ご飯を食べ終わり、第一試合の開始の時間になった。
「はいはーい!こちらは第一試合会場のシーユスドームでーす。実況はアスタリスクブロードキャスティングカンパニー、アナウンサー柳瀬美保。解説はジェロン第七学院OG現エグゼクティブアラドハル部隊長である、サムキ・チャムさんでお送りしまーす!」
「ども!よろしくお願いするっす。」
「さてさて、今更ではありますがルールのおさらいをしておきましょう。フェスタの開催期間はおよそ二週間。前半は俗に予選と言われ258組のペアがベスト32まで絞られます。本戦では改めて抽選が行われ、新たにトーナメントが組まれるんですよね?」
「そうっす。所属学園にポイントが入るのは本戦からっすね。」
「試合の決着はペア両名の校章が破壊された時点、または、意識消失、ギブアップなどで敗北判定がなされた場合に校章を通じて宣言されます。」
「試合の進行や判定が完全に自動化されているので審判はいないっす。」
へぇー。
校章が破壊されたら負けって事は、決闘とあまり変わらないな。
試合の説明も一通り終わり、綺凛がこの中で一番早く試合をする綾斗達に質問した。
「確か、天霧先輩達の初戦の相手はガラードワーツでしたよね?」
「うん。序列30位と41位だったかな。」
30位と41位なら負けはないだろ。
俺がそう思っていると、沙々宮が綾斗に質問した。
「いけそうか?」
「やるだけやってみるよ。」
「何か作戦でもあるのか?」
俺も初戦をどうするか考えていたので聞いてみた。
すると、リースフェルトが代わりに答えてくれた。
「いいや、むしろその逆だ。見てるが良い!」
そう言って綾斗達は試合会場に向かった。
「それでは、本日の第二試合、Cブロック一回戦、一組の試合、続いてイーストコーナーから入出するのは、星導館学園、天霧綾斗、ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトペアです。」
「《華焔の魔女(グリューエンローゼ)》ことリースフェルト選手は星導館学園序列5位の実力を持つ注目選手っすね。」
おお。
凄い歓声だな。
リースフェルトってやっぱり人気があるんだな。
「それに対し、天霧選手のデータはあまりありません。なので、どれくらいの実力か楽しみです。」
まぁ、綾斗の実力がどのくらいなのかは、俺も知らないからな。
そこは凄い楽しみだ。
「フェニクスCブロック一回戦一組、バトルスタート!」
スタートの合図がなり、相手選手は突っ込んできた。
「一気に接近戦に持ち込むつもりか。まぁ、予想の範囲内だかな。それでは綾斗下がっていろ。」
そう言ってリースフェルトが1人で前に出た。
俺はその行動を見て、綾斗達の大体の考えがわかった。
この大会に出ている連中のほとんどが、綾斗の実力を知らない。
それをギリギリまで隠し、不意打ちをするつもりか。
まぁ、前学園に来たアルルカントの奴は綾斗の実力は知っていそうだけどな。
俺は考えるのをやめ試合を見てみると、リースフェルトが相手に攻撃を仕掛けていた。
『咲き誇れ 赤熱の灼斬花』
リースフェルトの周りに、炎のチャクラムが10個程展開し、向かってくる敵に襲いかかった。
あんな技もあるのか。
でも、あの技はリースフェルトが操っているんだろう。
そうじゃなかったら、今頃魔法を使って、追い打ちをかけているからな。
そして、1人が攻撃を避けれず、校章が破壊された。
もう1人は何とか避けたり、剣で防いだりして耐えていた。
『綻べ 栄裂の炎爪華』
そしてもう1人は、 地面から巨大な爪のごとく五本の炎の柱が出てきて、それに捕まり、校章が破壊された。
あれは、設置タイプの魔法か?
リースフェルトって、技が色々あって戦うときめんどくさいな。
『エンドオブバトル』
「試合終了ー!勝者、天霧綾斗&ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルト!」
こうして綾斗達の試合が終わった。
やっぱり余裕で勝ったな。
まぁ、いくらリースフェルトが強くたって、綾斗抜きで本戦を勝ち上がれる訳はないしな。
よし、じゃあ俺も本戦までは本気でやらず、出来るだけ早く試合を終わらそう。