東方魔進録   作:鯛の塩焼き

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夜中は作業捗るからいいよね。
というわけで2話です。





第2話 幻想郷とは一体何か

 

外での会話を一時中断し、二人は家の中に入って行った。

 

二人とも居間の机に向かい合う形で座っているが、にとりの手元には救急箱などが置いてある。

 

にとり「・・・収まった?」

 

チェイス「あぁ・・・」

 

 

 

突然の頭痛、そして謎の声

 

聞いたことのある声・・・かどうかまでは分からないが何故か覚えているような気がする。

 

にとり「よかった。さっきのも含めてまだまだ聞きたいこともあるし説明しなきゃいけない事もたくさんあるけどまずは・・・」

 

にとりがじっとチェイスの体を見つめる

 

にとり「怪我とかしてる?どっか痛いところとか・・・」

 

そう言われチェイスは体を確認するが特に違和感や痛みは無い。あえて言うなら少し残っている先ほどの頭痛ぐらいか。そう思ったがわざわざ言わなくてもいいだろうと判断した。

 

チェイス「特に無い。」

 

にとり「本当に?気を失って倒れてた上に記憶まで飛んじゃってるのにケガ一つ無いっておかしいよね・・」

 

腕を組み、しかめっ面になるにとり。

 

しかし、少しの間考えると顔を上げた。

 

にとり「・・・って事はやっぱり外の世界から来たのかな?」

 

チェイス「外の世界・・・?」

 

にとり「そうそう。外の世界から幻想郷に迷い込んだ人。外来人って言うんだけど・・」

 

チェイス「幻想・・・郷?」

 

聞きなれない単語がいくつも出たことで戸惑うチェイス。表情にはほとんど現れていないが。

 

にとり「たま〜にこの幻想郷に迷い込んじゃう人がいるんだよ。原因は神隠しだったり死んじゃったりとかいろいろあるけどね。」

 

チェイス「聞きたい事が多過ぎる。が、まず幻想郷とやらについて教えてくれ。」

 

にとり「よしきた。まずは・・・」

 

 

 

〜少女説明中〜

 

 

 

チェイス「・・・・」

 

チェイス「なるほど。妖怪や神が人間と暮らす忘れられた者達の世界か。」

 

内容をほぼ完璧に記憶するチェイス。誰が考えても衝撃的な内容であるはずだが、やはりチェイスの表情は真顔のままだった。

 

にとり「なーんかリアクションが薄いなー・・・普通ならもっとビックリするところじゃない?」

 

思っていたような反応が来ず、少し不満そうな顔をするにとり。

 

チェイス「そうか?」

 

にとり「ぐぐ・・・ならもっと驚く事言ってやる!この山は妖怪の山っていう名前で天狗や神様がたくさん住んでるんだ!」

 

突然声量が大きくなる。

 

にとり「そして何を隠そうこのにとり様も河童妖怪なのだ!」

 

両手を腰に当て自信満々で言うにとり。しかしチェイスは

 

チェイス「・・・イメージと違うな。」

 

やはり至って冷静だった。

 

にとり「あぁ・・外の世界でいう妖怪っぽい見た目をした妖怪なんてもうあんまりいないからね。」

 

解説するもどことなく不満気である。

 

チェイス「それで俺は外の世界からこの幻想郷に迷い込んだ可能性がある、と。」

 

にとり「あんまり考えたくは無いけど死んじゃってるんなら確認は出来るよ。」

 

チェイス「本当か?」

 

珍しく食いつきを見せるチェイス。自分の生死を確認出来るのだから当然といえば当然であるが。

 

にとり「うん。冥界に住んでる西行寺幽々子っていう奴に話を聞けば分かるよ。なんたって本物の幽霊だからね。」

 

にとり「他には・・話が出来るか分からないけど彼岸にいる閻魔に過去を見てもらうとか・・・」

 

にとりが思いつく限りチェイスの過去を探る方法を挙げる。

 

にとり「それから・・・」

 

 

ガチャッ!!!

 

 

にとり「ひぅっ!?」

 

「どうもーにとりさん!カメラ頂きに来ましたー!!」

 

突然家の扉が開き、何者かの声が響く。

 

声の方を見ると、そこには白いシャツに黒のスカートを穿いた笑顔の少女が立っていた。にとりよりも少し年上のような見た目をしている。だが、それよりもチェイスの目を引いたのは黒いショートの頭の上に乗っている赤い頭襟(ときん)である。

 

にとり「もうびっくりした〜・・・急に入ってくるなよ文!」

 

文と呼ばれた少女は、一瞬ぽかんとした顔をするもすぐに笑顔に戻った。

 

文「いや〜すいませんね。それよりカメラの修理終わってます?」

 

にとり「終わってるよ。ほれ。」

 

文「ありがとうございます!えーっとお代は・・・あれ?そちらの方は?」

 

にとりが文にカメラを渡すと、文はようやくチェイスの存在に気付いた。

 

にとり「あぁ、チェイスっていうんだ。今日川に倒れてたのを拾ったんだけどどうやら記憶が無いらしくて。あと多分外来人だよ。」

 

チェイス「チェイスだ。」

 

文「チェイスさんですか。私は清く正しい射命丸です!以後お見知り置きを。」

 

言い慣れたような口調で名前を言う文。

 

文「あややや・・それにしても記憶喪失とは・・・。これじゃあ取材しようにも出来ませんね。」

 

チェイス「取材?」

 

少し残念そうに顔をしかめる文にチェイスが聞き返す。

 

文「はい。私のところで「文々。新聞」という新聞を発行しておりまして日々ネタを探してるんですが、外来人の方に外の世界の話が聞けたらいい記事になりそうかな、と。」

 

チェイス「なるほど。すまないが俺では力になれない。」

 

文「いえいえ!こちらの私情ですからどうかお気になさらずに。」

 

文はとんでもない、と手を横に振る。

 

文「あれ?そういえばにとりさんは?」

 

チェイス「さっきまでいた筈だが。」

 

二人が話していると再び家の扉が開いた。

 

にとり「ごめんごめん。外に忘れ物しちゃってたから取りに行ってた。」

 

にとりは大き目の籠を両手で抱えている。

 

チェイス「何だそれは。」

 

にとり「川できゅうり冷やしてたの忘れててさ。もういい時間だから晩ご飯作るけど文も食べてく?」

 

文「おっいいですね。お言葉に甘えさせて頂きますよ。」

 

にとり「それとカメラの代金なんだけどさ、お金の代わりに一つ頼まれてくれない?」

 

文「頼み事ですか?」

 

文が不思議そうににとりの方を見る。

 

にとり「うん。代金の代わりに明日チェイスを連れて幻想郷を案内して欲しいんだ。」

 

以外な頼み事に少し驚きを見せる文だったが、すぐに返答した。

 

文「いいですよ。明日は予定もありませんし、チェイスさんの記憶が何か戻ったらいいネタになりそうですからね!」

 

チェイス「・・・二人とも助かる。」

 

チェイスが謝るもすぐさまにとりがフォローに入る。

 

にとり「いいのいいの。幻想郷に来てまだ日も浅いんだからさ。それじゃご飯作ってくるから二人とも待っててね。」

 

文「了解でーす!」

 

チェイス「頼む。」

 

 

 

この日の晩飯がきゅうりだらけだったのは言うまでもない。

 

そして珍しくにとり家が大勢で盛り上がった日でもあった。

 

 

 




ゴースト面白い。
あとマコト兄ちゃん怒りの沸点低すぎて笑える。
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