仮面ライダー龍騎 ~EPISODE Kanon~ 作:龍騎鯖威武
第23話 「世界を旅する者」
ここは別の世界。
「この世界での役割は終わったな。後は、アイツらの物語だ」
「良い人でしたね。映司さん」
一人の長身の青年「門矢士」は満足げに呟く。彼の目線の先には棺桶と大量のメダルが描かれた背景ロールがあった。
そして、ある青年を思い出す長い黒髪の女性「光夏海」。どうやら、思い出しているのは、この世界で出会った青年の事らしい。
「まったく、この世界での本命のお宝「コアメダル」は手に入れられず、こんなちっぽけなものしか、手に入れられないなんてさ」
不満げに呟く青年「海東大樹」は、手の平にある10枚ばかりの銀色のメダル「セルメダル」を見つめる。
それは背景ロールに描かれているメダルとそっくりで、タカ、サソリ、ウナギなどと言った生物が刻まれていた。
「士、早く次の世界に行こう」
「わかってる。いちいち急かすな」
士を急かす、人当たりのよさそうな青年「小野寺ユウスケ」。
彼の言葉で、士はブツブツ文句を言いながらも、部屋に飾られた背景ロールの傍にある鎖を引く。
ガラガラガラ…
すると、新たな背景ロールが降りてくる。
その絵には、雪に染まった街とそこに舞い散る真っ白な羽、そして背中を向けて佇む赤い仮面ライダーが描かれていた。
「これって…」
そうつぶやく夏海。彼女…いや、この場にいる士、ユウスケ、大樹もその仮面ライダーには見覚えがあった。以前、幾度となく出会った仮面ライダー…。
「仮面ライダー龍騎…?という事は…」
ユウスケが結論を言う前に、士が答えを言う。
「別の龍騎の世界か…」
その日、怪我もほぼ完治し、少し雪が積もった外へ散歩に出かけた竜也とあゆ。
最近は、様々なことが目まぐるしく起こり、こんな穏やかな日は久々だった。
あゆは、竜也に買ってもらった大好物のたい焼きを、おいしそうに頬張る。
「うん、おいしい!久しぶりのたい焼きだよ~」
「本当においしそうに食べるね。喜んでもらえてよかった」
そのあゆを見ながら、微笑む竜也。
オーディンとの戦いから、10日も経っていないのだが、驚異的な回復力で竜也は全快を遂げた。以前、竜也は仮面ライダーになって戦っていた故に回復力も上がっていると推測していたが、最も長く戦っている竜也には、それが強く当てはまるようだ。
「そういえば、探し物もご無沙汰だったよね。久しぶりに探す?」
「ほんとに?ありがとう!」
最後のたい焼きを食べ終わり、満面の笑みで竜也に返すあゆ。
数時間後…。
「見つからないな…」
「やっぱり…」
探し物はやはり見つからなかった。探しているものさえ分からないのだ。そう簡単に見つかるわけがない。
「ちょっと、疲れちゃったね…」
「それじゃ、百花屋で休憩しよっか?」
竜也の言葉で、2人は百花屋へと向かった。
百花屋には5分ほどで到着した。
いつものように店のドアを開ける2人。
そこの看板が「光写真館」になっていることにも気づかず…。
扉を開けた途端、すぐに違和感を感じた。喫茶店というよりも、何処か民家のような雰囲気がある店だ。店だと判断したのは、目の前にカウンターがあるからである。
カウンターには、一人の女性が座っていた。おそらく、店番なのだろう。
「あれ…?ここって、百花屋じゃ…」
「いえ、写真館ですよ?」
「お店、間違えちゃったのかな…」
あゆが不安げに呟くと、竜也は女性…夏海に一礼して、あゆと共に早々にこの場を去ろうとする。
「あ、コーヒーくらいなら出せますよ。どうぞ」
ふと、店の奥から、一人の老人が2人を呼び止める。穏やかな笑顔の似合う、メガネをかけた老人だった。
「じゃあ、どうぞ…」
夏海も、自分の祖父である「光栄次郎」の言葉に従って、竜也とあゆを店内に通す。
「お邪魔しま…え!?」
「うぐっ!?」
竜也は部屋に入ってくるや否や、大声を上げて驚く。あゆはその竜也の大声に驚いた。
「なんだ?いきなり人の家に上がっておきながら、大声を上げるとは…」
「あ、すみません…」
部屋の中にいた士の不満げな声に、謝る竜也。
「士君!なんでいつも、そう口が悪いんですか!?」
「あぁ~、わめくな」
夏海は士を怒鳴るが、当の士は、適当に返す。
「ごめんね2人とも。こいつ、不器用なんだよ」
「おい、余計なことを吹き込むな。少なくとも、お前よりは器用だ」
ユウスケのフォローに口を挟む士。
「いい加減にしてください、士君!…笑いのツボ!」
グキッ!
「ぐっ!?…うははははは!…ナツミカン…はは、テメ…はははは…!」
ユウスケの親切さえも棒に振る士に業を煮やした夏海が、士の首筋を親指で突かれた瞬間、士は何故か爆笑する。
「「なに…あれ?」」
声がハモる竜也とあゆ。
「気にしないでください。あれは躾みたいなものです」
「そう…なんですか…」
「それより、どうしてあの時驚いたの?」
ユウスケの質問にはっと思い出す竜也。
「あ、あれです!」
竜也が指差した先は背景ロール…というよりも背景ロールに描かれた「後ろ姿の赤い仮面ライダー」だ。
「どうして、仮面ライダー龍騎が…!?」
「じゃあ君、龍騎を知ってるの?」
「知ってるも何も…」
そう言って、竜也が取り出したのは…。
「なるほどな…お前が…龍騎か…」
ようやく笑いが収まった士が、カードデッキを見て言う。
「た、竜也くん!そんな簡単に正体を明かしていいの!?」
「あ…」
驚いて自分の行動の重大さに、ようやく気付く竜也。
「心配しないでください。わたしたち、あなた達の正体をばらしたりしません」
「おれは、小野寺ユウスケ。君と同じ仮面ライダー、クウガだよ」
安心させるためか、自らの正体を明かすユウスケ。そう、彼は超古代の力を宿した戦士「仮面ライダークウガ」である。
「うそ!?」
「わたしもです。光夏海、仮面ライダーキバーラです」
「そうそう~」
ふと、部屋の中に入ってきたのは、小さな白いコウモリ。しかし、普通のコウモリではなく、頭から羽根と足の生えた、どこかマスコットキャラのような雰囲気だ。
「あたしはキバット族のキバーラ。あたしが手伝って、変身するのよ。ね、夏海ちゃん?」
「そうです。えっと…あなたたちの名前は?」
「あ、おれは龍崎竜也、仮面ライダー龍騎です」
「ボクは月宮あゆ。よろしくね」
とりあえず、敵ではないと感じ、改めて自己紹介をした。
そして、士が夏海とキバーラを押しのけて竜也の前に出てくる。
「とりあえず、この世界のことを教えてもらおうか?」
その頃、大樹はこの街を歩き回っていた。
「さてと、お宝はどこかな…?」
大樹の言うお宝とは、仮面ライダーに関するモノである。この世界ではカードデッキやアドベントカードのようなものだ。
ふと、そこに居た高校生くらいの少年と少女…祐一と舞だ。
大樹は何気なく、その二人を眺めていた。
祐一と舞は辺りをぶらついていた理由はやはり、久しぶりの穏やかな日だから、気分転換を考えての事だ。
「舞、どこか行きたいところはあるか?」
「…動物園」
舞は幼いころから、動物が大好きだった。特にウサギだ。なぜなら、それは母親との思い出の中で色濃く残っている動物であるから。
「すこし遠いぞ?足のこともあるし…」
「大丈夫だから…」
舞は祐一に強く願う。彼女は先ほどから、ほんの少し…殆ど気づけないが、足を引きづっている。恐らく、あの謎の爛れた痣だろう。
だが、それでも彼女の願いを叶えてやりたいと、祐一も考える。
「…わかったよ」
キィィン…キィィン…
だが、それは叶えられなかった。
「舞、おまえは下がってろ」
祐一はそう言って身構える。
「ギギギギィ!」
現れたのは、カミキリムシ型モンスターの「ゼノバイター」と「テラバイター」である。
祐一がカードデッキを構えると、腰にⅤバックルが現れる。
「変身っ!」
デッキをベルトに装填し、祐一はナイトに変身を遂げる。
それを遠くで眺めている大樹。
「仮面ライダーナイトか…。すっごく、欲しい」
そう言いながら、少し大きめのハンドガン型のアイテム「ディエンドライバー」と1枚のカードを取り出す。それは、アドベントカードなどとは異なり、一人の蒼い戦士の顔が描かれていた。
カードをディエンドライバーに挿入する。
<KAMEN RIDE>
龍騎達のバイザー音声とは全く違う音声が流れ、大樹は空に向けて引き金を引く。
「変身!」
<DIEND>
ディエンドライバーから再び音声が流れると、銃口から青い「ライドプレート」と、辺りに赤、青、緑の残像のようなものが現れ、大樹を纏う。
その瞬間、大樹の姿は灰色の戦士に変わり、ライドプレートはその戦士の頭部に配置される。それと同時に、灰色の部分が蒼に染められた。その姿は、カードに描かれていた蒼い戦士と全く同じだった。その名は「仮面ライダーディエンド」。
ディエンドは、ベルトのサイドバックルに装備されたホルダーから2枚のカードを取り出す。そこにはAのマークが前面に出された真っ赤な戦士と、カプセルのような装飾が頭部に施された緑色の戦士が描かれていた。
そのカードを同じようにディエンドライバーに挿入し、引き金を引く。
「新入のお二人さん、いってらっしゃい」
<KAMEN RIDE ACCEL><KAMEN RIDE BIRTH>
音声と共に、やはり残像が現れ、カードに描かれていた2人の戦士を形作った。
ディエンドが召喚した仮面ライダー、加速の記憶を宿した「ガイアメモリ」の戦士「仮面ライダーアクセル」と、大量の「セルメダル」を活動源として戦う戦士「仮面ライダーバース」である。
「さぁ、振り切るぜ!」「さて、お仕事開始だ…!」
アクセルとバースはそれぞれ喋ると、ナイトとモンスターへと向かった。
テラバイターとゼノバイターは、背中に背負っていた巨大なブーメラン型の武器を使って、ナイトに攻撃を仕掛ける。
ガキィン!
「くっ!」
飛んできたゼノバイターのブーメランはダークバイザーで防ぐことができたが、背後に迫ってくるテラバイターのブーメランに気づかない。
ガギィ!
「なっ!?」
だが、ナイトが振り向いた瞬間、ブーメランは何かのエネルギーによって撃ち落された。
エネルギー弾が飛んできた先を見ると、バースが銃型の武器「バースバスター」を構えていた。隣には「エンジンブレード」を構えたアクセルもいる。
「なんだよおまえら!?」
「俺に質問するな」「悪い、秘密を守ることも仕事なんで」
アクセルはぶっきらぼうに吐き捨て、バースは冗談交じりな声色で答える。
そしてその奥には…。
「やあナイト君。取り敢えず、助太刀するよ」
「どうして、おれを知ってるんだ…?」
ディエンドはその問いには答えず、ゼノバイターとテラバイターにディエンドライバーを発砲する。
バババババババ!
「グギャアアアアァ!」
凄まじい威力だ。2体のモンスターはたまらず倒れる。
そして、ディエンドは1枚のカードを取り出す。そこにはディエンドと上空に2丁のディエンドライバーが描かれている。
<ATTACK RIDE CROSS ATTACK>
そのカードをディエンドライバーに挿入すると、アクセルはエンジンブレードに銀色のガイアメモリをセットし、バースはバースバスターのセルメダルが蓄えられたパーツを銃口にセットする。
<ENGINE MAXIMUM DRIVE><CELL BURST>
「ハアアアアアァッ!」「ウオオオリャアアアァ!」
ザァン!ドゴオオオオォ!
それぞれの武器から電子音声が鳴り響き、アクセルはテラバイターをエンジンブレードから出るエネルギーで切り裂き、テラバイターの身体には赤い「A」のマークが刻まれる。バースはバースバスターの銃口に充填されたエネルギー弾をゼノバイターに向かって発射する。
「ダイナミックエース」と「セルバースト」だ。
発動後、モンスターは爆散。
「絶望がお前のゴールだ」
そしてアクセルとバースも消滅した。
「お、おい!?」
「安心したまえ。彼らは僕が作り出した人形みたいなモノ。人間じゃない」
「そうか…」
ナイトがその答えに安堵すると、ディエンドは指を二本立てて、ナイトに向ける。その様子は、銃を構えているようにも見える。
「ところで、仮面ライダー…特に君のようなナイト。かなりレアなお宝だよ。ぜひ、手に入れたい」
そう言った途端
バババババ!
「ぐああああぁ!?」
突如、ディエンドはナイトに向けて発砲した。その威力はやはり凄まじく、ゾルダのマグナバイザーを上回っていた。ナイトは地面に膝をつく。
「祐一!」
舞が駆け寄る姿を見ても、ディエンドは向けていた銃口を下ろすことはしない。ただナイトに向かってゆっくり歩みを進めていたが、立ち止まることはした。
「どきたまえ。君たちには分からないだろう?お宝の価値が」
「あなたの言うことはよく分からない…。ただ、祐一はわたしにとって、何よりも価値があると思う。だから…わたしが守る!」
舞はカードデッキを構え、Ⅴバックルが現れる。
「変身!」
栄次郎から出されたコーヒーを飲みながら、士たちにこの世界のことを一通り教えた竜也。
要点をまとめているのは夏海。
「つまり…あなたは城戸真司さんからカードデッキを受け継いで、モンスターや悪の仮面ライダーから人々を守るために仲間の仮面ライダーと戦っているんですね」
「はい。でも…どうして、モンスターや仮面ライダーのことなんかを?」
竜也が疑問に思うのも分かる。仮面ライダーの話はまだしも、モンスターはこの世界でも大きな問題になっているのだから、彼らも知っていて当然な筈。仮面ライダーなら尚更だ。
その答えはユウスケが言った。
「俺達は、いろんな仮面ライダーの世界を旅しているんだ」
「訪れた世界の仮面ライダーを助けて、滅びの現象を止めているんです」
続いて夏海が答える。
「じゃあ、夏海さんやユウスケさんたちは…」
「俺達は、別の世界から来た」
言葉を遮って結論を述べたのは士。
「だからなんだね。仮面ライダーが13人全員揃ったのに、他にも仮面ライダーがいたのは」
あゆは、砂糖とたっぷりのミルクをいれたコーヒーを一口飲んで、呟く。
龍崎竜也が変身する、赤い騎士、仮面ライダー龍騎。
相沢祐一が変身する、闇夜の剣士、仮面ライダーナイト。
川澄舞が変身する、白夜の剣士、仮面ライダーファム。
北川潤が変身する、水と雷を司る戦士、仮面ライダーライア。
久瀬シュウイチが変身する、怒涛の銃戦士、仮面ライダーゾルダ。
虎水サトルが変身する、氷と白虎の闘士、仮面ライダータイガ。
斉藤ミツルが変身する、獣と速さの闘士、仮面ライダーインペラー。
須藤マサキの変身していた、最初の刺客、仮面ライダーシザース。
芝浦シュンが変身していた、重厚な鎧を纏う、仮面ライダーガイ。
高見沢イツキが変身していた、幻影の策士、仮面ライダーベルデ。
鎌田マサトが変身していた、大海を操る、仮面ライダーアビス。
浅倉タカシが変身する、狂気の大蛇、仮面ライダー王蛇。
そして、未だ謎に包まれた13人目、仮面ライダーオーディン。
そう、この時点で城戸真司の言っていた13人の仮面ライダーは全て現れていた。
だから、小野寺ユウスケの仮面ライダークウガ、光夏海の仮面ライダーキバーラの存在が疑問だったのだ。
「本当はもう一人、ライダーいるんだが…。あのコソ泥、この世界に来た途端に、お宝探しに飛び出した」
「もう一人いるんですか…しかもコソ泥って…」
士の言葉から、もう一人、仮面ライダーの仲間がいるらしい。
キィィン…キィィン…
「!?…モンスターだ!あ、栄次郎さん、コーヒーありがとうございます!」
「あ、まって!」
突如、竜也はそう言って写真館を飛び出し、あゆも後を追う。
「行きましょう!きっと、竜也君を助けることが、この世界での士君の役割です!」
「…じゃあ、行ってやるか」
「よし!」
「レッツゴ~!」
士、ユウスケ、夏海、キバーラの3人と1匹は、竜也とあゆに続いた。
そして、一人取り残された栄次郎。
「…あれ、みんな居ないね」
竜也とあゆがたどりついた先には、2体のイカ型モンスターが暴れまわっていた。既に、一部の建物は瓦礫と化している。
「あれは、バクラーケンとウィスクラーケン…!」
「おい、竜也!」
その声と共に士たちが走ってくる。
「わたしたちも手を貸します。キバーラ!」
「うふふふふ♪いっくわよ~?」
「ありがとうございます!あゆ、下がって!」
あゆは竜也の指示通り、近くの物陰に身を潜める。
夏海が呼ぶと、彼女の手にキバーラが収まり、ユウスケが腰に手をやると、バックルに霊石が埋め込まれたベルト「アークル」が現れる。
そして、竜也はカードデッキを翳す。
「変身っ!」
3人は同時に叫び、竜也は現れたⅤバックルにデッキを装填し、仮面ライダー龍騎へ、ユウスケはアークルのサイドバックルのスイッチに両手を置き、更に両手を広げると、仮面ライダークウガマイティフォーム(以下クウガMF)へ、夏海はキバーラから放出された薄紅色の光を纏い、仮面ライダーキバーラへとそれぞれ変身を遂げた。
「しゃあっ!」
龍騎はバクラーケンと取っ組み、キバーラは専用武器「キバーラサーベル」でウィスクラーケンに攻撃を仕掛け、クウガもそれに続く。
「はぁっ!だぁっ!」
ガッ!ドカッ!
ウィスクラーケンの攻撃を上手く避け、確実に一撃を決めていく龍騎。
「たぁっ!だりゃあっ!」
クウガMFも龍騎と同じく、肉弾戦で戦う。しかし、バクラーケンは四肢に付いている吸盤で壁を駆け回り、上手く攻撃が当てられない。
「ユウスケ!」
「ここは青のクウガだ!超変身!」
クウガMFが変身時と同じポーズを構えると、みるみるクウガの姿は変わり、体色は赤から青へと変わる。
水の戦士「仮面ライダークウガドラゴンフォーム」である(以下クウガDF)。この形態は瞬発力と機動性に長けている。近くの瓦礫の中から一本のパイプを拾うと、パイプは分子レベルで変化し、クウガDFの専用武器「ドラゴンロッド」に変わる。
「はああぁっ!」
クウガDFは地面を蹴り、高く飛ぶ。そのスピードは速く、バクラーケンも反応が遅れた。
「だりゃあぁ!」
ガキィ!
「ギィ!?」
「はああぁ!」
ザンッ!
「ガギャアアァ!」
ドラゴンロッドでバクラーケンを叩き付ける。地面へと真っ逆さまに落ちていくバクラーケンを、キバーラサーベルで思いきり切り裂くキバーラ。
「士、何やってんだよ!早く手を貸せよ!」
クウガDFは士を怒鳴る。
「こんなやつ等、3人でも勝てるだろ。…まぁいい」
文句を言いながらも、士は懐から白いバックル「ディケイドライバー」を取り出す。中央には赤いレンズが埋め込まれており、それを囲うように9つのレリーフが刻まれていた。
そのレリーフの中にはクウガの顔をイメージしたレリーフや、龍騎の頭部やカードデッキに刻まれたレリーフもある。
士はそれを腰に当てると、ディケイドライバーからベルトが現れ、士の腰に装着される。同時に左側にサイドバックルと本をイメージしたアイテム「ライドブッカー」が現れる。
ライドブッカーから一枚のカードを取り出す。それは大樹、ディエンドが使っていたものとそっくりであり、違いは描かれている戦士はマゼンタを基調色としている。
「変身!」
士はカードを裏返し、ディケイドライバーに挿入し、バックルを閉じる。
<KAMEN RIDE DECADE>
ディケイドライバーが音声を発すると、辺りに10もの虚像が現れる。それはオーディンが使っている銀色のオーロラにそっくりだ。聞き覚えのある言葉に驚く竜也をよそに、それが士を纏うと灰色の戦士に変わり、ディケイドライバーから赤いライドプレートが現れ、戦士の頭部に配置される。するとディエンドのように灰色の部位がマゼンタ色に染まった。
彼こそ、仮面ライダーの世界を旅する戦士「仮面ライダーディケイド」である。
「あれが…ディケイド!?」
「手を貸すぜ、竜也。はっ!」
ガッ!
ディケイドはウィスクラーケンに向かって飛び蹴りをかます。
「イカなら…海釣りだな」
そう言いながら、ライドブッカーから一枚のカードを取り出す。そこには赤い目の戦士…どこか桃が割れたような形をしている。
「変身!」
<KAMEN RIDE DEN-O>
再びディケイドはカードをディケイドライバーに挿入すると、辺りに銀色の破片のようなものが現れ、ディケイドを纏う。すると黒を基調とした戦士に変わり、更に赤いアーマーと仮面が装着される。別の世界の仮面ライダー「仮面ライダー電王ソードフォーム」とベルト以外は全く同じ姿「仮面ライダーディケイド電王ソードフォーム」である(以下D電王SF)。
<ATTACK RIDE BOKUNI TURARETEMIRU?>
D電王SFは更にカードを挿入する。すると、赤い鎧が外れ、代わりに青い鎧と仮面に変わり「仮面ライダーディケイド電王ロッドフォーム」に変わった(以下D電王RF)。
「僕に釣られてみる?…これを言わなきゃならないのが難点だな。今度からフォームライドにするか」
D電王RFは変わった決め台詞を言って、自分で文句をつけた後、右腕に持っている「デンガッシャーロッドモード」を振り回す。すると、青い光線で精製された糸「デンリール」が、ウィスクラーケンを絡め捕る。
「大物ぉ!」
それはまさに海釣り。ウィスクラーケンが叩き付けられたときを見計らい。龍騎はドラグバイザーにアドベントカードをベントインする。
<FINAL VENT>
「ふんっ!はああああああああああああぁ!たぁっ!」
いつものように構えを取り、叫ぶとドラグレッダーが現れて、龍騎の周りを飛び回る。そして、天高く飛び、空中で体を捻る。
「だあああああああああぁ!」
ドガアアアアアアアァ!
ドラゴンライダーキックでウィスクラーケンに突撃すると、ウィスクラーケンは跡形もなく吹き飛んだ。
それを確認したD電王RFは、元のディケイドの姿へと戻った。
「行くよ、夏海ちゃん!」「はい!」
クウガDFとキバーラも必殺技を準備する。キバーラの背中に光の翼が生え、クウガDFはドラゴンロッドを振り回しながら、バクラーケンに駆け寄る。
「はああああああぁっ!」「やああああぁっ!」
ドガァ!ズバアアアアァ!
そして、クウガDFはドラゴンロッドをバクラーケンに突き刺し、キバーラは超高速で切り裂く。
「スプラッシュドラゴン」と「ソニックスタッブ」だ。
ドガアアアアアアァ!
その威力に、バクラーケンは為す術も無く、爆死した。
龍騎はディケイドに詰めよる。
「士さん、オーディンが言っていました…。全てを破壊する存在、ディケイド…あなたが世界の破壊者なんですか?」
「…」
「答えてください、本当のことを!」
「そうだと言ったら?」
ディケイドはやれやれとため息をつきながら答える。
「あなたを、とめます!」
<SWORD VENT>
龍騎はドラグセイバーを呼び出し、ディケイドに攻撃を仕掛けた。
続く…。
次回!
俺はお前の敵じゃない
士君!ちゃんと説明してあげてください!
ナイトよりも価値のあるお宝…?
なるほど、世界を旅する奴らか
オォ…最高にいい獲物だな!
出でよ、仮面ライダーリベレ!
第24話「滅びの現象」
全てを破壊し、全てを繋げ…!
キャスト
龍崎竜也=仮面ライダー龍騎
月宮あゆ
相沢祐一=仮面ライダーナイト
川澄舞=仮面ライダーファム
門矢士=仮面ライダーディケイド
光夏海=仮面ライダーキバーラ
小野寺ユウスケ=仮面ライダークウガ
キバーラ
海東大樹=仮面ライダーディエンド
仮面ライダーバース
仮面ライダーアクセル
光栄次郎