咲夜のせいでお茶が減らない小噺(短編)   作:LOORUME

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べりーゔぇりーしょーと。
執筆半年記念でもあるのです。

3話連続更新です。それぞれ、0時、12時、24時に更新予定です。


咲夜のせいで紅茶が減らない小噺

「このお茶飲んだら、退散させてもらうわね」

「ええ。長く付き合わせてしまってごめんなさい」

「いいわよ、そんなの」

 

とある日、私の図書館にアリスが来た。紅茶を飲みがてら、魔法について共同研究の報告をし合うためだ。

そんな報告もいよいよ終わり。

 

まぁでも、アリスの事だから紅茶はゆっくり飲んでくれるんでしょうね。

 

「それにしても、パチュリー」

「ん?」

「あなた、さすがに運動しなさすぎじゃない?」

 

そう言いながら、アリスはティーを一口含む。

 

「そうかしら。でも、魔法使いだからほとんど体型も変わらないし、筋力も衰えないわよ」

 

そうじゃないわよ、と言いながらアリスは呆れ笑う。

 

「精神的な問題よ、これは。長く外の空気を吸っていなかったら思考が廃れてしまうわ。 パチュリー、あなたどのくらいの間外に出てないの?」

 

私は、慎重に指を折って数を数える。

…1…2…3……。

 

「なによそれ、何の数よ。日?週間?」

「年」

「うわーお。月を越えて年と来た」

「しょうがないじゃない、用事が無いんだから」

「まぁそうだけど…。ねぇ、今度ジョギングにでも行かない?弁当も持ってくるから、ピクニックみたいなものね」

 

ふむ。

 

「……行く」

「うん、そうしましょ。…予定の空いてる日を教えるわ」

 

そうして、ピクニックに行く予定が埋まった。予定が埋まるなんて何年ぶりかしら。

まぁ、私とて頼まれても断るような小さい女をやってるつもりは無い。たぶん。きっと。メイビー。

 

日時が決まって、しばし沈黙。

すると、お茶を飲みながらアリスはもじもじしていた。

 

「…どうかしたの?」

「えっ?」

「…あ、お手洗い?遠慮なんてしなくていいのに」

「ち、ちがうわよ!」

 

必死で否定してくるアリス。

 

「そう?ならいいけど」

 

なんかあるのなら、無理矢理勘繰るのも野暮ってものよ。

話すことも無いので、やはり合同研究の話題になってしまう。

 

「…やっぱり、古典の魔法術式を用いないと増幅の効果は得られないのかしら」

「? なんか嫌そうな言い方ね」

「そうじゃないわよ。ただ、本を探したり読むのが面倒ってだけ。まぁ、やるけどね」

「そして、しまうのは小悪魔ちゃんが、と。あなたの速読スピード凄いから彼女も大変でしょうに」

 

余計なお世話よ、と言って二人で笑う。少し喉が乾いたので自分の紅茶を飲む。

 

飲んだ。

 

……。

 

何か違和感があったような気がするが、気のせいだろうか。

 

 

すると突然アリスは覚悟を決めたかのようにお茶の一気飲みを始めた。

 

「ごくごくごくごく」

さらにすごいのは、いくら傾けても飲み終わらないこと。

 

ん?飲み終わらない?

 

「ごくごくごくごく」

 

むしろ、飲みながら追加されていっているようだが…。あっ。

 

「アリス」

「ごくごくごくごくごく」

「アリス」

「ぷはぁっ!何よ」

「何よって…。いいから、落ち着きなさい」

「………」

 

「咲夜」

 

「ひゃいっ!?」

 

無事、犯人を特定できたとさ。

 

 

 

ところで、何で咲夜がずっと執着していたかと言うと、研究の内容にとても興味を持ったらしい。

実験体になってくれるかとたずねたら、二つ返事で了承してくれた。

 




もうタイトルでネタが暴露てしまっているので、これは咲夜さんの気持ちで読む作品なのかもしれませんね(適当)

2話目に続きます。
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