ポンコツ騎兵はハイスクールD×Dの世界に行きました   作:日立インスパイアザネクス人@妄想厨

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何も存在しない次元の狭間と呼ばれる場所。

そこに『ソレ』は居た。
世界最強の龍と呼ばれながら、とある龍との次元の狭間を巡る戦いに敗れ追い出された無限の龍。
本来、そこに入る事は出来なかったのだが、今回は用事が出来たためこっそりと来ていたのだった。

自分とよく似た無限を操る力を持つ者の波動を感じた。だから『そいつ』を『あいつ』の邪魔をされないようこちらへ招くための案内役というわけだ。
が、今回は何となく違う。ここまで来た者は『あいつ』に追っかけ回されてるが、そもそも自分の知り合いじゃない。
けど、追っかけ回されてる奴から残る波動の残滓は……似てるけどやっぱり別物だ。

なんでだろう?と首を傾げるが、結局わからない、けど知り合いの世界から来たみたいだし『あれ』は知り合いと何かしらの繋がりがあるのかもしれない。

歓迎しよう、異界の客人。
『ソレ』が手をかざして視線上の人物に覆い被せる。手が過ぎた時にはその人物は居なくなっていた。


また会いました謎の人

 突然だが、幸せって何だと思う?

 お金を持ってる事? ハーレムを囲う事? 目標を達成する事?

 まぁ、人それぞれで色んな幸せがあると思うけど、俺が考えるに幸せって不幸と表裏一体だったりするんだよね。

 え? 何で説教じみたことを語ってるって? ふっふっふ、それは――

 

「えいっ、えいっ、えいっ」

「小猫ちゃん限界っもう休ませうぎゃあああああああああああああああああああ!!」

 

 俺、兵藤一誠は今、ほぼ全裸の可愛い女の子が馬乗りになって腕におっぱいを押し付けられながら関節の曲がらない方向へ曲げられるという天国と地獄を味わってるからであります!

 ……原因はただの事故。

 この街に潜伏してるという堕天使とはぐれエクソシストの一派を捜索中の時だった。俺は眷属仲間、塔上小猫ちゃんとバディを組んで街中を探してると、ナイスなおっぱい……違う違う、怪しい女性を発見した。

 ――堕天使の女って妖艶で淫靡で、とにかくエロい人が多いそうな。

 そんな事が頭の中で思い返され、俺は小猫ちゃんに何も言わずにその女性を追いかけて行った。

 追いかけたのは正解だった。

 ……ゴメン、嘘ついた。

 実際、その女性は堕天使で、追いかけた先にも堕天使共は居たんだ。

 けどそれ自体が俺達をおびき寄せる罠で、まんまと引っかかったってだけの話。

 多勢に無勢であわや滅されると考えた瞬間に小猫ちゃんが来てくれてアニメで言うと15分ぐらいのバトル展開が起きた末に命を拾って――今に至る。

 

「……胸に釣られてあわや消滅って、馬鹿ですか?」

 おかしい。今、夏前なのにすっげぇ寒気を感じる。こ、今回は俺の責任だから何も反論できないけどさ。……あんな極上のおっぱいを目にして着いていかないのは男の習性――

「……イッセー先輩、関節がどこまで曲げれるか知ってますか?」

「ごめんなさい反省してます!」

 完全に主導権を取っているけど、この娘、一応俺の後輩なんだぜ? 悪魔としては先輩だけど。

 

 必死の懇願により小猫ちゃんは深いため息を吐いて拘束を解く。

 俺は肩辺りの調子を確認し、

「あいつらもコカビエルの手下だったし、俺達のことはバレてるってことなのか?」

「……はい。こうして強硬手段に出たからには私たちが邪魔なことをしてる証明なります」

「じゃあ、あっちからどんどん堕天使が来るかもしれないってことか?」

「……一応全員倒しましたから、今はやってこないと思います」

「そうか。皆にも気を付けるように言っとかないとな」

 そう。

 俺達二人――ここには居ないが、眷属仲間の木場(きば)と生徒会長ソーナ・シトリー眷属の匙元士郎(さじ)、それと教会から派遣されたゼノヴィア、イリナの二人――は、さっき言った通り堕天使の一派を追っている。

 

 その首魁の名はコカビエル。かつて聖書に名を連ねた『神の子を見張る者(グリゴリ)』の幹部の一人。

 かつてあったという悪魔・天使・堕天使の世界を巻き込んだ大戦で多くの悪魔と天使を屠ってきた堕天使は、何故か教会から聖剣を奪ってこの街に身を隠した。……そのおかげで聖剣に因縁を持つ木場ははぐれ悪魔になるとか言い出すし、幼馴染であった紫藤(しどう)イリナが仲間(ゼノヴィア・クォルタ)と一緒に聖剣を携えてやってくるし、イカれた神父が聖剣持ってまた現れたし、俺には安息の時間が全くありません。あ、匙の奴は成り行きで俺が巻き込んだけどな。

 そんなこんなで俺と小猫ちゃんは木場をはぐれ悪魔させないため、聖剣を破壊することを目的に協力を持ち掛けた。

 教会コンビとは折り合いが悪いものの、協力を取り付けることは出来たし、木場とも合流できた。そうして俺たちは様々な思惑を持って協力し合ってるのだ。

 

「もたもたしてると連中が来るかもしれないしさっさと移動しよう」

「……そうですね」

「今の戦闘で結構消耗したしな。フリードを探すどころじゃないぜ」

 戦闘があった路地裏は戦闘跡で凸凹していた。俺達二人はリアス部長や朱乃(あけの)さんほど魔力の運用が上手くないから修復なんてできないからそのままにしておくのは心苦しかったけど、コカビエル一派に悟られないよう早く離れたかった。

 そう小猫ちゃんに伝えて路地裏から出ようとして、

 

 

「ねぇ、誰を探してるの?」

 

 

 突如かけられたソプラノ声に俺は肩が震えた。

 こんな路地裏で声を掛けられたからではない。その声に聞き覚えがある(・・・・・・・・・・・)

 横目で小猫ちゃんを見ると、俺と同じように体を強張らせ、かつ金色のつぶらな瞳で俺の目を見返してる。俺たちは目線だけで会話し、そしてぎこちなく声のする方へ目を移す。

 

 路地の先、出口の真ん中に居た。

 日本人でも見慣れない三つ編みで鮮やかなピンクの髪をなびかせた小柄なシルエット。それは夕日に照らされた歩道から軽やかにこちらに近づいてきて、路地裏の日陰に入ったことで露わになる。

 紫の耳付きパーカーをボーダーのトップスの上に羽織り、プリーツスカートを身に着けた今時風ファッションのこの人物。

 そうだ。あの時も気配を感じさせずに、友達を呼ぶような感じで話しかけられたんだ。

 『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を発動しないながらも小猫ちゃんの前に立って警戒する俺に対し、この名も知らない人物は屈託の無い朗らかな笑みを浮かべた。

 




この話以前に会ってるような事が書いてありますが、ぼくの活動報告の方で書いた息抜き小説に前日譚(仮)があります!
後から書き直してこっちに乗せるつもりですので。
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