不思議なヤハタさん   作:センセンシャル!!

42 / 74
日常回です。

A'sは無印と違って完全にオリジナル状態ですし、考えることも多いですから、二日に一話ペースがちょうどいいかもしれませんね。

2016/01/25 14:25 あとがきにお詫び追加。


三十六話 繋がり

「うむむ……」

「唸ってないで呼んでみろ。ほら」

「し、しかし……」

「大丈夫やて。わたしもミコちゃんも、むしろそう呼んでほしいんやから。な?」

「……ぬぅぅっ!」

 

 ソファーの対面に座るシグナムが、先ほどから面白いうめき声をあげている。彼女が逃げられないように、ヴィータとシャマルには両肩に手を置いてもらっている。

 オレ達は今、彼女にあることをお願いしている。命令ではなく、お願いだ。命令で強制すれば従うだろうが、それでは意味のないことなのだ。

 難しいことをお願いしているわけではない。ただオレ達の呼び方を、いい加減変えろというだけの話だ。

 召喚された初日からそれに順応出来ているヴィータが、将の醜態に呆れのため息を吐く。

 

「なっさけねーなぁ。単に「主」って呼ぶのをやめるだけだろ? 実際にはやてとミコトが主じゃなくなるわけじゃないんだから、変なとこにこだわってんじゃねーっての」

「ヴィータっ! だ、だがやはり不敬ではないか!?」

「この国には慇懃無礼っていう言葉があるわ。相手が望まないのに必要以上に丁寧にしたら、かえって失礼になるのよ」

 

 シャマルが説得する。それでもシグナムは、一向に首を縦に振ろうとしなかった。

 先日、シグナムが"ミコトの騎士"となったことで、オレは彼女から「主」と呼ばれるようになった。オレ自身は呼ばれ方にそれほどのこだわりがないから、そう呼ばれること自体はさして問題ではなかった。

 問題なのは、彼女が「主」と呼ぶ相手はもう一人いるということだ。というか、本来的に彼女は「はやての従者」であることが原理であり、オレの騎士であるというのは、そこから派生したおまけみたいなものだ。

 そうなると、彼女がただ「主」と呼ぶのではどちらを差しているのか分からない。かと言って「主はやて」「主ミコト」だと、呼ばれるたびにいちいち仰々しくて鬱陶しい。

 そこでオレとはやては「呼ぶ時は名前呼び捨てで」とお願いしたのだが、シグナムは「貴女方にそんな不敬な真似は出来ません」と首を横に振ったので、シャマルとヴィータに協力してもらって特訓の席を設けたのだ。

 特にはやては以前からシグナムに主呼びをやめてもらいたがっていたから、ちょうどいい機会であったというわけだ。

 しかして、既に特訓開始から30分ほどが経過しているが、シグナムは一向に名前で呼べない。本人は「不敬だ」と言っているが、正直この反応は……。

 

「大体、何が不敬だよ。お前の場合、単に名前呼び捨てが恥ずかしいだけだろ」

「なぁ!? な、何を言っているヴィータ! 一体何をもって私が恥ずかしがっているという証拠だ!」

「そんなことよりもオレはシグナムが黄金の鉄の塊で出来た騎士の台詞を知っていることの方が疑問だ」

「わたしがおしえたんだよー」

 

 アリシアは何処でそんな言葉を覚えたんだ。……なるほど、はやてか。オレの娘になんてことを教えてるんだ、君は。

 

「せやけどシグナムは"剣の騎士"やし、この台詞はリッターのメイン盾であるザフィーラが言うべきやない?」

「それほどでもありません」

 

 謙虚だな。……ネタに走るのはこの辺にしておこう。

 

「不敬だと言うのなら、敬語まで取れとは言わない。だが呼び方に関しては、今のままでは不都合が多い。割り切ってくれ」

「そ、それならば主ミコト、主はやてとお呼びすれば……」

「それやと単に主って呼ばれるより重いんやもん。必要なシーンではその呼び方でええから、せめて普段はもっと軽い呼び方にしてほしいわ」

 

 彼女の主二人がかりで宥めすかす。命令ではないとはいえ、芯まで騎士である彼女にとって、主の意向には出来る限り沿いたいだろう。それが二人分だ。

 少し卑怯かもしれないが、こちらとしてもとっとと決着したいのだ。呼ばれ方に執着がないとはいえ、やはり気楽に過ごせるに越したことはない。

 だから、慣れるまでの少しの間は恥ずかしさに耐えてもらい、とっとと乗り越えてほしいところだ。

 プレッシャーに耐えきれずに席を立とうとするシグナムだが、シャマルとヴィータに抑えられているために意図を果たせない。逃げ場はない。

 

「う、うぅぅ……、……っ。は、……はや、はや……て」

「うん! わたしははやてや! ほしたらこっちは?」

「み、みミミ、…………ミ、ミコト」

「よく出来ました。やれば出来るじゃないか」

 

 ヴォルケンリッターの将とは思えないほどに赤面したシグナム。「えらかったわねー」とシャマルに頭を撫でられ、激昂して撥ね退けた。

 

「慣れるまでは大変だろうが、慣れれば何ということはなくなる。一時の辛抱だ」

「がんばりや、シグナム」

「はっ! お二人の御期待に沿えるよう、全身全霊を尽くさせていただきますっ!」

 

 恐らくは羞恥に耐えるためだろう、シグナムはオレ達の前にひざまずき、いつにも増して仰々しく宣誓した。はやてと顔を見合わせ、苦笑する。

 時間はかかったが、問題の一つは片付いた。次のお題だ。

 

「長らく放置していたが、そろそろシグナムの働き口を探そうと思う。アリシアの面倒を見てもらうのでもいいが、彼女も来年には小学生だ。いつまでも今のままというわけにはいかないだろう」

 

 ヴィータやザフィーラもいるが、彼らは彼らでそれなりに活動出来ているようだ。ヴィータはミツ子さん伝手でご老人方に可愛がられているし、ザフィーラはミステールの秘書のようなことをしている。

 現状、ヴォルケンリッターの中で今後の見通しが立っていないのは、シグナムのみ。夏休みになって時間が出来たから、集中して考えようというわけだ。

 

「翠屋の店員にしてもらうっていうのは、ダメなんだよね」

「ああ。さすがにこれ以上士郎さんの厚意に甘えるわけにはいかないし、何よりシグナムに接客スキルがない。オレも人のことは言えないが、彼女では客避けになってしまう可能性が高い」

 

 フェイトの確認に頷き、要因を改めて説明する。先のビリーステートでの「狩り」の結果からも分かる通り、シグナムは気配を殺すのが下手だ。つまり、一般人からすると威圧感が強すぎるのだ。

 無論リラックスしている状態ならばなんということはないだろうが、接客などしたことのない彼女がその状態を保てるとは思えない。仰々しい宣誓でオレ達を困らせるのがいい証拠だ。

 ちなみにオレは自分の接客スキルが高いとは思っていないのだが(仏頂面と機械的な接客のため)、オレを可愛がってくれる客は結構多い。子供が"お手伝い"をするというのは、それだけでステータスなのかもしれない。

 

「あとは、彼女の適性の問題だ。シグナムは身体能力に長けているから、それを活かした職種の方がいいだろう」

「かと言って、ブルーカラーというのはちと違うじゃろうな。あれは身体能力だけではなく、特定の技能を必要とするものがほとんどじゃ。剣の騎士殿は、器用とは言えんじゃろう?」

「……剣しか取り柄のないこの身がふがいない」

 

 器用さを要するものは、むしろオレの方が得意だ。何せ、頭の中でシミュレートした動きは、寸分違わずトレースすることが出来るのだ。「プリセット」の恩恵である。

 さすがにこの身でトレース不可能な動きは無理だが。というか、その場合はそもそものシミュレートが出来ない。不可能という事象が確定しているので、不可能という結果しかトレースできないのだ。

 ……オレのことはどうでもいい。とにかく、シグナムに可能な職業だ。

 

「高い武芸の能力を活かして、ガードマンなどが向いているか。だがかなり過酷な職種だ。都合のいいことを言うが、オレは自分の家族にはもう少し楽な仕事をしてもらいたいと思う」

「主……」

「シグナムー。呼び方戻っとるでー」

「あっ! す、すみません、主! ああ、またっ!?」

 

 彼女がオレ達を自然に名前で呼べるまでは、まだまだ遠い道のりのようだ。

 「落ち着け」とシグナムに深呼吸をさせる。彼女が冷静になるまで、しばし待つ。

 

「武芸ということなら、剣道場の臨時講師とかはどうでしょう? 流派とかは分かりませんけど、基本的な剣の扱い方を教えるだけなら、そういうのも関係ないと思いますし」

 

 ブランが提案する。無難なところだ。危険も無く、臨時講師として雇ってもらうだけなら、拘束時間も緩いだろう。

 だが、前に挙げたバイトと違って、属人性の高い内容だ。この場合重要になるのは、「能力」ではなく「信頼」。武道に興味のないオレ達が、その手の道場とコネクションを持っているはずもない。

 無縁の道場に赴き彼女の能力を見せて信頼を勝ち取る、という手段もないわけではないが。……さすがにヴォルケンリッターの戸籍は用意できていないのが痛いな。

 

「……だが、それが一番良さそうだ。あまり頼りたくはないが、士郎さんに紹介してもらって、臨時講師に入れる道場を探そう」

「ああ、そっか。士郎さんなら、剣道場をやってる知り合いがいるかもだね。むしろそれなら、高町家の道場で雇ってもらう?」

「あそこにあるのは家族用の道場だ。一般向けではない。そもそも、あんな人外剣を一般向けに教えられるわけがない」

「……それもそうだね」

 

 狼の姿なのでよく分からないが、アルフは乾いた笑い声を出しているので、多分苦笑しているのだろう。もしあの技が一般化でもしたら、魔都・海鳴の完成だ。そんな町に住みたくないぞ。

 これまで収入面で随分士郎さんに助けられているので、また彼に頼るというのは心苦しい。貸し借りというほどのものではないのだが、オレ自身の感覚として「またか」と感じる。

 もっとも、当人としては頼られるのが嬉しいのだろうが。シャマルの就職口をお願いするときも、満面の笑みだったからな、彼は。

 だが、他にそれらしい職種は思い浮かばないので、致し方なしだ。

 

「さてと。それではブラン、シャマル。そろそろ翠屋に行こう。仕事の時間だ」

「ミコトちゃんは"お手伝い"ですね」

「じゃあ、そのときに士郎さんに今の話を伝えるってことでいいかしら。もう少しの間、シアちゃんの相手をしてあげてね、シグナム」

「心得た。シャマルも、ブランとともに我が主を支えてくれ。頼んだぞ」

「じゃあシグナム、レヴァンティンぶんかいさせて!」

「ダメに決まっているだろう!」

 

 話が終わり、アリシアがシグナムをからかい――本気かもしれない――ドタドタと追いかけっこが始まる。あまり家の中で暴れるなよ、まったく。

 

 オレ達は皆に見送られて、夏の暑い日差しの中に出た。これがあるからこそ夏と思うが、もう少し容赦してもらいたいものだ。

 

 

 

 

 

 客が途切れたところで、先の話を士郎さんに伝える。

 

「シグナムさんが働けるところか……。確かに、この町の剣道場にいくつか伝手は持っているよ。あとは、恭也が不定期でやってるガードマンのバイトなんかもあるけど」

 

 とのことだ。あまり過酷なバイトはと思うが、恭也さんがやっているならそこまで理不尽なものではないのか? というか、あの人翠屋の手伝い以外にそんなこともやってたのか。

 

「定期で出来る仕事でお願いしたい。人手が足りないときに彼女を貸すぐらいなら出来ますが。収入というのもそうですが、シグナムに日常で活躍できる場を提供するという意味合いが強い」

「ああ……なるほどね」

 

 オレの言葉に、士郎さんは苦笑を浮かべた。今の彼女がどういう状況なのか、理解したようだ。

 

「そういうことなら協力しよう。顔の通じてる道場に連絡して、臨時講師枠に空きがあるかどうかを確認してみるよ。紹介の際は、俺も一緒に行こうか」

「いえ、そこまでしていただくわけには。話を通しておいていただければ、後はこちらで交渉します。オレの交渉能力については、士郎さんもご存知のはずだ」

「ははは……以前になのはと恭也から聞いてはいたけど、実際に見ると凄い迫力だったよ」

「ねー。とてもなのはと同い年とは思えなかったよ。まあ、普段の言動からしてそうかもだけど」

 

 シャマル、ブランと一緒に休憩していた美由希が会話に入ってくる。ギルおじさん達との会談の場にいたことで、この二人もオレの行う交渉というものを知った。

 相手が巨大組織の幹部クラスであろうとも、対話を通じて働きかけられる限りは、何とか出来る可能性はあるのだ。それを何としてでも拾うのがオレのやり方。とはいえ、彼との交渉は中々危うい結果だった。

 あそこで彼が自分の本心に気付かなかったら、明確に期限を切られていただろう。こちらの無条件降伏を引き出されていた可能性もある。そこはさすが「歴戦の勇士」と言ったところだ。オレのような小娘とは格が違う。

 

「オレは通すべき筋を通しつつ目的達成のためにはどうすればいいかを考えているだけだ。経験は圧倒的に足りない。人生の酸い甘いを知り尽くしたギルおじさんに敵わなかったのがいい証拠だ」

「だけど君は、結果的に彼の譲歩を引き出した。それが君の持つカリスマ性という才能なんじゃないかな」

「結果論です。それに、才能と呼べるほどのものでもない。「異質」であることが上手いこと結果につながってきただけの話です。全ては偶然の産物でしかない」

「うーん。俺もグレアムさんも、ミコトちゃんにはもっと自信を持ってもらいたいんだけどなぁ」

「あはは……全然会話についてけないわたしは自信喪失中だよ」

 

 入ってきたはいいが、完全に置いてけぼりの美由希。まあ、美由希だしな。

 少し話は逸れたが、ともかくシグナムの働き口は見つかりそうだ。帰ったら教えてやるか。……「ありがたきしあわせ」とか言って仰々しくひざまずかれそうだな。

 

「またしてもうちの家族の面倒を見てもらって、ありがたいやら申し訳ないやらです」

「気にしないでいいんだ。こういうのは持ちつ持たれつ。俺は、君やブランさん、シャマルさんに十分すぎるほど助けられてると思ってる。お相子だ」

「そう言っていただければ、幾分気持ちが楽になりますよ」

 

 士郎さんはすっかりオレとの会話に慣れたようだ。オレの性質に障らない範囲で、上手い事自分のやりたいことを成している。さすがはなのはと恭也さんの父親、ということか。

 ……そう思ったところで、ふと気づいた。なのはと恭也さんは性格的に似ている部分があるが、美由希はそうでもない。兄妹だから似るということでもないだろうが、ここまで似ないものなのだろうか?

 それを言ってしまったら、三人の中で桃子さんと共通項を感じられるのはなのはだけだが……年齢的に考えて、後妻とかそんなとこなんだろう。深入りする気はない。

 まあ、だからと言ってどうという話でもない。美由希はいつまで経っても残念な扱いのままかもしれないが、それはそれで仕方がないというだけのことだ。

 

「……なんか、ミコトちゃんからの視線が生ぬるい気がするんだけど。なんで?」

「なに、君の将来を憂いただけだ。気にすることはない」

「気にするよ!? なんでわたし心配されたの!?」

「ミコトちゃんは美由希のことを理解してくれてるんだなぁ。俺も、父親としても師匠としても、美由希の今後が心配でなぁ……」

「父さんまで! 弄ってくるのは恭ちゃんだけで十分だよっ!」

 

 そういえば以前もそんなことを言ってたな。御神の剣の修行の際に、おちょくってくるから困ると、嬉しそうに語っていた。本人的には満更でもないのだろう。

 言ってしまえば、あの変態と同じM気質。……思考が繋がったことだし聞いておこう。

 

「士郎さんは、なのはとガイの関係についてどう考えていますか。恭也さんは、認めながら納得できない様子でしたが」

 

 この場にいない者に関する詮索だが、本人がいたら聞けない話だ。なのはの友人として、二人には上手くいってほしいと思う部分があるのだ。

 決してオレがコイバナをしたいだけではないので、悪しからず。

 

「それね。びっくりしたよ、なのはがガイ君のこと好きだったなんて。ミコトちゃんは知らないだろうけど、去年とかほんと毛嫌いしてたんだから。わたしと話してるときも、よくミコトちゃんと比較してたよ」

「「思い出の中の」「勘違いした」という形容は付くがな。幻想の中の想い人と比較するということは、その時点で意識はしていたんだろう。意識していなかったら、そもそも話題になることすらない」

「あ、そっかー。ってことは、あの時点でもうガイ君への気持ちは育ってたってこと?」

「見たわけではないから断言はできないが、多分そうだろうな。ガイの言動が悪意からのものでないことは、なのはも無意識的に感じ取っていたはずだ」

 

 でなければ、オレ達が初めて会った頃に、表面的には邪険にしながら行動を共にし続けるなどという状況ではなかっただろう。不自然さがあったからこそ、オレはなのはの気持ちに気付くことが出来たわけだ。

 ……いかん、つい美由希の会話に乗ってしまった。オレは士郎さんに聞きたかったんだ。

 改めて視線を士郎さんに向ける。彼は、あっけらかんと言ってのけた。

 

「俺は前々から、ガイ君だったらなのはを任せられると思っていたよ」

「ええ!? そ、そうだったの!? でも父さん、ガイ君のことあまりよく思ってなかったんじゃ……」

「そりゃ可愛い娘を連れていかれるわけだから、思うところはあるさ。彼がとても優しい人間で、皆を楽しい気持ちにさせたくてああしているってことは、最初から気付いていたよ」

 

 「ミコトちゃんも、とっくに気付いているんだろう?」と問われ、首を縦に振る。美由希はオレ達を見て唖然とした。まるで気付いてなかったようだ。桃子さんは当たり前に気付いているそうだ。

 

「もっとも、個人的にあのやり方はどうかと思いますが。やられた方はたまったもんじゃない」

「はは、それは彼が若い証拠だね。まだまだ改善の余地ありってことさ。それに、男としてはガイ君の気持ちが理解出来ないでもない」

「男ってやつは……」

 

 少年のような瞳でガイに理解を示す士郎さんに、思わずため息が漏れた。

 ともあれ、ガイとなのはの仲を反対するのは、恭也さんが若干程度であり、他は皆賛成であることが証明された。

 ……いい加減ハーレムは諦めてくっつけと言うのだ、めんどくさい連中め。

 と、来客だ。休憩はおしまいだな。

 

「いらっしゃいませ。……美由希、座席案内を頼む。シャマル、ブラン、お冷とおしぼりを用意するぞ」

「はーい。いらっしゃいませー、何名様ですかー?」

「5人です。今日もチーフさんは絶好調みたいですねぇ、マスター」

「ええ。彼女が入ってから、スタッフがよく働いてくれます。助かってますよ」

 

 誰がチーフだと声を大にして言いたい。さすがにお客さん相手には言えないが。

 

 

 

「あ、そうそう。次の日曜日は翠屋FCが試合だから、お店はお休みだよ」

「ええ、分かってます」

 

 時刻は17時。夏のこの時間は、まだ外が明るく空も青い。オレ達は上がりの時間だが、その際に士郎さんから確認があった。前から聞いていた話だ。

 翠屋FC。これまでにも何度か話題になったが、ここ翠屋がオーナーとなり士郎さんが監督を務める、少年サッカーチームだ。彼女持ちということで噂の藤林少年も所属している。

 これまでにも試合のために店が閉まることは何度かあった。試合の反省会を、店を貸し切って行うそうだ。だから、ちゃんと店が休みの日は把握している。

 なお、普段の練習の日はマスター不在の時間があるだけで、店自体は開いている。練習が終われば士郎さんも戻ってくる。さすがは御神の剣士、タフである。

 

「ミコトちゃん達は、日曜日は何か予定があるのかな」

「いえ、特には。しいて言うなら、夏休みの宿題をさっさと片付けてしまう程度でしょう」

「それなら、たまには試合を見に来ないかい? その日はなのはもガイ君と一緒に応援に来るそうなんだ」

「……いえ。オレが行くとなると、必然的に八神家で行くことになりそうですから。あまり騒がしくしても、ご迷惑でしょう」

「気にしなくてもいいよ。保護者の方の観戦もあるし、それに応援の人数が多い方が、試合のメンバーも気合が入る」

 

 ふむ。サッカーの試合にそこまで興味はないが、考えてみれば観戦経験そのものがないな。うちではテレビもほとんどつけないし。

 一応、体育の授業でクラスメイトが試合するのを見る程度はある。が、何の変哲もない小学三年生のサッカーだ。内容は推して知るべし。

 そう考えたら、はやての足のことで出来ることもないんだし、たまにはそういうのもいいかと気まぐれを起こす程度はあった。

 

「そういうことでしたら、今日帰ったら皆の意向を確認して、行くか行かないかをなのはに連絡します。それで構いませんか?」

「ああ、問題ないよ。こりゃ次の試合が楽しみだ」

 

 少年のようにわくわくした表情を浮かべる士郎さんに、オレは苦笑した。

 

 結論として、アリシアとヴィータの強い希望により、日曜日は八神家一同で観戦に行くことになった。アリシアは「なんかたのしそう!」で、ヴィータは「球技と聞いたら黙ってらんねえ」だそうだ。

 なんでもヴィータ、最近ミツ子さんの紹介でゲートボールの集まりに参加しているそうだ。……まあ、ボールを打つスティックの形状は槌に似てるからな。

 

「それとシグナムの働き口の件だが、士郎さんが伝手のある剣道場の講師枠を確認してくれるそうだ。都合がつき次第面接に行くから、そのつもりでいてくれ」

「私のためにそこまで……ありがたきしあわせです、主ミコト!」

「シグナムー、呼び方ー」

「ああ!? またやってしまった!」

 

 大体予想通りの反応だった。

 

 

 

 

 

 時間は進み、日曜日。オレ達は試合をするサッカーコートにやってきた。試合開始前だが、既に観戦をする保護者でコートの周りがにぎわっていた。

 観戦は他の皆と同様にコートの外から行うが、その前にオレとフェイト、シグナムの三人が代表して士郎さんに挨拶に行く。

 本当ははやても挨拶したがっていたが、車椅子でコートに入るのは大変だ。車輪に芝が絡まってもまずい。なので、コートの外で待機してもらっている。

 

「あ、ミコトちゃん! ふぅちゃんとシグナムさんも!」

「ういーっす。はやてちゃん達は外?」

「たかが挨拶に、あまり大勢で来てもな」

 

 ベンチ近くに、なのはとガイがいた。彼らは、最近仲の良い藤林少年の激励だそうだ。聖祥3人娘の残りと剛田少年も来ており、彼らははやて達同様にコート外で試合開始を待っているようだ。

 ガイと話をしていた短髪の少年が、恐らくは藤林か。確かに爽やかで整った顔立ちをしており、この歳にして彼女持ちだと言われても不自然はないように思える。

 彼は……オレとフェイトを見て、呆けた表情をしていた。彼だけではない。コートに入った直後から、オレ達に視線が集中したのを感じている。海鳴二小と同じ原理だろう。

 

「わあ……とっても可愛い子達だね。なのはちゃんのお友達?」

「うん! 金髪でツインテールの子がふぅちゃ……フェイトちゃんで、黒髪のちっちゃい子がミコトちゃん! なのはの大切なお友達だよ!」

「ちっちゃい言うな。八幡ミコト。カタカナ三つでミコトだ。こちらは妹のフェイト」

「フェイト・T・八幡です。それと、後ろにいるのがわたし達の家族のシグナムです」

「シグナムと申す。主ミコトの騎士として忠誠を誓っている」

「あはは、愉快なお姉さんだね。わたしは鮎川歩っていいます。翠屋FCのマネージャーをやってて、なのはちゃんとはクラスメイトです」

 

 豊かな茶髪をサイドポニーにした、おっとりとしながら快活そうな少女。やはり彼女が噂の藤林少年の恋人か。雰囲気が3人娘や5人衆とは違う。なんと言えばいいか……余裕がにじみ出ていた。

 彼女は藤林に視線をやり、ちょっとムッとした顔で脇腹をつねった。

 

「痛っ! あ、あゆむちゃん?」

「なに鼻の下を伸ばしてるの、ユウ君。ミコトちゃんとフェイトちゃんが可愛いのは分かるけど、初対面で失礼だよ」

「べ、別にデレデレしてたわけじゃないよ!? ただ、あんまりにも綺麗な子達だったから、びっくりしちゃって……」

「それを鼻の下を伸ばしてるって言うの。まったくもう……」

 

 「綺麗」と言われ、フェイトは少し恥ずかしがった。多分それにはオレも含まれているのだろうが……特に何も感じない。「可愛い」と言われるときとは違うようだ。

 多分、距離感の違いだろう。あくまでオレの感じ方だが、「可愛い」と言われるのは近い距離感であるのに対し、「綺麗」というのは離岸からの発言であるということだ。

 ……どちらにしろ、オレ自身は「可愛い」とも「綺麗」とも思わないが、周りの人間達は皆こう言うので、そういうものなのだと割り切ることにしている。

 気を取り直し、藤林少年は爽やかな笑みを浮かべ、右手を差し出してくる。

 

「初めまして。藤林裕です。翠屋FCのゴールキーパーで、キャプテンをやってます。高町さんと藤原君とはクラスメイトです。お二人は、聖祥ではないですよね。こんなに綺麗な子達がいたら、騒ぎになってるはずだし」

 

 フェイトが恥ずかしがって困惑しているので、オレが右手を取る。……そういえば同年代の男と握手したのは初めてか。スポーツをやっているからか、結構逞しいな。やはり女子とは違う。

 

「オレ達は海鳴二小だ。生憎と私立に通えるほどの余裕がなくてな。……また呆けた顔をして、どうした」

「あ、いえ。……あの、凄く失礼なこと聞きますけど……女の子、ですよね?」

 

 ……またこの言葉遣いか。まあ、何処かの誰かみたいに男と決めつけてかからないだけマシか。

 

「女言葉でしゃべってやってもいいが、その場合男性諸君には覚悟をしてもらう必要がある。そこの変態一名が経験者だから、教えてもらうといい」

「あれマジやばいから。やめとけ、藤林。命が惜しかったら、絶対やめとけ。な?」

「う、うん、わかった。あと藤原君、近いよ」

 

 ヘラヘラ笑いが消えて真顔になったガイが、藤林少年に詰め寄って肩を掴む。彼の焦燥が伝わったか、鮎川も乾いた苦笑を浮かべた。

 

「あはは……個性的だね」

「でも、慣れると可愛いんだよ。最近はお客さんにも人気だし、ミコトちゃんは凄い子なの!」

「お客さん? ミコトちゃん、翠屋のお手伝いしてるの?」

「諸事情あってな。翠屋がオーナーのチームと言えど、そこまで店の事情には精通していないのか」

 

 まあ、当然か。あくまで翠屋が運営しているだけであり、彼らは従業員ではない。反省会や集会に店を使うことはあっても、顔を合わせていない店員を把握するまでは出来るわけがない。

 だが、何かの噂は聞いていたようだ。鮎川はハッとした表情になり、何かに気付いた。

 

「……もしかして、噂のチーフさん?」

「一体どんな噂があったのやら。なのはの仕業か?」

「な、何もしてないよ! ミコトちゃんが翠屋の外ではチーフって呼ぶなっていうから、言わないようにしてるもん!」

 

 言ってるじゃないか。

 

「やっぱり! キャー! 一度会ってみたかったんです! まさか同い年の女の子だったなんて!」

 

 両手を掴まれた。興奮しすぎじゃないか。たかだか翠屋の"お手伝い"をしているだけで、大げさすぎだ。

 困惑するというほどではないが、居心地の悪さを感じる。フェイトがおろおろしだした。

 

「新しく入ったばかりなのに、スタッフの皆に的確に指示を出してお客さんを一切待たせずご案内する凄腕店員さんって、翠屋FCで噂になってるんですよ!」

「どういう噂だ。誇張が過ぎる。オレはスタッフ間の連携を調整しただけだ。待ち時間を0にするなど、そんな文字通りの魔法のような真似が出来るか」

「ミコトちゃんなら出来ちゃいそう……」

 

 出来るか。物理的に無理なことはどうやったって無理だ。噂には尾ひれがつくものだと言うが、これは酷い。

 噂は所詮噂だと言ってやるが、鮎川の輝く目はオレを掴んで離さない。

 

「でも、指示は出してるんですよね! やっぱり、凄いです! 同い年なのにそこまで出来ちゃうなんて!」

「それぐらいしか出来ることがないからだ。オレは見ての通り、表情に乏しい。口調もこんなだ。まともな接客など不可能だから、せめて出来ることで力になっているだけだ」

 

 あと、いい加減敬語を使うのはやめろ。さっきまで普通にしゃべっていただろう。急に態度を変えられると、気持ち悪くてしょうがない。

 

「それでも、俺達がとても助かっているというのは事実だよ。事実だからこそ、多少誇張されても真実とかけ離れていない噂が流れているってことさ」

「あ、監督」

 

 藤林と鮎川につかまっていて中々士郎さんのところに行けないでいたら、彼の方からやってきた。

 

「かけ離れていますよ。どんなに回転率を高めても、ピーク時の待ち時間は15分はかかる」

「けれど君が入るまでは30分だったんだ。つまり、単純計算で回転率は倍だ。これがどれだけ凄いことか、分からない君じゃないだろう?」

 

 実際は倍まではいかないが、それでも1.5倍以上にはなっているだろう。それだけ売上も伸び、翠屋の経営に貢献しているということになる。

 そんなものは当たり前だ。無理矢理ねじ込んでもらっているのに何の貢献も出来ないのでは、ただ借りを作る一方だ。こんなもの、"お手伝い"をさせてもらう最低条件に過ぎない。

 ……が、これはオレの都合であり、周りがどう考えるかはまた別ということだろう。その結果が、先ほどの極端な噂だ。

 ちなみに鮎川だが、士郎さんがオレをベタ褒めしたせいで、最早尊敬と言っていいほどの視線を送ってきている。おい彼氏、しっかりコントロールしろ。

 

「そんな凄い人だったんだ……僕もチームの司令塔として見習わなきゃ!」

 

 あ、ダメだこれ。カップル揃って尊敬の視線だ。うっとうしくてかなわん。とっとと挨拶を終わらせて、とっととコートの外に出よう。

 

「本日はお招きいただき、ありがとうございます。それと、シグナムの働き口の件について、本人から直接お礼をと」

「道場への口利き、感謝する。私に何か出来ることがあったら、遠慮なく言っていただきたい」

「そんなに畏まる必要はないよ、大した労力じゃなかったから。それにそういうことなら、ミコトちゃんとはやてちゃんをしっかりと支えてほしい。しっかりしていると言っても、二人ともまだ子供だ」

「無論。優しき主達の力になることこそ、我が本懐。主達の剣となることこそ、私の幸福だ!」

 

 右拳を胸に当て、仰々しい宣誓を上げるシグナム。相変わらずのズレた言動に、鮎川と藤林が若干引き気味だ。

 対して、なのはは嬉しそうにニコニコしており、ガイは本心から楽しそうだ。

 

「うん、やっぱり仲良しさんが一番なの!」

「だなー。この変わり様は、見てて楽しいわ」

「方向性はこの際目を瞑るから、もう少し現代に馴染んでもらいたいものだ」

「あはは……でも、家族が仲良しっていうのは、やっぱり嬉しいよね」

 

 そこは完全に同意する。

 

 

 

 聖祥組と八神家は合流していたようだ。オレ達がコートの外に出ると、総勢10人と2匹の大集団が待っていた。

 最初に言葉を発したのは、雄を除いて唯一の男である大柄な少年。剛田少年だ。女だらけのアウェーな環境で、ガイの帰りを心待ちにしていたようだ。

 

「おっせーよ、藤原」

「わりーわりー。藤林と鮎川さんがミコトちゃんに食いついちゃってなー」

「「ミコト」? って、あ……」

「一月とちょっと振りだな、剛田少年」

 

 彼はオレの姿を確認すると、何とも言えぬ複雑な表情になった。驚き、申し訳なさ、遣る瀬無さ。大体そんなところだ。

 なんというか、彼のところだけ空気がシリアスだ。今日はただの娯楽観戦なのだから、そんなものはいらん。とっととケリをつけさせてもらう。

 

「そんな顔をするぐらいなら、もう一度むつきと話をしてやれ。彼女はお前を待っているぞ」

「っ! ……っす」

 

 短い答えは、肯定のものだったと思う。恋愛に臆病になっている二人は、背中を押してやればなるようになるだろう。もう互いの想いは知っているのだから。

 空気を変えよう。彼とは対面は済ませていたが、自己紹介はまだだ。

 

「八幡ミコト。なのはの友人だ。はやてとは自己紹介を済ませているか? 彼女の同居人で、「相方」だ」

「剛田猛っす。藤原の腐れ縁で、高町さんのクラスメイト。特技は空手。よろしくっす」

 

 さくっと自己紹介を済ませ、談笑モードに移る。剛田はやはりガイとつるんで、コートを囲う金網に寄りかかりながら話を始めた。さりげなくザフィーラもそこにいる。狼の姿なので、言葉は発さないが。

 

「ミコトって、剛田のこと知ってたのね」

「彼とむつきを引き合わせたのは、オレとガイだ。そのときに一度互いの顔を見ていた程度だ」

「一ヶ月越しの自己紹介だったんだ。なんだか、不思議な感じだね」

 

 確かにな。もしあの告白が上手くいっていたら、そのときに自己紹介を果たせたのだろう。何とも回り道をしている。……だが、それが恋愛というものなのだろう。

 何となく、オレが恋愛を理解出来ない理由の一つを掴めた気がする。要は効率重視では到れないということだ。一度効率を捨てなければ、そこにある感情を認識することすら適わない。

 それが出来るか否か。……今のオレには、やはり難しそうだ。どうしても効率を考えてしまう。恐らく、効率を捨てる余裕がない。

 今オレがメインで考えているのは、どうあがいてもはやての足のこと……つまり、闇の書を夜天の魔導書に戻すことだ。このバカみたいな難易度のミッションをクリアしない限り、一心地つくことを許せないだろう。

 だから……ユーノの件を考えるのは、全てが終わってからの話だ。

 

「何や、あっちやこっちから甘酸っぱいにおいがするわ。わたしらも甘々ラブラブなとこ見せつけよか、ミコちゃん」

「そういうことを言ってるから同性愛と勘違いされるんだ。そういうのは、人のいないところでするものだ」

「あんたの言動も十分同性愛と勘違いされるわよ。っていうかあたしは本気でそれを疑ってるんだけど」

「その……わ、わたしは、女の子同士も、ありだと思うよ?」

 

 月村、その野獣の眼光をどうにかしなさい。恥らってるように見えて狙い澄ましてるじゃないか。

 アリサ・バニングスの失礼な発言はスルー。いい加減同性愛ネタもマンネリなんだよ。

 

「弄るなら、やはりなのはだろう。今一番ホットな話題だぞ」

「にゃっ!? そ、それはつまり……」

「ガイと何処まで親密になれたのかって話よー! 何よ、二人っきりで激励って! カップル同士かっての!」

「Aは済ませたの!? 済ませたんだよね!? 済ませなきゃダメだよ、なのちゃん!」

「ふ、二人とも目が怖いのぉー!?」

 

 ネコのような悲鳴が上がり、キックオフのホイッスルが鳴った。翠屋FCボールからのスタートだ。

 

「うおおー! ぶっ潰せー!」

「やっちゃえー! やられるまえにやっちゃえー!」

「主ら、初っ端からヒートアップし過ぎじゃよ」

「ミコト、だっこ」

 

 ヴィータとアリシアが吼え、ミステールが突っ込みを入れる。抱き着いてきたソワレを抱き上げつつ、二人には後ろからチョップを入れた。応援は周りの迷惑にならない範囲でやりましょう。

 ……まあ、あれだ。

 

「特に目新しいことはないみたいだな」

「スポーツ観戦言うても、日常の延長やしなー」

 

 結局は、そういうことみたいだ。

 

 

 

 

 

 試合は、翠屋FCが3-0で勝利。士郎さん曰く、「今日は皆の気迫が違った」だそうだ。試合後の打ち上げに参加した際、チームメンバーのテンションが異様に高かったので、そういうことなのだろう。

 なお、オレ達は女子で固まっていたため、話しかけられた男性と言ったら、士郎さん、ガイ、剛田、藤林ぐらいのもので、他とは交流しなかった。

 ……その割には、オレやフェイトに集まる視線は多かったが。結局、どう環境が変わっても、男というのはそう変わらない生き物のようだ。

 まったくもって、度し難い。




今回のあらすじ。
・シグナム、ミコトとはやてを名前呼びしようとするも、失敗
・シグナム、剣道場の臨時講師に就職
・八神家、サッカー観戦をして聖祥組と面通しする
の三本です。

ミコトが無表情ながら受け入れられているのは、容姿による助けも多分にあるでしょう。可愛いは正義。
本人は「自分は分からないが、周囲の人間はこれを可愛いと思うらしい」程度の認識です。納得はしてないけど自覚はしてる感じ。
ミコトちゃんは女の子だから鈍感じゃないので「ん、なんだって?」で済ませられないけど、コイバナパートは書いてて楽しいです。

聖祥オリジナルモブのまとめ。
・剛田猛:ガイの親友。むつきの幼馴染で想い人。空手をやってる正義漢。
・藤林裕:サッカーバカ。翠屋FCのGKでキャプテン。原作でジュエルシード発動させた片割れが元だけど、この話では発動させてないのでほぼオリジナル扱い。
・鮎川歩:サッカーバカの彼女。翠屋FCのマネージャー。ご多分に漏れず可愛い子。やっぱりジュエルシード発動させてないのでほぼオリジナル扱い。
本筋には絡まないと思うので、割と適当です。

※お詫び
無印章最終話にて、ミコトはユーノと握手してました。完全に忘れてました。
修正原則(公開後の内容修正禁止)に引っかかるため修正出来ないので、ミコトも告白のインパクトが強くて忘れてたということにしてください。ユーノが男として見られてなかったでも可です。
作者の至らなさのために読者の皆様にご迷惑をおかけして申し訳ありません。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。