ハンマー青年、世界を救う!?   作:Fendeeer

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これはご褒美

ハルト「あ〜...熱いな〜」

何回目だろうか、先程から同じ言葉を繰り返す

もう聞き飽きた言葉を耳に入れずリキは薬草を採取する

 

密林に入った2人は地味に、採取を続けていた

今後に繋げるためにもまずは採取だということを知っているのである

また、ドスファンゴの狩りにも備える必要があった

クエストに出る前には必要最低限の準備をしてきたが、いかんせん駆け出しハンターには万全の準備をする様なお金は無い、となれば現地調達が基本なのである

そうして粗方採取を終えた2人はベースキャンプに戻ってきた

ベースキャンプにはベッドやボックスがあり、ここで体力の回復・道具の準備等が出来る

腰を落ち着けてリキが話しを始める

リキ「...さて、どうやって狩るかな」

ハルト「オレがぶった斬る、お前がぶん殴る」

お互いを指差しながら答えるハルトにリキは頭を抱える

リキ「お前に聞いたオレがバカだった」

ハルト「だって見た事無い奴に対策なんて打てねぇよ」

リキ「一理あるが、そんなんじゃ真っ先に死ぬぞ。ドスファンゴはブルファンゴと同種だ。つまり一直線にこっちに向かってくるんだぞ。当然、体力だってあるわけだからひたすら切って殴ってもブルファンゴみたいに簡単には倒れてくれない。その間に2人共吹っ飛ばされて終わりだな」

ハルト「じゃあどうするんだよ!!」

リキ「お前、途中から聞いてなかっただろ...とりあえず奴を見つけたらいつも通り訓練所でやっていた様に2人でぶちこむ。その後だが、2人でブルファンゴを挟み込む。そうすればターゲットを絞りきれなくなり、攻撃が緩和するだろう」

ハルト「それだと、お前を守り難いんだが...」

大剣を扱うハルトは剣を盾にする事が出来る

その技術で仲間を守る事も可能である

しかし、リキの言った作戦ではリキに万が一の事があれば守る事が出来なくなる

ハルトなりに考えた上での発言であったのであろう

リキ「守って貰わなくても大丈夫だよ。ハンマーソロのハンターはいくらでも居るし、十分ハンターとしてやっていけてる。それに2人が別々に攻撃出来ればどんなモンスターでも対応出来るんだ。回避能力を高めれば自分の成長にも繋がる。いい事尽くしだ」

ハルト「ふ〜ん、そんなものか」

リキ「理解してくれて何よりだ、さぁ行くぞ。ターゲットを見つけたら静かに動くんだぞ」

ハルト「おうっ!」

そして2人はベースキャンプを後にする

 

うっそうと生い茂る密林を進んでいるとあっさりとドスファンゴは見つかった

猪の様な風貌に白色の毛並み、そして左右非対称の大きな牙、周りには3頭のブルファンゴも一緒であるが、明らかにドスファンゴは体の大きさが違う、ブルファンゴよりも二回り近く大きく見える

力に自信があるハルトでも、あの体と牙に突進されればひとたまりも無いだろう

 

2人は草陰に隠れてじっと機を待った

...そしてチャンスは訪れた

ブルファンゴ3頭を含む一行がリキ達と反対方向を向いた瞬間に、リキが草陰から飛び出し背を向けるドスファンゴにハンマーを大きく振り上げる、同時にハルトはドスファンゴに石ころを当て自分達の存在をあえて知らせる

ドスファンゴが振り向いた瞬間、リキは思いっきりハンマーを振り下ろす、突然の襲撃にめまいを起こすドスファンゴ、そして後方からハルトが全力の溜め斬りをする

訓練所ではこのコンビネーションでブルファンゴ程度なら一撃で絶命していた、ブルファンゴならば...

しかし2人の相手はドスファンゴである

ハルトの1撃は確かにダメージを与えたが絶命させるには至らない

周りのブルファンゴもこちらの様子に気付き、臨戦態勢に入った

ハルト「で、どうするんだ?」

大剣を構えながら隣のリキに声をかける

リキ「ドスファンゴの動きに注意しながらブルファンゴを各個撃破だ。その後はさっき話した様に前後からドスファンゴを挟み打ちだ。絶対にドスファンゴの突進だけは受けるなよ!」

ハルト「了解だ!」

作戦通りブルファンゴを仕留めていくが近くでドスファンゴが通り過ぎる度にリキは冷や汗をかく

自分で決めた作戦とはいえ上手くいく保証など無いのだ

最後のブルファンゴを仕留めて、ドスファンゴへと向き直す

正面はリキ、背面はハルトといった状況だ

まず動いたのはハルトであった

ドスファンゴの尻に斬りつけると、すぐに一歩下がった

ドスファンゴは意に介さずリキへと突進してくる

リキは体一つ分の余裕を持ち躱す、直後にドスファンゴの背後より追いかけこちらに向き直った瞬間、頭に打撃を加える

そして、即座に背面へ回り込む

地道な作業だが、こちらがダメージを受ける事なく確実にドスファンゴの体力を奪っていった

そんな攻防が30分程続いた頃、ドスファンゴが息を切らし始めた

リキ(チャンスだ!)

リキは機を逃すまいとドスファンゴの正面より頭を叩きまくる

...しかし、体力を失ったからといって防戦一方のドスファンゴでは無い

ドスファンゴは鬱陶しそうに頭を思いっきり振った

突然の事にリキは吹き飛ばされ、地面に倒れ込む

ハルト「リキ!」

倒れ込んだリキを心配する余裕は無かった

ドスファンゴはハルトに向かって突進を始めた

リキはこの突進を簡単に躱してみせたがハルトではそうもいかない

躱せない突進は大剣でガードするしか無いのだ

その度にスタミナが切れ、大剣は刃こぼれしていく

防戦一方のハルトがリキの方をチラリと見ると薬草を口に咥えていた

ハルト(よし!これなら!)

ハルトは突進してくるドスファンゴに対して大剣を正面に構えた

リキ「バカ!何やってんだ!」

リキが思わず叫ぶが、ハルトとドスファンゴは衝突寸前である

瞬間であった、ハルトは衝突する寸前に身を低く身構え、横斬りでドスファンゴの足を払った

痛みに咆哮をあげるドスファンゴ、その一撃が致命的となり足を引きずり出した相手を狩るのは2人には訳なかった

 

リキ「あんな無茶しなくても、オレが回復したんだから待てば良かっただろ」

竜車でドスファンゴから剥ぎ取った素材を確認しながらリキが言う

ハルト「いや〜、あそこで万が一オレがやられてもリキが回復したから大丈夫かなって、一撃入れてみたんだよ」

要は力試しをしたかったのだ

リキ「...結果オーライだが、次は無いぞ」

ハルト「へいへーい」

面白くなさそうにハルトが返事をする

 

アカネ「おかえりなさ〜い!あんまりやられてないみたいね、お疲れ様!」

アカネが陽気に出迎える

ハルト「オレ達にかかればドスファンゴなんて一捻りだぜ!」

アカネ「はいはい、どうだった?初クエストは?」

リキ「まぁ、訓練所とは大違いって事が分かったよ」

アカネ「あら、あんまり天狗じゃないのね。つまんない」

アカネの一言にリキとハルトは思わず苦笑いである

アカネ「それより報酬をどうぞ。それと、初クエストであんまり報酬が少ないから、これはご褒美」

アカネがそれぞれに多めの報酬を渡した

リキ「ありがとう!アカネさん!早速新しい武器でも見てくるよ!」

 

初クエストを終えた2人は疲れを忘れたかの様に加工場へと向かっていった

 

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