何かやっべぇ吸血鬼が来た   作:*時雨*

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なんとかイヴに投稿することが出来た!

とうらぶの低レベルの刀剣男士を鍛えるイベントをずっとやっていたせいで投稿がだいぶ先になってしまいました!




第2話

皆さんおはこんばんわ。

 

前回、これは夢だろうと思っていたのですがどうやら夢じゃなかったようでした……

 

あの棺の中で寝て、目を覚ましても景色は変らず(動物達はいなくなってたけど)声も相変わらず低い、というかイケボになっていましてこりゃあおかしいぞと思い、スマホを見ようとした瞬間私は凍りついた。

 

スマホの黒い画面の反射で映っていた自分の顔が、私の大好きなキャラクターになっていた。

 

私は驚きすぎて、気絶しかけたがなんとか持ちこたえてもう一度、今度はカメラ機能で見るとやはりヴァンパイア騎士の“玖蘭枢”になっていた。

 

それを見て唐突にここに来る前、あの不思議なアンケートに思い出した。

 

まさかと思いながら頭の中で優姫が使っていた狩りの女神(アルテミス)、覚醒して鎌の状態になった物を想像(イメージ)していると、手に重みを感じた。恐る恐る手を見ると―

 

「………(なんてこったパンナコッタ)」

 

そこには狩りの女神(アルテミス)があった。

 

この現象は明らかに空想具現化(マーヴル・ファンタズム)。私の容姿も玖蘭枢。つまり私はあのアンケート通りになっていたのだ。

 

ということはここは夢ではなく、異世界なのでは?ということになる。しかも今の私は吸血鬼(だと思うが)、そして真租であの“キャラ達”に出会った。嫌な予感しかしない、まさか吸血鬼にとって危険な世界ではないのかと。

 

「(と、とと)とりあえずあそこに行こう」

 

まだ此処が“あの世界”と決まったわけではない。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

 

ウォッチ兄妹と出会った花畑へと訪れると、そこは私が以前見た時と変らず美しい花達が咲いていた。

 

ここなら考えが捗りそうだ。

 

花を出来る限り踏まないように気をつけて立っていながら、何故私がこんなことになっていたのか、これからどうするべきかなどを考える。

 

何故私がこんなことになったのかは絶対あのアンケートのせいだろう。しかし誰がなんの目的でこんなことをしたのかは分からない。これに関しては全て憶測でしかないから当てにならない。それよりもこれからどうするべきかだ。

 

スマホは連絡先が全て消えていた。そして現在地を調べると日本ではない、ニューヨークの近くであった。ネットは使えるようだが全部英語表記だった(ツッコミ所が満載だ、けど私はあえてスルーすることにした。だって一々ツッコンでいたら頭が痛くなる)

 

嘘だろ、私英語はまったく読めないし話せないのに、と思いながら見ると何故かスラスラと読めたのだ。まるで私の母国の言葉を読んでいるみたいに頭の中に入る。これは私が玖蘭枢だからなのだろうか?嗚呼、謎が謎を呼ぶせいでこれから解決しなければならない問題がまた増えた。

 

閑話休題(それは、それとして)

 

私はとりあえず、私がいた世界であるのかどうかを確かめる為に知っているアニメ、ゲームを検索してみたが、ヒットすることはなかった。それはどれも大人気で腐ってる貴婦人方なら誰しも知っているもの達ばかりなのに出ないなんてあり得ない。ということはここは私の知る世界ではないのかもしれいという確信にいたる。そしてもう一つ、ここがあの世界ならばと“ニューヨーク 大崩落”をうってみると、大量にその情報が出たのだ。

 

それは、この世界が血界戦線の世界で間違いないという現実を私に突きつけていた。

 

「はぁ……」

 

思わず溜息が出てしまった。まさかここが吸血鬼にとって危険な世界だったとは………うわぁぁああん!!アーカードの旦那にしとけば良かった!!!

 

いや、でもライブラの人達には吸血鬼と見破られることは絶対とは言えないが、問題さえ起こさなければ見つかりはしないだろう。けどレオナルドが入ったらやばいから……

 

あ、そうだ!何故私はニューヨークに行く前提だったんだ、ニューヨークに行かなければ問題ないだろ、なんで気づかなかったんだ、私!

 

ニューヨークじゃない、私の母国である日本に行けばいい。金銭類は持ってないけど空想具現化(マーヴル・ファンタズム)で創ればいいのだから大丈夫。あとは此処から抜け出して空港に行けばいいんだ。私のスマホには地図アプリがあるからそれを頼りにしていけばいいし。

 

希望が見えてきた。そうと来たらさっそく実行するゾ!!

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

 

ニューヨークに来ました。

 

先ほどニューヨークに行かなければいいと言っておきながら来ちゃうなんて、私って本当に馬鹿だ。

 

でも仕方ないんだ!空港がここにあるからだ。他所の空港に行ければいいのだが、かなり遠いせいで行くのが面倒だ。だから比較的に近い空港がニューヨークにあっただけで、決してライブラやこの世界の物語、いわば原作というものに関わるために来たのではない。

 

私の目的は空港につければいいだけの話だ。

 

だからめちゃくちゃ見覚えのある人、この世界での危険人物が目の前にいても、私は空港を目指すために無視します。

 

「まさか君がここにいるとはね…」

 

その人、目を覆いつくすかのような不思議な仮面をつけ、格好は一昔前の、貴族が着ているような服とシルクハットを被り、杖をくるくる回しながらこちらを歪な笑みで見ていた。

 

この人、絶対“堕落王フェムト”だ。一番会いたくないランキングで絶対TOP3に入る人だよ。しかも何でこんな街中にいるんだよ!

 

「ここでは話がしずらい、別の場所に移動しよう」

 

彼は指を鳴らすといつのまにか霧が濃い、人気がまったくない公園にいた。

 

「(うわっ、どこだ此処。というか)何故貴方と話をしなければならない(んだ!ぜってぇ嫌なんだけど!何か平凡な答えをしたらつまらないとか言って殺したりとかしないよね!?何で私はこんな人に目をつけられたの)僕(ちん)何かした?(あんたに!)」

 

「そんな冷たいことを言わないでおくれよ。血界の眷属(ブラット・ブリード)の王、真租である君がこんな場所にいるのか知りたかっただけさ」

 

その回答に驚いてしまった。何故私が吸血鬼だと分かったのか、否、何故私が真租だと知っているのかをだ。こいつは魔術?魔導を千年生きて練り上げた、魔導の基盤を作ったひとりであろう。そんな人物なら吸血鬼だとバレる可能性は大だが、はたして真租だと分かるのであろうか?

 

それよりも、なんでこの人やけに親しげに話しかけてくるの?会ったことないと思われるのだが。

 

「(私が覚えてないだけでこの人とどっか会ったことがある?いや、でもやっぱり……)すまない(全然記憶にないし)覚えてないんだ(……これって死亡フラグ?)」

 

ヤバイ、殺されるかな……だってやけにフレンドリーだしなんか昔の友人にあったみたいな感覚で「久しぶり、覚えてる?」と聞いて「ごめん、あんた誰?」と言われたら人それぞれだけど、大抵「はぁ!?あんなに仲良かったのに覚えてないの!?最低!!!」的な展開になって最終的には私の人生終了、ということになりかねなくね?

 

いざという時は逃げる準備をしといたほうがいいよね。私には戦うというコマンドないよ。あるとしたら逃げる、アイテム、盗むくらいしかないよ?

 

私は、逃げるタイミングを計る為、目の前にいる彼の動きを見つめる。どんなに小さな動きでも見逃さないように。

 

しかし、フェムトがとった行動は……

 

「あー、君はまだ目覚めたばかりなのか。だとすると覚えてないのも仕方ないよね……」

 

怒るでもなく、私を殺すのでもなく、ただ単にしょうがないみたいな言い方でこちらを見ていた。

 

「(は?一体全体どうしちゃったのこの人。私のイメージと違うような気がする……訳の分からないこと言ってるけどさ、なんか悪いことをしたような気がする)ごめん(なさい、覚えてなくて)」

 

「いや、いいさ…………………………覚えてないほうが君の為だと思うよ」

 

最後の方は何か小声でボソッと言っているようで上手く聞き取れなかったがどうやら許しはもらえたようだ。

 

よしっ。許しは貰えたんだしさっさとこの場から逃げ出さないと。

 

え、薄情だって?いやでも考えてみなよ。覚えてないのに謝ってあげたんだけよ?さっきの罪悪感は本当に心から思ってたけど……今考えてみると覚えのないというか、絶対会える筈がない存在と仲が良いってのはおかしいよ。紙越しなら会えてるけど彼は二次元の世界の住人なんだぜ?絶対会話や会えること自体異常だよ。この王様は誰かと勘違いしてるんだよ!多分。

 

「あ、そいえば君。住む場所とかあるの?君は目覚めたばかりなんだからこの世界の勝手を知らないだろう」

 

考えに耽っていた所に突然、そんなことを言うフェムト。

 

「(え)まだ決まってないけど…(というかまずこのニューヨークから出ることが最優先だし、そもそもこの世界の勝手を知らないって、いや知らないけどさニューヨークを出ればもとの世界と代わりないでしょ?)」

 

「それじゃあ住居を決めなきゃねぇ……人目がつかないところがあれば好都合だけど、そうそうないよ。あったとしても、もしものことがあるかもしれないし何より他の奴らが黙ってないだろうし……そうだ!あの屋敷ならetc」

 

「(何一人でブツブツ言ってるんだ?しかも住居を決めるとかなんか勝手に話を進められている気が……この際はっきり言うけど)ニューヨークにいるつもりは「さぁさぁ、善は急げというやつだよ!“カナメ”」ない……」

 

私が話そうしていたのを塞さぐかのように言い、私の手をグイグイ引っ張ってどこかに向かって歩いていく。

 

って、この人なんで枢の名前を!!

 

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

 

まさか血界の眷属(ブラッド・ブリード)の王である彼がここにいるとはね。彼は確か1000年以上も前から眠っていたはずなのに、今目覚めるとは何かの予兆かな。

 

まぁでも久しぶりに会えたから退屈しのぎにはなったな。まさか記憶を忘れているとは思ってなかった。いや想定内だったけど本当に忘れていたようだし。でも彼の様子を見る限り、全てを忘れていた訳ではなさそうだな。うーん、情報が足りない。いかせん、彼はあまり自分のことを語りがらないからな、今も昔も。

 

だけど彼が眠りから覚めたことで、血界の眷属(ブラッド・ブリード)共や牙狩りに影響を及ぼすだろう。いずれ彼の存在は他の13王にも知られるかもしれないけど。そうしたらきっとこのヘルサレムズ・ロットは混乱するだろうなぁ。ああ、想像しただけで顔がにやけてしまう。

 

やはり彼はおもしろい存在だ。彼といると退屈にならないですむ。

 

でも彼は自分のことで騒ぎになるのを酷く嫌うからね、そのせいで1000年以上前に眠りについたのだから。だからできるだけ彼の嫌がるようなことはしないようにしないと。でなければこの愉しみがまたしばらく、いや今度は永遠に消えてしまうだろう。

 

そんなことになってしまえば僕は八つ当たりに血界の眷属(ブラット・ブリード)を虐殺するか、この街を滅ぼすかもしれない。

 

彼はこの退屈でつまらない世界を幸せと言うのだろう。僕からしてみれば愉しくない世界だが、彼からしてみると、やっと昔より平和になったのだから嬉しいのだろう。

 

人を守ろうと何千年も費やした彼。

 

人に、同属にも裏切られてもなお彼は優しい世界を創るため、ずっと守ってきた。

 

彼は自分の永遠とも言える命を削ってでも人を、自分の子でもある血界の眷属(ブラット・ブリード)を守ってきた。

 

僕がこれからやろうとすることは彼にとっては許しがたい行為だろうね。でも、僕はこんな世界では耐えられないよ。つまらなくて、無価値なゴミ同然の者達がこの世界を貪るなんて。彼が命を賭けてまで守ろうとしたこの世界を殺そうとして者達がいるなら、いっそ壊してあらたに造り替えてしまえばいい。

 

嗚呼、でもこんなことをしたら彼は悲しんでしまうだろう。

 

今は、彼がいる今だけはよしておこう。彼が消えてしまったその時に実行すればいい話だ。

 

カナメ、君の存在は大きな波乱を呼ぶ。もしかしたら昔のように君を殺そうとするかもしれないし、実験道具にでもするかもしれない。そんなことは絶対にさせないし、そんなことする奴らがいたら肉片を残さずに消してやろう。

 

そうだ、アリギュラや絶望王にも協力してもらおう!あの二人ならば他の13王より絶対に信頼できる。それに二人なら喜んで協力してくれるだろう。

 

 

 

カナメ、今度こそ君を守ってみせるね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




フェムトは以外にも紳士!!

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