レインボーシックス346   作:MP5

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 ヒバナ

 本名:今川ユミコ

 X―KAIROSと呼ばれる、補強された壁を破壊するグレネードランチャーを用いる女性隊員。サバサバした性格で、下戸。実家が肉屋だけに肉が大好物で野菜が大嫌い。
 バンディットの影響で島村卯月のファンになる


スモーク編  虹色の悪魔

 日本・羽田。出発前に武装組織によってハイジャックされた。一度、SATが突入したが人質3名、SAT全滅と最悪な結果に終わった。偶然、合同訓練に参加していたレインボー3名が居合わせており、急遽チームを結成される。

「敵はパイロットと一部人質以外を全員解放後、大型旅客機内でSATと戦闘し勝利。全ての窓が塞がれているため情報は少ないが我々は必ず任務を遂行する。敵の殲滅及び人質救出だ、心してかかれ」

 大盾を持つ、モンターニュが簡単なブリーフィングをし、最前列に立つ。機体後方入り口から潜入し続くスモークとバック。

「とっつあんの盾相手に豆鉄砲撃ってんじゃ相手もアレだな」

「おそらくグレネードを使い切ったか、盾相手の戦闘を知らない。しかも通路が狭いから大盾構えた男が歩いたら壁以外に何でもない」

 攻撃をシャットアウトし、二人で敵を確実に仕留めていく。コックピット前まで進んだチームはモンターニュが投げるフラッシュバンが光った瞬間、一気に突入し制圧してみせた。しかし、背後から襲われ、万事休すかと思いきや黄色いガスに包まれた敵は大きくガスを吸い込みゆっくりダウンしていった。

「この前起爆できなかったから仕掛けて正解だぜ」

「俺らは少し待つしかないがな」

 ガスが消えたところで人質の無事を確認し、連れ出そうとするが、スモークが手を引く豹柄の露出の多い服装の小柄な少女は彼をにらみつけていた。彼女は的場梨沙、最近13歳になった、背伸びしがちなアイドルだ。

「なんだよ、そんな顔で見るんじゃねぇ」

「おじさんロリコン?なんで手を繋ぐのよ」

「あぁん?嫌なら放すぜ」

 手を離し、自分だけ勝手に飛行機から降りようとする。しかし、今度はその場から動かない。

「さっさと降りるぞ、死体の転がってる機内にいたいのか?趣味の悪いガキだ」

「ち、違うわよ!その」

「手は繋がねぇから俺について来い。パパとママに元気な姿を見せたいだろ?」

「ぐ・・・」

「ガキには刺激が強すぎる。帰ってミルクでも飲みな」

 梨沙はその後会社に戻り、自分を引率しようとしたスモークのことを武内から聞き出し、冷や汗をかきながら炭酸飲料を飲んだという。

(なにアイツ、軍人なのにナルシストでスリルが好きで生物学の天才!?う、嘘に決まってるし!)

 後日、彼に護衛されるのだが、それが真実だと知るのに時間はあまり掛からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本・広島。梨沙は驚いていた。あの口の悪い男が今、自分の護衛として近くに立っているのだから。この日、ありすと森久保が一緒にロケに来ており、それに合わせてかオペレーターも人数分配備されている。

「なんで一緒にいんのよ、このヘンタイ!」

「ひでぇ口が悪いな。俺も言えないが口調は多少改めた方がいい、後々ヤバイ」

「うっさい、わかってるっての!」

「・・・っで、理由だが、広島でヤバイ連中のアジトがあるらしくってな。そいつらがお前らを狙ってる、その護衛だ」

「ふん・・・せいぜい頑張んなさいよね」

 周りを見ると、意外な光景が見られた。普段、臆病を絵に描いた森久保が大男に近寄って安心した表情で喋っていたり、ありすもありすで赤毛の三つ編みの女性と仲良く話をしている。自分だけ喧嘩みたいなのに気がつき、戸惑ってしまう。

「自分に自信を持つことは良い。だがな、それに見合った実力が必要だ。背伸びなんてあんまり意味がないんだぜ?」

「アンタもせいぜい狙われないようにね」

「ククク、用心はするさ」

 不気味に笑うスモークに恐怖を覚える。梨沙から見て、この男が何故、レインボーに入隊出来たのか不思議でならなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 ロケの休憩中、自分の父親に広島の風景と一緒に撮った自撮り写真をSNSで送る。

「梨沙さん。ちょっといい?」

「何、ありす?」

「怖くないの、あの人」

「・・・怖いっての。誰が雇ったんだろうって思うぐらい」

「レインボーにもあんな人がいるのは初めて知った。アッシュさんによるとメンバーの中でも危険な部類らしいし」

「危険ってどゆこと?」

「昔、軍に入る際に親に黙って偽装IDで入隊したり、自己陶酔があったり、解剖でいろんな生き物を捌いたりって・・・」

 梨沙の顔に余裕が消える。とんでもない人間が近くにいるのだ、当たり前ではある。

「大丈夫なのレインボーって組織?」

「前助けに来てくれた人は良い人達だったけど。あの大きな人は持ってる盾で銃弾とか手榴弾とか防いてくれるし」

 視線に気づいたモンターニュは手を振ってくれた。

「見た目通り、ヤバそうね」

「一番良いのはあまり刺激しないこと。でも・・・梨沙さんにそれができるか」

 またしても頭を抱える問題に直面する。口が悪い、態度がデカい、世間をあまり知らない、の三拍子がそろっている。

「ここは私も協力して、あの人を怒らせないようにします。乃々さんもそれ」

 スモークが森久保と親睦を深めようとした瞬間、ものすごい速さでモンターニュの後ろに隠れる。その早業に開いた口が塞がらない。

「スモーク。子供相手にビビらすな」

「とっつあん、俺だってビビらせたくて話しかけたんじゃないんだぜ?その子はとっつあんに任せていいか?」

「任せておけ」

 彼女に嫌われ、少々寂しそうなスモークだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その夜、雑居ビル前に集合したメンバー3人はそれぞれの得物を持って突入準備する。アッシュが自分のガジェットであるブリーチング弾でバリケードを破壊したのを合図にモンターニュがポイントマンになり周囲を警戒しながら敵を探していく。数分後、敵と遭遇し銃撃戦になるが盾のおかげで負傷せず殲滅し瀕死の敵を捕縛した。スモークは簡単に治療してみせると、その敵に自分の武器である、神経ガスグレネードを貼り付けた。理由は簡単、他のアジトがあるか否か、尋問するためだ。

「死にたくないだろ、死にたくなければ素直に他のアジトの所在を吐け。助けてやる」

「い、いやだ、死にたくない・・・」

「そうそう、俺はこのスイッチひとつでお前を殺すことが出来る。もちろん嘘はダメだ」

「は、話す、アジトの場所は・・・」

 完全に怯え切っているテロリスト相手に遠慮がない。スモークはガスマスクの内側でほくそ笑む。

「素直に教えたのは褒めてやる。俺は約束は守る性質でな、命は助ける」

 すると、ボクシングで鍛えた拳で顔面を殴りつけ気絶させた。子供が見ている場面では決して見せない、彼の残虐さがうかがえる。

「ちょっとやり過ぎじゃない?前歯全部折れてるわ」

「これでも手加減したんだが・・・ダメか」

 敵を担ぎ上げ、任務を成功に終わらせた。

 

 

 

 

 

 

 

 後日、ヘリフォードに帰ったスモークは早速シックスに説教を食らっていた。

「スモーク!また捕虜を無駄に傷つけたのか、これで5回目だぞ!」

「いいじゃないっすか、悪党なんだし」

「バカ者!そうじゃない、何故なるべく穏便に済ませない。お前がいる任務はすべて、瀕死の捕虜が出るのかがわからん!」

「俺が生物学や解剖学に強いの知ってるっすよね。それが理由です」

「!?お前まさか・・・」

「まぁそゆことですので、失礼します」

 シックスは静止しようとするが、スモークは無視して司令室を出た。外では鬼の形相のサッチャーが待っていた。

「スモーク・・・わかっているな?」

「な、なんすか」

「捕虜を瀕死にさせないで回収するって約束、覚えているよな?」

「は、ハハハ・・・」

「もう我慢ならん、お前に近接戦の基礎のキを学ばせてやる!」

「ひ、ヒェー、勘弁してくださいっての!?」

 態度のデカいスモークだが、唯一サッチャーにだけは頭が上がらない。訓練で一方的に負けるからであり、尚且つ電子機器を封じる彼のしごきが苦手だからだ。逃げに徹したスモークは、誰よりも早く自分の部屋に逃げ込んだのだった。

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