戦国†恋姫 〜感染者が降りてきました〜 作:アンラッキー松茸
申し訳ないm(_ _)m 春課題があったものでして…
これで模擬戦は終了します。ではどうぞ。
ー麦穂Sideー
皆さんこんにちは。私は丹羽五郎左衛門尉長秀。通称麦穂といいます。只今私は我が主、織田久遠信長様の屋敷の庭にて殿の夫、上田仁殿との模擬戦をしております。
「とりゃっ!」
「はっ!」
「よっ!」
「ふっ!」
「みっ!」
「やぁっ!」
私の前に和奏ちゃんたちが相対していたのですが、仁殿に傷一つ付けることなくやられました。流石昨日の鬼を追い払っただけのことはあります。勢いのある拳の振り、連撃を躱す反射神経。そして今わかったことに彼はここまで息を切らしていないということ。
「はぁ・・・・・はぁ・・・・・」
「・・・麦穂さん。」
仁殿の様子を伺っていると突然話かけてきました。
「何でしょうか…?」
「俺は今から考えて動くことをやめますので、気をつけてくださいね。」
「それは…どういう意味de…(ブオンッ!!)っ!?」
彼が言ったことが理解できなかったので聞こうとしたその瞬間、私に向かって拳が出てきました。私は触れるかの距離で躱しますが、彼は休むことなく次々と攻めてきます。
「くっ、…やぁっ!!」
「っ!」
「!?あぅっ…!」
くり出してきた攻撃を躱して懐に入り刀でお腹を狙いました。しかし彼は私の左肩に手をかけ踏み台?にし宙を舞った。私はそれに耐えることができず膝をついてしまいました。
「くっ!」
何とか立ち上がって振り返ると攻撃体制をして向かってくる仁殿の姿。ここで私は彼が左手を打った後右手も来るという行為を読みました。なら私がすることは一つ、最初は受け流しで躱し、次の彼の打ってで…
「決めます!」
「っ!!(グオッ!!)」
「(来ましたっ!)その攻撃は読んでいましたよっ!!」
シュバァッ!!!
「・・・!?」
そんな!?斬った感覚は確かにあったはずなのに、傷口が無いなんて…!幻覚?それとも彼が持つ能力に関係があるのでは?
そう考えていた時には私は押し倒され、刀を持つ手を掴んで動けなくさせられました。正面を見れば彼が拳を振り上げるところでした。
やられるっ!と思いその場で目を閉じました。ですが、その後から来る痛みが来ないのに気づいた私は恐る恐る目を開けると、そこには私の目の前で止まっている手がありました。
「仁…殿?」
ペシッ、
「ひゃぅ…!」
話しをかけた瞬間、仁殿は人差し指と薬指と小指を広げ親指と中指で丸を作り私のおでこに向けて当ててきました。ちょっとだけ痛いです。
「俺の、勝ちだ。」
「・・・・私は、負けてしまわれたのですか?」
「ええ。このデコピンで。」
「・・・・・・・・そうですか。お見事です仁殿。(ニコッ)」
「勝者っ、上田仁っ!」
「掴まってください。」
「ありがとうございます。」
仁殿の手をお借りして立ち上がり、久遠様の元へ行きます。
「嘘…だろ!僕達ならともかく…麦穂様まで・・・」
「仁殿強すぎですわん!」
「麦穂様でも勝てないんじゃ雛達が最初から叶う訳ないよ~・・・ってことは、もしこのまま行ったら壬月様まで…」
「ふむ…四人抜きか。これで皆も仁の力を認めざろう得んな。なぁ壬月よ。」
「さてそれはどうですかな…」
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ー久遠Sideー
久遠だ。模擬戦もいよいよ終盤となり、四連勝しておる仁と鬼柴田と呼ばれておる壬月の闘いが今始まろうとしておる。
「小僧。情けは無用だ。全力でかかってこい。」
「えぇ。その気でいます。」
「ふっ、そうでなくてな。…猿!」
「は、はいっ!」
「得物を寄越せ。」
「はい。ただいまー!」
壬月に言われ猿が持ってきたのは大きな斧、金剛罰斧だ。それを見た仁は何も言わずただ立ち尽くすだけであった。驚いて声も出ないって感じか?
「どうした小僧?私の得物が珍しいか?」
「いえ。…ではこちらもお見せしましょうか。」
そう言うと昨日話してくれた「ういるす」というやつを出した。これに三若と結菜は驚いた表情をして見ておる。
「では尋常に・・・始めっ!」
麦穂の号令に二人は雄叫びをあげると同時に駆け出した。
「久遠様っ!あいつのアレはなんなんですかっ!?」
「腕が黒く大きくなって、刀みたいなのが出てるよー。」
「ちょっと久遠!さっき言っていた“アレ”って…!」
「そうだぞ結菜。アレが仁の得物だ。」
「でも、見ててなんだか不気味・・・。」
「確かに。刀とか槍とかならばわかるけどよ、あれを見てるとまるで鬼みta…」
「和奏ちゃ…「よい麦穂。」久遠様・・・」
「和奏よ。仁のあれは確かに鬼の腕にも見える。だが勘違いしてはいかんぞ。あれはういるすと言うものであいつに凄い力を与えたものなのだ。だからああいう腕になれるのだ。」
「そうなんですか!?久遠様!」
「あやー、世の中ああいうのもあるんですね。びっくりですー。」
「わん!すごいです仁殿!」
「・・・大丈夫なんでしょうね?久遠。」
「何がだ?」
「もしあいつが私達織田家を滅ぼすようなことがあったら…」
「心配するな結菜。あいつは我らに何もしてこない。これは保証できる。」
「だといいのだけど・・・」
「はぁあああああああああああっっ!!!」
「ふっ!!(キィィィンッ!!!)」
「まだまだぁ!行くぞぉっ!!」
キィィンッ!!キィィンッ!!
キィィィィィィィィィ!!
ギィィンッ!!キィィンッ!!キィィンッ!!
両者引かずの闘いに三若は息を飲み。麦穂は二人を心配そうに見て。結菜は仁を観察しておる。我か?我は大したことはしていない。ただその場で楽しく見ているだけだ。
「ほぅ…これでも受け止め攻めてくるか。ならっ!!」
「っ!(ガッ!!)」
「よく耐えた。お前の行動が少し遅れていたら真っ二つだっただろう。では次行くぞっ!!」
あの一撃を片手で受け止めるとは、さすがというか化物並みだな。改めてみて我の目に狂いはなかった。
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ー壬月Sideー
壬月だ。わかってるとは思うが、私は小僧と勝負をしている。
「でやぁああああああああああああっ!!!(ブォンッ!!)」
「っ!!」
「どうしたっ!?その程度かっ!?」
「くっ・・・ぅるおらっ!!」
「!…やるな小僧。そうでなくてはなっ!!」
私との相手が嬉しいのか、どんどん攻めてくる小僧。…だがそろそろ終わりにさせてもらう!
「もらったぁああああああっ!!」
相手が出た隙を逃すことなく振り落とした。しかし小僧は気にせず真正面から腕で受け止め私の腹に蹴りをかましてくれた。倒れはしなかったが身体が動けず、気がつけば小僧は爪で私の首を突きつけていた。
「・・・ふっ、降参だ。」
「・・・・・(スッ)」
「そこまで!勝者、上田仁!以上で模擬試合は終了とする!」
私の降参を聞き、小僧は爪を降ろし元の手に戻った。それと同時に殿から全ての試合の終了を宣言される。
「どうだった壬月、仁の強さは?なかなかの腕前であろう?」
「えぇ、認めましょう。…他の者はどうだ?」
「私は元々認めておりますから。」
「雛も異議なーし。」
「ちぇーっ。壬月様と麦穂様がそう仰るなら、ボクも納得しておきますよ。実際強かったし。」
「犬子はねー。立ち会って見て、この人結構頼りがいある人だなーって分かったから賛成ー!」
「なんだよそれ、嗅覚かよ。」
「そうだよ。犬子の嗅覚は確かだよー。」
「だそうです。」
「よし、ならば決まりだな。…結菜も良いな。」
「・・・・・・・・・・」
「結菜。」
「まだ…認めてあげない。」
「そうか。…ならば仕方ない。もともとはお前自身の目で確かめるという約束だったからな。」
「(コクッ)」
「仁もそれで良いな?」
「・・・・・・・・・・・」
「仁?」
殿の声が届いていないのか、一点を見つめて立っている小僧。よくよく見たら鼻提灯を出しているのがわかった。
「殿。小僧はどうやら眠っておられるようです。」
「目を開けたままでか?」
「そうです。」
「やれやれな奴だな。」
「でも殿ー。本気でこんな奴を夫にするんですかー?」
「本気だ。…が、何か懸念がでもあるのか?」
「いや、いくら他家からの政略結婚の申し出を袖にするための道具とはいえ、殿は…可愛いから、こいつが変な気を起こすんじゃないかなーって。」
「我の相手が、此奴に勤まるとは思えんがな。」
「えー。そこはほら若い男女ってこともあるし。」
「そうなればそうなったで本当の意味で夫にしてやっても良い。その覚悟はあるぞ。」
「なっ!?」
「なんだ結菜?」
「べっ、別に・・・・ふんっ!」
「?」
ははは、若いとは良いものだな。まぁ結菜様のおむずがりは置いておきましょう。
「こら壬月っ!」
「おけぃ。」
「むー・・・」
「処で久遠様。仁殿の扱いどうされるのです?夫という形で傍に置くのは構いませんが、働かざる者食うべからずとも言います。何らかの役職をお与えになるのが良いのではないかと。」
「一応腹案はあるのだが…」
「殿ぉー!たった今、佐久間様の部隊が墨俣よりご帰還されましたー!」
「デアルカ…おい猿!」
「は、はひっ!?」
「貴様もそろそろ武士として名乗りをあげても良い頃合であろう。仁の下に付き、功をあげよ。」
「えっ!?あ、あの、じゃあ私…」
「うむ。小人頭を免じ、今日よりは武士となれ。」
「あ、あ、ありがとうございましゅ!」
「うむ。上田隊第一号として励むが良い。仁を暫しここで休ませるので、ひと段落したら二人で城に来い。沙汰を与える。」
猿もいよいよ武士になりよったか。しかも小僧の元で。…これからは騒がしくなりそうだな。
「これにて仁の剣分を終える!皆は評定の間に場を移し、墨俣よりの報を聞け!」
『御意!』
まえがきでも書きましたが、本当にすみません。
大変でした。それしか言えません。
ではまた次回にて会いましょう。