「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「2人だけでは、もう寂しいからなあ……」
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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第33話<漫才でも良いのです>
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<<居間:政治的な話>>
「海軍省も必死だな」
お父様は腕を組んでテレビを見ながら仰ったのです。
「そうなのですか?」
私にはよく分からないのです。
「艦娘の量産化だって、まだ不完全なんだろう。それでも敢えて演習を公開し、ブルネイ政府との協力も大々的にアピールしているだろう」
「はぁ」
「わが国やブルネイ、あるいは東南アジア地域の安全保障という側面もあるが、わが国での海軍省の安定性を図っているのだろう」
「……」
うーん、やっぱり分かりにくいのです。するとすぐに、お母様が仰ったのです。
「あんた、止めぇだが」
(あなた、やめなさい)
「ああ、スマン。君たちに話すべき内容ではなかったな」
お父様は、申し訳無さそうな顔をされたのです。
すると、利根さんが助け舟を出してくれたのです。
「仕方が無いのじゃ、お父上。男性は、そういう話題が好きなのじゃ。きっと司令殿も、同じだと思うのじゃ」
島風ちゃんが言います。
「もぉ~、つまんな~い」
「ああ、すまない」
お父様が謝るたびに私は胸が痛くなったのです。でも利根さんが言うように男性は、司令も含めて政治的なお話が大好きだとは思うのです。
でもお父様ごめんなさい。島風ちゃんのように私も、政治的なお話は分からないのです。
本当に……ごめんなさい。
「ホラホラ!辛気臭い顔は終わりよ!」
パンパンと手を叩きながら、霞ちゃんが言いました。あれ?霞ちゃん何だか偉い!と思ったのです。そうなのです。暗い顔は、もう止めるのです。
「……で?」
霞ちゃんが私のほうを改めて見つめます。
「でっかい箱で浴衣まで持ってこさせて。あんたたち、司令のご実家で何をやらかそうって言うわけ?」
「あ、あの……ワカラナイのです」
「はぁ?」
すると利根さんが割って入るのです。
「我輩じゃあ~!」
「何よ?あんた」
霞ちゃん、利根さんにタメ口、チョッとすごいのです。私は思わず、苦笑して冷や汗が出そうなのです。
<<居間:漫才でも良いのです>>
「既に、ご両親にはお話してあるのじゃが、我輩たちは今宵、司令のご実家にお泊りをするのじゃ」
あの……確かにそれはそうなのですが、ちょっとご両親の前で堂々と言うのは、恥ずかしいのです。
「はぁ?」
やっぱり、霞ちゃんは疑問に思っているのです。
「聞いてないわよ」
「言ってないのじゃ」
また、かみ合わない会話が始まるのです。一蓮托生であるはずの軍隊が、こんな状態で良いのでしょうか?
……でも、お父様はニコニコしながら霞ちゃんと利根さんの会話を見ています。
一方、島風ちゃんは連装砲ちゃんと一緒に、お母様と浴衣を見繕っているのです。よく分からないのですが、取り敢えず、オッケー?なのですか?
でも霞ちゃんは、やっぱり利根さんに食って掛かります。
「私は聞いてないわよって!」
「大淀殿も、オッケーなのじゃ」
「違うわよ!建前じゃなくて私も今日、泊まるわけ?」
「そりゃそうじゃ。お主だけ戻って、また明日来るのは時間も燃料も無駄じゃろ?」
「もぉっ~、違うわよって!何で私も泊まることになっているわけ?」
「じゃから、お主だけ戻って、また明日来るのは……」
「あ~!イラつく。もう良いわよ!」
ついに霞ちゃんは切れてしまったのです。利根さんのほうが、やっぱり霞ちゃんよりも作戦上手な感じがするのです。
するとニコニコしながら見ていた、お父様が私の傍に近寄って仰ったのです。
「あれは漫才だな」
「は、恥ずかしいのです」
「いや、良いよ。ワシら2人だけでは、もう寂しいからなあ……たまには、賑やかなほうが良い」
お父様が床を見ながら、ふっと仰ったのです。私はその横顔を見ながら、なぜかショックに近い感情が芽生えたのです。
お父様も寂しいのですね。そして……それは司令もきっと。
そう思ったら私は、ふと思ったのです。とても恥ずかしくても、漫才だと思われても、私たち同士で喧嘩しても、ときどき司令のご自宅に訪問するべきなのです。
私は背も低いし、何も出来ないけれど。でも、それだけは私にも出来ると思ったのです。
「お父様、大丈夫なのです。私たち、漫才でも良いのです……私、ときどき、訪問するのです。賑やかにするのです」
お父様は私の言葉に一瞬、ビックリしたような顔をされたのです。でもすぐに和やかな表情をされて仰いました。
「ありがとう……」
その一言が、私もとっても嬉しかったのです。何か、ホッとしたのです。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。