仮面ライダー龍騎 ~EPISODE Kanon~   作:龍騎鯖威武

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第12話 「帰り着く友」

「がはっ・・・くそっ、放せ!」

「そう言われて放す奴は、よっぽどの馬鹿だろうな!」

「祐一!お願い、当たって!」

ベルデに為す術のない2人。ファムは闇雲に辺りをブランバイザーで振り回す。

「目障りだ。コイツと遊んでろ!」

<ADVENT>

ガキィ!

「きゃあっ!」

ベルデはカメレオン型モンスター「バイオグリーザ」を呼び出し、ファムに攻撃する。バイオグリーザも透明であるために、姿を見ることは出来ない。

「かはっ・・・」

その間にも酸欠により、意識が朦朧とするナイト。

万事休すと思われたそのとき

「祐一、舞さん!」

「たつ・・・や・・・」

「馬鹿な・・・なぜ現れた!?」

現れた竜也はすぐさまデッキをかざす。

「変身っ!」

龍騎に姿を変え、ナイトの救出に向かう。

しかし、ベルデは開いていた窓から、校庭へ器用にナイトの首をバイオワインダーで締め上げたまま逃走する。

ファムと龍騎は同じように窓から飛び降り、ベルデのもとに向かうが、ベルデは捕まるまいと校庭を飛び跳ね回る。

姿が見えない上に、これほど素早く動き回られれば、ナイトの救出は困難だ。

「さっきの声・・・それに、透明・・・魔物じゃないとしたら、ベルデか!」

「久しぶりだな、小僧!しかし、なぜオレがここにいると分かった?」

ベルデの問いに、龍騎は

「おまえ、バイオグリーザを呼び出したな!」

「・・・まさか!?」

「見落としてたな、ベルデ!確かに、おれ達ライダーは、同じライダーの気配は感じ取れない。でも、契約モンスターの気配は感じ取れる!」

そういって、龍騎は駆け出す。

ナイトに向かって。

「祐一、アドベントカード借りるよ!」

「な・・・に・・・?」

龍騎はナイトのデッキから、一枚のアドベントカードを引き抜く。

それを自分のドラグバイザーにベントインした。

<NASTY VENT>

「キキイイイィ!」

その音声と共にダークウイングが飛来する。

「舞さん、耳を塞いで!」

龍騎はファムに指示を送り、自身もその指示に従った。

ダークウイングは超音波で「ソニックブレイカー」を発動した。

「グウッ!?ヌアアアアァ・・・!」

唯一、耳を塞がなかったベルデとバイオグリーザは、その超音波で耳の鼓膜に激痛が走る。

集中力が乱れ、クリアーベントは解除され、バイオグリーザもその姿を現した。

ナイトはダークウイングと契約している故に、ソニックブレイカーのダメージは皆無だった。

「そこだっ!」

<SWORD VENT>

ザンッ!

バイオワインダーの糸を、ドラグセイバーで素早く切り落とす龍騎。ナイトはようやく苦痛から開放された。

「がはっ・・・げほっ・・・」

「祐一!しっかりして!」

喉の苦痛に咳き込み、倒れ伏すナイト、それを必死に抱き起こすファム。その2人の前に龍騎が立ちはだかる。

「調子に乗るなァ!」

「高見沢さん。引きますよ!」

ベルデの前に、シザースとガイが現れた。

「貴様等、ライアとゾルダはどうした?」

 

事は少し前にさかのぼる。

「ていやぁ!」「はっ!」

ガッ!ダァン!ドガッ!

ライアとゾルダは2人のライダー相手に善戦していたが、

<ADVENT><ADVENT>

ガイとシザースがそれぞれの契約モンスター、ボルキャンサーと「メタルゲラス」を呼び出した。

「シャアアアア!」「グオオオオオ!」

ガッ!

「ぐあっ!」「ぐうっ!」

突然の出来事に対応することが出来ずに、あっという間に追い詰められた。

「じゃ~ね」

ガイがメタルホーンを振り上げた瞬間、

「ガアアアアアアアア!」

ゴオオオオオオ!

突如ドラグレッダーが現れ、ガイとシザースにドラグブレスを放った。

「グアッ!」「ガハッ!」

吹き飛ばされたあと、煙の向こうにライアとゾルダの姿は無かった。

 

「龍騎のモンスターにまかれたんだよ!こっちも龍騎が来たんじゃ、分が悪いでしょ!?」

「チィッ!何やってんだ!」

「いいから、いきますよ!」

ドゴォ!

ガイはメタルホーンを地面に叩きつけ砂煙を起こし、その間に姿を消した。

龍騎は追うことはせず、ナイトの安否を確認する。

「しっかり!大丈夫!?」

「あ、あぁ・・・」

「ねぇ、なにあれ・・・?」

危険が去った後、生徒達がぞろぞろと出てきた。その異常な光景に驚愕している。

龍騎は小声で

「うわ、やばいな・・・祐一、舞さん、今日は早退して・・・!」

ファムはその言葉の指示通り、ナイトの肩を担いで高校を後にする。

龍騎は校舎にいる生徒に向かって

「皆さん、もう安全です!また怪物が出てきたらおれ達、仮面ライダーを呼んでくださいね!」

祐一たちの立場のため、何とか良い印象を持たれる言葉を力いっぱい叫び、龍騎も高校を後にする。

 

その日の夕方。

「竜也くん、おかえり」

あゆが竜也を迎えた。しかし、いつもは笑顔であるのに今日は元気が無い。

「あゆ、どうしたの?いつもより元気が無いけど・・・」

「な、なんでもないよ・・・」

あゆは昨日のことを引きずっていたのだ。竜也が仲間の危機にいち早く駆けつけることが出来なかったのは自分のせいだと責めていた。

竜也も、あゆがそのことで気が落ちていることは分かった。

あまり、踏み込む事ではないのかもしれないが、彼女の元気が無い姿は竜也にとってさらに辛いことである。

だから竜也はあえて、昨日のことに触れた。

「あゆ、もしかして昨日のこと・・・気にしてる?」

「・・・ボクのわがままのせいだよ・・・ボクのせいで祐一くんたちが・・・」

「違うよ。あゆと映画見に行かなかったら、祐一たちが危険な目に遭ってること、たぶん気付けなかった。仮面ライダーは仮面ライダーの気配を感じ取れないからね」

「でも・・・」

なおも自分を責めるあゆ。竜也は

「それにおれ、あゆと映画見に行けて、良かったと思ってる。怖がってたけど、あゆの意外な一面が見れたし、それに・・・その仕草が・・・ちょっと・・・かわいいかなぁって・・・思っちゃったり・・・してさ」

喋る途中で竜也は顔を赤くして下を向いた。面と向かって言うのはやはり恥ずかしく、あゆの目を見て話すことが出来なくなった。

当のあゆも竜也と同じように顔を赤くしている。

「えっと・・・もしかして竜也くん、すごくはずかしいこと言ってる?」

「う、うん。・・・はは、なに言ってんだおれ」

「あはは・・・」

竜也はおずおずとあゆを見て笑う。その姿が可笑しく、あゆもニコッと笑った。

少し恥ずかしかったが、彼女の気持ちを穏やかにすることには成功したらしい。

心の中で、竜也はガッツポーズをとる。

(しゃっ!なんとか上手くいったかな・・・?)

 

祐一と舞は帰り道の途中、佐祐理と出くわした。

「佐祐理・・・」

「佐祐理さん・・・」

「祐一さん、舞・・・ごめんなさい・・・」

頭を下げる佐祐理。突然のことに2人は動揺する。

「佐祐理、2人のことが本当に心配だったんです。でも心のどこかで、2人に距離を置かれたように思えて・・・それが寂しくて・・・」

頭を上げた佐祐理の目には涙がぽろぽろと零れ落ちていた。

「だから、あんな辛く当たってしまって・・・本当にごめんなさい・・・」

「佐祐理、わたしもごめんなさい・・・。佐祐理に心配掛けないようにしてたのに、それどころか傷つけてた・・・。最初から、佐祐理を頼っていればよかった・・・」

「佐祐理さん。おれ達、あなたのことをずっと友達だって思ってます。舞やおれ、竜也たちがやってきたことを受け入れてくれませんか?」

「・・・はい。だって、友達ですもの。ね、舞?」

佐祐理は涙を拭って、いつもの優しく明るい笑顔で頷く。

舞は少しだけ笑顔になって頷く。

壊れかけていた3人の友情はここで修復された。

 

同時刻、とある場所で3人の影があった。

芝浦シュン、須藤マサキ、そしてベルデに変身していた高見沢イツキである。

「あぁ~あの龍騎、ウッザ!ゲームであるよね。面白かったり面白くなかったりさ。ああ、ムカツク!」

「貴様らが、奴のモンスターごときに踊らされるからだろうが!」

高見沢の言葉に芝浦は苛立つ。

「あのさぁ、アンタも龍騎に踊らされてたじゃん?大体、アンタのほうが経験長いのに何で?」

「何だと・・・!」

仲間割れが始まろうとしていたそのとき

「・・・どうやら、あの方からみたいですね」

須藤がそう呟き、2人に空から舞ってきた、一枚の金色の羽を見せる。

「あのライダーか?」

「えぇ、この羽に込められていた言葉は「仲間を集めろ」とあります」

どうやら羽に触れたライダーは、それに込められた言葉を感じ取ることが出来るようである

「王蛇の装着者はあの方が見つけ出すでしょうから、鎌田さんと連絡を取っておきましょう。彼はなかなか強力なライダー。4人ならば、龍騎たちを倒すことも可能。龍騎以外は最近変身したばかりですからね・・・」

須藤は笑みをこぼすが、その表情には邪悪な感情が込められていた。

 

その日の夜。ものみの丘で2人の少年がいた。

「やっと、戻ってきたね・・・この街に」

「おれは戻ってきたくは無かったが・・・」

一人は大人しそうな少年、もう一人は少し乱れた髪と服装の荒々しい印象のある少年だった

「なゆちゃん、元気にしてるかな・・・」

懐かしむかのように街を見つめる少年。

「まだそんな奴のことを引きずっているのか。彼女はおまえを見捨てたんだろう?」

ギロリと睨み付ける少年。睨まれた少年は弁解するように

「引きずってなんか無いよ、ミツル君?だって、英雄になるためには強くならなきゃいけない。なゆちゃんのこと引きずってたら、強くなれないからね・・・ここには過去と決別するために来たんでしょ?」

「それでいい、サトル。おれもここで過去と決別する。待ってろ、竜也・・・」

そういって、2人はあるものを握り締める。

それは紛れもなく、カードデッキだった。

 

とある場所・・・

「この力を私にか?」

「ああ、いずれここに訪れる者を倒せ。それが条件だ」

「良かろう。受け取るぞ・・・!」

 

続く・・・

 

 

 

次回!

 

秋子さんってジャーナリストだったんですか・・・

 

副編集長の鎌田です

 

       わたしの名前、覚えてる?

 

やっと会えたな、竜也ぁ!

 

       あいつは・・・!?

 

 

第13話「死刑宣告者」

 





キャスト

龍崎竜也=仮面ライダー龍騎

月宮あゆ

相沢祐一=仮面ライダーナイト
川澄舞=仮面ライダーファム

北川潤=仮面ライダーライア
久瀬シュウイチ=仮面ライダーゾルダ
倉田佐祐理

虎水サトル
斉藤ミツル

生徒たち

須藤マサキ=仮面ライダーシザース
芝浦シュン=仮面ライダーガイ
高見沢イツキ=仮面ライダーベルデ

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