ソードアート・オンライン もう一人のクオン   作:神滅

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始まり

 俺は、ソードアートオンラインのベータテストに当選した。

 ベータテストで剣の世界を堪能した。

 ベータテスト中、遺跡ダンジョンで俺は1つのスキルの習得条件を見つけ出した。

 格闘スキルを極めればその先。

 格闘スキルの派生『無刀流』

 これが、ベータテストで見つけ出した特殊スキルだ。

 俺はこのときに心に決めていた。

 

 ベータテストが終了すれば始まる。本家サーバーで武器を捨てた拳闘士として生きていくと。

 

 ベータテストが終了し、ソードアートオンラインの公式サービスが始まった。

 もちろん発売当日に購入した。

 ナーヴギアを装着し、この言葉で剣の世界へ入り込む。

「リンク・スタート」

 ナーヴギアを装着し、そう呟くだけで剣の世界へ旅立てる。

 ベータ時代の登録は消されており、新規登録しなければならない。

 ネカマ(ネットで異性キャラを使う)などあるが、俺は男なので当然男性キャラを選択する。

 ネームを決めるところまですらすらと来たがここで問題が起こった。

 ベータで使っていた『Kuon』がすでに登録されているのだ。

 ネットゲームなのでネットネームがかぶるなんて珍しいことじゃないが今日開始されたゲームで名前がかぶるなどめったにあることではない。

 この世界の名前は英語でしか作れない。

 読み方は『クオン』俺はこの名前で色んなオンラインゲームをやっている。

 『クオン』でこのゲームをやるには『Kuonn』でやることが出来るが、『nn』はやりたくなかった。

 別名を考えるかと考え始めたところ。『Cuon』これでもクオンになることに気づいた。

 こうして、この世界には『K』と『C』二人目のクオンが誕生したのだ。

 ちなみに、容姿設定はベータでの設定を使った。

 

 すべての設定が終了すればベータとしては見慣れた[始まりの町]に入た。

 フルダイブシステムであるこの世界は現実のようだ。

 手足はまるで自分の物のようで、ここが現実と言われれば納得してしまうだろう。

 俺は駆け出し、初期武器設定にした片手剣をウィンドにしまう。

 そして、走りながらスキルウィンドで格闘スキルを会得する。

 

※武器スキル習得条件など原作に無かったのでどこでも会得できるという設定で行きます。

 

「君」

 走り抜ける俺に向けられた言葉だとすぐに気づいた。

「なんだ?」

「迷いない動き、君はベータだね?」

 銀髪で槍を持った男が尋ねてきた。

「あぁ、そうだ」

 そう答えたら、笑顔で言う。

「すまないが色々と教えてくれないか?頼む」

「いいよ。ただし、教えれることは少ないよ」

「それでも、頼むよ。俺はガジルって言うんだ」

「俺はクオンだ」

 

 

 初めの町を出たフィールドで俺たちは、イノシシを狩っている。

 

「攻撃はモーションをしてシステムに任せるんだ。後は剣技(ソードアートスキル)が命中させてくれる」

 格闘スキルの初心スキルを打ち込む。

 剣技が発動し、右腕が光る。

 右下から振り上げる、スキル名は《スラスト》。ただの手刀の振り上げだ。

 イノシシのHPは半分くらいしか減らない。武器を使っての剣技ならば、一撃で仕留めれているだろう。これが、武器のない者の実力でしかない。

「といっても、解らないよ」

「時期になれる。慣れるんだ。この世界に」

 次の剣技を繰り出して、イノシシに止めを刺す。

「この世界では剣技がすべてだ。剣技を使いこなすしかない」

 その時、ガジルのランスが光った。

 剣技を発動したのだ。そして、イノシシを突き刺しHPを0にした。

「まぁ、武器があれば一撃だ。俺は武器無しだから一撃じゃ仕留められない」

 周りのイノシシを倒しきり、ガジルはこちらを不思議そうに見つめる。

「君は何で武器を使わない?何か意味があるのか?」

「ベータで格闘スキルの先に特殊スキルがあることを知った。俺はそれを確かめたいんだ」

 遠く先を見つめる。

 

 

 俺たちが狩りをしていると景色が変わった。

「え?どこ?」

 ガジルが驚いている中、「強制転移」と呟く。

 時計塔の周りに次々と現れる。

 

 

 そして…。

 本当の世界の始まりだ。

 ゲームマスター、茅場 晶彦(かやば あきひこ)によって、この世界の説明が行われた。

 

 

 ログアウト不能、死ねば現実で

 

       死ぬ

 

 

 ゲームマスターが最後に渡した『手鏡』そのアイテムを取り出す。

 次の瞬間、光に包まれた。

 

「なんだ。なにが…」

 光が消えて、周りを見渡す。

 風景は変わっていないが何かが変わっている。

「ガジル大丈夫か…?」

 ガジルの入た方を振り向いて聞く。

「あぁ、大丈夫だ…」

 そこには少女がいた…。ガジルの服装を着ている…。

「あんた誰だ…」

「君こそ誰」

 そして、すぐにその可能性に気づく。

「ガジルなのか…?」

「クオン?」

 手鏡を見ればそこにはアバターでなくリアルの俺の顔が映る。

「なんなんだこれ…」

 そう呟いているとゲームマスターの姿は消えていた。

 あたりから悲鳴が上がる。

 

 これから自分の命を賭けたゲームが始まるのだ。

 

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