僕が僕でなくなっても僕は『過負荷(ソレ)』でありたい 作:nirvana
『お前、生きようとしたな。』
『あたしらの行きつく果てはな、』
『泥の棺桶、だけだ』
今まで、散々殺しをやっておいて、他の人間に混ざり平穏に幸せに生きれるかと言えば有り得ちゃいけない。幸せな未来、なんて見ちゃいけない。なのに、それをほんの少しでも夢見てしまった。
その結果が他よりも先に『泥の棺桶』に行き着く事に繋がった。
死ぬ気で戦う人間と、生きる気で戦う人間。
一体どっちが正しくて、どっちが強いんだろう?
僕の家があった所から車で2時間半走り、そこから大きな橋を渡る。一応モノレールもあるそうだが、それに乗るのはまた他の機会かな。そうして、三時間掛けてこの学園、[国立IS学園]に到着した。
『ふぁあ、此処がIS学園ですか』『凄いですね!僕の知り合いがこの光景見たら』『此処は馬と鹿を育ててるのか。とか言いそうですよ』
「残念な事に、私のとても近しい知り合いにもそのセリフを言いそうな奴がいるよ」
『わぁ。それは偶然ですね』『もしかしたら近いうちに運命的に会えたりしそうとか』『思えません?』
「ショックな事にだ。私の言う知り合いも一週間後には此処に入学してくるよ。あの何処かの馬鹿どもの阿呆なお節介のせいでな」
なんか、その知り合いとやらには凄いシンパシーを感じる気がする。きっとその知り合いとやらも不幸の星の下に産まれたに違いない。
「早く来い。お前の入学手続きと入寮手続きもやらんといけないしで予定が押してるんだ」
『あらら、それはまた大変ですね』『分かりました。行きましょう』『僕も早く寮の部屋に荷物置きたいですから』『あ、あと女の子達も見たいし』
「不純だと怒ればいいのか、思春期の男らしくて結構だと言えばいいのか。ホントに迷うな」
そう言うと、織斑先生は足早に学園の窓口があるだろう方向に歩いて行く。おっと、僕もいかなきゃ。
手続きは中々時間がかかった。やっぱり親はもちろんの事、親戚とかにも連絡がつかないのが理由らしい。まぁ昔の事故の金だけで過ごして来たからなぁ。親戚なんているかどうかも分からないからね。一応、今回は特例として僕本人の印鑑と署名でいいらしい。はぁ、手続きだけで三十分とは、僕は疲れたよ。
「多摩川、これで手続きが完了だ。後は寮の部屋まで案内する。今日はゆっくり休むといい。食事は一階の食堂でできる。場所はさっき渡した資料の中にある学園内地図で確認できるから、確認しとく事だ。詳しい事は同居人にでも聞け。以上だ」
ん?
『同居人?』
「あー、言ってなかったか。お前は今回一人部屋じゃないんだ。お前と同じで事情があって、ほかの入学生よりも早めに入寮している奴と同室だ」
『えと、一応聞きますけど』『男ですよね?』
まさか、まさかね。
「残念、女だ。これにはちゃんと理由もある。今回この学園に急遽入学してくる男性は[三人]。そして、その三人ともが女子と同じ部屋で暮らしてもらう。これは政府としては、最悪の被害を最小で収める。っという理由があるんだ。男性二人を同じ部屋にして万が一があれば貴重な男性操縦者を二人失う事になるからな。一人部屋に出来なかったのは人数の都合上だ」
な、なるほど。要は政府のせいなのか。まぁ、生活費払ってもらってるから文句は言えないけども。
『分かりました』『きっと仲良くできるように』『なるべく努力しますね!』
「ふっ、安心しろ。きっとアイツとは仲良くできるだろうよ?。だから、お前が思ってる様な事はないさ。まあ、別に厄介な事は起きそうだが」
『?』
「行くぞ。寮の部屋はこっちだ。迷うなよ」
『はーい』
こうして僕は彼女について行き寮に向かう。途中何人か女の子見たけど、凄いや。これは凄い。何が凄いって女の子達の標準レベルがとても高い。皆美人過ぎるだろ。これはIS学園の学園祭のチケットがプレミア付きで六桁で売られるのもわかるね。
「着いたぞ。ここがお前ともう一人の部屋だ」
ん、考え事してたら、着いたらしい。しかし、扉一つでも凄い金が掛かってそうだ。さすが一時期国民の税金を十二パーセントまで引き揚げて作った分はあるね。
「それじゃあ、私は仕事があるから戻る。何かあればそっちの小さい紙に書いてる番号に電話してくれ。私の仕事用の携帯の番号だ」
『ハッ!』『まさか織斑先生の個人の番号を教えて貰えるなんて!』『これは禁断の恋!?』
「仕事用だと言っただろ。バカモノ。ああ、後完全消灯の十一時半迄には部屋に戻って置いた方がいいぞ。完全ロックが掛るから例えキーがあっても開けられなくなる。まぁ、非常時には解除されるが、そうなったら宿直室に行くことだ。そこに先生が居るから頼めば開けてくれる筈だ。繰り返しそんな事してたら罰則もあるから気をつけてくれよ」
最近の学園寮って凄いね。
『はーい』『なるべく気をつけます』
「まぁ、気をつけてくれよそれじゃあ私は行く」
『有難うございます!これからも、宜しくお願いしますね!』
織斑先生は片手を上げて、去っていった。カッコイイなあの人。具体的に言ったら、なんかガンアクション系のドラマや某アニメにいそうな感じでさ。
『さてと』『部屋に入るか』
僕はさっき貰った鍵を使って部屋に入る。ついでに番号は一〇三一だ。部屋に入ったら・・・?
『あれ?』『誰もいないんだ。誰か居るのかと思ってたけど』『えと、これは僕がドア側のベットを使えばいいのかな?』
奥側は荷物が置かれていたため、僕はもう片方のドア側のベットを使う。しかし、扉で察してはいたけど、部屋の中も中々に豪華だね。しかも一人一台ノーパソも付くのか、サービス凄いな。そんだけほかの入学生は金も吸い取られてるんだろうけどね。
『さてとどうしよう』『これは夕方までの三時間暇だぜ』『ここは、やっぱりISについての勉強に』『限るよね!』
実際、この学園のカリキュラム一覧を見てたら、勉強しないとヤバイ。いくらマイナスでも最低限程は勉強しないとホントにヤバイ。という訳で、僕は今から夕食までの間あのやけに厚い参考書的なのに目を通す事にする。此処に来る途中にも読んでいたけど、全然理解出来なかったんだよね。特にアラスカ条約の意味とかさ。
三時間ずっと、あの参考書に目を通していたけどその間に同じ部屋だろう子が戻って来る事は無かった。時間的にも僕は夕飯を食べに食堂に行く事にする。本来なら、同室の子と『親交』を深める為に待ってから食事にでも誘おうとか考えていたんだけど、僕もお腹すいてきたし。
『んじゃ』『行きますか』
部屋の戸締まりをしっかりして、それから部屋を出る。そこから地図を視ながら五分程歩くと食堂に着いた。やはりまだ春休みだからなのか人が少ない。とりあえず、まずは料理を注文しに行こうかな。
『すいませーん。この冷しカレードリア』『一つお願いしまーす!』
「あら、それを頼むとはやるわね貴方」
『えと?』『お姉さんはどちら様で?』
いきなり、見知らぬ女性に話しかけられたよ。赤いセミショートに狐目、服装はコック服。料理人かな?
「神主 荊(かんぬし いばら)これでもちょっとは名の知れた料理人で、今はこの学園の学生食堂の料理長よ。宜しくね過負荷の僕?」
『!?』『へぇ、解るんだ?』『あ、僕も紹介した方がいいかな?』『僕は多摩川 未萩』『これから宜しくね神主さん』
「えぇ、宜しく多摩川君。それじゃあ、注文も受けたし早速作ってくるわね。」
『わー楽しみ!』『普通熱いからこそ美味しい物を冷たい状態で食べるとか』『邪道だと思うけどね!』『それで美味しいのは冷やしラーメン位だよ』
この前食べた冷やしラーメンはとても美味しかったな。まぁ、食中毒問題と麻薬密売が露見してその店潰れたって風の噂で聞いたけど。
「ふふっ、食べたらそうも言えなくなるわよ」
十分待ってると
「はい、お待ちどうさま。冷やしカレードリアよ。これでも自信作なのゆっくり味わってね」
『はーい』『んじゃ、いただきまーす!』
この後、僕はまた負けの記録が一つ増えた。そして、後々も食堂に通い邪道的な斬新なメニューを注文して食べる度に黒星が増えるのは余談だ。
それからは、暇だったからあっちこっち散策する事した。なんとジャンプを売っている店が学園内に三店舗もあった。これは凄い発見だね。
『そういや』『女の子見に来たのにそんなに女の子がいないというのは』『どういうことなんだろうね?』『やっと見つけたのは後ろの廊下の曲がり角に隠れてこっち見てる君くらいだしさ』『ねぇ』『どう思う?』
「!?」
「いつから、分かってたのかしら?」
おや、これまた日本人としては非現実的な髪の色をした人がでてきたね。水色ってラノベかな?まぁ、ジャンプでも割といる髪色か。
『んー』『食堂のカレードリアの辺りからは視線を感じてたよ?』『それで何のようかな』
『生徒会長』『更識楯無さん?』
「っ!?あら、私の事知ってたのね?」
『というか。生徒会長の顔くらいは誰でも分かると思うんだけど』『僕はこれでも優等生って評判だからね』
『だから学園のパンフレット位は網羅してたりするんだよね』『あ、今は学園の電子手帳にあった校則を読んでる途中だよ』『これで何時でも生徒会長にリコール宣言ができるぜ!』
まぁ、やる気は特に無いけどね。少なくとも今は。
「······残念ね。生徒会長はこの学園で最も強い生徒がやるという伝統がこの学校にはあるの。そう簡単にリコールは受けないし。負けるつもりも無いわ」
『へぇ、それはまたリコールの要因に使えそうな伝統だね!』『んで、改めて』『何のよう?』
「私は新入生で、それも3人目の男性操縦者がこの学園に居ると聴いて挨拶に来ただけよ。多摩川君」
『ふーん、そうなんですか』『それじゃもう戻っていいですかね?』『僕も暇じゃ無いですし』『これから勉強とジャンプが部屋で僕を待ってるんですよ』
「あらあら?美人なお姉さんよりジャンプを取るのかしら?色々お話したかったのだけど」
はぁ、面倒な人だね
『生憎、僕はエリートっぽい人間が大嫌いなんです』
『だから、見るからにエリートっぽい貴女がこっちからしたら見てるだけで吐きそうな程嫌いなんですよねぇ』
『という訳で』『戻りますね!』『僕の部屋で月刊ガンガンが待ってるんで』
「うっ!!」
僕がこう言っただけで更識さん?は急にしゃがみこんでしまった。なんか悪い物でも食べたかな?
『それじゃあ』『また』『今度とか』
そう言って僕は部屋に戻った。
かれこれ八ヶ月ぶり。なのにこんな内容なんです。
ほんと申し訳ございません。
上の名言はブラック・ラグーンという漫画から自分が引っかかった言葉を取り上げたモノです。
特にストーリーに関係してる訳では無いです。
では、次話も宜しくです!
※一部改変、訂正済み