「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「ありがとうございます。とても楽しいのです」
----------------------------
「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第26話<茶話会>
----------------------------
<<居間:茶話会>>
私はエプロンを外しながら居間へ向かったのです。
居間では、茶話会が始まっていたのです。既に扶桑お姉さんたちが活けた、生け花が完成していたのです。もちろん、床の間の生け花よりは小さめだったのですが、キレイなのです。
司令のお母様が、パンやクッキーを作りながら、生け花も指導されたようです。同時に、いろんなことが出来るのは、とてもスゴイのです。
テーブルには生け花と、パンやクッキーが並んでいるのです。もちろん鎮守府でもパンやクッキーはありますが、お花は無いのです。鎮守府には、もともと、お花は要らないものかも知れないのです。でも、こうやって見ると、やっぱり、お花も必要なのかな~って、思うのです。艦娘ですから……。
お姉さんたちの前に、それぞれ置いてあるお花は、何となく個性が出ていて面白いのです。利根さんや隼鷹さんが、これは小さいとか、そっちのは派手だとか、いろいろ率直な感想を言っているのです。その指摘を受けるたびに、お姉さんたちは赤くなったり、反論したりしているのです。でも、みんな鎮守府では見られないような生き生きとした顔をしているのです。やっぱり、私たちには、お花も必要なのかな~って、思うのです。
「おい、電!こっちじゃこっち、吾輩にしては、巧くできたのじゃぞ」
利根さんが、パンを片手に私を呼ぶのです。
「はい」
私は、利根さんのとなりに座ると、差し出されたパンを食べたのです。やっぱり、ほんのり暖かくて、柔らかいのです。
「おいしい……のです」
思わず呟きました。鎮守府でパンを食べるときは、必ずバターを塗ったりするのですが、よく見たら、このパンには何も入っていないのです。スゴイのです。
「じゃろう~。吾輩は、鎮守府でも作ってみせるのじゃ」
一回作っただけで、直ぐに出来るものなのですか?
「ほらほら~、アタシのクッキーも、イケるぞ~」
今度は、隼鷹さんが私にクッキーを差し出したのです。私はパンを持ったまま、クッキーを受け取ると、それを口に含みました。しっかりと甘いのです。最初に頂いたものと、ほとんど変わらないのです。
「意外とイケてんだろォ~。自分の才能が恐ろしいぜ」
隼鷹さんが、得意げに胸を張ります。
「隼鷹、意外にやるねえ~」
これは飛鷹さんですが、確かに、意外なのです。あ、ごめんなさい。この感想は私には口に出来ないのです。
お母様は、黙ってニコニコされているのです。とても器用なのです。もしかしたら司令官も器用なのでしょうか?そこはあまり分かりません。
もっとも、司令もまだ着任から間もないですし、今はブルネイへ遠征中ですし、器用だったとしても、まだ披露する機会はないのですね。
<<食卓:お父様と>>
「ほう、いいねえ~」
部屋に入って来られたお父様も、感想を仰ったのです。口数の少ないお父様からの感想は、ちょっと意外でしたが、逆にとても嬉しい感じがしたのです。なんだか、司令に褒められているような気持ちになったのです。不思議なのです。
お母様が、お父様に声をかけます。
「アンタも座るだ?」
(あなたも座ったらどうですか?)
「ワシは……こっちで良いよ」
お父様は、ちょっと恥ずかしそうな顔をして、台所に近い食卓へ座られ、すぐにお母様が、お茶を出されたのです。
私は何となく、お父様が独りで座っておられるのが申し訳なく感じたのです。そこでお茶を持って、食卓の傍へ行ったのです。
「お父様、ありがとうございます。とても楽しいのです」
そう言いながら私は、お父様の向かい側の席に座ったのです。
「あ、ああ。それは良かった」
ちょっと恥ずかしそうなお父様ですが、やっぱり反応の感じが司令官と似ているのです。親子って、姉妹よりも似て来るものなのでしょうか?不思議な感覚なのです。
--------------------------------------
※これは「艦これ」の二次創作です。
---------------------------------------
サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
---------------------------------------
「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。