「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「いえ……嬉しいのです」
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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第24話<ソバ打ちと心>
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<<土間:ソバ打ち>>
私はエプロンをつけて、お父様について行きました。土間のようなところに机のような台があって、その上にカタマリがあります。
で、お父様は仰います。
「ホラ、これがソバの材料だ」
「おソバ……ですか?」
「この辺りは出雲地方といってな。ソバが美味いんだ」
「そうなのですか?」
「ワシが一人でやっても良いんだが、せっかくだからな。本来は、お前のような小さな子がやるのはどうかと思うが……」
「小さく見えても、大丈夫なのです!」
私は腕まくりをして、元気なところを見せたのです。
「そうか」
お父様は、笑って下さいました。
何となく……何となくですが、何かをするときは誰かと一緒にやったほうが楽しい。共同作業って言うのですね?
作戦もそうなのです。独りで行動するよりも、みんなで協力したほうが効果が高いのです。お父様は、訪問した私たちと一緒に、共同で何かをしようと考えて居られるのではないでしょうか?私は、そう思ったのです。
お父様に指導されて、私も最初は見よう見真似で、そば粉をこねます。背は小さいけれども私だって馬力のあるところを見せるのです。もう必死に、必死に、こねたのです。たくさん汗をかいたのです。
最初は心配そうに見ていたお父様でしたが、頑張っている私を見て、ちょっと安心されたのでしょうか?横に並んで、一緒にソバをこね始めておられるのです。
<<土間:心を打つ>>
「お前の名前はなんと言う?」
ソバを打ちながらお父様が聞いて来られたのです。
「はい……イナヅマと言います」
ソバを打ちながらなので、息を継ぎながら私は答えました。
「そうか……」
それから、またしばらく無言で、二人でひたすらソバを打っていました。向こうからは、お姉さんたちの笑い声が聞こえてきます。こっちは、ちょっと静かなのです。でも、頑張るのです。
やがてだいぶソバも柔らかくなり、後は私がやると仰って、お父様が作業を続けているのです。私は休憩して良いと言われたので、板張りのところに腰をかけて、ちょっと休憩なのです。向こうからは、美味しそうなパンの匂いが漂ってきました。チョッとお腹がすいたのです。
「あいつを……お前たちの司令をどう思う?」
お父様が、作業をしながら私に聞いてきたのです。
「えっと……」
急な質問……それも、重要なことなのです。ちょっと考えてしまうのです。
でも、お父様はそんな私の気持ちを見透かすように仰います。
「遠慮せんでもいい。ワシはもう軍人じゃないからな。ただ父親として、艦娘のお前の率直な意見を聞きたいだけだよ」
「はい……」
率直、率直……急に緊張してきたのです。でもお父様が仰るように何も考えずに普通に答えたら良いのです……きっと。
「とても……苦労しているのです」
「そうか」
「あ……でもこれは今の司令だけというよりも、今まで美保に来た、何人もの司令のことも、考えたかも知れないのです」
あれれ?また私、何を言っているのか分からないのです。
「もちろん今の司令も、ご苦労されていると思うのです」
……あわわ!答えになっていないのです。
「指揮官なんて、そんなものだ。あいつは……お前の話を良く聞いてくれるか?」
「はい、あの……司令から進んで話しかけて下さる事は少ないのですが、いつも私が一方的に話すときには、ちゃんと私の話を聞いて下さるのです。そういうところは、今までの司令とはちょっと違うと思うのです」
「そうか……」
お父様は黙りました。あわわ……私、変な答え、してなかったのでしょうか?心配になったのです。でも、お父様は仰ったのです。
「あいつを、支えてやってくれ。今のままの、君のやり方で構わん」
「はい……」
良かった……のでしょうか?でも、率直に答えたのです。お父様も怒っているとか不機嫌とか、そういう感じではないのです。だから……きっと、良かったのですね。
「ワシも退役してから、いろいろ趣味みたいなことをやっているが、人は人の中でもまれて、たまには打たれてこそ、生きるんだ。お前たちも、あいつが司令であるうちは、いつでもウチに来るといい。迷惑でなければ……」
「迷惑なんて、全然、ないのです。いえ……嬉しいのです」
私は必死でフォローしたつもりなのです。するとお父様は、ニッコリされたのです。何だか、ホッとしたのです。
向こうからも、お母様や、お姉さんたちの笑い声が聞こえて来るのです。自然に笑顔になる、そんなオウチなのです、司令のご実家は。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。