戦国†恋姫 〜感染者が降りてきました〜   作:アンラッキー松茸

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今言うことを3つ書き込みます。

1つめ、文章力が足りなくてこんなんになってしまった。先に謝る。すんませーんっ!!!

2つめ、元日までに投稿できませんでした。

3つめ、あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!


三話 : なんだてめぇは・・・

 

ー久遠Sideー

 

 

やぁ皆の者、久遠だ。我は今、家老2人の壬月と麦穂、そして我の妻結菜と一緒にあやつ…上田仁のいる部屋の隣にいる。

 

「全く…我らになんの相談も無しにそのようなことを決定されるとは・・・・」

 

「別に構わんだろう。壬月たちが心配するような男ではないぞ?」

 

「何を根拠にそのようなことを判断されるのです?」

 

 

壬月は右手で頭をかかえ、麦穂は我に問いかける。

 

「うむ、瞳だ。瞳の色、そして瞳の奥に強い意志が見て取れる。他の者とは全く違う強さなのだ。だから我は奴を信じた。」

 

「い・・・意味が分かりませんよ、久遠様。」

 

「家老の二人の言う通りよ。私に何の相談もせず、あんな得体の知らない者を近づけるなんて…」

 

「ふむ・・・何故貴様らには分からんのか。我はなかなか骨のある男と見ているのだがな…」

 

「しかしながら出自(しゅつじ)も分からず、ましてあの様な不明な現れ方をした者を、簡単に信用するわけにもいきますまい。」

 

「織田上総介様の家老として、私も壬月様のご意見に賛成ですわ。」

 

やれやれ、頑迷な奴らだ。

 

「ならば貴様ら自らの目でとくと検分すればよかろう。」

 

「そうさせていただきましょう。」

 

「ただし!試した後、少しでも認めるところがあるのならば、今後一切口出しを禁ずるぞ。良いな?」

 

「「御意。」」

 

「結菜もそれで良いな?」

 

「ええ。あいつが何者か分かれば私だって無用の警戒をしなくて済むしね。」

 

「よし。・・・・で、奴はどうしてる?」

 

「さっき見たけど眠ってるみたいだったわよ?」

 

「ならば丁度良い。その寝込みを襲うとしましょう。殿が仰るほどの男ならば、難なく対処して見せるでしょう。よろしいですかな?」

 

「悪趣味な奴らめ…我は我が目を信じる。好きにせい。」

 

「はっ、では失礼仕る。麦穂、私が合図をしたら襖を開けはなってくれ。」

 

「了解です。では…」

 

「三、二、一・・・・今だっ!!」

 

 

ガラッ!!

 

 

「せえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいっっっ!!!!」

 

開け放たれた襖へ壬月は飛び込み、持っていた刀で頭部がある場所に直撃した。するとバリンッと何かが割れる音がした。

 

「いない!?」

 

「そんな、一体どこに・・・っ!?」

 

「あっぶねぇなぁ。寝込みに打ち抜きなんて、本気で殺しにかかってきてるじゃんか。」

 

 

二人が慌てるなか、部屋の脇で息を殺して潜む仁の姿があった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ー仁Sideー

 

 

おう、仁だ。

 

帰蝶さんが退室した後、寝るのもなんだと思ったので庭でパンチの素振りを始めたんだ。(※食後に激しい運動は止めましょう。)そんで、夕暮れ時に終えて部屋に戻り、布団で仮眠をとっていたら隣部屋のほうで何か物音がしたので能力の1つ、『熱探知』を使ったんだ。これは自分が見る空間が赤く染まると人や動物など、その者の熱が白く見れるという仕組みとなっている。

 

それで隣部屋を見たとき、熱が4つあることが分かったんだ。そして襖に耳を近づけ聞くと、昼?あった久遠の声と帰蝶さんの声、それと他2人の声があった。その時に“検分”という言葉が聞こえたので布団の中にジャンバーを丸めて入れ、枕まで掛け布団を覆って身を隠しました。やがて襖が開き、1人の女性が持っていた刀で枕がある所を刺したんです。…もし何も知らずに寝てたら逝ってたかもしれない。危ねぇー・・・

 

 

「あっぶねぇなぁ…。寝込みに打ち抜きなんて、本気で殺しにかかってきてるじゃないか。」

 

「!そこですっ!!」

 

 

シュバッ!!

 

 

うぉおおおおっ!?さらにあぶねぇーー!!鼻が斬れるとこだったわぁ!!横殴りに繰り出された刀をくぐり抜けて長髪女性の手を背中へまわし、畳に押しつける。

 

「あぅ・・・!」

 

「すまんな。俺もまだ殺られたくないんでね。我慢してくれると嬉しい。」

 

「麦穂っ!」

 

「そっちの方も動かないでほしいな。」

 

もう1人の女性に忠告&殺気をすると女性はその場で動きを止めた。

 

「はっはっは、やるな仁。」

 

「やるなじゃあらへんがな。一体なんやっちゅうねんとっつぁん。」

 

「貴様…っ!!」

 

「よい。なんだもなにも、どうせ貴様のことだ。隣室での会話を聞いておったのであろう?」

 

「…まぁな。検分という言葉を聞いてまさかと思い、対処させてもらった。」

 

「ふっ、そうか。…それにしても見事な目くらましよ。布団の中に枕や焼き物を入れて擬態し、自身は我らにバレぬよう気配を殺して待ち構えていたのであろう?」

 

「…ご名答で。」

 

「貴様っ!!どこの草だっ!!?」

 

草?俺はそんなところに生い茂っているものではありませんよ?貴女たちと同じ(?)人間ですよ?you see?

 

 

「身のこなしもよく、機転も利く。身体捌きは武士の組み討ち術そのもの。どうだ壬月、麦穂、結菜!我の目に狂いはなかったであろう!」

 

仁王立をして自慢げな顔をする久遠。本人自体、俺のことは元から認めているようだ。壬月と呼ばれた女性は溜息を吐き、帰蝶さんはムゥとした顔で久遠を見ている。麦穂と呼ばれた女性はどんな顔をしてるか知らない。

 

「ぐうの音も出んか?よし仁。お前に危害は加えさせん。麦穂を離してやれ。」

 

 

久遠は俺に離してくれといってくる。けど俺は離せずにいた。…いや別に久遠の言葉を疑ってるわけじゃないよ?相手は人を殺せる武器を持った武士が2人もいるんだ。油断はしたくない。

 

「大丈夫だ。我の名にかけて約束しよう。」

 

「・・・・・・・・・・・(スッ)」

 

 

いざとなれば動けなくしてやろうかと考えたが、久遠の言葉に殺気を出すのをやめ、麦穂と呼ばれた女性の手を離す。

 

「押しつけるような真似をしてすみません…立てますか?」

 

「いえ・・・ありがとうございます…」

 

麦穂と呼ばれた女性を立たせると壬月と呼ばれた女性の方へ下がる。

 

 

「それで・・・そちらの方は、どうでしょう?」

 

「うむ、どうなのだ?壬月。」

 

「・・・・剣技、身体捌きに優れ、草のような真似事をしてみせるなど・・・・」

 

「なかなか良い武者振りであろう?」

 

「怪し過ぎるに決まっているでしょう!!」

 

「ですよね。」

 

まぁ確かに傍から見れば十分怪しいだろう。自慢げに問いかける久遠とは逆で、壬月と呼ばれた女性は先ほどよりも警戒心を強める。

 

 

「自分で認めるな。」

 

いや、認めるなって言われても・・・・常識に考えて、そちらの方の言ったことは正論でしかないかと。そもそも変な登場の仕方をし、どこから来たのかもわからず、挙げ句の果てに草なんて思われたら信用なんて出来ないというのが人情だと思うがな。

 

 

「お前は誰の味方なんだ・・・?」

 

「俺自身か織田さんだが…まそれは置いといて。どうするんです?俺はどちらでもいいですけど。」

 

「我に決めろというのか?」

 

「他の人たちのことはよく知らないし、織田さんの事情もわからん。・・・余計な口出しはしないほうがいいだろ。」

 

「・・・・食えん奴だ。」

 

「褒め言葉としてもらっておきましょう。」

 

「ふむ、まぁ良いだろう。壬月、麦穂。貴様らの結論を言え。」

 

「即刻、追放すべきかと。」

 

久遠の言葉に壬月さん(まだ呼んではいけないだろうが)は即答。うん。心が折れそう。

 

 

「その理由は?」

 

「試して見て、この男が更に不審に思えたゆえ。」

 

「それはどのあたりがだ?」

 

「初撃を躱した知恵の回り方、そして麦穂の一撃をかいくぐっての身のこなし、こやつは明らかに草としての訓練を受け、しかもかなりの腕前と見ます。」

 

意義あり。草の訓練実力ではなく、ウイルスの性能のおかげだ。

 

 

「殿のお傍に置いておくには危険すぎます。身中のどくになる可能性が高い…と判断しました。」

 

「デアルカ。・・・・麦穂はどうだ?」

 

「私は…その・・・・・」

 

「・・・?」

 

麦穂さんは視線で俺の方をチラッと見たあと久遠の方へ向き直した。

 

「・・・・・・身のこなしから見てかなりの使い手。…となれば夫伝々を抜きにして久遠様の側仕えとして使うならばよろしいのではないでしょうか?」

 

「なっ…麦穂!?貴様も反対だったのではないのかっ!?」

 

「無論。今は不明な点が多すぎるため、まだ様子を見なければなりません。・・・ですが壬月様。これほどの使い手を他国に追いやるのはお家にとってご損ではありませんか?」

 

「…結菜。お前はどうだ?」

 

「私はまだ反対。この者の真意がみえないわ。取り入ったあと、隙を見つけて悪事を働くことも考えられるわ。母、道三が美濃でやったように、この下剋上の時代、不明の者を傍に置くには細心の注意を払った方がいい。」

 

「あぁ。その通りだな。」

 

「やけに他人事だな貴様は。」

 

「俺もそちらと同じ立場なら同じことを考えるさ。・・・そう考えるとやはり出てった方がいいのかな?」

 

「いや、貴様を手放すつもりはない。・・・壬月。結菜。先ほど約束したな。こやつに少しでも認められたところがあれば、口出しはせんと。」

 

「は…」

 

「身体捌きと機転について認められる発言をしたな壬月。」

 

「は…」

 

「ならばそれは認めたということだ。…今後、仁に対して口を出すことはまかり成らん。」

 

「し、しかし殿!」

 

「くどい。約束は守れ。」

 

「・・・・は。」

 

「結菜、お前もだ。良いな?」

 

「嫌よ。…この人が信用できると判断するまで、私は疑いの眼差しを持って接するつもり。それが妻としての役目だから。」

 

「貴様は…」

 

「それで俺も構わない。これからは俺の行動で信用させればいい。逆に言うと、そうすれば今の態度は変わるわけだ。違いますか?帰蝶さん。」

 

「・・・・・」

 

「良いのか?貴様はそれで。」

 

「まぁ、これは俺自身の問題だし…もし信用するに値しなければ…帰蝶さん、そしてそちらの(柴田)の言うとおり、ここを去りましょう。そしてもし、俺がほかの勢力についた場合。その時は問答無用でこの首…叩き切って頂いて結構だ。」

 

「そういうことなら…ねぇ、壬月。」

 

「はっ、それならば…問題はありませぬ。」

 

「わかった…。貴様が良いというのなら、我も構わん。ではこれで決まりだ。…良いな、皆の者。」

 

「「はっ!」」

 

「家中への披露は明日行うとして…仁。貴様も今日はゆっくりしておれ。」

 

「あぁ。…だが、少し休ませてもらったおかげで目が覚めてな。少し外をぶらついても構わないか?」

 

 

といっても、あまり眠れなかったけどな。

 

 

「構わんが・・・もう夜だぞ?」

 

「あまり遠くには行かんし理由なしに出て行くということもない。ただ辺りを見回りしたいだけさ。」

 

「ふむ…まぁ良いだろう。貴様の武ならば問題はあるまい。だが気を付けていけ。」

 

「・・・おぅ。」

 

 

そう言って俺は身代わりをさせていたジャンバーを羽織り、襖を開け玄関へと向かった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「・・・・静かだな。」

 

清洲の城下町に来て第一声がこれだった。もっと他にあるだろと自分でも思ったね。

 

月明かりが照らす町並みは、俺がいた感染者が多く蔓延(まんえん)し、自衛官やBWがそれを駆除するという、まさに地獄だった世界とは異なり、乱世とは思えないほど静かに暮らせそうな世界だった。家屋に灯りは無かったがその代わりに空気が澄んでいるからなのか、空は満天の星で覆われていた。

 

ゆっくりと歩いて見物してるとき、どこからか何かを砕く音が聞こえた。

 

 

「・・・・・・・なんだ?」

 

俺は聞こえてきた方へ熱探知を使った。向こうの家と家の間にでかい熱を1つ探知した。聞こえた方へ音を立てずに近づく。暗闇の中人らしき影が地面にしゃがんで一心不乱に何かをしている。バキッ、グシャッ、ビッチャビッチャ、ゴクリと何かを嚥下する音がしてきた。するとそれはゆっくりとこっちを向いてきた。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

目が合った。禍々しく暗闇でも分かるほど煌めく瞳に滑りに帯びた肌。Sタイガーと互角と言えるほどの犬歯…というより牙だなあれは。口元には赤い液体が垂れ流れている。身体は大きく、2メートルはあるはず。両腕は鎌のように鋭く斬りつけられたらひとたまりもないだろう。これらを見て人ではないと確信した。

 

目が合ってるとき、それの脇あたりに人の脚と思しきものがあった。よくよく見ると脚はあるものの、上半身が無かった。

 

 

「へぇ・・・お前、人食ったのか。」

 

「・・・グルルルルルル…」

 

警戒…というもりも攻撃態勢をとってる。まるで野獣だな。普通の人間なら怯えて逃げ出すんだが、俺は前の世界でこういうのを経験してるから冷静でいられた。

 

「なんだ?次は俺か?・・・いいぜ。相手なってやるよ。」

 

「・・・グォオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!」

 

俺が戦闘態勢をとると、それは考えることもなしに襲いかかってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー壬月Sideー

 

 

私は柴田権六勝家。我が主君、織田久遠信長様の家老である。

 

あの怪しいすぎる小僧を見送った後、人肉を喰らう“鬼”のことを話していた。すると麦穂が小僧を心配をしていた。殿も同意だったのだろう、麦穂に数人の兵を連れてあやつを迎えに行くといった。ならば私も同行させてもらうと言うと麦穂は承認してくれた。

 

城下町に来たはいいが、あやつがどこへ行ったのか探しておったら何かを弾く音が聞こえた。

 

 

「この音はっ!急ぎましょう壬月様!あの方かもしれません!」

 

「待て麦穂!しばし様子を見る。」

 

「そんな…!」

 

「落ち着け。あやつがそう簡単にやられはせんだろう。…奴の真の実力を推し量る。」

 

「久遠様のご命令に逆らうことになりますよ?」

 

「承知している。だが、織田家の家老として、奴の実力を見極める必要がある。」

 

「分かりました…しかし、大丈夫でしょうか?」

 

「わからん。が、他国に行かせるには惜しい人材だと言うならば、この程度の局面など、軽く乗り切ってもらわんとな。」

 

「意地悪ですよ…壬月様。」

 

「私とて、好き好んでこのような振る舞いをしている訳ではない。しかし、殿の身辺を守るのも我らの務め。彼奴の力をこの目で見る、絶好の機会を利用せん手はない。」

 

「…危なくなったらすぐ助けに入ります。そのおつもりでいてください。」

 

「分かっている。」

 

 

私と麦穂は音がする方へ近づき、様子を伺う。

 

「!」

 

なんという奴だ。あの鬼を素手で渡り合っている。麦穂もそれを見て驚いているようだ。すると鬼は小僧の腹辺りを狙ってきた。

 

「うおっ!…あぶねぇあぶねぇ。やっぱ素手じゃあ効果ねぇかぁ?」

 

当たり前だ。獲物を持ち合わせていないお前が素手で鬼に勝とうなどありえん話だ。鬼は口を大きく開き小僧に襲いかかる。すると小僧は上手く懐に入り躱した。

 

 

「オゥラッ!」

 

「(ガッ!!)グォッ…!!」

 

ほぅ、脇腹を狙ったか。鬼はそこを喰らったことにより怯んだようにみえた。すると小僧は横からの蹴りを鬼の顔面に決めた。

 

「お次っ…!!(シャキンッ!)」

 

「「!?」」

 

なっ、なんだあれは!?小僧の腕が黒く鋭い爪に赤い筋が入った腕に変わった!鬼はそんなことは気にせず立ち上がり小僧に三度襲いかかる。鬼の腕が振り下ろされると小僧が左手で受け止めると空いた右腕で鬼の腕を斬り裂き、左脚を斬りつけ鬼は倒れた。

 

 

「壬月様。あれはいったい・・・」

 

「…おそらく、お家流か何かなのだろう。」

 

闇討ちであれを出す状況にいかなかったと考えるとなぜかほっとした。もしかすると殿もあれを見てここに置くと言ったのでは?と感づいていたところで小僧へ向き直した。今小僧は倒れた鬼のところの近くにいた。

 

 

「…厄介な奴だったが、前の奴と比べると大したことないなお前。」

 

「・・・・・・・・・」

 

「んじゃ、止めだ。」

 

小僧は変えた腕を振り上げ、止めを刺そうとしていた。しかし鬼は何かに気付いたのか止めを刺される前に小僧を押し倒し、暗闇へと消えていった。

 

「な、なんだいったい・・・?」

 

「仁殿!ご無事ですか!?」

 

小僧が呆然としてるなか、麦穂は駆け寄っていく。私も麦穂の後に続く。

 

 

「貴女は…えっと・・・・」

 

「丹羽五郎左衛門尉長秀。通称は麦穂と申します。以後、お見知りおき下さいませ。」

 

「私は柴田権六勝家。通称は壬月という。」

 

「上田 仁です。あの時はどうもです。」

 

「そう警戒せんでいい。今日はもう、抜き打ちで襲う真似はせん。」

 

「今日は・・・ねぇ。久遠の夫となったことで俺の力にまだ信用してないと見えるんだが・・・もしかして模擬戦もありえ…ます?」

 

「状況次第ではあるだろうな。」

 

「まぁ…それは構わないですけどね…」

 

「ははっ分かればいい。・・・・処で小僧。さっきの腕はお家流とみて良いのか?」

 

「!」

 

小僧はもしかして見てた!?という顔し、目を瞑った。

 

 

「・・・お家流というものがどういうものなのか存じませんが、思ってるものと違うと思います。」

 

「「?」」

 

私も麦穂も頭を傾げた。すると小僧は先ほどの腕を出した。

 

「これは、この時代でいう病みたいなものです。…まぁ病とはいっても、ここらの医者では治すことは出来ませんけどね。」

 

「・・・どういうことだ?」

 

「俺も一部しか分かってはいないんですが、症状悪化や殺人薬とは異なり、超人的…簡単に言うと凄い力が俺の身体の中に与えられたということです。前の世界ではこれをウイルスと呼んでいます。」

 

「ういるす・・・・妙な名前だな。」

 

「そのういるすのおかげであの鬼の腕を斬り裂いたということですね。」

 

「え?あれ鬼なんですか?」

 

「鬼と問われても、分からんとしか答えようがない。

 

「ですが私達は、人を喰らう妖の存在として、奴らのことを鬼と呼んでおります。」

 

「・・・?ということは、俺とその鬼が殺り合ってるのを何処かで見てたということですか?」

 

小僧がういるすと言われるやつを消すと私達に問いかけた。

 

「うむ。貴様の力を推し量るために、隠れて検分しておった。」

 

「…まじかぁ〜〜〜・・・」

 

「そうぼやくな。貴様ほどの腕とそれならば助けなど不要であろうに。」

 

「そうは言うけど、俺だって油断するときぐらいありますよ?」

 

「ぬかせ。それでも撃退し、あまつさえ腕の一本を断って見せたのだ貴様は。…それほどの力、何処で手に入れた?」

 

「手に入れたというより、ある男から分け与えられたんですよ。でもその男のせいで前いた場所は崩壊し、俺はそいつに殺されたんだ…」

 

「「・・・・・・・・・・」」

 

「この話は後に織田さんと共に話しましょう。それよりさっきの鬼のことですが、逃してしまいましたがいいんですか?」

 

「…構わん。あれは私も追ってはいるが、夜、しかも一度食事をしたら暫くは出てこない。」

 

「ということは、奴が腹を空かせた時に出てくるということか。」

 

「恐らくな。常日頃から探索に人を割いてはいるし、何匹か成敗もしたが・・・」

 

「いったい、何が目的なのか、どういう存在なのか、なかなか判明しません。・・・気長にやるしかないでしょう。」

 

「・・・話を変えるようで悪いのですが、俺のあの腕を見ても驚きもしないんですね。」

 

「私達に危害を加えなければ別にどうとはしないさ。寧ろ頼もしい限りさ。」

 

「・・・さいですか。…それで、貴方がたはこんなところで何を?検分だけというわけではないですよね?」

 

「久遠様に頼まれて、貴方をお迎えに参りました。鬼に襲われる危険がありましたし。念のためにと。」

 

「そうか…それはわざわざすみません。」

 

「い、いえ…!別にお礼を言われるようなことでは…」

 

「ははは。まぁ貴様の場合…その必要はなかったみたいだがな。」

 

礼を言われ戸惑う麦穂を尻目に、私はは大いに笑いをこみ上げた。

 

 

「さて、刺激的な散歩も、十分に楽しめたであろう?屋敷に戻るぞ、小僧。」

 

「小僧・・・か。」

 

「ん?どうした?」

 

「いえ、なんでも。」

 

「そうか。なら帰るぞ。」

 

そう言って私と麦穂は小僧を連れて殿の屋敷へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

著者「この後、身体の中にあるウイルスと過去のことを久遠と壬月と麦穂の3人に詳しく話した仁であった。(余談だが、久遠はウイルスを見たときに目をキラキラさせていた。)」

 

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