東京喰種 一緒の時間 作:煉音
昇進と変化
「さて、質疑応答を始めよう。如月学生二等、きみはこのCCG極秘捜査活動部隊に移動を認知し了承するか?」
今私はCCG1区の本部の地下にいる。巨大な空間は本部の最高幹部の部屋に似てなくもない。まぁ私も写真でしかあの空間は見たことないからよくわからないけど、確かなのはとにかく広いくて威圧感満載なこと。そして地下らしいうっそうとした雰囲気はまさに威圧感そのものでしかない。
ところでなんで私がここにいるかって?質問されている通りだ。私は前の班を移動になって今度はCCGの極秘捜査活動部隊に移動するわけなのだ。この極秘捜査活動部隊とはなにかと言うと……基本的な班を形成し集団行動を主とする表部隊と異なり、限界並みの身体強化と豊富な特急階級レベル知識の獲得による高ランク喰種の特定及び駆逐を目的とした単独活動部隊だ。ちなみにこの知識を得るにはこの極秘捜査部隊への入隊条件者のみだ。条件は極秘部隊の准特等階級の人による推薦と集団行動での連携が苦手な部類に入る人、さらに確実な能力の素質の向上が極秘部隊の准特等階級90%以上と特等階級70%以上、さらに極秘部隊の全体75%以上の認可でようやく極秘部隊への入隊切符がもらえるのだ。
私もここにいるのはなぜかっていうと、まぁずっと憧れだった極秘部隊に入れるのだ。単独任務で強い人になれる。今のままだと歩夢に守られるだけの存在になってしまう。復讐とかそういう意味での強くなりたいじゃない。ただ……守られるだけの存在はいやなのだ。
「はい、CCG捜査官としてこの身を世のために預けるつもりでいます」
CCG極秘捜査活動部隊最高幹部の矢島望結(やしま みゆ)は唇を軽く微笑ませて私を鋭い目で見る。表部隊のようにトリプルレート討伐者のような幹部ではないが、その実績はそれに匹敵するレベルのものだ。しかもまだまだ若いのは一番の特徴かもしれない。
「わかりました。一度極秘部隊に入ればあなたは学生としての立場を失い半年以上は特殊訓練を受けることになる。それと君の身体能力結果からもわかることなのだが……君は非常に近接な距離での戦闘を得意とする短刀型クインケの使いらしいな。しかしそのスピードや攻撃の回数、威力、次の攻撃への効率ともに平均よりもかなり下回っている。それでいて君の筋肉的な肉体活動限界は非常に短く早いものだ。そこで特殊訓練の軽い説明をさせてもらう。特殊訓練は君にある手術をするための前段階なのだ」
特殊訓練の内容については聞かされていないが手術を受けることは聞かされている。なんでも私の身体的基本能力を増幅させるためのものらしい。
軽く目でわかりましたと返事を返す。矢島は一息おいてあまりこの空間に似合わない笑顔で返してきた。
「まぁ特殊訓練とはいっても別に特殊っていうほどのものではないがな。基本は筋肉トレーニングと武器の熟練度向上、そして勉強だ。先に言ってしまうのはあまりよろしくないのだが……君は特殊訓練終了後手術の施術が終わり探索任務に出ると時、君は今の名ではなく別の名前で行動してもらう」
極秘部隊の人は基本的に名前を言わない。喰種からの特定を免れるためかは知らないが表部隊の情報網と記録データからは死亡もしくは行方不明として、それ以降データは残されないのだ。
「心得ております」
軽く丁寧にそれを返し次の言葉を待つ。
「そうだなぁ。学生捜査官でこちら側に来るのは君が初めてだからな。訓練はちょっときついかもしれないが頑張ってくれたまえ。それからこれからの君の肩書は二等学生捜査官ではなく二等捜査官だ。昇進したと思って励んでくれたまえ。今日の質疑応答はこれで終了だ。今日は帰ってゆっくり休んでくれ、明日また通知を送る。ちなみに君の表での状態は死亡となっている。家庭では勉学を施設ではトレーニングを休日は……まぁ君の好きにしたまえ」
「わかりました」
「ではこれからの動きに期待してるよ」
矢島がそういうと後ろの扉が開かれた。まさか最高幹部さんとこんなふうに対話をするとは思わなかったのはそうなのだがあまりに雰囲気が柔らかくて少し楽しかった。それより明日からは違う階級で違う仕事になるのはとても楽しみで仕方ない。
まぁがんばっていこう。
「では失礼しました」
頭を軽く下げ部屋を出たのだった。