仮面ライダー龍騎 ~EPISODE Kanon~ 作:龍騎鯖威武
「ハアッ!」「ゼイッ!」
ガキィ!ズバァ!
シザースとガイはそれぞれの武器で、ライアとゾルダにダメージを与える。
ライアとシザースは戦闘経験の差があり、シザースがライアを翻弄している。
ゾルダとガイは両方とも戦闘経験に差は無いが、ガイ自慢の装甲と、強力なパワーで単純な力のぶつかり合いではガイが勝っている。
「がはっ、がはっ!くそぉ・・・このカニ野郎!」「バカみたいに硬いんだな・・・おまえの鎧」
祐一と舞は、佐祐理がいることで戦闘に参加することが後ろめたかったが、もはやそんなことを言っている余裕は無かった。
仲間を救うために、祐一と舞は立ち上がる。
「「変身っ!」」
佐祐理は目の前のことに戸惑った。
自分の親友である舞と祐一が、異形の姿へと変わったのだから。
「佐祐理はここにいて。わたしと祐一が何とかする」
ファムはそう言い放つと、ナイトと共にライアとゾルダに向かった。
「舞・・・祐一さん・・・」
「来ると思ってましたよ」
シザースは、ナイトとファムの行動が読めていたかのように腕を高く掲げる。
すると、辺りから再びシアゴーストが現れた。
「なにっ!?」「くっ・・・!」
突然の出来事に、ナイトとファムはなんとか対処するも、ライアとゾルダの助太刀は不可能だった。
「ハハ、なんだよ。やっぱつまんないな、オマエら」
呆れ口調で嘲笑するガイ。人を守るために戦っているのに、人を傷つけるライダーにされるがまま。屈辱だった。
「みんな、あきらめちゃダメだ!変身っ!」
突如、ナイトたちに向けた声が聞こえる。そして、変身直後の龍騎が空中で華麗に一回転しながら現れ、ガイとシザースにとび蹴りをかます。
ドガッ!ガキィ!
「ガハッ!」「グアッ!」
2人とも防御力は高いが、ドラゴンライダーキックを必殺技とする龍騎のキック力はそれを上回っていた。シザースとガイは地面に倒れこむ。
「潤、久瀬さん!しっかり!」
「ひどい・・・」
龍騎はゾルダを、龍騎についてきたあゆはライアを抱き起こす。
「へへ、来るのがおせぇよ・・・」「すまない、勝てなかった」
2人は平然を装おうとしたが、これだけのダメージを受けた状態では不可能だった。
「ごめん、遅くなった・・・。おれがもうちょっと早ければ・・・」
「竜也くんのせいじゃないよ!ボクが映画見に行こうなんていわなかったら・・・」
仲間の危機にいち早く駆けつけることが出来なかった2人は後悔の念にとらわれる。
しかし、そうも言ってられなかった。
「龍騎ィ・・・」「グッ・・・オマエが龍騎?やってくれるじゃん」
「シザースと・・・新たな仮面ライダー・・・?」
「仮面ライダーガイ。よろしく、龍騎」
「金色のライダー側についてるのか・・・?」
龍騎の疑問にガイは悪びれもせず答える。
「そ、楽しそうだったからね」
「お話はここまでにします。一旦引きましょう。5人相手では私達が不利です」
シザースの言葉にガイは面倒くさそうに答える
「ったく、しょうがないなぁ」
2人に呼応するように、シアゴーストの群れが龍騎たちを阻む。
「お、おい、待て!」
「これで決める・・・。竜也、下がって・・・!」
「わかった!」
<FINAL VENT>
「クエエエエェ!」
モンスターの群れに痺れを切らしたファムは龍騎の退避を確認し、切り札を使うと同時に、空から、巨大な白鳥型モンスター「ブランウィング」が飛来する。
ブランウイングが翼を羽ばたかせ、シアゴーストの群れを吹き飛ばす。
その先にはウイングスラッシャーを構えたファムがいる。
「はああああああぁっ!」
ザンッ!ズバッ!ザシュッ!
ドゴオオォ!
シアゴーストたちを1体ずつ一閃する。切り裂かれたシアゴーストたちは爆散する。
ファムの必殺技「ミスティースラッシュ」だ。
煙が晴れたときには、すでにシザースとガイは姿を消していた。
佐祐理は、祐一と舞を問い詰める。
「舞も祐一さんも仮面ライダーだったんですね・・・。どうして言ってくれなかったんですか!?」
「佐祐理さん、おれはあなたに心配をかけさせないように・・・」
「ねぇ、舞。佐祐理ってそんなに頼りない?」
「・・・」
「そんなことないと思いますよ」
3人の口論に突然入ってくる竜也。
「祐一も舞さんも、あなたのことを大切に思ってたから、あなたに迷惑を掛けたくなくて黙ってたんです。それは、あなたが頼りないとかそういう理由じゃないって、おれは思うんです」
「竜也さん・・・」
竜也は佐祐理に笑いかけ、次に祐一たちに振り向く。
「祐一、舞さん、ばれちゃった事は仕方が無いよ。でも、これくらいで3人の絆はなくなったりしないよね?」
ゆっくり頷く舞。祐一は頭を掻きながら
「おまえ、よくそんな恥ずかしいこと、堂々と言えるな・・・」
「へへ、まぁね。佐祐理さん、祐一たちを支えてあげてくれませんか?友達とか大切な人に支えられたり励まされると、おれ達仮面ライダーは、もっと強く、もっと優しくなれるんです」
竜也は心の奥では彼らの絆を壊すまいと必死だった。しかし、佐祐理はその想いや、祐一たちの行いを受け入れることが出来なかった。
「・・・舞と祐一さんのやっていることを止める権利はありません。でもそれを手伝うなんて、親友が傷つくのにそれを手伝うなんて・・・佐祐理には出来ません!」
佐祐理は遠くへ走り去ってしまった。
「ごめん祐一、舞さん。オレがライダーの戦いに巻き込んじゃったばっかりに・・・」
「おまえのせいじゃない。佐祐理さんとのことは自分達で何とかする。な、舞?」
「はちみつくまさん」
少し離れた場所で芝浦が携帯で通話を始める。
「では貴方達は、この私と手を組んで欲しいというわけですね?」
「組むつもりなんだろ、高見沢サン。いつものように砕けてくれよ。その喋り方キモイし」
電話越しの相手は丁寧な言葉遣いで話していたが、芝浦の言葉に口調を変える。
「・・・あんまり大人をからかうなよ、ガキが」
「ゴメンゴメン。あっち側のライダーが予想外に早く揃っちゃってさ。須藤サンがお宅に助けに来て欲しいってさ」
「・・・まぁいい、次の日そっちへ向かう。」
通話が途切れると、芝浦は携帯をカバンに直し、ニヤリと笑う。
「面白くなりそうだ・・・」
次の日。
学校では大変な出来事が起こっていた。
ガスッ!バキィ!
「オラァ!」「死ねっ!」
生徒達が突如、殴りあい始めたのだ。しかも、その生徒達は暴力とは無縁の成績優秀な優等生。
「おい、何考えてんだ!?やめろ!」
潤が生徒達を何とか止めようとするが、
「邪魔だ、どけ!」
ガッ!
「いてっ!まてまて!やめろって言ってんだろ!」
「どうしたんだ!?」
事態を聞きつけた久瀬が彼らを止めに入ろうとする。
しかし、彼の前に芝浦が立ちはだかる
「おもしろいでしょ?おれが仕組んだんだ。人間って案外単純だよねぇ」
「芝浦君、どいてくれ!」
「まあ、そういわずに。とめるからさ」
そういって、芝浦が携帯でメールを打つ。
「これで、そのうちあいつら止まるから。おれと遊ぼうよ」
そういって芝浦が取り出したのは・・・
「・・・カードデッキ!?そのマークは・・・おまえがガイなのか?」
「あったり~。おれ達だけ正体曝さないなんてフェアじゃないもんね」
「まったく・・・君というヤツは。正体を曝して何の得があるんですか?」
後ろから須藤も現れた。
「まさか、あんたも・・・」
「久瀬サン、北川クン。場所を変えましょっか?」
言いなりになるのは悔しいが、芝浦がライダーになって生徒達に危害を及ぼす危険性がある。不本意だが、彼の案は他の生徒の安全を保障する為、従うしかなかった。
4人は学校から離れ、少し開けた空き地に来た。
「なんだ、相沢クンたち呼ばなかったんだ。2人だけでオレ達に勝てる?」
「これは僕達への宣戦布告だろ?僕達だけで相手をする」
「リターンマッチってところだ!」
「あっそ。どうなっても知らないよ?じゃあ、須藤サン」
芝浦と須藤はカードデッキを構える。そして、他のライダーと同様に白銀のベルトが腰に現れた。
「やっぱり、おまえがシザース!?」
「「変身!」」
Vバックルにデッキを装填すると、須藤は仮面ライダーシザースに、芝浦は仮面ライダーガイに姿を変える。
「「変身っ!」」
久瀬と潤もすぐさまゾルダとライアに変身し、相手の様子を伺う。
「・・・貴方達をなぜこんなところに呼び出したかお分かりですか?」
「なに・・・?」
突然のシザースの質問にゾルダは戸惑う。
「私達が組んでいるライダーが他にいたらどうなります?」
「!?」
盲点だった。敵側のライダーは彼らだけだとは限らなかった。なぜ気付かなかったのだろう。
「ライダーはライダーの気配をモンスターみたいに感じ取れないから、昨日みたいに龍騎は来ない。ナイトとファムだけじゃ、高見沢サンには勝てないよ?」
ガイはライアとゾルダに拳を突き出し、親指を下に向けた。
「これで本当のゲームオーバーだ」
一方学校では、黄緑色のカメレオンをモチーフとした「仮面ライダーベルデ」が現れていた。
「さあ戦え!偽善者ライダー共!モンスター狩りもいいがよ、お前達ライダーの敵は、おれ達ライダーってことを忘れんな!」
学校内でヨーヨー型の武器「バイオワインダー」を使い暴れまわるベルデ。
その騒動に祐一と舞、一緒にいた佐祐理も駆けつける。
「祐一!」
「分かった!佐祐理さん、みんなを安全な場所に連れて行ってくれ!」
「舞・・・祐一さん・・・」
「お願いだ、あなただけが頼りなんだ!」
「・・・はい!みなさん、こちらへ逃げてください!」
佐祐理たちが避難したことを確認した祐一と舞はデッキを取り出す。
「「変身!」」
ナイトとファムはベルデの前に躍り出た。
「おれ達が相手になる。他のやつらには手を出さないでくれ!」
「はっ!だから、偽善者なんだよ!まずはオマエ等からだ」
ベルデはそう吐き捨て、アドベントカードを太腿部に装着された召還機「バイオバイザー」に装填した。
<CLEAR VENT>
無機質な音声が流れた瞬間、ベルデの姿は忽然と消えた。
「消えた・・・?」
「ここだァ!」
ガキィ!
「あっ!」
辺りを見回していたファムの背中に強い衝撃が走る。当たったのは、バイオワインダーだった。
「クリアーベントってことは、透明になってるのか・・・!?」
「今頃気付いても遅いわ!」
ガキィ!
「ぐっ!」
次はナイトに攻撃を仕掛ける。見えない敵の攻撃に対応する術を必死に探る2人。
「何か、方法は・・・」
ギリィ!
「うあっ!ぐうっ!」
ナイトは突如、首に手をやり、苦しみ始めた。バイオワインダーの糸でナイトの首を締め上げたのだ。
しかし、その糸さえも透明。ファムにはどうしようも出来なかった。
「祐一ぃ!」
続く・・・。
次回!
見落としていたな、ベルデ!
調子に乗るなァ!
面白かったり面白くなかったり・・・ゲームってこういう時あるよね
鎌田さんとも連絡をとっておきましょう。
やっと戻ってきた・・・この街に
第12話「帰り着く友」
キャスト
龍崎竜也=仮面ライダー龍騎
月宮あゆ
相沢祐一=仮面ライダーナイト
川澄舞=仮面ライダーファム
北川潤=仮面ライダーライア
久瀬シュウイチ=仮面ライダーゾルダ
倉田佐祐理
生徒たち
須藤マサキ=仮面ライダーシザース
芝浦シュン=仮面ライダーガイ
高見沢イツキ=仮面ライダーベルデ