空想世界と俺。   作:まぐ。

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展開の早さ、ネーミングセンス、その他諸々がありますが、それでもいい方は見ていってください


全てが始まった出会い

「あなたは選ばれた・・・」

意識がはっきりした途端、そんな声を聞いた。

 

俺の名は キク。 何処にでもいるただの学生だ。学園生活をその日も変わらず過ごしていた。

しかし、その日はどこかいつもと違ったのだ。

 

「君(キク)、初めてだね?どこからきたの?」

 

「転校生?先生からは聞いていないけど・・・」

 

教室に入った瞬間、急に俺を襲ったのは質問の嵐。俺にはなにがなんだか分からなくなった。

だって、みんなが俺という、キクという存在を"忘れている"のだ。

 

それから、1週間程たってもいまだに名前を覚えてくれない。いや、"覚えることができない"・・・

俺は、そう思うしかなかった。

 

ある日の朝。目覚めるとそこはいつもと違っていた。明らかに違う景色。明らかに違う雰囲気。

その"初めて"の感覚が俺に押し寄せた。

 

「ここはどこ?」

 

その途端。意識が急に遠のいていった・・・

 

 

ある女の人から聞いた。 ここは、現実世界から忘れ去られた人々が辿り着く、

 

「空想世界(バーチャル・ランド)」

 

その世界には、人や、動物。獣人と呼ばれる者や、さらには怪物まで。

現実の世界の原理を全否定したような、人々の楽園がそこにはある、と。

 

そして、その女の人はこう言った。

 

「あなたは、この世界にすむ権利がある。只今より、あなたをこの世界に配置します。」

 

「・・・・え?」

 

すると次の瞬間。目の前が真っ白になり、足から地面の感触がなくなった。

目を開けると、その世界の入り口であろう門が目の前にあった。

 

「お、久々の"放浪人"発見!」

「お前、名前はなんと言う?」

 

いきなり2人の門番らしき人物が尋ねてくる。

 

「キクだ。誰か知らない女の人にあなたをここに配置するとか言われて、気がついたらここにいた。」

 

そういった瞬間、2人が目を見開いて後ずさりした。

 

「間違いねえ!その女の人というのは アルケリア様だ!」

「女神様に会ったのなら、すぐにでも "保衛精鋭団 TKD"に送らねば!」

 

なにかは知らないが、とにかく自分は只者ではないということはわかった。

 

 

「それで、君がキクか。」

「はい。そうです。」

 

今、俺がいるのは"保衛精鋭団TKD"の幹部室。

 

「君は、アルケリア様に会ったのか?」

 

そして。今質問しているこの人が トカドゥ大佐 。

この団で一番偉い方だ。

 

「はい。あなたをここに配置すると言われて、今に至ります。」

「早速だ、今から君に診断を受けてもらう。」

「診断といいますと?」

「簡単だ。この人形を殴るだけだ」

 

トカドゥ大佐が指さした先には、高さ2mほどあるサンドバッグのようなものだった。

 

「殴るだけでいいんですか?」

「ああ。それだけでアルケリア様が選ばれた者かが分かるからな」

 

そして、俺はそのサンドバッグの前に立った。そして、力いっぱい殴った。

 

「!?!?」

「なッ!?」

 

殴った瞬間、手に 神々しい光を帯びたオーラがでてきた。しかも、殴ったところには跡ができている。

正直、手が自分の手ではないように思えた。

 

「す、すいません!大切な人形に跡をつけてしまって!」

「いや、いいんだ。」

 

謝罪された当の本人、トカドゥ大佐は微笑んでいた。

 

「やっと、私が求めていた者がみつかった。ずっと、君のような者を探していたんだよ!」

 

大佐が、近寄ってきた。そして、こう言った。

 

「君のポケットに、カードは入ってるか?」

 

俺がズボンのポケットに手を突っ込むと、なにやらカードらしきものが入っていた。

それを取り出すと、そのカードが白く光った。こんな物を入れた覚えはないし、今までこれが入っていた事自体に驚いた。

 

「それは、奥義符と呼ばれるものだ。奥義符には属性がある。火、水、風、土、虹、光、闇といった、7種類

から成り立っている。相性はないが、戦闘につき1回のみ発動できる、いわば一撃必殺の力を秘めたものだ」

 

奥義符。その名前を聞いただけで、俺の中でなにかがうごめいている。これが力なのか・・・?

 

そう思っていると、トカドゥ大佐からこんなことを言われた。

 

「今日から君は、我々のチーム、"戦闘能力班"の一員だ。よろしく頼むぞ」

「あの、なにも準備していないんですけど、いいんですか?」

「もちろんだ。まずは挨拶からだな。」

 

"戦闘能力班"には、役割が二つある。オペレーターなどをする"指示組"と、主に戦闘をする"実行組"の二つだが、俺は"実行組"の配属になった。

 

「今日から配属しました、キクです。今後ともよろしくお願いします」

 

「キクさんですね。今日からよろしくお願いしますね。」

「よろしく。」

「よろしくです。」

 

指示組と実行組は俺を含んでそれぞれ20人。大佐が案内したのは、5〜6人部屋だった。

 

「キクです。よろしくお願いします。」

 

そこへ入ると、そこには4人の人がいた。どうやら、みんな女らしい。

 

「キクね?よろしくね。私はアキ。」

「うちが輪花!よろしく、キク!」

「あたしがウェルリー。キク、これからよろしく」

「最後にるず。よろしくです、キクさん♪」

 

フレンドリーなアキ、元気な輪花、大人しい雰囲気のウェルリーに

しっかり者のるず。俺はそう理解できた。

 

「ああ、みんなの足を引っ張ることもあるけれどよろしくな」

 

今は分からないが、この出会いに特別ななにかを感じた。

 

「キク、この人達が君の仲間だ。仲良くしろよ」

「はい!」

 

今の俺に、迷いや不安はなかった。

アキ、輪花、ウェルリー、るず、そして俺。この5人でこの世界を守っていくことに今からワクワクしている。

 

 

この時はまだ知らない。この出会いがアルケリア様の思惑だったことを。

 

<つづく>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




見ていただきありがとうございます。
今回は序章の段階ですが、次から話は進んでいきます。恋の予感も・・・?

この小説は、不定期更新です。お気長にお待ちくださいませ。
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