「結構時間かかっちゃったなぁ」
スバルは機動六課の隊舎からレールウェイで地上本部へ移動し、そこから転送ポートを使って時空管理局本局にやってきていた。
「えーっと案内板みたいなのはあるかな?」
今回初めて本局に来たスバルは、これから訪問する部署の場所を確認するためまず案内板を探した。
そして、そのときスバルはある事実に気づく。
「お、あれが案内板かな? えーっと、ユーノさんの部署は……っと。 あれ? ユーノさんの部署?」
スバルの背中がひやりとした。
「部署……聞いてない。 どうしようティア! っていないんだった!!」
スバルははやてからお使いを頼まれた時、書類の届け先がユーノという人物であることは聞いていた。
しかし、そのユーノがどこの誰かをまったく聞いていない。
わかるのははやてに本局に行けと言われたことから、おそらく本局のいずれかの部署の人物であろうということぐらいだった。
「うー、どうしよう。 今更八神部隊長にユーノさんの部署どこですかって聞くのも恥ずかしいなぁ」
案内板の前で左右にうろうろしながら、恥を忍んではやてに聞くか、自力でユーノを見つけ出すかの2択を選びきれないスバルであったが――
「うーん。 午後の仕事はこのお使いだけだし、八神部隊長も急ぎじゃないって言ってたから……。 よし! 見学しながら人に聞いてユーノさんを探すことにしよう」
はやての言っていたことを思い出し、本局の見学ついでに人探しをするという結論に至り、改めて案内図を見る。
「本局って広いなー。 そういえば、なのはさんが本局は街が丸ごとあるようなもんだっていってたっけ」
本局は案内図の中で商業エリア、執務エリア、港湾エリアに区分けされていた。
そしてその中でさらに個別に詳細が書かれている。
商業エリアであればその店の名前や企業の名前、執務エリアであれば部署名や部隊名といった具合である。
執務エリアには地上本部の数倍はあろうかという多くの部署、部隊名が並んでいた。
人事、総務、経理、査察、災害担当、古代遺物管理、自然保護隊、次元航行部隊、……、無限書庫、……。
「うーん、どこがいいかなぁ? 案内板見ててもユーノさんがどこに所属してるかなんてわからないし。 直接行ってみるしかないか。 上から順だと人事部かな」
案内板を見つめながらぼそぼそとスバルがつぶやく。
「そうだっ! いいこと思いついちゃった。 人事部でユーノさんの所属を聞いてみればいいんだよ」
読んで字のごとく管理局の人事を担う人事部であれば、人の名前からその人の所属を確認することもできるであろうことに思い当たり、スバルは自分のひらめきを自画自賛した。
「よぉし! それじゃあ人事部にレッツゴー!!」
そして、意気揚々と人事部へ向かって足を踏み出すのだった。