救助された後、俺は刀藤さんを中等部に送った。
時間は結構たってしまったので、遅刻は確定だった。
「はぁー。」
めんどくさいが学園に戻ろうとすると、向こうから綾斗が走ってきた。
「おう!綾斗も遅刻か?」
「まぁちょっと面倒な事に巻き込まれてね。そういう晴也こそどうしたんだい?」
「俺はトカゲみたいな奴に襲われてな。まぁ無傷だが、ちょっと厄介だったんだよ。」
「え!晴也もトカゲみたいな生物に襲われていたの!じゃあその後の竜も?」
は?
何で綾斗も襲われているんだ?
「ああ。竜も出てきたぞ。」
どいうことだ?
あんな物作れるのはアルルカントしかあり得ない。
アルルカントっていったら、サイラスの一件で俺と綾斗は木偶の坊を斬ったり、粉砕したりした。
なら目的は、俺と綾斗の情報を集めるためか?
それなら犯人は、この前トレーニングルームに来たあの2人組か?
まぁ全ては予想だからな。
それに、アレは見られてないからな。
その後も色々話したが、まぁお互い無事って事で学園に戻ることにした。
そして、俺は今何でか知らないけど、決闘場にきていた。
いきなり決闘を申し込まれたんだ。
その相手は刀藤さんだ。
何でだ?
あのジジイが俺と決闘するように言ったのか?
いや、それはないな。
「川上先輩。不躾なお願いを聞いていただき、ありがとうございます。」
「それは別にいいんだ。けど、どうして俺と決闘しようと思ったんだ?」
「私がアスタリスクでの本当の一歩を踏み出すために、どうしても必要だとおもったからです。」
そういうことか。
ジジイの言いなりにはならないって事か。
「そっか。まぁやるからには俺は全力で勝つぞ。」
「望む所です。」
「まぁ前もある意味全力だったけどな。」
「ある意味ですか?」
「そうだね。まぁ戦ってみたら分かるよ。」
「楽しみです。」
『スタート・オブ・ザ・デュエル』
開始の合図がなると刀藤さんは真っ直ぐ突っ込んできた。
確かに刀藤さんは速い。だけど、俺にも刀藤さんより速い移動手段がある!
俺は瞬歩で刀藤さんの後ろに回り込み、斬りかかった。
刀藤さんは俺が目の前から消えた事に驚いたが、何とか俺の攻撃を防いでいた。
「今のは一体なんなのですか?」
「俺の得意とする移動術だ。まぁこの前は使わなかったけどな。じゃあ俺から行くぞ!」
そう言って俺は真横に移動した。
刀藤さんは何とか反応したみたいだが、俺はすぐに上に跳んだ。
「え?」
完全に見失っていたのを確かめ、俺は照準を合わせた。
『破道の三十三 蒼火墜』
青白い光が刀藤さんを上から襲ったが、俺の声を聞いた瞬間に刀藤さんが避けたのが見えた。
ハズレたか。
まぁあれで終わってしまったら、しょうもないけどな。
煙で周りは見えないが、見聞色の覇気で刀藤さんの位置を捕らえているので、後ろから斬りかかって来たのがわかった。
そこから刀藤さんの連撃が始まった。
中々隙ができないので、反撃をいれるにも、瞬歩で下がる事もできなかった。
そして、刀藤さんは俺の剣を弾き、思いっきり斬りかかってきた。
『散れ 千本桜』
俺はオーガルクスを解放し、桜を一点に集め刀藤さんの攻撃を防いだ。
その内に俺は後ろに下がった。
「流石は川上先輩です。とっさに桜の刃で攻撃を防ぐなんて。」
「まぁこれくらいはな。」
「それに連鶴から逃れられたのも初めてです。」
「あれが連鶴か。通りで隙が無かったな。」
「巣籠、花橘、比翼、青海波。刀藤流には49による繋ぎての型がありますが、それを組み合わせることで完全なる連続攻撃をなす技が、連鶴です。連鶴に果てなし、次はしとめます!」
「なら、近づけさせなければいいだけた!」
速度は俺の方が速い。
だから、油断せず鬼道や千本桜で攻めよう。
『散れ 千本桜』
「その技の弱点は分かっています!刀身が無くなることによって接近戦は手薄になります!」
そう言って刀藤さんは突っ込んできた。
俺は瞬歩で後ろに下がり距離をとった。
そして俺の攻撃が必ず当たるように位置を調整した。
『君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ 蒼火の壁に双蓮を刻む 大火の淵を遠天にて待つ破道の七十三 双蓮蒼火墜』
俺はここ最近、鬼道の詠唱など一度もしていなかったので、どれくらいの威力がでるか分からなかった。
結果、詠唱をした時の威力はもの凄かった。
位置などを考えなくても、余裕で当たるくらいだった。
刀藤さんの居た場所は、煙が酷くどうなったかわからなかった。
だが、あの威力だったので周りの人は俺の勝ちだと思い、歓声が湧き上がった。
だが、土煙の中から刀藤さんが突っ込んできた。
俺は千本桜で攻撃して牽制したが、刀藤さんは桜を全部叩き斬ってこっちに向かってきた。
「これで終わりです。」
俺は信じていた。
刀藤さんがあれくらいで倒せるわけがないと。
『縛道の六十一 六杖光牢』
「え?」
刀藤さんは俺を倒せる確信が有ったんだと思う。
だから、俺の攻撃を避けれず捕まってしまった。
俺は千本桜を普通の刀に戻した。
「まぁ今回は俺の勝ちだな。」
そういって校章を真っ二つにし、俺の勝ちが決まった。
『エンド・オブ・デュエル勝者 川上晴也』
そして、周りから歓声が湧き上がった。