レインボーシックス346   作:MP5

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 ドミンゴ・シャベス

 ラテン系のレインボーのシックス(最高司令官)
 元不良少年だったが、友人が殺されたことをきっかけに軍隊に入り、任務の途中でクラークに助けられ彼の右腕になった
 ベガス事件後、解散をきっかけに引退していたが、レインボーを復活させた3代目シックスに声を掛けられ指揮官として復帰、再びシックスとして君臨する
 妻のパトリシアとは非常に仲が良い


真田源太編  不屈

 千葉・本田家。この日、珍しく未央しかおらずオフの時間を持て余していた。退屈に耐え切れず遊びに行こうと思った矢先インターフォンがなる。覗き窓を見るとアナスタシアが立っていたため、ドアを開け彼女を中に入れた。

「あれ~どうしたの?散らかってるけどゆっくりしていって!」

「ミオ。相談があります」

「なになに、未央ちゃんに相談って?」

「源太さんのことです。実は」

 彼女はクリスマスに婚約したこと話した。当然、知らなかった未央は大驚きで思わず自分の頬を抓ったりアナスタシアのおでこに手を当て熱があるか確認したりする。不思議そうにしながら左薬指につけられたリングを見せると、さすがに冷静になる。

「うっそ、奥手な源兄からプロポーズなんて・・・どーりでここ最近雪が多いと思った」

「?奥手?」

「危険な職に就いてるけど意外にシャイなんだよ。だからさ、警察官になったって聞いた時、びっくりしちゃったもん」

「アーニャは、源太さんのことは知ってるつもりです。でも、今まで一緒にいた、未央の方が知ってます。だから、知りたいです」

 未央は頭を抱える。彼との思い出と言えば、遊び相手兼歳の離れた兄みたいな存在であるが、真田家の家庭事情までは深く知らない。

「うーんどこから話しようかな・・・そうだね、源兄の高校生時代ってどんな感じだったと思う?」

「えっと・・・カッコイイですか?」

「60点ってところかな。昔っから確かに正義感と喧嘩が強くて頼りがいのある人なんだけど不器用でさ、同級生はもちろん、上級生や先生相手でも持論を曲げない頑固さも有してたっけ。でも、キチンと筋を通して話するから多くの人達から信頼を得ていたんだよ。小さい頃から剣道やっててさ、4段ぐらいって言ってたっけ」

「タマミよりもすごいですね?」

「わっきーは補欠だけどさ、源兄は地域はもちろん、全国でも通用するほど強かったんだよ。竹刀の突きで樫の木の厚い板を貫いたって噂もあったほどね」

 この板を貫いた噂は本当で、備品を壊すことが多かった彼は突きの練習を禁じられた。そのほか、自分がピンチの時に取り乱した際に相談に応じてくれたり等、精神的なサポートも辞さないことも話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そうだ。ここからが一番重要だよ、覚悟はいい?」

「?」

「いつかアーニャも知ることになるけど」

 普段の明るい笑顔から、エコーも驚くほど真面目な顔になる。

「たぶん気づいてると思うけど、源兄からお父さんとお母さんの話、聞いたことないでしょ。何でだと思う?」

「えっと。・・・仲が悪かったのですか?」

「実はね、二人共職場に突如現れたホワイトマスクに殺されちゃったんだ。お葬式に参列した時、涙一つ流さずに喪主を全うしてた。でも、部長以外の親戚の人たちはみんな冷ややかだったよ、冷徹だって言った人もいた。部長にさ、あの後、源兄はどうしたのか聞いたんだ」

 ホワイトマスク。未知の化学兵器を用い各国を恐怖に陥れた大規模なテロ組織で、主に警備の手薄な大学等の学術機関を狙い、一時期は大規模な港も占拠したほどだった。しかし、レインボー復活により勢力は徐々に衰退、未央が16になる前に首謀者を逮捕し、2か月後には残党狩りは終わっていた。

「!?どう、だったんですか?」

「通夜には参加せず、すぐに仕事に戻ったんだって。ここからは憶測なんだけど、任務に戻ってホワイトマスクを壊滅させるために戦ったんだと思う。泣かなかったのは冷たい人間だからじゃなくて、泣けなかったからじゃないのかな。多くの人達を殺めたテロリスト達を許せなかったからこそ、涙を見せなかったんじゃないかな。たぶん、一番泣きたかったのは源兄だと思う」

 アナスタシアは父親からも聞かされていなかった源太のことを知った。彼女の想像以上に強く優しく、そして、辛く悲しい思いをしてきた人物だと。

「あっこのことは内緒ね。怒っちゃうかもしれないからさ」

「ミオ、スパシーバ。おかげで知ることができました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後、源太は珍しくシックスに呼び出された。

「真田曹長、参上しました」

「ゲン。今日が何の日か覚えてるか?」

「・・・奴らが父母を殺した日です」

「ここしばらく出撃も減ってるし、お参りに行ったらどうだ?」

「葬式の時に決めたんです。今度来るときは結婚して子供が出来た時かホワイトマスクを全員排除した時かのどっちかにするって。後者はもう済んだので行きましたよ」

「正直言うとな、心配だったんだ、親を殺されて感情的になるんじゃないかって。だがお前は黙々と任務に赴き涙一つ流さずに戦った。ホワイトマスクにODT、奴らと戦ったことで成長したと思ってる。これからもいろいろあると思うが、新しい家族を大事にするんだぞ」

「!?」

「私が知らないと思ったかね?ジュエリーショップで映画のワンシーンをしたって情報がここにも届いてる、今じゃちょっとした有名人だぞ」

 物凄く恥ずかしそうに顔をうつむく。

「まぁそんなことはいい。今回呼んだのは結婚祝いにこれをな」

 デスクにある黒い箱を源太に渡す。その場で開けるとS&Wやパイソンシリーズとは一線を画すゴツめのデザインをした6インチの大型リボルバーが入っていた。

「レイジングブル44マグナムモデル!?」

「サーマイトが選んでくれたんだ。本人に直接渡すのは苦手だからって頼まれてな」

「普段シャイじゃないのに」

「そう言うな、アイツなりにお前を見てるって証拠だ。ちゃんと使い慣れておけ」

「失礼します」

 

 

 

 

 

 

 射撃場に向かい、弾を装填し的に向かって撃つ。普段使っている45Tとは比べ物にならない反動に苦戦するも、30発撃ったところで銃のクセを把握し、狙った場所に当たるようになった。

「使って間もないのにマグナムをこなすとはな」

 556xi片手にサーマイトが現れる。彼も射撃訓練をしに来たようだ。

「こんなことならエレファントキラーにしとくんだったぜ」

「あれは流石に任務には使えませんよ」

「冗談だよ、冗談。実用性を重視するお前には合わんよ」

「俺にだって遊び心はありますから」

「礼はいいから俺にボトル買っとけよ、千ドル以上するとびっきり良いやつ」

 師弟で和気あいあいに会話しているが、源太の目の奥に陰りが見える。

「どうした?」

「俺にも家族が出来ると思うと、ちょっと不安でして」

 本気で悩んでいる彼に 咤激励を飛ばす。

「ゾフィアを見ろよ。アイツは家族と離れて暮らしてんだぜ、まだ小さい娘もいるんだから不安でしょうがないだろうさ」

「・・・」

「家族ってのはな、何もない状態から自分とパートナーで作るもんだ。だから不安なのは当たり前だろ、もし悩んでんなら俺達も一緒になって解決してやるから安心しろ!」

 普段の数倍眩しい笑顔で源太を励ます。この訓練教官は人をよく見ているようだ。

「悩んでんのがバカみたいですね」

「へっ。ボトルの約束忘れんなよ」

 頼りになるサーマイトを見て、源太は改めてレインボーの居心地の良さを実感する。そして、どんな過酷な状況でも必ず生きて帰ると心に誓うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っで、式はいつするんだ?」

「日本では卒業式を3月にします。ですのでその日にしようと。式場はまだ決めてません」

「ほほぅ・・・なぁ、俺達に式の企画と準備、任せていいか?」

「は?いやしかし」

「一生忘れられないものにする自信があるんだ」

「は、はぁ・・・」

 この時、文字通り忘れられない式になることは、サーマイト以外想像もつかなかった。




 エコーのうわさ

 ガジェットのテストは身体を張って試しているらしい
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