タイ・バンコクの地にテレビの仕事で来ていた特大サイズアイドル、諸星きらりと、隙を見せたら胸を揉みしだいてくる少女、棟方愛海がODT残党に誘拐されるという事件が起こった。日本政府は交渉を続けるが、相手はちひろの釈放を求めるの一点張りで、話ができないでいた。逆探知の結果、スラム街の一角に囚われていることを知った政府は、レインボーに救出作戦の依頼をした。そして、選ばれた3人はヘリの中で夜間の救出作戦を確認する。
「今回は遮蔽物がほとんど意味を成さないと考えた方がいい。したがって、私がまず潜入し、敵を捕らえ情報を聞き出す。それから二人が入ってくれ」
そう指示を出すのは、骸骨をイメージしたフェイスペイントをした女性隊員、タイナ・ペレイラ。コードネーム・カベイラはBOPEで潜入情報提供者を経験した潜入捜査のプロで、気配を殺しながら敵に接近する能力を持っている。
「わかった。なるべく早くしてくれよ、仕事終わりの葉巻がまずくなる」
メインアームのPARA-308とは別にクロスボウを持つ、左目に眼帯をしている男、ビセンテ・ソウザ。コードネームをカピタオと言う。
「まぁ焦らず行きましょうぜ、人質は生かしてこそ価値があるんですから」
そしてお調子者のカルロス。彼らには共通点があった。それは同じブラジル出身で、元BOPEだったことだ。
「降下地点に着いたぞ。ここからは油断するなよ」
「降下準備、ゴーゴーゴー!」
完璧な着地をし、カベイラは先にスラム街に入って行った。
一方その頃、きらりは狭い部屋の中で愛海から逃げ惑うように動いていた。手足に結束バンドをつけられてもなお、きらりの胸を揉みしだこうとする根性で芋虫のように這いながら追っかけていたのだ。
「愛海ちゃん怖いにぃ、大人しくした方がいいよ」
「良いではないか良いではないか、きらりちゃんも楽しもうよグヘヘ・・・」
捕まってもなお、スケベ根性で動く笑顔で彼女に恐怖心を抱かない方がおかしい。
「にょ、にょわぁぁぁぁぁ!」
きらりは思わず力一杯トタンの壁を叩き続けると、轟音とともに壁が破壊された。そこから走り出し、見張りのテロリストすら薙ぎ払いながら突進していく。
「怖いにぃぃぃぃぃぃ!」
途端、足がもつれ勢いよく転げる。
「傷たた・・・ひぃ!」
顔を上げると、そこには月明かりに照らされた骸骨のフェイスペイントをした女性がいた。
「落ち着け、私はその・・・助けに」
「ゾンビにぃぃぃぃぃ!」
助けに来たハズのカベイラはきらりに力強く抱きしめられ、危うく窒息しそうになる。
「大丈夫、大丈夫だから放して!私はカベイラ、君らを助けに来たんだ!」
「え・・・?」
ようやく落ち着いた彼女はカベイラを解放する。さすがの彼女も圧死するかと思うほどの痛みに息が荒くなる。
「ごめんなさい・・・」
「いいんだ。それよりも、どうして逃げてたんだ?敵は銃を持ってたハズだけど」
「愛海ちゃんが怖くて逃げてたらたぶん、倒しちゃったにぃ」
「(なんてことだ・・・しかし、あれだけ大声で叫びながら走ったんだ、相手は彼女を狙って増援呼んでるハズだな)そうか。まずは君だけでも逃がそう、ついて来い」
突入の指示を受けた二人は、彼女とは別ルートで潜入することにした。
「さっきすごい音したよな・・・まるで金属の壁を殴って壊したような音だった」
「聞き違いじゃないかと」
敵を発見し、カピタオは酸素を燃焼させる窒息ガスボルトをクロスボウに装填し、敵の密集している場所に放った。すると一斉に苦しみだし、もがき苦しみながら倒れ、動かなくなった。
「よし」
誰かいないか確認すると、大きな穴が開いたトタンの壁を発見する。中を覗くと、そこには小さな少女がいた。
「おい、無事か?」
「おじさん誰?きらりちゃんは?」
「(もう一人のターゲットの名前だな)彼女は保護されたよ。ちょっとだけ動くなよ」
ナイフでバンドを切り、解放する。
「あのおっぱいよかったのになぁ・・・天下一品だよ」
「「は?」」
「知らないおじさん達?」
「・・・よく、セクハラで捕まらなかったね」
「未成年は保護されてるもんね~」
二人は彼女の残念すぎる一面に、ため息しか出ない。
「ついて来い。ここは危険すぎる。いろんな意味で」
きらりが倒してくれたからか、ほとんど敵に会わずに進む。幸いといえば幸いだが、正直言って安心できるものではなかった。脱出地点付近にもかかわらずまだ合流できていないのだ。
「遅いな。カルロス、迎えに行ってくれ」
「愛海も!」
「ダメだ、撃たれて胸揉めなくなっていいのか?」
「・・・ちっ」
彼女は決してバカではないが、スケベ根性を直さないと様々な意味で危険と判断しカピタオに任せるとカベイラと合流することにした。
「こちらカルロス、人質の一人を確保、そっちはどうっすか?」
「最悪だな。いくら私でも大きな女の子と一緒じゃ危険な状態」
「了解、現在地を表示してくれ」
スマホに現在地を送られ、道なりを進んでいくと、案の定多くの敵が一つの部屋を巡回している。どこかに二人がいるはずだが隠れることができるのは大型の冷蔵庫みたいな箱の中だけだろう。
「俺の本領、見せてやる」
腰にある赤いグレネード、焼夷グレネードを手に取り敵が集まってきたところを見計らい投げつけた。地面に当たった瞬間に燃え広がり、火だるまにしてみせたが、床が木製だったため引火し、火災を引き起こしてしまった。
「やっべ!」
混乱に乗じてなんとか二人は脱出し、カルロスと合流する。
「この馬鹿!私達も消し炭にする気か!」
「丸焼きは嫌だにぃ!」
拳骨をくらい、頭を押さえる。
「ごめん。一気に仕留めようと思って・・・」
「人質がいる中で焼夷グレネード使う馬鹿がいるか!」
どうにか救出作戦は成功したが、結果的に仲間ごと焼きそうになったカルロスは罰として焼夷グレネード使用禁止処分を受けることになった。
カルロスが不憫な回でした