキは首を横に振りながら答える
リキ「いいんだ、別にお金が欲しい訳じゃなくてクエストに出たいんだ。自分がハンターだってことを自覚したいんだ」
ハルト「そうだな。オレも早く自分の力を試したいから報酬内容にはこだわらないぜ」
アカネに笑みがこぼれる
アカネ「2人らしいわね。じゃあこの依頼書を受け付けます。ところで出発は2人でいいのかしら?」
基本的にクエストは1人でも行うことが出来る
しかし、危険を避けるため・クエストの成功率を上げる為に例外を除き最高4人同時に行うことが出来る
5人以上で行けないのはあまり大人数になるとギルドの援助が思う様にいかず、結果的に更に大きな危険を招く恐れがある為である
リキ「まずは2人で行くよ、実践での立ち回りを確認するには気を使わない相手の方が良いからね」
アカネ「分かりました、では初めてのクエストになりますので注意事項を2つ説明します。一つはモンスターの素材は剥ぎ取り過ぎない様にして下さい。二つ目にアイルーから帰還指令が下ったら必ず従って下さい。この事が守れなければ、最悪ハンター資格が剥奪となります。それでは裏に竜車を準備するので直ちに出発の準備をお願いします。」
そこまで一息で話したアカネは大きく呼吸をすると微笑んで最後に
アカネ「気をつけてね」
と笑顔で答えた
それぞれの武器、ウォーハンマーとボーンブレイドを抱えて竜車に乗り込む
ここから3時間かけて狩猟場に向かうのである
2人共緊張と高揚が抑えられない様子でモンスターについて熱く語る
話が尽きる事なく竜車は狩猟場である密林へと到着した