ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

59 / 59
5巻の内容なので、夏に時期が遡ります。
54話の直後って感じ。



57話 リゼたちと夏服 前編

真夏の日差しが強い日

 

ラビットハウスの4人は、夏らしく浴衣に着替えてる。

ココアはピンク、チノは水色、リゼは紫の可愛らしい浴衣を着ている。俺は黒。

 

 

ウンザリするほど暑い日は、夏らしい格好で冷たいものを飲むに限る。

ほら、ラビットハウスにも冷やしコーヒーを求めて来たお客さんが……

 

 

「………浴衣? 甘兎庵と間違えました……」

 

「間違ってないよ!」

 

 

………やっぱり浴衣はダメだったか。

 

 

 

 

 

その後も甘兎庵と勘違いするお客さんが多発したので、結局いつもの格好に着替えました。

 

 

「浴衣は甘兎庵に買収されたと思われちゃうかぁ」

 

「それがなきゃ完璧だったのになぁ浴衣」

 

俺の眼福的にも。

 

「ティッピーは反対してました」

 

「ココアが千夜から借りてきたんだろ」

 

「でも夏になる度お客さんに『その服暑くない?』 って聞かれてきたよ⁉︎やんわりと!」

 

 

太リボンに長袖のシャツ、厚手のスカートとベストに、トドメと言わんばかりの黒タイツとブーツ。

暑くないかって?いいや、普通に暑いな。

俺の着るバーテンダーの服も、長袖のシャツに黒のリボンと厚手のベスト、女子組ほどじゃないが暑い。同じ格好で涼しい顔を保つタカヒロさんはすごい。

 

 

「リゼちゃんは何回言われた⁉︎」

 

「今年はまだ2回だ!」

 

「私 4回!」

 

「ケイトは何回だ⁉︎」

 

「7回。 何故か浴衣に着替えてから言われた」

 

「浴衣のほうが黒色率高いからだろ」

 

「その発想はなかった!」

 

 

俺のは参考にならないけど、やっぱり側から見ても暑そうらしい。夏はまだ続くし、この格好のままだとあと5倍は聞かれるな。

 

 

「わしは……23回……」

 

「ティッピーの優勝!」

 

優勝者のティッピーにはうちわを扇いであげよう。最悪死ぬし。

 

 

 

 

 

「上着とリボンを取ってみよう」

 

「最初からこうすればよかったですね」

 

「ちょっとかわいくないなー……」

 

「熱中症になるわくにゃいかんだろ。……みんな同じような格好だし、俺はアリだな」

 

 

スカートとズボンの違いはあるが、4人とも同じ感じの格好になった。

……女子3人は色違いの格好で、俺だけ別の格好なのが少し寂しかったりもする。それでスカート履くのは論外だが。

 

 

「……ケイトと、同じ格好………」

 

「顔を赤くしないでくれ……」

 

 

俺まで顔真っ赤で恥ずか死んでしまう。

 

 

ま、まぁこれなら良いクールビズになるはず…

 

 

「ココア達いなかったねー」

 

「ピンク水色紫黒じゃなかったよ〜」

 

「色で判断されてる!」

 

 

ダメだ、イメージカラーがなくてもラビットハウスと認識されない!(マヤメグ視点)

 

 

……しかし、これじゃクールビズができない。

どうすればいいか皆で悩んでると、ココアから案が出た。

 

 

「なければ作ればいいんだよ!ラビットハウスらしい夏制服!チノちゃんのお母さんのデザインに近いものを!」

 

 

なるほど。今の印象を崩さず、かつ夏でも暑くない制服……たぶんこれが一番いい案だな。

 

 

「私たちが作る……」

 

「今こそ4人の力を合わせるとき!」

 

「「「「涼しくするぞー‼︎」」」」

 

 

 

「いつものラビットハウ……なんかこの喫茶店あつくるしい!」

 

迷惑かけたマヤとメグには冷やしコーヒーを奢った。

 

 

 

そして4人はラビットハウスらしい制服を作るために、材料を買うことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

「ココアさん夏バテです」

 

「早くも燃え尽きたか」

 

「まだ何も買ってないんだけど」

 

ココアは最初から疲れてたが、揃ったことだし買いに行くか。

 

 

「ジュース買ってきたぞ」

 

「ぴゃっ!」

 

「……ケイトさん、最初はどこに行きましょう」

 

「そうさな………バーゲンしてる店が近いし、まずはそこに行くか」

 

「半袖シャツと薄手のスカート、ズボンは既製品でいいかな」

 

「ベストは作り直すので生地が必要ですね」

 

「よし、それじゃあ…ぴゃっ!」

 

ココアがさっきリゼにやられたように、冷たい缶ジュースを首に付けた。

ツインテと身体が跳ね女の子らしい可愛い声が出る。

 

 

「( ̄ー ̄)bグッ!」

 

「お前絶対元気だろ!ケイトも何やってんだ!」

 

気付いた時には、俺は良い顔でグッジョブしてた。

 

 

 

 

 

 

「調子悪いなら背負ってやるから乗れ!」

 

「やだそんなっチノちゃんの前で!」

 

割と辛そうなココアのために、リゼが背負おうとする。

俺が名乗り出ようと思ったが、同年代の女子を背負うのはなんかダメな気がする。ココアは一回背負ったけど。

 

「だめだよー恥ずかしいよー」

 

「って乗るのか。世話のかかるやつだなー」

 

 

言葉とは裏腹にアッサリ乗るココア。こういう光景を見ると、2人が仲の良い姉妹に見える。

……アレ?チノちゃんに手招きをして………あ、ココアの上に乗った。

 

 

「おっ重…!あついっ2人も背負えるかー‼︎」

 

そりゃそうだ、2人だと下手したら100kgはあるわけだし。

(真面目な話、中高生女子の体重は平均50kg前後)

 

 

まぁさすがにココアだけ背負ってバーゲンに向かったが、真夏のクソ暑い日なだけあり、途中でリゼもバテてしまった。

 

「リゼさんがバテてしまいました」

 

「私を背負ってくれたばかりに…!」

 

「しゃあない、俺が背負うから、ほら」

 

「い、いいのか⁉︎」

 

「そりゃなあ。置いてくなんてヤダし」

 

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……」

 

ちょっと恥ずかしがりながらも、素直に俺の背中に乗ってくれた。

 

 

 

 

背中に感じる柔らかい物、指を押し返す弾力、肌は疲労で熱を帯びている。

姉さんともココアとも違う、心を揺さぶるような感覚。

 

……正直舐めていた。というか多分これが正常な反応だ。リゼに出会うまでが鈍感過ぎたんだ。

 

 

「そういえば、ケイトに背負ってもらうのは初めてだな」

 

「だな、リゼはいつもしっかりしてるし」

 

「……その、たまにはいいな。こういうの」

 

「スゴくいいけど、思ったよか恥ずい。リゼは恥ずかしくないのか?」

 

「………バカ」

 

俺の顔が赤いのは、真夏の暑さとは関係ない。俺に身体を預けるリゼの肌はさっきより熱を帯び、俺と同じ心境だと容易に察した。

 

 

『そういう関係』らしい距離をなかなか掴めない。

でも、恥ずかしいけど、なんとなく幸せな気分だ。

 

 

 

 

 




2月中に出すとか言ったのに、本当に本当にスミマセンm(_ _)m
前の更新以降、色々ありまして……

・予定外の受験再開
・大学への進学手続き
・卒業式(高校3年なので)
・クラス皆んなでお疲れ様会
・モンハンの発売&即購入
・キノの旅再アニメ化やったぜ
・計58日で人理修復

後半ほど理由がクソなのは気のせいです。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。