仮面ライダー龍騎 ~EPISODE Kanon~   作:龍騎鯖威武

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最終話 「仮面ライダー龍騎」

最終話 「仮面ライダー龍騎」

 

 

 

オーディンCSは、祐一達に近づいてくる。

「出来れば、オマエ達とは分かり合いたかった。だが…やはり不可能のようだ」

そう言って、右手を翳す。

「私は相容れぬ存在だったのだろう。だが…オマエ達と人間もそうだ。結局、偏見や差別の果てに、世界を滅ぼすほどの争いを起こす。…それが運命だ」

もう抵抗する手立てがない。

せめて、この攻撃を見続けることを拒絶したかったのか、その場にいる全員が、強く目を閉じる。

 

そのとき…。

 

 

 

「負けちゃだめだよ!」

 

 

 

「あゆ…!」「あゆちゃん…!」「月宮君…!」

洋館の中から、あゆが飛び出してきた。閉じ込められていたが、脱出に成功したらしい。

しかし、足が自由に動くわけではない。どうしても動きが遅い。

それでも、瞳の中には確かな光が宿っている。

「ボク…もう、この世界がきれいに見えないって思ってた。でも…それでも、竜也くんならあきらめない…最後まで!だから…ボクもあきらめない!」

彼女の決意さえ、オーディンCSには鼻で笑われる。

「その意志は素晴らしい。だが諦めなかったとしても、願いが成就するとは限らない」

 

 

 

「その言葉、覆させてもらうぜ?」

 

 

 

「これは…!?」

その言葉と共に、今まで見たこともないほどの巨大なオーロラが現れる。

中から現れたのは…。

「また通りすがるぞ?」

「みんな、大丈夫!?」「助けに来ました!」「フフフ、助太刀よ?」「お宝は無事かい?」

門矢士、小野寺ユウスケ、光夏海、キバーラ、海東大樹。

 

「まだ拭いきれてなかったらしいな。この街の涙」

「君にとって、仮面ライダーとはなんだ!?」「俺は不死身だ。お前達もそうだろう?」

左翔太郎、フィリップ、照井竜。

 

「今なら、どんな場所にも、どんな世界にも手は届く!みんなと手を取り合えば!」

「俺達もいる!俺達の手をつかめ!」

火野映司、後藤慎太郎。

 

「よ!おまえらとも、ダチになりに来たぜ!」

「俺、参上!」「今度は…釣り逃さないよ?」「お前らの絆に俺は泣けたで!」

「暴れてもいいよね?答えは聞かないけど!」「家臣達よ、苦しゅうない」

如月弦太朗、モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、ジーク。

 

「彼らの音楽を…消させません!」「待ってても、ヒーローは来ない。だから、お前達がヒーローになれ!」

「おばあちゃんが言っていた。人が諦めないときは、何よりも守りたいものがあるときだってな」

「俺は夢を見つけた。だからお前達もこんな所で、夢を潰すな!」「よ、鍛えたか?」

「みんなの新しい時間…きっと切り開けるよ」「君たちが勝ち取るんだ、運命を!」

「大丈夫!もうすぐ空は晴れるから!」

紅渡、剣崎一真、天道総司、乾巧、ヒビキ、野上良太郎、津上翔一、五代雄介。

 

様々な世界から彼らを救うために、駆けつけた仮面ライダー達。

 

そして、けたたましいエンジン音と共に、ドラゴンサイクルに乗って現れたのは…。

 

 

 

 

 

「みんな!」

 

 

 

 

 

龍崎竜也だ。

 

あゆが目に涙を溜めて、竜也に近づく。

「竜也くん…!」

「ごめんね、心配かけ…」

竜也が言い終わらないうちに、あゆが竜也を強く抱きしめ、顔を埋める。

「うぅ…ぅあああああああああああああああああああああああああぁ!!!!」

まるで心のダムが決壊したかのように、とめどなく涙を流しながら泣き叫ぶ。

それだけではなく、彼の胸を何度も叩く。

「ばか、ばか、ばか、ばかあああああああああああああああぁ!!!」

あゆが泣く姿は何度も見てきたが、ここまで泣くところは初めてだった。

必死に意思を強く持っていたが、彼女の心の奥は、もうボロボロだったのだろう。そうさせたのは、紛れもなく自分自身。

竜也はあゆを抱きしめ返した。

「本当にごめん…。謝ってばかりだね、おれ。でも…ありがとう」

「うあああああああああああああああああああああああぁ!!!」

 

少しの時間があって…。

「大丈夫?」「うん…もう平気」

あゆが落ち着き、涙を拭いて笑顔で言った。

 

「おかえり、竜也くん!」

「ただいま、あゆ」

 

潤は意味が分からず、竜也に疑問を投げかける。

「おまえ…どうして…?」

「おれにも分からないんだ…」

竜也は生きていた。

しかし、その理由が本人にも分からない。

それを解決するべく、最後の青年が現れる。

 

 

 

 

 

 

「竜也」

 

 

 

 

 

 

スカイブルーのジャケットに、赤い服とジーンズ、長い茶髪。

 

どこか悲しげで、どこか強い意志を秘めていて、どこか優しそうな表情。

 

竜也が誰よりも尊敬し、憧れ、目標とした青年。

 

「今まで、よく頑張ったな…」

 

「あ…あぁ…」「あんたは…?」

 

 

 

その名は仮面ライダー龍騎。

 

 

人としての名は、こう言う。

 

 

 

 

 

城戸真司。

 

 

 

 

 

1年前に龍騎を竜也に託して、尚も「オリジナルの仮面ライダー」として戦い続けてきた青年。

遂に再会したのだ。

「真司さん…!」

「じゃあ…」「この人が…あの城戸真司さん…!?」

あゆや祐一達は、彼とは初対面。

竜也の言っていた、誰よりも尊敬できる人物が今、目の前にいる。

 

「馬鹿な…何故…!?」

オーディンは今までとは信じられないほど動揺していた。

なにせ、死んだ人間が生き返ったのだから。

トドメを刺し損ねたわけではない。だが死んだ直後の傷は嘘のようにない。

死んだ人間が生き返る方法は『ファイズの世界』の住民が死後に「オルフェノク」という怪人に覚醒したり、『Wの世界』の不死兵士「NEVER」への人体改造などがある。

しかし、彼は『龍騎とKanonの世界』の住民。

蘇生する方法などない筈だ。

「そうか…!」

だがオーディンには、竜也が蘇ったことに心当たりがある。死んだ人間を唯一、変わらない状態で蘇生できる方法。

「最後の願い…!」

 

そう、城戸真司が掴み取ったはずの、13人の仮面ライダーの殺し合いの果てに手に入れた「新しい命」。

 

竜也に適応されれば、可能である。

城戸真司達「オリジナルの仮面ライダー」も、融合による破滅の危機がない世界に干渉できる。

盲点だった。

 

城戸真司はオーディンに宣言する。

「ここにいる人は、誰もが優しく強い。苦しみ、困難にぶつかっても、大切な「何か」のために、最後まで諦めずに戦う!それが…」

 

「仮面ライダーだ!」

 

そう言った後、竜也のほうを振り向く。

勇敢で、どこか優しげな表情だった。

「これが最後の戦いだ。…戦えるか?」

「はい!」

もう迷う必要はない。竜也は後ろを向く。

 

そこには、自分が育んできた「絆」を証明してくれる人達がいるのだから。

 

しかしオーディンCSは嘲笑する。

「フン…所詮バケモノ同士の殺し合いだ…」

「ちがうな」

だが、その言葉をきっぱりと否定したのは…士だ。

「俺達はバケモノじゃない。ここに集まった奴らは例外なく全員、人だ。人は、他者と会話し、傷つけあい、そして理解し合う。この絆を育むことの出来る生き物は人だけだ!」

「貴様、唯の破壊者ではないな…。一体、何者なのだ!?」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ!覚えておけ!」

 

士がそういった途端、ケータッチのカードの龍騎の部分が光り輝き、ライドブッカーにあった、用途不明の青い空白のカードに絵柄が現れる。

 

そこには士に見覚えのない、新たな仮面ライダー龍騎の最終形態の顔が描かれていた。

 

今度こそ正真正銘、最後の戦いだ。

竜也がデッキを取り出して翳す事を歯切りに、祐一達も翳してVバックルを形成する。

士はディケイドライバーを取り出し、ディエンドライバーとライダーベルトを取り出した大樹と共に、強化変身ツール「ケータッチ」を取り付ける。

夏海はキバーラを掴み、前に翳す。

<CYCLONE><JOKER><ACCEL―UPGRADE>

翔太郎とフィリップがガイアウィスパーを鳴らすと、オーロラからエクストリームメモリが現れ、照井はアクセルメモリにガイアメモリ強化アダプタをセットする。

「未来のコアメダルを…!」

映司は、今はいないアンクが管理していた「オーメダルホルダー」から、長い間、空白だったところに備えられた「未来のコアメダル」を取り出して、オーズドライバーに装填し、後藤はバースドライバーにセルメダルを一気に6枚挿入する。

「いよっしゃあ!最高にキバって行くぜ!」「テンション・フォルティシシモ!」

五代雄介と小野寺ユウスケは、腰に手を当てて霊石が埋め込まれたベルト「アークル」を呼び出し、紅渡と天道総司は、オーロラの中から変身デバイス兼ツールのカブトゼクター、キバットバットⅢ世、タツロットを掴む。

ヒビキは音角をアームドセイバーに当て鳴らし、剣崎一真はラウズカードをブレイバックルに挿入してベルトを形成させる。

「みんな…いくよ!」

乾巧がファイズブラスターにコード「555」を入力して、野上良太郎はケータロスが取り付けられたデンオウベルトを巻き、イマジン5人組は大きく頷く。津上翔一がオルタリングを腰に形成させる。

「!」

弦太朗はフォーゼドライバーを装着して、ロケットスイッチを「コズミックスイッチ」に差し替え、明久はアドベントデッキを翳してVバックルを形成する。

<STANDING BY><3><2><1>

 

そして、城戸真司が赤い龍騎のカードデッキを翳す。

 

 

 

『変身!』

 

 

 

<スーパー!スーパー!スーパー!スーパータカ!スーパートラ!スーパーバッタ!>

<COSMIC―ON><BOOSTER><EXTREME>

<CRAN EARM, SHOVEL ARM, DRILL ARM, CATERPILLAR LEG, CUTTER WING, BREAST CANNON>

<スーパー・タトバ タ・ト・バ!スーパー!>

<HEN-SHIN><CHANGE HYPER BEETLE>

<TURN UP><EVOLUTION KING><AWAKENING><CLIMAX FORM>

<FINAL KAMEN RIDE DECADE><FINAL KAMEN RIDE DIEND>

<<SURVIVE>>

 

<<SURVIVE>>

 

『仮面ライダーディケイド』の仮面ライダーである、

仮面ライダーディケイド究極コンプリートフォーム、仮面ライダーディエンドコンプリートフォーム、

仮面ライダークウガライジングアルティメットフォーム、仮面ライダーキバーラ。

 

『Wの世界』の仮面ライダーである、

仮面ライダーWサイクロンジョーカーゴールドエクストリーム、仮面ライダーアクセルブースター。

 

『オーズの世界』の仮面ライダーである、

仮面ライダーオーズスーパータトバコンボ、仮面ライダーバース・デイ。

 

『フォーゼの世界』の仮面ライダーである、仮面ライダーフォーゼコズミックステイツ。

 

『ドラゴンナイトの異世界』の仮面ライダーである、仮面ライダードラゴンナイト。

 

「オリジナルの仮面ライダー」である、

仮面ライダークウガアルティメットフォーム、仮面ライダーアギトシャイニングフォーム、仮面ライダーファイズブラスターフォーム、仮面ライダーブレイドキングフォーム、

仮面ライダーアームド響鬼、仮面ライダーカブトハイパーフォーム、

仮面ライダー電王超クライマックスフォーム、仮面ライダーキバエンペラーフォーム。

 

そして『仮面ライダー龍騎』の仮面ライダーである、

仮面ライダーナイトサバイブ、仮面ライダーファム、

仮面ライダーライア、仮面ライダーゾルダ、

仮面ライダータイガ、仮面ライダーインペラー。

 

仮面ライダー龍騎、仮面ライダー龍騎サバイブ。

 

最後にディケイドUCFが、ケータッチの龍騎のボタンを押す。

<RYUKI><KAMEN RIDE KANON SURVIVE>

 

「あゆ、行こう!」「うん!」

 

音声の後、ディケイドUCFの胸にある「ヒストリーオーナメント」が変わる。

竜也の変身する龍騎が、あゆと手を繋ぎ、光に包まれる。

すると2人は1つとなり、あの最終形態に変わった。

本来は変身できなかったのだが、ディケイドUCFの助力によって実現した、彼らの世界の象徴である存在。

 

仮面ライダー龍騎カノンサバイブ。

 

 

 

「「さぁ、お前の罪を…数えろ!」」「さぁ…振り切るぜ!」

「「「「「俺達、参上!」」」」」「宇宙キターーーーーーーーーー!」

 

 

 

「どこまでも邪魔を…!!」

忌々しげに呟くオーディンCS。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォ!!!!!」

絶叫を上げると、彼の体から凄まじい数のモンスターが現れる。

その数は百を超えているだろう。

 

「あれは…!」

「オーディンは、モンスターを生み出すコアミラーを取り込んでいる。つまり彼自身が、モンスターを生み出せる」

ファムの疑問を龍騎Sが解決し、インペラーがその事実に困惑する。

「…どうやって相手すれば!?」

「相沢祐一、川澄舞、北川潤、久瀬シュウイチ、虎水サトル、斉藤ミツル。君達はコアミラーの中心核…「要」を破壊してくれ。あの洋館にあるはずだ」

城戸真司はあくまでも的確な指示を送るが、要など一体どういったものなのか分かるわけがない。

タイガが反論する。

「そんなもの、どこにあるか分からないよ!?」

「モンスターが守っているはずだ。行けば分かる。オーディンは俺と竜也で食い止める!」

ナイトS達は顔を見合わせて、頷きあう。

「行ってくるぜ、真司さん!」「頼む!」

その言葉で、ナイトS、ファム、ライア、ゾルダ、タイガ、インペラーは神崎邸に向かう。

「あたし達も行くわ!」「最後まで見届けます!」

「みんな一緒です!」「うん、ふぁいと、だよ!」

「あぅ~!ミツル、大活躍しなさいよぅ!」「みなさんが…勝つことを祈ります!」

そう言って、香里、栞、佐祐理、名雪、真琴、美汐の6人も、彼らについていった。

 

「させん!」

オーディンCSがモンスターを差し向けようとするが…。

ズガアアアアアアアアアアアアアアァ!

クウガUFとクウガRUFがエネルギー波で吹き飛ばす。

「小野寺君、力を貸してくれ!」「はい!ここから先は、俺達が守りましょう!」

「主役は俺達だ!」

龍騎KS、龍騎Sと共に、オーディンCSの足止めを行なう。ディケイドUCFと目立ちたがり屋のモモタロスが先導に立って電王SCFも頭数に入った、

 

キバEFとブレイドKFがオーロラを呼び出す。

「俺達は『龍騎とKanonの世界』に現れたモンスターを倒す!」

「行きましょう。彼らへの償いとして」

2人の後を、キバーラ、バース・デイ、アクセルB、カブトHF、ファイズBF、アギトSF、A響鬼が続く。

 

残るディエンドCF、OSタトバC、WCJGX、フォーゼRS、ドラゴンナイトは、この辺り一帯のモンスターの殲滅を任された。

「さて…お宝を見るためには、こっちのお宝の出し惜しみはいけないね」

そう言って、ディエンドCFはケータッチにあるリュウガのマークを押す。

<RYUGA><KAMEN RIDE SURVIVE>

すると、ディエンドCFのヒストリーオーナメントはリュウガSに変化し、

 

隣に仮面ライダーリュウガサバイブが現れる。

 

その姿を見た龍騎KSは息を呑む。

「リュウガ…!?」「もう一人の竜也くん…!」

竜也の意識とあゆの意識の両方が声を自由に出せるようだ。

リュウガSはドラグブレードを構えて、龍騎KSを見つめる。

「オマエ達がオレに勝った理由、教えてもらおう」

あの「もう一人の龍崎竜也」の声でそう言い放って、モンスターの群れに走っていった。

 

「行くぞ!」

 

龍騎Sの掛け声と共に、一斉にそれぞれの戦いに向かっていった。

 

『龍騎とKanonの世界』。

世界各国でオルタナティブ軍が苦戦している。

「落ち着いて相手の隙を伺い、確実に一撃を!」

オルタナティブ・ゼロが、装備されている通信機越しに、必死に指示をするが、敵の数が多すぎる。

そこへ…。

<CELL BURST><ENGINE MAXIMUM DRIVE>

「シュウウウウウウト!」「はあああああああああああああぁ!」

オーロラから現れたバース・デイとアクセルBが、空に居るモンスターを吹き飛ばす。

各地のモニターに写る仮面ライダー達がモンスターを倒していく。

「ブラッディ・ローズ…。僕に力を!」「ハイパークロックアップ!」

<HYPER CLOCK UP>

<BLASTERMODE><FAIZ BLASTER TAKE-OFF>

「イアアアアアアアアアァ!」

キバEFは飛翔態へと姿を変え、カブトHF、ファイズBFも同様に、滞空しているモンスターに向かっていった。

 

「今ならいけます!」

オルタナティブ・ゼロは突然の助っ人に歓喜した。

キバーラは、キバーラサーベルでモンスターを薙ぎ払いながら、オルタナティブに向かって声をかける。

「わたし達も戦います!」「えぇ…力を貸してください。異世界の仮面ライダー!」

彼等と共に、地上に蠢くモンスターたちを、アギトSF、A響鬼が倒していく。

「ハアアアアァ…ハアアァ!」「鬼神覚声!ツェリャアアアアアアアアァ!」

 

「はっ!せいやああぁ!」

ズバァ!

オーディンCSが直接生み出したモンスターたちを、OSタトバCは時間を止める能力を使った応用技である瞬間移動で翻弄しつつ、トラクローソリッドで攻撃し続ける。

背中にある翼を羽ばたかせ、WCJGXはプリズムビッカーを構える。

「「ビッカーゴールドファイナリュージョン!」」

ゴオオオオオオオオオォ!

空中にいるモンスター達を、プリズムビッカーから放たれる広範囲のビームで攻撃し続け、残ったモンスターは…。

「はあああぁっ!」

ドガアアアアアアアアァ!

凄まじい馬力のドラゴンサイクロンに乗ったドラゴンナイトが、ドラグセイバーで払うように薙ぎ倒す。

<ATTACK RIDE BLAST>

「はあああぁ!」

バババババババァ!

ディエンドCFは、ディエンドブラストにより威力を増したディエンドライバーで、モンスター達を撃ち抜いていく。

「みんなの絆で、宇宙を掴む!うおおおおりゃあああああああああああぁ!」

ドゴオオオオオオオオオォ!

フォーゼCSは高く飛んだ後、凄まじい勢いで回転しながら、右手に装備された「バリズンソード」をモンスター達にぶつける。

 

「ヌゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオォ!!」

ゴオオオオオオオオオオオオォ!

「おぉりゃあぁ!」「だぁりゃあ!」

オーディンCSは衝撃波の嵐を放つが、クウガUFとクウガRUFがそれを防ぐ。

「くっ…!」「はあぁっ…!」

両方とも、歴代仮面ライダーで最強クラスであることもあり、少し引きずられながらも、相殺に成功する。

「行くぜ、行くぜ、行くぜえええ!」「先輩、一人で突っ走らないでよ!」「これ、頭が高い!」

爆風が消えた直後、一人で会話する電王SCFが、オーディンCSに切り込む。

しかし、そう簡単にいかない。

「オオオオオオォ!!」

ズガアアアアアアアァ!

「「「うわああああああああああぁ!?」」」

身体中から衝撃波を放ち、電王SCFの接近を阻む。

「もう、モモタロスのせいだよ!バ~カ!」「まったくや…!」「あんだと、小僧、熊!?」

どうやら、彼らは絆が深まりすぎて、常にケンカしてしまうようだ。

「みんな!とりあえず落ち着いて!心を一つにしないと、超てんこ盛りは本当の強さを発揮できないよ!?」

「しょうがねぇなぁ。ペースを落としてやるか!」「じゃ、先輩と肩を並べますか!」「いよっしゃあ!」

「いえ~い!」「私が皆に合わせよう。ありがたく思え」

しかし、彼らの意識を野上良太郎の意識が上手くまとめ、心を一つにする。

「行くぞ」

ディケイドUCFと共に並び立ち、デンガッシャーとライドブッカーを構える。

その電王SCFの前に、ドラグカリバーとドラグブレードを構えた龍騎KSと龍騎Sが立ち、オーディンCSを睨む。

「竜也、月宮あゆ。今はあいつを倒そうとは考えるな。彼らが要を破壊するまで持ちこたえる事だけを考えろ!」

「わかりました!」「はい!」

2人同時に返事をして、オーディンCSに向かって駆け出す。

 

キィィン…!キィィン…!

 

家具や壁が破壊され、ほぼ平坦になっていた神崎邸内には、強い反応がある。

「あれだ!」

ゾルダが指差す先には、一枚の絵が浮いていた。

 

それには兄妹らしい少年と少女が、手を繋いでいる姿が描かれている。

 

「グルルルルルルルゥ…!」

しかし、その前に1体のモンスターが立ち塞がった。

「あのモンスターは…!?」「リベレに変身していた…!」

以前、鳴滝の命で仮面ライダーリベレに変身し、竜也達を苦しめた強敵、ボスドラグーンがいた。どうやら別個体らしい。

「グオオオオオオオオオオオォ!!」

6人は、吼える相手の攻撃を窺うが、辺りにも数体のモンスターがいる。

ナイトS、ファム、ゾルダ、タイガは、このモンスター達を相手にする。

「竜也達を待たせている。早めにケリをつけるぞ!いぇああああぁ!」「いくぜ、斉藤!」

インペラーとライアが同時に地面を蹴り、ボスドラグーンに攻撃を仕掛ける。

向かってくる2人を、ボスドラグーンは持っていた槍で薙ぎ払おうとする。

「グワアアアアアアアアアアァ!」

ガキィン!

「くっ…!」「あぶねっ!?」

インペラーはとっさに避けて、ライアはエビルバイザーで防ぐが、威力が高く、少し後方へと追いやられた。

「何やってるの、潤!しっかりしなさい!」「ミツル!ガツンと決めちゃってよぅ!」

後からやってきた香里と真琴が2人を激励する。

誰かが支えてくれている仮面ライダーはもっと強くなる。

「おう、見てろよ!」「言われなくとも、決めてやる!」

態勢を整え、アドベントカードをベントインする。

<SPIN VENT><COPY VENT>

「うぉらああああああぁ!」「でぇああああああぁ!」

ガゼルスタッブを同時に床に突き刺して回転しながら手を離し、高速スピンでボスドラグーンに突っ込む。

ドガアアァ!

「グゥオオオォ!?」

威力とスピードを上手く高めた応用技であるがため、ボスドラグーンに防ぐ術はなかった。

「次は僕とやろうか、川澄君!」「はちみつくまさん」

ブランバイザーとマグナバイザーを構えているファムとゾルダ。

その合間に、ボスドラグーンは立ち上がって態勢を整える。

「せぇあああぁ!」「ふんっ!」

ファムが近づいてブランバイザーを一突きするが、上手く避けられ、マグナバイザーの弾丸も槍で防がれた。

「川澄先輩、久瀬先輩、もうひと踏ん張りです」「シュウイチさん、舞!応援してます!」

美汐と佐祐理が、2人を応援する。

「佐祐理…美汐…ありがとう」「これは…負けられないね!」

ファムとゾルダは頷きあって、再度、ファムがボスドラグーンへ近づく。

当然、ボスドラグーンは避けようとするが、何故かファムはボスドラグーンから、ブランバイザーやウイングスラッシャーの届かない距離を置く。

「生徒会長さん、今!」「「元」生徒会長だ!」

ダダダダダダダダ!

「グゲアアアァ!?」

そして、ゾルダはファムに向かってマグナバイザーを発砲する。…いや、正確にはファムのブランバイザーめがけて。

その弾丸はブランバイザーから弾かれ、ボスドラグーンへと向かっていく。

想定外の出来事に対応できず、そのままダメージを受けた。

「トドメは僕らだ、祐一君!」「すぐにケリをつけよう!」

ダークブレードとデストバイザーを振りかざして、ボスドラグーンに向かっていく。

「祐一さん、負けたら嫌いになりますよ!」「サトちゃん!行けええええぇ!」

栞と名雪の声援に2人は少しだけ頷いて、攻撃に集中する。

ナイトSは既に強力なライダー。タイガと共に力を合わせれば、ボスドラグーンを倒す事は容易だ。

ボスドラグーンは攻撃を防ごうとするが、ダークブレードの威力が高すぎてそれは敵わない。

「たあああぁ!」

ズバアアァ!!

「ゴアアアアアアァ!」

隙だらけになったところを、タイガが一気にデストバイザーを振り下ろす。

「でぇりゃあああああぁ!」

ドガアアアアアアァ!

「グワアアアアアアァ!」

<<FINAL VENT>>

「キイイイイイイイイィ!」「くらええええええええええ!」

ドゴオオオオオオオオオオオオオオォ!

ナイトSはダークレイダーの突風を受けて、ウインドライダーシュートをボスドラグーンにぶつけ、殲滅に成功する。

「今だ!」

ナイトSはダークブレードを栞達に渡す。

「…はい!」

 

今まで戦いたかったのに、戦えなかった彼女達への計らいだ。

 

6人でダークブレードを握り締め…。

『やああああああああああああああああああああああぁ!!!!』

ズバアアァ!

宙に浮いていた絵を切り裂いた。

その途端、神崎邸に満ちていた反応音は消え去った。

 

その頃、オーディンCSと対峙していた龍騎KS達。

「グアァ…!?やってしまったか…!?」

突如、オーディンCSが苦しみ始めたと同時に、背中の翼が消え去り、元のオーディンに戻った。

コアミラーが分離し破壊され、体から2枚の複製サバイブと最後のサバイブであろう「光」も分離した。

複製したサバイブは消滅したが、「光」はあるべきあゆの…龍騎KSの身体に、再び宿った。

「成功だ…!」

龍騎Sがそう呟いた途端、彼はオーディンに掴みかかった。

「オーディン。お前は、もう許されない…。野望のためだけに、様々な人をこの戦いに巻き込み、そして殺した!だが、それは俺も同じだ。蓮を殺し、竜也達を結果的に巻き込んだ。俺もお前も、許されない罪を背負った。終わらせよう…。一つの戦いを終わらせ、一つの戦いを始めた「EPISODE FINAL( あのとき)」のように…」

 

「2人だけで!」

 

そう言って、オーディンを羽交い絞めにして、ドラグバイザーツバイにアドベントカードをベントインする。

「貴様っ…!?」

<<ADVENT>>

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアァ!」

その音声と共に、ドラグレッダーが進化した烈火龍「ドラグランザー」」が現れる。

龍騎Sはオーディンをドラグランザーのほうに向けて固定した。

「ドラグランザー、やれ!」

「真司さん!?」「真司!?」

 

…道連れだ。自分もろとも、ドラグランザーが吐くドラグブレスの餌食にするつもりだ。

 

契約モンスターは、契約主であるライダーの言葉には絶対服従。ドラグブレスを吐こうとしている。

そして、放たれた灼熱の火炎が龍騎Sとオーディンに向かっていく。

ゴオオオオオオオオオオオォ!

しかし…。

そのドラグブレスを、龍騎KSが翼とドラグカリバーを駆使して防いだ。結果的にオーディンへのトドメは刺し損ねたが、龍騎Sを守る事に成功したのだ。

「あゆ、平気…!?」「うん、大丈夫…」

いくら最終形態と言えど、ドラグランザーのドラグブレスが強力である事に変わりはない。竜也の意識はあゆの安否を確認するが、上手く防御したらしい。

オーディンは驚いている隙に、龍騎Sの腕から離れる。

龍騎KSの竜也が、龍騎Sに問い詰める。

「真司さん!どうして自分を犠牲にするんですか!?」

「俺は罪を償う!そのためには、オーディンと刺し違えて決着を…!」

 

「簡単に言わないで!」

 

あゆの意識が龍騎Sに叫んだ。

「それが正しいと思うなんて…悲しいよ!ボクや竜也くんは、真司さんが死んだら…悲しくてたまらないよ!?」

彼女は一度、竜也を失いかけた。その恐怖を既に体感している。

もうそんな思いはしたくない。

次は竜也の意識が龍騎Sに言う。

「自分を犠牲にしたら…誰かが悲しむんです。実際におれは一度死んで、あゆを悲しませました。あなたは、それが罪にならないと思うんですか!?」

2人の心からの叫びを聞いた龍騎Sは下を俯く。

「お前から学ぶ日が来るとは…。竜也、強くなったな。俺が敵わないくらいに。たぶん…月宮あゆ。君や、君の世界にいる仲間達のおかげだ」

その声は申し分けなさそうだったが、どこか嬉しそうでもあった。

人の感情とは…複雑だ。

「行くぞ。俺達で…決着をつける!」

 

「「「しゃあっ!」」」

 

再び、龍騎KSと龍騎Sが並び立つ。

「おのれェ…!」

憎しみを込めて、オーディンが呟く。

目立ちたがりの電王SCFにいるモモタロスの意識が反論する。

「おいおい!主役は俺達…」「モモタロス。彼らに任せるんだ」

それをクウガUFが制する。クウガRUFも頷いて、動きを止めた。

ちょうど、ナイトS達も洋館から飛び出してきた。

「みんな、準備はいいか?」「これが最後の戦い…!」「おう!最後まで首、突っ込むぜ?」

「最後の決断の時だ!」「大好きなみんなを…守り抜く!」「これで、貸し借り無しだ!」

彼らの姿を見て、オーディンは1枚のアドベントカードを引く。

「愚かな…!」

それはつい先ほど、竜也を葬ったカード。

<<FINAL VENT>>

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォ…!」

「キキイイイイイイイィ!」

ゴルトフェニックスと共に、オーディンは光の塊となる。

「竜也、あゆ、真司さん!おれ達がオーディンを食い止める!トドメの準備を!」

ナイトSが、龍騎KSと龍騎Sにそう言ってアドベントカードを引いた。

しかし、ファイナルベント以外で一番強力なカードを引いたつもりだったが、使い果たしたはずの…。

「ファイナルベント…?」

先ほどボスドラグーンを倒すために使ったはずなのに、何故かまだある。

「安心しろ。オリジナルのライダーが出来る、ちょっとした干渉だ」

龍騎Sの言葉で疑問は晴れた。

6人全員がベントインする。

<<FINAL VENT>><FINAL VENT><FINAL VENT>

<FINAL VENT><FINAL VENT><FINAL VENT>

「はああああああぁ…せいっ!」「おおおああああああああああぁ…!」

構えを取ったインペラーと冷気を拳に込めたタイガが、ガゼールやデストワイルダーと共に、オーディンに向かっていく。

「ああああああああぁ…てぇあああぁ!」「うああああああああああああああああああぁ!」

ドライブディバイダーとクリスタルブレイクを発動する。

「無駄だァ!」

ドガアアアアアアアアアアァ!

「ぐおああああああああああああぁ!」「うわあああああああああああぁ!」

しかし、エターナルカオスには到底かなわず、逆に吹き飛ばされる。

それどころか、オーディンはまだ止まらず、龍騎KS達に向かっていく。

「くらええええええええええぇ!」「はああぁ!」

ズダダダダダダダダダ!

次はエビルダイバーに乗ったライアのハイドベノンと、マグナギガとゾルダのエンドオブワールドが攻撃する。

「この程度で、私を止められると思うのか!?」

ドゴオオオオオオオオオォ!

「ぐああああああぁ!」「くそっ…!」

だが2人の攻撃も、全く効かなかった。

「せぇああああああああああああああああぁ!」「うおおおおおおおおおおおおおおおぉ!」

次はバイク形態となったダークレイダーとナイトSの疾風断と、ブランウイングの風圧を利用してウイングスラッシャーを構えながら切り込むファムのミスティースラッシュ。

「無駄だと言っている!」

ズガアアアアアアアアアアアアアァ!

「くっ…うおおおおおああああああああああああぁ!」「きゃあああああああああぁ!」

それすらも、オーディンには無意味である…

 

筈だった。

 

「ヌゥッ…!?」

エターナルカオスの威力が下がっている。

「まさか…!?」

そう、6人の狙いはこれだった。

いくら龍騎KSと龍騎Sのファイナルベントでも、エターナルカオスには勝てない。どんなに良くても相殺がやっとのことだ。

だが、6人のファイナルベントを立て続けに与えれば、確実に威力は下がる。

そのときを狙い、捨て身といえるこの戦法を取った。

「今だ!竜也、あゆ、真司さん!」「行けえええええええええええええぇ!」

<<FINAL VENT>><<<FINAL VENT>>>

「ふんっ!はあああああああああああああああああああああああぁ!!!!」

「ふっ!はああああああああああああああああああぁっ…!!!」

龍騎KSと龍騎Sは同じ構えを取り、ドラグカノンとドラグランザーと共に、地面を蹴る。

「フレイムドラゴンライダーキック」とカノンドラゴンライダーキックが、最後の決着をつけるべく、エターナルカオスとぶつかる。

 

「消えろオオオオオオオオオオオォ!!!!」

 

「「「だあああああああああああああああああああああああああああああああああああぁ!!!!!」」」

 

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォ!!!!!!!!!!!

 

「くっ…うわああああああああああああああああああああああああぁ!!!!」

凄まじい威力の爆発。その場にいるナイトS達はとっさに栞たちを庇うが、モンスターと戦っていたディケイドUCF達を含めて全員、吹き飛ばされる。

「みんなの安全を…!」

とっさにクウガUFが呼び出したオーロラで、元の世界に戻った。

 

「みんな、しっかり!」「おい、起きろよ!」

五代雄介と士の声が聞こえ、祐一達は目を覚ました。

そこは商店街。破壊しつくされていたが、モンスター達は消え去っている。

「竜也達は…?」

その言葉に、五代雄介は顔を伏せる。

「マジかよ…!?」

 

 

 

 

「なんとか、だけど…」

 

 

 

 

その声と共に、オーロラが現れ、龍騎KSと龍騎Sが出てきた。

「竜也くん、あゆちゃん、真司さん!」

彼らは満身創痍の状態であったが、なんとか生還した。

しかし…。

 

 

 

 

「何故だァ…!?」

 

 

 

 

そのオーロラから出てきたのは、オーディン。彼も生きていた。

ただ、体が徐々に粒子化している辺り、もう長くはない。

「私には何も見えない…絆も…愛情も…理解しあうことも…何も…見えないぞォ…!?」

砕け散ったオーディンの鎧から現れたのは…秋山蓮。

「そうか…」

その姿を龍騎Sはよく知っていた。

相違点があるとするならば、右目が赤く左目が青い「オッドアイ」であること。

秋山蓮に近づく龍騎KS。

後一歩と言うところで、変身が解除され、竜也とあゆの姿に戻った。

さらにあゆが一歩前に出て、彼を抱きしめる。

「…本当はこんな事…したくないんだよね?」

あゆが優しく聞く。それを聞いた「彼」は涙を流し始めた。

「…争いを…終わらせたい…。憎しみを…忘れたいのに…次こそは全てを忘れ…やり直したかったのに…」

全てを話した。もう消えてしまうことを自覚しているからだろうか…。

彼の望みは「全ての共存」。竜也達とも分かり合いたかった。だが、自分の願いゆえに叶わず、戦う運命を背負っていた。

彼も以前の竜也と同じく、独りぼっちだった。

それを感じ取ったあゆは、涙を流しながら微笑む。

「忘れないで、全部」

 

「悲しい事も、憎しみも、忘れたら…もっと辛いから」

 

「…こんなことが…」

「彼」はポツリと呟く。

その体の粒子化が強くなった。

「私を…理解してくれる者が…人間だったとは…」

信じられないと言った口調だったが、その表情は満足げだった。

「もっと…私も早く…見えていれば…よかった…」

最後に少しだけ後悔の言葉を残して…

 

 

 

 

 

…仮面ライダーオーディンは消えた。

 

 

 

 

 

今ここに、長かった「仮面ライダー龍騎」の物語に漸く終止符がつけられた。

 

 

 

士達、旅の仲間たちは光写真館に戻った。

「士君達、おかえり」

栄次郎が優しく出迎える。

「この世界での役割は、完全に終わった。あとはあいつらの物語だ」

「きっと…みんな幸せになります」「僕にとっても、良いお宝だった」

「俺達も、旅を続けよう」「そうそう~あたし達の物語よ!」

士が取り出した写真。

そこには「竜也とあゆを中心に、たくさんの仲間達が笑っていた」。

中には士達も含まれている。

その後、士が引いた背景ロールに現れた、新しい絵。

それは「仮面ライダー達と様々な色の戦士達が争っている」絵だった。

写真館の外では、鳴滝が忌々しげに呟く。

「また仮面ライダーのいない世界に、破壊者が干渉したために、世界の崩壊が…!おのれ、ディケイドオオオオオオオオオオオォ!」

士は、その背景ロールを見ながら呟いた。

「スーパーヒーロー大戦の世界…」

 

翔太郎は鳴海探偵事務所内で、タイプライターを打って報告書を作成している。

「彼らのいた世界の戦いは終わった。きっと、信じ続けた彼らが望む平和が、あの世界に訪れる事を、俺こと左翔太郎、フィリップ、照井、亜樹子も願っている…。いつか俺達の街にも、そんな平和が来る日が…」

作成を終え、コーヒーを飲もうとしたそのとき…。

「翔太郎!興味深いものを見つけた!」

「ブフゥ!?」

フィリップから話しかけられ、勢いよく、コーヒーを吹いてしまった。

「左、ドーパント絡みの事件だ」

照井に呼び出され、調査を開始した。

彼らも、風都を平和にする日を夢見て、戦い続ける。

仮面ライダーとして。

 

映司と後藤は自分たちの世界に戻り、それぞれの生活に戻る。

「じゃあな、火野」「ありがとうございます、後藤さん。それじゃあ」

映司は「鴻上ファウンデーション」の調査を手伝いながら、メダルを破壊されて「死んだ」アンクを復活させる方法を探す旅。後藤は刑事として、様々な事件に立ち向かっていく。

「いつか、もう一度…」

また逢える。アンクとも竜也達とも。

アンクの意志がこもっていた「2つに割れたタカメダル」を握り締める映司。

 

弦太朗は、天之川学園高校にある「仮面ライダー部」のある「ラビットハッチ」に通じるロッカーの前に立つ。

「さて、賢吾やユウキに土産話をしてやるか!土産話は青春の共有だ!」

そう言って、ロッカーを開けた。そこには光に包まれている道がある。

友達は作るが、怪物は倒す。

その2つの道を、いつか1つになるように、彼は仲間と共に戦い続けるのだ。

 

明久も自分の世界に戻った。

「連司…僕、これからも頑張るから。だから、いつか戻ってきなよ」

再び、自分の世界の戦いに身を投じる。

映司と同じく、かけがえのない「友」との再会を信じて…。

 

デンライナーでは、モモタロス達にナオミがコーヒーを振舞っていた。

「は~い!コーヒーで~す!」

いつもは喜ぶのだが、モモタロスは苛立っている。

「チクショ~!俺達、ぜんぜん活躍できなかったじゃねぇか!?」

「先輩のせいだと思いますよ?」「せやで、バカみたいに突っ込みおってからに」

「モモタロスのバ~カ!」「全く、下衆の者は…」

「あんだと、テメェら!?」

早速、5人のイマジンのケンカが始まった。

のだが…。

「こら、バカモモ!」

ゴスッ!

「ぐおおおおおぉ!?」

結局、ハナによって粛清させられた。

「姫~!」「ハナさん、怖いよ~!」

彼らを尻目にチャーハンを食べているオーナーは呟く。

「彼らの記憶と想いが、新しい世界の時間を作った。記憶、そして想いこそが…時間、なのですね~」

上を向いて感慨深く呟いた後に、下を向くと…。

旗が倒れていた。

 

オルタナティブ軍は引き上げ、本部に戻る最中。

車内で、仲村が香川に報告している。

「結果的に、世界各国に向かったオルタナティブ・トルーパーは、全1000万人中、ユーラシア大陸部で753人、アフリカ大陸で913人、北アメリカ大陸で315人、南アメリカ大陸で634人、オーストラリア大陸で431人、その他島国等で193人。計2605人の死傷者が出ました」

「そうですか…」

戦いの中で、命を散らせていった者達。彼らの犠牲は心が痛いものだが、彼らもそれを覚悟の上で戦いに臨んだはず。

だからこそ、香川は自分に出来る最善の処置を指示した。

「怪我をした人は最高の治療とケアを、亡くなった人は、尊厳を持った弔いを行ないましょう。かなりの時間を要しますが、彼らに対する敬意です」

「了解」

車は、NoMenの本部に向かっていった。

 

そして、竜也達。

城戸真司は、少し先にいる紅渡達が呼び出したオーロラに向かって歩いていく。

「真司さん!」

竜也達に呼び止められて、振り向いた。

ミツルと真琴が彼に聞く。

「城戸真司、ここには残れないのか?」「そうよぅ、ここにいればいいじゃない!」

「別の世界の…ましてやオリジナルの仮面ライダーである俺は、この世界には留まれない」

しかし、彼のいた『龍騎の世界』は、先ほどの戦いで完全に消滅した。

次はサトルと名雪が聞く。

「あなたの世界は…もうない。でも!」「わたし達は、城戸さんの居場所を残してます!」

「…ここは俺のいた『龍騎の世界』ではない。君たちの世界『龍騎とKanonの世界』だ」

あくまでも城戸真司は、この世界には残るつもりはない。

栞と美汐は、彼の動向を聞く。

「じゃあ、城戸さんはこれから…」「帰る世界がないのに、ずっと…」

「それが、世界の全てに辿り着いた「オリジナルの仮面ライダー」の運命だ。例え帰る世界を失っても、まだ居場所があっても、そこに留まらず、全ての世界を見守り続ける」

残酷だ。誰よりも残酷な運命を背負っている。

ずっと…。

だが、城戸真司の顔は悲しそうではない。

「気にするな。なにも独りぼっちじゃない。五代さん、津上さん、巧、剣崎、ヒビキさん、天道、良太郎やモモタロス達、渡もいる。これからも、ずっと」

久瀬と佐祐理は、少し微笑んで彼を見つめる。

「でも、ずっと留まれなくても…」「そうですよ。たまには、この世界に来てください」

「それは約束できない。俺達も自由に世界を行き来できる訳ではない」

そう、たとえオリジナルのライダーでも、世界を渡るにはそれ相応の意味が必要だ。

無意味に好き放題に世界を移動できるわけではない。

「じゃあ、これで最後なのかよ!?」「そうです!これでお別れなんて…!」

「もしかしたら、これで最後かもな。でも、俺がいなくても、君達は十分過ぎるほどの友達や大切な人がいる。平気なはずだ」

たしかに彼がいなくても、竜也をはじめとして、みんな戦い続けられた。

「じゃあ、せめて…竜也に」「そうだよ真司さん。竜也に別れの言葉くらい、言ってやれよ!」

最後に舞と祐一が、城戸真司に訴えかける。

「そうだな…」

頷いて、竜也とあゆの元へと歩いていく。

 

「俺達は、行こう。この世界の空は…もう晴れ渡ってるから」

五代雄介がそう言ってサムズアップをしながら、残った紅渡たちと共にオーロラに消えていった。

「いつか…未来で」「別々の道を共に歩んでいけるのが…真の友だ」

「この世界の美しい音楽を…奏で続けてください」「お前達は、自分たちの世界で生き続けろ」

「自分なりに生きてみろよな。シュッ!」「俺はこれからも守り続ける…全ての世界の夢を」

「生きるってことは…「おいしい」ってこと。君たちなら分かってくれる」

 

「真司さん…」

「すまない竜也。お前に重荷を背負わせてしまった」

少し頭を下げる城戸真司に対して、微笑む竜也。

「…ありがとうございます」

意外な返事が返ってきて、目を丸くする。

「真司さんが龍騎を託してくれなかったら、みんなに会えませんでした。今ここにある絆は、真司さんのおかげです」

そう言って、龍騎のデッキを出して、胸の中に強く抱く。

「ときには忌まわしいものとも思いましたけど、これは全てのきっかけをくれた「宝物」です。今なら胸を張って、そう思えます」

その様子を見た城戸真司は、誇らしい表情の竜也を見ながら言う。

「なら竜也、その絆を絶対にはなすなよ。俺のようにならないように…」

そう言った城戸真司の言葉にある「俺のように」の意味は分からない。だが、はなすつもりはない。

次にあゆを見る。

「君は優しい娘だ。竜也がここまで戦って来れたのは、間違いなく君のおかげだ、月宮あゆ。もちろん、そこにいる仲間達のおかげでもある」

頭に手を置かれ、すこし恥ずかしそうにするが、どこか嬉しそうにもするあゆ。

「あ、あの…真司さん、また逢えるよね?」

ふと、あゆが聞く。

約束できないといっていたのだが、それでも聞きたかった。

「さっきも言ったように、約束は出来ない」

やはり、想像できた答えが返ってきた。

しかし、後ろを向いて空に向かって叫ぶようにその続きを言った。

「でも、絶対に逢えないという訳ではない。少なくとも俺は、また逢いたいと思う」

そう言い残して、オーロラに向かって歩いていった。

最後に竜也が城戸真司に向かって、大きく手を振った。

 

「ありがとうございます!…さよなら!また逢いましょう!」

 

オーロラに消えていく、うしろ姿。

城戸真司は少しだけ呟くような声で、こう言った。

 

 

 

 

 

「ありがとう…仮面ライダー龍騎」

 

 

 

 

 

以上が…

 

原因不明の失踪事件…

 

そしてこの街で起きた、小さくも大きな奇跡の真相であり…

 

雪の街と仮面ライダーの物語の真実である…。

 

この物語…いや、どの物語にも正義も悪も存在しない。

 

総じて言えること…

 

そこにあるのは…

 

 

 

 

 

 

 

純粋な願いだけ…。

 

 

 

 

 

 

 

「出来ました」

そう言って、パソコンのキーボードを走らせていた指を止めた秋子。

「彼らの物語を…この形で残しましょう」

そのファイルを「不掲載」のフォルダに入れた。

ファイルのタイトル名は…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『仮面ライダー龍騎 ~EPISODE Kanon~』

 

 

 

 

 

 

 

 

~Fin~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






キャスト

龍崎竜也=仮面ライダー龍騎

月宮あゆ

相沢祐一=仮面ライダーナイト
川澄舞=仮面ライダーファム

北川潤=仮面ライダーライア
美坂香里
美坂栞

久瀬シュウイチ=仮面ライダーゾルダ
倉田佐祐理

水瀬名雪
沢渡真琴
天野美汐
虎水サトル=仮面ライダータイガ
斉藤ミツル=仮面ライダーインペラー

水瀬秋子

香川ヒロユキ=オルタナティブ・ゼロ
仲村ソウイチ=オルタナティブ

仮面ライダーリュウガサバイブ



門矢士=仮面ライダーディケイド 究極コンプリートフォーム

火野映司=仮面ライダーオーズ スーパータトバコンボ
左翔太郎&フィリップ=仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム
如月弦太朗=仮面ライダーフォーゼ コズミックステイツ

小野寺ユウスケ=仮面ライダークウガ ライジングアルティメットフォーム
光夏海=仮面ライダーキバーラ
キバーラ
海東大樹=仮面ライダーディエンド コンプリートフォーム

照井竜=仮面ライダーアクセルブースター
後藤慎太郎=仮面ライダーバース・デイ

鳴滝
光栄次郎



モモタロス=仮面ライダー電王 超クライマックスフォーム
ウラタロス=仮面ライダー電王 超クライマックスフォーム
キンタロス=仮面ライダー電王 超クライマックスフォーム
リュウタロス=仮面ライダー電王 超クライマックスフォーム
ジーク=仮面ライダー電王 超クライマックスフォーム
ハナ
ナオミ
オーナー


五代雄介=仮面ライダークウガ アルティメットフォーム

紅渡=仮面ライダーキバ エンペラーフォーム
剣崎一真=仮面ライダーブレイド キングフォーム

野上良太郎=仮面ライダー電王 超クライマックスフォーム
天道総司=仮面ライダーカブト ハイパーフォーム
ヒビキ=仮面ライダーアームド響鬼
乾巧=仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム
津上翔一=仮面ライダーアギト シャイニングフォーム



秋山蓮≠仮面ライダーオーディン



城戸真司=仮面ライダー龍騎サバイブ




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