東方不明録 ー「超越者」の幻想入りー / THE TRANSCENDEND MEN(現在更新休止中)   作:タツマゲドン

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今回結構大切な解説あったりする

もっと別の回に書くべきだったかなあ...


32 2機の戦闘機

 アダムはすぐさま腰からTM(トランセンデンド・マンの略)専用ハンドガン「シルバーファルコン」を2つ取り出す。

 

 照準を自分に向かって来る弾幕に合わせ、引き金を引く。

 

 アダムがやっているのはそれだけの簡単(動く弾幕を、しかも大量にあるのを連続して、という事は難しいだろうが。)の動作をしているが、銃の機関部ではそれとは比べ物にならない程複雑な工程を行っている。

 

 まず、グリップ部のエネリオン吸収装置から使用者のエネリオンを吸収する。

 

 次に、銃身部の特殊回路でエネリオンのインフォーミオン配列を確変する。

 

 最後に、銃口に当たる部分で発射する。

 

 この銃の場合、吸収したエネリオンを塊にし、エネリオンの一部を利用して音速の5倍に加速させ、何らかの物質に命中した時、命中した部分に熱エネルギーや破壊エネルギー、運動エネルギーを与える、という様に構造を確変したエネリオンを1秒間で25発のペースで発射する。

 

 このエネリオンの構造確変が最も複雑なのだ。

 

 こうして発射された銃弾は幽香が放った弾幕を次々と撃ち落していく。

 

 それでもなお、弾幕の量が多い為、徐々に押されていく。

 

 そして、アダムは銃を仕舞い、代わりにTM専用コンバットナイフ「シルバーウルフ」を2本引き抜く。

 

 ナイフのグリップ部がアダムのエネリオンを吸収し、特殊回路で刃の部分にエネリオンシールドや高周波を発生させる。

 

 迫り来る弾幕を斬り落としていく。

 

 しかし、それだけでも全ては避けられず、体を捻りながら身体全体を直接動かして避けていく。

 

 そして、両足を折り曲げ、力強く地面を蹴り、幽香へ向かって突撃する。

 

 両手に持つナイフを腰にあるTM専用近接戦闘武器補助具「スマートアナコンダ」に繋げる。

 

 これもまたエネリオン確変回路が内部にあり、ロープ自身の耐久力を上げたり、先端に繋げられたナイフへエネリオンを送る事も出来る。

 

 ナイフを繋げた両方のロープを1m程伸ばし、回転させながら幽香に突っ込んでいく。

 

 弾幕は勢い良く回るロープに阻まれ、呆気なく散る。

 

 そして、ロープに繋がったままの左のナイフを幽香に投げつける。

 

 幽香は体ごと移動して避ける。

 

 続けて右のナイフを投げ飛ばす。

 

 これもギリギリで避けた幽香だったが、

 

 アダムが右のロープを波打つ。

 

 右のロープが幽香に巻き付く。

 

 右手を引っ張り、幽香を引き寄せ、空中回し蹴りを決めた。

 

 吹き飛ばされた幽香は体勢を整える事に集中していたので、アダムの左腕の動きに気が付かなかった。

 

 アダムが左のロープを波打ったのである。

 

 これも幽香に巻き付き、アダムが引き寄せる。

 

 今度は両足蹴り落としを決め、地面に叩きつける。

 

 アダムは落下しながら右足を高く上げ、着地と同時に幽香へ踵落としを繰り出す。

 

 すんでの所で幽香が躱し、アダムの着地地点にツタを生やす。

 

 極太のツタが足元から勢い良く生えてきたが、後方へ跳び、躱す。

 

 アダムが着地し、幽香が起き上がり、再び沈黙が流れる。

 

 しかし、沈黙を破ったのはアダムでも幽香でも無かった。

 

「二人ともストップ!落ち着きなさい!」

 

 タイミングが良いのか、悪いのか、丁度霊夢達が来たのだ。

 

「何を言う霊夢。僕は何時でも落ち着いている。悪いのは不合理な理由で襲って来た奴だ。」

 

「こいつは花を馬鹿にしたのよ!落ち着いていられるものですか!」

 

「ま、まあ二人とも、まずは仲直りだ。アダム、まずは......その花の事を謝れよ。」

 

(それにしても幻想郷は変なものだ、合理性を重視しないとは。まあ魔理沙の言う通り謝るとするか。)「......悪かったな。植物を、馬鹿にして......すまなかった。」

 

「......まあ謝ってくれるなら......。」

 

 全ては落着に思えた。

 

 しかし、それを一気に崩す者が1人居た。

 

 パシャッ

 

 フラッシュと共にシャッター音が鳴った。

 

「それじゃあ私はいいネタが撮れたので退散しまーす!見出しは「ドSの花妖怪は優しい男に弱かった」にでもしておきますか。売り上げが楽しみです!」

 

 そう嬉しそうに言いながら文は全速力で飛んで行った。

 

 速度は音速に匹敵する。

 

「あっ!あのカラス......今度会ったら焼き鳥にしてやる!」

 

 幽香がそう呟き、飛び去っていく文を睨みつける。

 

「全く、いつも新聞のネタばかりしか考えていないんだから......。」

 

「マスメディアが虚偽の情報を流すのは何処の世界でも同じなんだな。」

 

 霊夢の呆れを他所にアダムがただ思いついた事を呟く。

 

「どうする?追いかけて懲らしめてやるか?」

 

「私なら是非そうしたい所だけど......。」

 

 文の飛行速度は幻想郷でも1番と評せられる位なのだ。

 

「いや、方法はある。マスメディアに虚偽の情報を広げさせるのは非常に厄介だ。魔理沙、箒を貸してくれ。」

 

「え?ああ、確か幽々子んとこの異変もあたしの箒を使ってたな。ほら良いぜ。というか魔力も無いのに飛べるんだな。」

 

「リョウが言っていただろ、霊力や魔力と言ったものは本質的に全てエネリオンと同じだと、いや、エネリオンが僅かに変化して霊力や魔力に変わったと言えば良いか。」

 

 魔理沙はアダムに言われた通りに箒を渡し、アダムがそれに片手だけを掴み、そのまま飛んで行った。

 

 音速を超えた証拠である衝撃波を発生させながら。

 

「......アダムの奴、随分変な飛び方をするな。あんなんで良く飛べるもんだ......。」

 

「......多分、アダムの事だから多分空気抵抗を減らしてるんじゃない?詳しくは良く分からないけど......。」

 

「......。」

 

 アダムの行動に呆気を取られた3人は暫くそこに立ち尽くしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リョウは竹林の中を時速360kmで走り抜けている最中だった。

 

 狭い間隔で並ぶ竹を難無く重心移動によって避けていく。

 

 そして、リョウの耳にはイヤホンが付いており、イヤホンの先には胸ポケットの中にある携帯端末らしき物が付いていた。

 

 ちなみに携帯端末らしき物の液晶画面は点いていないものの音楽はしっかり聞こえる。

 

 そして、片手でハンドル操作(それも時速360kmで竹林の中を走っている時)しながら端末の曲変更ボタンらしきボタンを何回か押す。

 

「ええと......Tスクエアかマトリックスどっちが良いか......F1だがTスクエアにするか。」

 

 曲名「Truth」はリョウの聴覚を刺激し、リョウは更にアクセルを捻る。

 

 スピードメータは時速400kmを表示していた。

 

 1世紀以上前にも作られた名曲は1世紀以上経ったリョウに影響を与える程の影響力だった。

 

「......もう暫くドライブしてから永遠亭には行こうかな。せめてあとマトリックスの方も聞いてからにしても良いか。」

 

 これ程リョウはバイクが好きなのだった。

 

 いや、幻想郷でバイクに乗れるという事にはしゃいでいるのか。

 

 端末を操作し、次に再生する曲を「Mona Lisa Overdrive」に設定した。

 

 突然、時速400kmの勢いと僅かな丘陵により、「Ninja EX-R」は僅かな傾斜をジャンプ台替わりに宙を舞った。

 

「まだまだ物足りねぇぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アダムは現在右手に箒を持ち、左手に銃を握り、その照準を200m前方を飛んでいる文に定めながら音速を超える速度で空を飛ぶという荒技をしている真最中だった。

 

 ようやく狙いが定まったのか、引き金を引く。

 

 音速の5倍の速度で2秒間、つまり50発放たれた。

 

 すると、文が気付いたのか後ろを振り向き、体をきりもみ回転させ銃弾を躱していく。

 

 全発躱されたアダムだが、再び撃ち始める。

 

「仕事の邪魔をしないで下さい!」

 

 文も負けじと銃弾を躱しながらアダムへ向かって弾幕を放っていく。

 

 迫り来る弾幕を銃の照準をずらす事無く体を捻り、躱していく

 

 その様子はまるで2つの戦闘機が撃ち合っているかの様だっだ。

 

(これでは不安定なうえにもっと有効な攻撃が出来ない......そうだ。)

 

 アダムは銃を仕舞い、腰から”ナイフを抜かず”、”ロープのみを引っ張った”。

 

 右のロープを右足と箒を固定する様に結ぶ。

 

 左のロープも左足と箒を固定する様に結ぶ。

 

 左足が前で右足が後ろ。

 

 そして、箒の上に立つ。

 

 アダムはスケートボートに乗るかの様な体勢で箒に乗ったのだ。

 

 前傾姿勢を取る事で空気抵抗を減らし、加速する。

 

 両手にそれぞれ銃を持ち、引き金を引く。

 

 3秒間で150発。

 

 それを避けていき、反撃する文だが、高速の銃弾の量が2倍になったのでは勝手が違う。

 

 数発被弾し、アダムがそこへ更に撃ち込む。

 

 当然、何十発と銃弾を受けた文は失速し、高度が自然に下がる。

 

(これではこちらが負ける......時間が掛かるかも知れませんが、いっそ本気で戦いましょう。)

 

 文は再び加速し、高度を元に戻し、急旋回する。

 

 アダムもそれを追い掛け、銃弾を撃っていくが、中々当たらない。

 

 数発がヒットした程度だが、文には大してダメージは無い。

 

 旋回力で文が勝ったのか、文がアダムの背後を取り、スペルカードを唱える。

 

「風神「二百十日」!」

 

 アダムの視界を覆う様に木の葉の様な形をした弾幕がアダムに向かって飛んで行く。

 

 しかも、自分を隠すようにも広がる為、相手には自分の姿を確認し辛い、という効果もある。

 

 アダムは後ろを向き、銃を構え、そのままの姿勢で後ろ向きに飛びながら引き金を引く。

 

 銃弾と弾幕が相殺し合うが、弾幕の量が多く、アダムが押される一方である。

 

 体ごと捻り躱すアダムだが、一方で文には銃弾は届いていない。

 

 そこで、アダムは銃を仕舞い、足と箒を結ぶロープ解き、ナイフに繋げてそれを2本とも持った。

 

 視覚は弾幕に遮られて使えない。

 

 聴覚、嗅覚は高速で移動中故に余り意味が無い。

 

 味覚、触覚など論外。

 

 だが、アダムはエネルギーを構成するエネリオン、全ての物を構成するインフォーミオンを脳から直接感知出来る。

 

 それもトランセンデンド・マンが持つ能力の一つ。

 

 空間から直接脳に伝えられたエネリオンやインフォーミオンは脳で処理され、その情報や座標を直感的に感覚する。

 

 そして、空間から射命丸文の存在と座標の情報を無意識的に受け取る。

 

 そこへナイフを2本とも投げ飛ばした。

 

 文自身も弾幕に覆われているのでアダムの姿は良く見えておらず、その為、飛んで来たナイフにもすぐには気付かなかった。

 

 自分からの距離が残り2mになった時、ようやくそれを確認し、回避行動を取るが、

 

 アダムの右のナイフが文の左の羽をすり抜け、左のナイフは文のカメラを貫いた。

 

「し、しまった!カメラが......きょ、今日は退散しましょう!」

 

 そして、文は何処かへと飛び去った。

 




今時Tスクエア好きな高校生って俺だけだろうなあ...
あとYMOとか同じく好き

流行?なにそれ、美味しいの?

どうでも良いけど、個人的にゆうかりんはツンデレが一番似合う気がする
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