不思議なヤハタさん   作:センセンシャル!!
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ようやく時間軸が現在になります。長かった……。

2016/08/21 18:36 あとがきをちょろっと修正。まーたやりやがったよこいつ。


五十話 決戦前夜

「へー。「あっちのわたし」は、トゥーナに「リインフォース」って名前つけたんや」

「あー、やっとネタバレ出来たぜ。変なこと言ってはやてちゃんの考えに手ぇ出したくなかったから、黙っとくの大変だったよ。気ぃ抜くと「リインフォースさん」って言いそうになるし」

「どっちもいいお名前だけど、なのはは「トゥーナさん」の方が好きかな。可愛くてかっこいいの!」

「あはは……。わたしも、やっぱり「トゥーナ・トゥーリ」の方がいいかな。ベルカの言葉を元にしてるからそれっぽいし、わたし達の家族はトゥーナだから」

「「リインフォース」……「reinforce」だよな。確か、「補強する」とかそういった意味の英語だったはずだが。「作品の世界線のはやて」はどういう意味合いで名付けたんだろうな」

「「支えるもの、祝福のエール」だったかな。ちとうろ覚えだけど。「あっちのはやてちゃん」はいきなりで考える時間なかったはずだし、凝る余裕もなかったんじゃねーかな」

「むむ。「あっちのわたし」も結構侮れへんな。一瞬でそれだけ考えられるとは……わたしも負けてられへんわ!」

 

 八神家のリビングにて、テーブルの方が名前談義で盛り上がっている。高町兄妹、ガイ、はやてとフェイトだ。実際の夜天の魔導書復元には携われない面々と言おうか。

 正直、本来の主であるはずのはやてが向こうに行っているのはどうかと思うのだが。「ミコちゃんも夜天の主って認められたやん」と言われてしまった。

 その通りではあるのだが、オレのそれは意志的なものであり、リンカーコアで繋がっているはやてとは意味合いが違う。やはり当事者は参加した方がいいと思うのだが。

 ……まあ、今回は以前よりもさらに専門的な話になるから、はやてが着いてこれない可能性は多分にある。そう判断するのも間違いではないのかもしれない。そういうことにしておこう。

 

「……つまり、トゥーナでも「ナハトヴァール」に穴をあけることは出来ないということか」

『ある程度活動を抑え込むことなら、出来るでしょう。しかしセキュリティホールを作るとなると……今の私には、参照権限しかありません』

 

 トゥーナからの情報提供。今の彼女はあくまで人格起動をしただけであり、書の中身を知ることは出来ても、書き込んだり実行したりすることは出来ない。

 もし彼女がセキュリティホールを作るとなると、書を完成させて完全稼働状態にする必要がある。……それは即ち、「ナハトヴァール」を暴走させることと同義である。

 

「ぬぁー。本当に厄介な仕組みにしてくれたものじゃのう。あちらが立たずばこちらも立たず、こちらを立てればあちらも立つ。防衛プログラムなのに権限持ち過ぎじゃて」

『"理の召喚体"……私の力が及ばず、申し訳ない』

「「ミステール」じゃよ、"魔導書殿"。お互い、奥方から与えられた名で呼びあおうではないか」

『……そうだな。私はトゥーナ・トゥーリです、ミステール』

「応ともよ、トゥーナ」

 

 彼女ははやてとオレ、ヴォルケンリッター以外の家族とも、すぐに馴染んでくれた。ずっと書の中にいたというから人見知りを懸念したが、そんなことはなかったようだ。

 和やかになった雰囲気を、すぐに引き締める。

 

「じゃあ、やっぱり書にアクセスする方法は、相変わらず「シンクロ法」しかないってことですよね」

「それで直せんのか? 確か、持続時間がめっちゃくちゃ短いんだよな」

「わらわが本気で奥方に合わせて、2秒が限界じゃ。まあ無理じゃろうな」

「現実的な方法ではない。既存のセキュリティホールを使用する方法で、「ナハトヴァール」に引っかからないように抑えられるか?」

『波長のみを我が主に合わせるということですか。……伸ばせて、10秒でしょう。防衛プログラムは力をつけすぎた』

 

 10秒、か。……だがそれならば、「システムU-D」のエネルギー伝達路を塞ぐことぐらいは出来そうだ。

 

「トゥーナ、「ナハトヴァール」が「システムU-D」からエネルギー供給を受けている箇所は分かるか?」

『……申し訳ありません、我がもう一人の主。私には、そもそもの「システムU-D」が判別できません。巧妙に欺瞞しているようで、恐らくは基幹プログラムの何処かとしか……』

「よい、それだけ分かれば十分じゃよ。こちらで判別式は組んでおいた。あとは8秒を使って特定し、2秒で0埋めするだけじゃ」

 

 上出来だ。これで「ナハトヴァール」の脅威は、若干程度だが減るだろう。念のためアースラが使えるときに実行しよう。

 「システムU-D」と「紫天の書システム」。この二つは、「ナハトヴァール」を無力化してからじっくり対処する。頭が痛い問題ではあるが、「ナハトヴァール」ほどの緊急性はないのだ。

 

「これを材料に期限延期……は、厳しいだろうな」

「何故ですか? 「システムU-D」の魔力を使用できなくなれば、少なくとも前のように主はやてが倒れることはなくなるはずでは……」

「……以前とは違って、「トゥーナが起動出来るだけ蒐集してしまっている」ということですよね」

 

 シグナムの疑問にはシャマルが答え、オレはそれを肯定する。「蒐集が完了しなければ防衛プログラムの暴走はない」という保証は何処にもないのだ。

 

「蒐集を本格的に進める前も同じことだが、「ナハトヴァール」の機能から考えて、蒐集を進めれば進めるだけその脅威が増大することは間違いない」

 

 推測であるが、完成と同時に「ナハトヴァール」が暴走する理由というのが、書に記録された魔法を奴が処理しきれないことにあるのではないか。

 トゥーナに元々与えられた役割は、「記録された魔法の管理」。つまりはそれだけ特化した存在でないと管理しきれない量だということになる。

 いわんや、「ナハトヴァール」の本業は「防衛」である。「管理」ではない。にもかかわらず、書に記録される膨大な魔法を使える権限を与えられてしまっている。オーバーフローを起こすことは想像に難くない。

 だから、完成により書の機能が稼働し始めると同時に「ナハトヴァール」もフル稼働、防衛機能維持のリソースが足りなくなり暴走する、というのが推論になる。

 

「無論、「ナハトヴァール」に刺激を与えなければ暴走しないということにはなるが……オレ達がやっていることを考えたら、望むべくもないだろう」

『……すみません、我がもう一人の主。私がしっかりと「ナハトヴァール」を抑え込めれば、主が頭を痛めることもなかったのに……』

「謝るのはなしだ、トゥーナ。それをして状況がどうなるものでもない。余計な情報は排し、必要なことを考えよう」

『……はい』

 

 ともあれ重要なことは、現状出来ることは魔力簒奪バグ激化を防ぐことと、「ナハトヴァール」が起動したときの脅威を減らすことぐらいか。

 ……待てよ? 「ナハトヴァール」の脅威を、減らす?

 

「……ガイ。ちょっとこっちの話に参加してくれ」

「おん? 俺が真面目な話に参加するって珍しいな。悪い、なのは。ちょっと行ってくる」

「うん。お仕事、頑張ってね!」

 

 新婚夫婦気分を味わうなのは。その表情は、はにかみながら満面の笑みである。当然というか、ガイは苦笑した。

 兄と友達にからかわれ、恥ずかしがりながらも嬉しそうななのはを尻目に、ガイはこちらのテーブルへとやってくる。

 

「「作品の世界線」の話だ。確かお前は、彼の世界の最後では、夜天の魔導書に取り込まれた「はやて」は「気合」で抜け出したと言っていたな。仔細を話せるか?」

「……何か不穏な感じだな。「前の俺」の記憶だから不鮮明だし、時間も経ってだいぶうろ覚えだけど、それでいいか?」

「構わん、話せ」

 

 「了解」と彼は言って、しばし言葉をまとめる。

 

「……順を追って話すと、まず夜天の魔導書起動のところからだな。「あっち」のヴォルケンリッターがこっそり蒐集を行ったことで、書は完成直前の状態になってた。そんな折、管理局勢とリッターが偶然遭遇する」

 

 管理局勢……とまとめているが、恐らくその内の一人は「なのは」なのだろう。「作品の世界線」では、彼女は「主人公」のはずであるから。

 

「確執のある二者は「はやて」ちゃんの目を離れて、あわや対決ってところで乱入者があるんだ。仮面の男達。正体は、変身魔法を使った「リーゼ姉妹」」

「この世界ではオレ達が変身魔法を使っているというのに、因果な話があったものだ」

 

 もっとも、変身魔法の提案はアリアによるものだったわけだが。こちらの彼女達も、最初はそうやって暗躍するつもりだったのかもしれない。

 

「皆知っての通り、「あっち」の「グレアム」さん勢は「闇の書」に――トゥーナさんのことじゃないから気を悪くしないでくれよ。とにかく、復讐の念を持ちっぱなしで、管理局にも黙って行動してたんだ」

 

 一歩間違えば……ガイによる情報開示がなければ、こちらでも同じことになっていた可能性はある。あのときの彼の判断は正しかった。

 

「そんなもんだから、「リーゼ姉妹」は奇襲で「闇の書」を奪って、追ってきた「はやて」ちゃんの目の前で「ヴォルケンリッター」から蒐集を行い、書を完成させてしまう」

「……マジかよ。じゃああたしら、消えたのかよ……」

「他所の世界の話だ。自分に当てはめて考えるな、ヴィータ」

 

 ……だが、この世界でも過去にその方法を行った主はいるかもしれない。「リーゼ姉妹」がそれを知っていたということは、「守護騎士からの蒐集」を見た可能性を示す。

 知らず、拳に力が入る。……狼の姿であるザフィーラが、オレをも宥めるように、その柔らかくも逞しい毛並を、オレの足に摺り寄せた。すまない、大丈夫だ。

 

「目の前で「唯一の家族」を奪われた「はやて」ちゃんは、自暴自棄になって「闇の書」を起動、暴走させてしまう。「リーゼ姉妹」がわざわざ「はやて」ちゃんの目の前で蒐集したのはこのためだな」

「……我らの知る彼女達からは想像出来んな。そのような悪辣な真似が出来るとは……」

 

 真実、こちらのリーゼ姉妹、とりわけアリアは、必要ならば実行できるだろう。オレ達……家族に対しては、そんなに非情になれないだけの話で。

 前置きが長くなってしまったが、オレが知りたいのはここからだ。

 

「暴走した「闇の書」……防衛プログラムは、世界に絶望した「はやて」ちゃんを取り込んで、現実から守るべく「幸せな夢」を見させる。絶望した「はやて」ちゃんも、身を委ねてしまう」

「そこから立ち直るのに、「気合」が必要だったわけか」

「Exactly!(その通りでございます) つっても、これは彼女一人で出来たことじゃない。外側から「なのは」が、戦闘中に取り込まれちまった「フェイト」ちゃんも内側で戦った結果だ」

 

 「フェイト」もいたのか。「作品の世界線」では犯罪者としてミッドに送られていると聞いていたから、てっきり戦線外だと思っていたのだが。

 ……ミッドの、というよりも時空管理局の体制にきな臭いものを感じる。覚えていたら、後々ハラオウン執務官に尋ねてみるか。プロジェクトが完遂した後の話だ。

 これでオレの知りたいことは分かった。後は蛇足みたいなものだ。

 

「夢から脱出した「はやて」ちゃんが「リインフォース」さんを起動承認して、上手い事防衛プログラムを抑え込んだところに「なのは」が全力の砲撃魔法を叩き込んで無事分離。以上、めでたしめでたし」

「分離した防衛プログラムを何とかして、が抜けているな。……「リインフォース」、さっきお前達が話していた「作品の世界線」のトゥーナだったな」

「俺はどっちの名前も好きだけどねー。「リインフォース」ってのも綺麗な名前だし、「トゥーナ・トゥーリ」ってのはすげーベルカって感じがしてしっくりくるし」

『主から賜った大事なお名前……褒められて光栄だ、盾の魔導師殿』

「あはん! 盾の魔導師殿だなんて他人行儀な! 気軽にガイって呼んでくださいっスよ、トゥーナさん!」

『あ、ああ……』

「トゥーナが困惑しているだろう、バカ者。もう用はないから戻っていいぞ」

 

 真面目モード終了のお知らせ。こうなると手が付けにくいので、ガイは飼い主(なのは、逆も可)のもとへと返す。

 推定美女であるトゥーナに色目を使った罰として、ふくれっ面のなのはがガイをポカポカ叩く。……あれが「作品の世界線」だと一騎当千の戦士になるという。想像だに出来んな。

 さりとて、知るべき情報は得た。あとは実現可能性だが……。

 

「主殿よ。一体どんな無茶を考えておる」

「復元の次善策、と言ったところか。期限までに上手い修復方法が見つからなかった場合の、次善策中に行う最後の修復手段だ」

 

 ミステールの表情が険しい。今の話から嫌な予感を感じ取った、といったところか。

 あながち、間違いではない。特に彼女は負わなくていいリスクを負うことになる。

 

「もしオレ達が取り込まれたとして、「作品の世界線」のように「ナハトヴァール」の影響を振り払うことが出来れば、書の中を自由に動き回れることになる」

「……まさか、主殿」

 

 もう彼女も想像がついたようだ。構わず口にする。

 

「取り込まれる際、オレがミステールを装備しておけば、彼女も一緒に中に入れる。内側からの修復が可能になるということだ」

「でも、それじゃあミステールちゃんが……!」

「ああ。失敗した場合には、オレとはやてとともに、封印されることになる」

 

 それがこの作戦のネック。いたずらに犠牲を増やしてしまうことになりかねない。だからこそ、本当に実現できるのかという可能性が必要になる。根性論に頼る必要のない可能性が。

 ヴォルケンリッターが息を呑む。当事者であるミステールは……わずかな逡巡すら見せずに笑った。

 

「呵呵っ、何を言い出すかと思えば。その程度の無茶なら、とうに覚悟できておるわ。むしろ主殿がその程度も気付いていなかったことが心外じゃよ」

「……軽い話じゃないぞ、ミステール。君はまだ生まれて一年も経っていない。そんな君を、死地に赴かせることになるんだ」

「構わん構わん。主殿はちとわらわを侮りすぎじゃな。わらわは、悔いを残すような生き方などしておらん。たとえそれが短い生涯だったとしてもな」

 

 凛としたたたずまいで、ミステールは歌うように口ずさむ。彼女は……どうやらオレなどより、よっぽど「生きて」来たようだ。

 そしてそれは彼女だけでなく、オレ達の娘もまた。

 

「……ソワレも、いっしょに、いく」

「起きていたのか。……オレは、出来ることなら、君達を連れ出すことはしたくない。もちろん失敗する気などないが、万一のことを考えると……」

 

 オレの膝の上で眠っていたはずのソワレが、オレの瞳を真っ直ぐ見て真摯に告げる。

 

「ソワレ、ずっと、ミコトとはやてといっしょ。それが、ソワレのいちばん、やりたいこと」

 

 彼女は……彼女に与えられた理念は、「オレの傍らにある存在」。故に彼女のその思いは、甚だ創造理念の通りである。オレは……そこまで考えて、彼女にこの理念を与えただろうか。

 罪悪感が湧く。ソワレが愛しければ愛しいほど、自分の都合で生み出したのだという事実が重くのしかかる。

 だけど彼女は、そんなオレの浅はかな考えを一蹴する。

 

「ソワレ、ミコト、いちばんすき。はやて、そのつぎにすき。だから、ずっといっしょ」

「ソワレ……」

「呵呵っ、愛されとる主殿じゃ。……主殿を愛しているのが姉君だけじゃと思うな。わらわとて同じよ。生み出された恩義以上に、与えられた理念以上に、わらわの心が主殿を愛するのじゃ」

 

 「否」とミステールは言葉を区切る。

 

「八神家の家族全員が、主殿を愛しておる。主殿の友が、仲間が、主殿に関わる大勢の人達が、主殿を愛しておる。もっと愛されておることを自覚すべきじゃよ」

「ミステール……。オレは、そこまで愛されるべき人物なのか?」

「……呆れた主殿じゃ。これだけ多くの人から愛された傑物が、よもや皆の愛の深さを理解しておらんとは。皆からも何か言ってやれい」

「主ミコト。私があなたをお守りしたいと思うのは、ただの忠義ではありません。あなたを……あなたと主はやてを、真に愛おしいと思うからこそなのです」

 

 ミステールに焚き付けられ、一番に反応したのはやはりと言うべきか、シグナムであった。真っ直ぐに愛を説かれ、さすがにちょっと狼狽する。

 

「……なんでうちの将はこう思い立ったら一直線かな。こっ恥ずかしいとかねーのかよ」

「ふふ。でも、ヴィータちゃんもミコトちゃんのこと、大好きでしょ? わたしは大好きよ」

「そりゃあ……まあ、大好きだけど」

「どうやら、我らの中に主ミコトに愛を持たぬものはいないようだ。なあ、トゥーナ」

『……その通りですね、"蒼き狼"』

 

 ヴォルケンリッターに続き、アルフと遊んでいたアリシアが駆け寄ってくる。

 

「わたしも、ミコトおねえちゃんだいすきだよ! はやておねえちゃんもだいすきだし、フェイトもアルフもだいすき! みんな、みんなだいすきだよ!」

「子供の愛情表現ってストレートだよねぇ。だけどあたしのラブって、実はあんまり伝わってなかったのかい? ちょっとショックだよぉ、ミコト?」

「クスッ。ちゃんと言葉にしないからだよ、アルフ。……あのね、おねえちゃん。わたしは、大好きだよ。……ミコトママっ」

 

 フェイトもやってくる。最後はちょっと勇気を振り絞ったようで、ちょっと顔が赤い。

 タタタッと走ってきて、ソファ越しに背中から抱き着いて来るなのは。

 

「あのね、あのね! なのはもミコトちゃんのこと、大好きだよ! お父さんもお母さんも、お姉ちゃんも、絶対大好きだよ!」

「俺の分も言ってくれ。俺がミコトに「好きだ」と言うと事案になる」

「大人は辛いっすね。ま、俺は同じ子供だから言っちゃえるんだけど。ミコトちゃん好きだー! パンツ見せてくれーっプゲラ!?」

 

 阿呆なことを始めたガイは、はやてが何処からともなく取り出したスリッパで叩き落とす。ナイスセーブ。

 給仕をしていたブランも、いつの間にかやってきていた。

 

「聞いての通りですよ、ミコトちゃん。わたし達はみんな、あなたのことが大好き。だから……せめて一人で寂しいところへ行こうとしないでください」

「ブラン……、……本当に、君には心配ばかりかけてしまうな」

「いいんですよ。それがわたしの役割で……そうやってミコトちゃんを支えたいと思っているんですから」

「……そうか」

 

 微笑む。多分、今回はちゃんと笑えているだろう。自然とそんな気持ちになれた。

 先ほどからポケットの中が騒がしい。エールも一言物申したいようだ。

 なのはを離れさせ、ポケットから鳥の羽根を取り出す。そして、「コマンド」を発動。

 

「『"風の召喚体"エール、その姿を顕現しろ』」

『ミコトちゃん! まさかボクを置いて行こうなんて考えてないだろうね!? もしそんなこと考えてたら、たとえミコトちゃんでも、本気で一生恨むからね!?』

 

 顕現と同時、まくしたてるような勢いで主張するエール。……ああ、そうだな。それはあまりにも不義理だ。

 何より、彼もオレを愛してくれているのだ。オレを守りたいと……心の底から、思ってくれているのだ。

 

「それは困るな。お前はオレの大切な飛翔手段なのだから。反旗を翻されると、非常に困る」

『だったら、分かってるよね? ボク達は何処までも一連托生。そうでしょ、相棒!?』

 

 ああ、そうだとも。これからも……そう、これからもよろしく頼むぞ。……相棒。

 

 かくしてオレは、多くの人達から向けられた愛の深さを知り……それに全力で応えたいと思った。そう思えるように、いつの間にかなっていた。

 最後の修復手段。夜天の魔導書の内側からの修復の際には、エール、ソワレ、ミステールの三人を同行させることが決定した。

 

 

 

 しまった。話が大幅に逸れた。

 

「そうじゃなくて、実際にこの方法が実行可能かという話をしたかったんだ。どうして誰も止めてくれない……」

「そら野暮ってもんやろ。わたしも、ミコちゃんがわたし以外にもちゃーんと思われとるんやでって教えたかったしな」

 

 「一番愛しとるのはわたしやけどな!」と松葉杖をつかずに仁王立ちするはやて。……まあ、間違いなくそうだろうけども。

 ええい、いい加減話を戻すぞ。

 

「それで、ガイが語った「夢に落とす」という防衛手段だが、これは現実の「ナハトヴァール」も取り得る手段か?」

『……はい。「ナハトヴァール」が防衛プログラムである以上、主に直接的な危害を加えることはありません。バグの産物としての間接的な方法は別ですが』

 

 魔力簒奪バグはあくまでバグであり、「ナハトヴァール」の意思(そもそも存在しないが)は関係ないということだ。あれの運用はあくまで防衛のために行われる。それが過剰な破壊をまき散らすだけの話だ。

 だから、書の中に「退避」させた主に対して、「守る」ために眠らせるという手段は十分考えられることだと言う。

 

「なるほど。トゥーナがそれを阻止することは可能か?」

『……半々、と言ったところでしょうか。私の全機能稼働承認が間に合えば、たとえ夢に落ちてもお起こしすることが可能でしょう』

「タイミングがカギか。ここに関しては、出来れば確実な方法が欲しいところだが……」

 

 タイミングを失敗すると、やはりオレとはやて、ミステールが自力で目覚めなければならなくなる。1か0だ。

 それに、あまりここに時間をかけたくもない。外から修復の進行状況なんて確認しようがないだろう。時間制限を設け、それを過ぎたら封印というやり方になる。起きたはいいが修復時間がありませんじゃ話にならん。

 

「ミステール。奴の催眠魔法に対抗するための論理……は無理か」

「作用機序も分かっとらんような魔法が相手じゃからなぁ。「ナハトヴァール」の資料にもなかったことから、自己進化で獲得した能力なんじゃろうな」

 

 厄介な進化を遂げてくれたものだ。人が最も抗いにくい潜在意識を操作してくるのだから。

 だがまあ、対処法が存在するだけ良しとするか。実現の可能性という意味ならば十分だ。あとは手繰り寄せればいい。

 

「次に、修復中の外の様子だ。ガイの話からして、トゥーナの体を使って好き勝手暴れまわるようだが」

『防衛プログラムが本格的に暴走するまでは、そうなります。暴走が本格化すると、書の中の情報を使って古今東西の武器・怪物を具現化させ、巨大なキメラのような暴走体を形成します』

「……が、それは「システムU-D」という動力炉があってのことじゃ。これを抑えることで、少しはマシになったりするんじゃないかの?」

『それは……私には何とも。確かに防衛プログラムは「システムU-D」の力を使った過去があるやもしれませんが、私の目にも映らぬほどに欺瞞されたプログラム。果たして自動制御の防衛プログラムに利用できるか……』

「だが、無限再生は高確率で「システムU-D」由来のものだ。これがないだけで随分と楽になるはずだ」

 

 楽だとは言ってないが。この方法を行うのは「ディーパス」になるだろうが、だからと言って荒らしていいわけじゃない。暴走による被害を食い止めるのは必須だ。

 これはギルおじさんからの情報だが、防衛プログラム「ナハトヴァール」の脅威は、行使される魔法以上に「周囲を同化することによって得られる無尽蔵の魔力と体力」だ。

 「システムU-D」……より正確には「エグザミア」と呼ばれる「賢者の石」の力を使っていることが容易に想像出来る。でなくして「無限同化」などという破綻したシステムを実現できるわけがない。

 やはり「システムU-D」を抑えることで防衛プログラムが使えるリソースを限定することが出来るのだ。そうすれば、全てを飲み込むほど巨大なキメラを形成することは不可能だ。

 

「試算としては、人間大+α程度の防衛プログラムを抑え込めばいいはずだ。とはいえ、夜天の魔導書自体が十分な魔力を備えている以上、油断出来る相手ではないが」

「よーするに過去の暴走は、無理ゲー+無理ゲーの超無理ゲーを相手にしとったわけか。そりゃどうにもならんはずじゃよ」

 

 思わずミステールと顔を合わせて苦笑してしまう。まして対応していたのは管理局員。対応マニュアルは膨大かもしれないが、マニュアルを外れると何もできなくなる常識的な存在だ。

 非常識には非常識を。管理世界の常識外には、管理外世界の常識を。何とも奇妙で、妥当な巡り会わせだったということか。

 さて……そうなると懸念はあと一つ。

 

「ヴォルケンリッターは、防衛プログラム戦に参加出来るのか?」

『可能です。守護騎士プログラムの核である私が自我を失わない限り、彼らのコントロールを奪われる心配はありません』

「それを聞いて安心した。彼らが戦えなかったら、布陣を大幅に変えなければならないところだった」

 

 リッターは、恭也さんに次ぐオレ達「マスカレード」の重要戦力なのだ。全員合わせれば重要度は彼を超える。それが丸々抜け落ちてしまったら、厳しいことになっていた。

 

 これで勝機は出来た。あとは決めた目標に向けて、全員で最大限の努力を尽くすのみ。

 

「もちろん最後まで事前の修復は諦めないが、一番可能性が高いのは「最後の修復」だ。厳しい戦いになるとは思うが……皆、協力してくれ。頼む」

「はーい! ミコトちゃんのためなら、なのはは最初から最後まで、全力全開なんだから!」

「うん。それがわたしのやりたいことだから。わたしの力は……ううん、わたし達の力は、ミコトの力なんだ」

 

 なのはとフェイトの言葉に、全員が同意する。――ああ。本当にオレは、「愛されている」んだな。

 こぼれそうになるうれし涙をこらえながら、オレは皆に微笑みを返した。……上手く笑えているといいな。

 

 

 

 

 

 「師走」という言葉通り、12月は駆け抜けるように過ぎていった。

 「システムU-D」対策は、翌日には完了した。ミステール曰く「使うのか使わんのかよく分からんパスがいくつもあったから、片っ端から潰した」そうだ。

 幸いというか、これに「ナハトヴァール」が反応することはなかった。トゥーナに確認してもらったところ、潰した経路も復元はしなかったようだ。喫緊の問題は回避できたと言っていいだろう。

 蒐集の方も、冬休みが始まる前には残り5頁まで進めることが出来た。欲を言えば簡単な蒐集一回で済ませられる665頁ギリギリまで進めたいところだったが、妥当な範囲ではあるだろう。

 蒐集とは別に、防衛プログラム対策の合同訓練も行った。戦闘訓練というよりは、主に連携の訓練だ。

 あの海竜戦のときに、連携次第で後衛組が攻撃に参加したり、あるいは盾要員が必殺の手段になることを知った。だから色々試してみたのだ。

 没も多かったが、何個かはものになった。実際の作戦時にはシャマルが指示出しをすることになる。彼女ならば上手く使ってくれるだろう。

 管理局組も、次善策に向けて着々と準備を進めた。オレ達の「最後の修復」の待ち時間の決定や、封印先世界の選定、それも失敗した場合の「アルカンシェル」の準備などだ。

 特に「アルカンシェル」の話をしたときは、アリアは泣きながらだった。その場合、オレ達の存在はこの世から確実に消滅する。あれはそういう兵器なのだ。

 トリガーを持つのは、ハラオウン提督。やはりギルおじさんには引けそうもなかったそうだ。それにアースラの艦長は彼女なわけで、そうするのが道理であろう。

 ハラオウン提督の旦那さんに「アルカンシェル」を撃ったのはギルおじさんだ。そう考えると、彼の"娘達"に砲門を向けるのが彼女であるというのは、因果な話である。

 ……だから、その因果はオレ達が終わらせるのだ。彼らのためではなく、オレ達のために。オレ達が、日の差す明日を迎えるために。

 

 さて。12月と言えば、オレの誕生月だ。まあ予想はしていたが、オレの知らぬ間に翠屋貸切の誕生日パーティが企画されていた。仕掛け人はもちろんはやて。

 八神家、高町家、聖祥組、海鳴二小組。さらには石田先生やギルおじさん、アースラ組までもが参加し、盛大に祝われた。「そこまでするか」と思ったが、オレの誕生日はクリスマスイブ。つまりはそういうことだ。

 なのはなどは「誕生日がクリスマスイブなんて、とっても素敵なの!」と言っていたが、実際そうであるこの身としては複雑な気分だ。

 内容については……割愛でいいだろう。おおよそはやてのときと同じだ。違いと言えば、前よりも参加者が多いこと、ヴォルケンリッターが正しく「家族」になっていることと、トゥーナが起きていることぐらいだ。

 シグナムが甲斐甲斐しくオレ達の世話をしようとしたり、アリシアにからかわれて店内を走り回ったり。

 その隙にヴィータが抱き着いてきたり、それにフェイトとソワレが抗議したり。

 シャマルが恭也さん絡みで忍氏に牽制されたり、ザフィーラとアルフが店の外でいちこにモフモフされていたりして。

 その一部始終を、夜天の魔導書――トゥーナ・トゥーリが静かに見守る。これは最早、いつもの光景なのだ。

 

「……守ろう。オレ達の日常を。はやてと一緒に」

「うん、ミコちゃん。一緒に、守ろうな」

 

 パーティが盛り上がり過ぎて放置されたオレは、隣のはやてと手を絡める。

 そして誰も見ていないことを確認してから、未来を誓い合うように、優しいキスをした。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「――……そして現在に至る、と。何をまた顔を赤くしてるんだか、ムッツリーニ執務官め」

「いや、……最後のくだりは必要だったか?」

 

 アースラ内・執務官室にて。ハラオウン執務官とデスクを挟んで対面しながら、長い長い報告を終えた。最終作戦実行前の、最後の報告だ。

 結局、事前に出来る修復は「システムU-D」の無力化以外なかった。「ナハトヴァール」が神経質なほど堅牢であったため、外側からでは手出しのしようがなかったのだ。

 だから、「最後の修復」にかけることになったが……正直に言って目覚めることさえできれば非常に勝算は高い。八割以上、いや九割を超えるかもしれない。最大のネックが、書に取り込まれた後のこちらの防御だ。

 なお、これでもダメだった場合は「作品の世界線」同様、防衛プログラムを分離して叩くことになる。オレ達が犠牲になるのは、予定時間までに目を覚ませなかった場合のみだ。確率としては……20~30%程度だ。

 

「そんなものはお前をからかうために決まっているだろう。お前から受けた辱めを忘れたわけではないからな」

「はあ……あの一件がここまで尾を引くとは。君は思っていたよりもしつこいな」

「当たり前だ。女の子はそういう生き物なんだ。お前との交流が続く限り弄ってやるつもりだから、覚悟しておけ」

 

 そうは言うものの、彼の表情は苦笑。なんだかんだで適応してきているようだ。つまらん。

 

「女の子と言えば……僕が一番驚いているのは、君がユーノの気持ちに気付いていたことだな。全然そんなそぶりは見せていなかったじゃないか」

「当たり前だ。何故オレがユーノの気持ちに応えてやる必要がある。彼がちゃんと告白出来るまで、その可能性は微塵もない」

「ククク……あいつも手強い女の子に惚れたもんだ。前途多難だ」

 

 そこは彼の自己責任というか、女の趣味が難儀だったということだ。オレは知らん。

 それに、それを言ったらお前はどうなんだ、ハラオウン執務官。

 

「その歳で早くも仕事が恋人では、ユーノよりも余程難儀だ。エイミィと浮いた話の一つでもないのか?」

「やめてくれないか。彼女とそんな仲になるなんて、考えただけで寒気がする。ただの士官学校時代からの腐れ縁だよ」

 

 ふむ。ロッテは「絶対脈ありだよ!」と言っていたが、そうでもないのか、あるいは彼が演技上手なのか。……そういえば役を決めれば演じ切ることは出来るタイプだったな、こいつ。

 まあ、何でもいいか。彼の恋愛事情にオレが絡むことなどない。はずだ。多分。……何故微妙に言いきれないのか、自分でも疑問だ。

 

「余談はこれぐらいにして、さてこの内容をどう報告書にまとめたもんか……秘匿しなきゃならない部分が多すぎて嫌になるな」

「それはオレ達が関わっているのだからどうしようもないことだ。そちらがオレ達の情報保護を考えなければ簡単だろうがな」

「冗談はよしてくれ。何で僕が一度口にしたことを曲げなきゃならないんだ。そっちの方が、報告書作成よりもよっぽど苦痛だよ」

「ククッ。だからこそお前を信頼出来たんだよ、ハラオウン執務官。お前は馬鹿正直だが……それで判断を誤るほど、愚かではない」

 

 長い報告で疲れたか、口が軽くなっているようだ。よもや彼の目の前で彼を褒めるような言葉を口にするとは。

 彼は目をパチクリとしばたたかせた後、照れたように頬をかいた。キモい。

 

「前にも言ったように、政治的な判断はムッツリーニ執務官に任せよう。知識がないというのもそうだし、管理外世界の人間であるオレが口出しするようなことでもない」

「……そのムッツリーニだか何だか知らないが、そろそろ勘弁してくれないか? 最近アースラのスタッフからもそう言われるようになったんだが」

「お前がムッツリスケベである限りは仕方ないだろう。悔しければ、スタッフたちとスケベ本でも見せ合うんだな。それはそれで軽蔑するが」

「どうすればいいんだよ……」

 

 男は皆狼だってことだよ、諦めろ。

 弁明しておくと、オレは別に男嫌いというわけではない。事実恭也さんは好きの部類に入るし、ユーノやハラオウン執務官、ガイも、なんだかんだで好意的に見ている。

 ただ、男性の性質とも言うべき色欲というか、そういったものがオレに馴染まないだけだ。歳を重ねれば、寛容になれるだろうか。

 ……そんなことを考えたからか。ちょっとだけ、この世話になった執務官に報いたいと思った。

 

「では、オレはお前を何と呼べばいい? やめてほしいと言うなら、代替案を示してもらわなければな」

「……せめていつも通り「ハラオウン執務官」と呼んでくれ。それなら問題ないだろう」

「ふむ……だがそれではオレが面白くないな。却下だ」

 

 まあ、こんなものはちょっとした意地悪だ。オレと彼の、いつも通りのコミュニケーション法。

 

「ともあれ、お前にはまだ働いてもらわなければならない。復元プロジェクトが終わった後も、夜天の魔導書を管理世界に開示する準備は終わらない。先にも言ったが、依頼の斡旋は任せたぞ」

「ああ、それが僕達にとっての利益でもあるんだから。……まさかその歳で学費を自腹で払おうとしてるなんて、考えもしなかったけどな」

「そういうことだ。だから……頼んだぞ、「クロノ」」

 

 今度こそ、彼は目を点にして硬直した。オレは彼の再起動を待たず、執務官室を後にした。呼び止めるような声が聞こえたけど、「オレには何も聞こえなかった」んだ。いいね?

 

 オレは、失敗の可能性を微塵も考えていない。当たり前だ。未来を掴むための作戦なのに、どうして失敗を考えて行動しなきゃならない。もうその時間は過ぎたのだ。

 準備は万端。コンディションもオールグリーン。成すべきことは成してきた。あとは、結果を出すだけだ。

 この短い人生の中で得た、オレが信じることの出来る仲間達とともに。

 

 鼻歌を歌い、スカートを翻し、優雅にブーツを鳴らしながら。オレは転送ポートへと歩いて行った。




ようやく物語冒頭の語りの時間軸に追いつきました。ほんと長かった……どうしてこうなった?
元々この話ってひと月ぐらいで本編終了するつもりで書き始めたはずだったんですけどね。実際にはひと月で無印しか終わらなかったっていう。そして無印と比較にならないほど長いA's編。これもう(作者が何やりたいか)わかんねえな。
あと一話でほぼ確実に100万文字突破してしまうというこの状況。(短編のつもりで100万文字突破は)まずいですよ!

最初の話と比べてみると、ミコトは明らかに感情豊かになっています。最初の頃のミコトなら、鼻歌を歌って楽しそうにすることなんてなかったでしょう。
全ては、はやてとの交流で「愛」を育めたおかげです。ミコトが本当は愛に溢れた少女だからこそ、これほどまでに皆から愛されているのです。
この物語は、愛を知らなかった少女が、少しずつ愛を知っていく物語です。それを描くことが出来たならば幸いです。

何か最終回みたいな雰囲気になってますが、もちろん最終戦は描写します。しかもその最終戦は、これまでみたいに「確定した未来」が存在しない戦いです。
散々丁寧に可能性を探ってきた物語ですが、唯一「ミコトが生存しクロノに報告出来るだけの未来」は確定していました。これからはそれすらありません。
とはいえ、作者はビターエンド以上未満を好まないハッピーエンド至上主義者なので、バッドエンドだけはありませんのでご安心を(フラグ)

準備回が一回延長してしまいましたが、次こそいよいよ最終決戦です。
それでは。


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