「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「じゃろじゃろ、我輩は浴衣美人じゃろ?」
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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第34話<浴衣美人?>
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<<居間:浴衣選び>>
「ほら、あんたも探すだが」
(あなたも探しなさい)
お母様が霞ちゃんに声をかけます。霞ちゃんは最初、渋々だったのです。すると利根さんも霞ちゃんの背中を押して……本当に押しているのです。それはちょっと、微笑ましい光景なのです。
「あんたも、ほら」
お母様が、私にも声をかけます。
「は、はい!」
そうだったのです!声をかけられて私も自分の浴衣を選ばないといけないことに気が付いたのです。
「取り敢えずな、前回と違って今回は人数も少ないから、余裕を持って多目に入れるように……筑摩に言ったのじゃ」
やっぱり筑摩さんも偉いと思うのです。
「筑摩さんも、呼びたかったですね」
私は、浴衣を選びながら利根さんに言ったのです。
「そうじゃのう~、あいつにはかなり世話になった。じゃが、今回は定員の都合もあるし、司令も秘書艦殿も不在じゃ。あまり重巡クラスを勝手に動かすのは、気が引けたのじゃ」
あの~そう言う利根さんも立派な重巡なのですが。私は心の中で呟きました。
「筑摩には、次の機会に必ず羽を伸ばさせるのじゃ。それは我輩が保障するのじゃ」
利根さん、それは頼もしいのです。そういえば利根さんは前回の浴衣でいいのですか?
「我輩はな、これで良いのじゃ」
利根さんは、すぐに手近な群青の浴衣を選びました。でも、お姉さんたちは、みんなスタイルが良いので、どれを着ても似合いそうなのです。
「お主はどれじゃ?」
「これで良いのです」
私はベージュ色っぽいものを選びました。
「それでは、まるで旅館の……まあ、良いのじゃ」
利根さんは、何かを言いたそうでしたが、それ以上は何も言わなかったのです。
<<居間:着替えと月見>>
お父様はいったん別室へ行かれて、その間に、お母様が私たちに着付けをして下さるのです。
浴衣を着るのは、そんなに大変ではないそうです。でも私たちは、ほとんど浴衣は初めてなのです。利根さんだけが一度、経験があるので自分で器用に着ているのです。
「でも私たちが浴衣着てどうするの?寝巻き?」
霞ちゃんが聞きます。
「……」
私には分からないのです。
「確か、あれじゃ。この季節は花火ではなくて、お月見なのじゃ」
もう、ほとんど着替え終わった利根さんが言います。……群青の浴衣で、やっぱり利根さんは印象が代わるのです。落ち着くのです。
「なんじゃ?電。我輩の顔に、なにか付いて居るか?」
利根さんが私に聞いてくるのです。
「い、いえっ。チョッと印象が」
「じゃろじゃろ、我輩は浴衣美人じゃろ?」
そう言いながら、利根さんは力こぶを作るのです。いえ、その反応は違うと思うのです。そんな格好をすると、いつもの利根さんと変わらないのです。
ふと見ると、島風ちゃんも意外と浴衣が似合っているのです。
「あんたもいいなあ」
お母様も褒めているのです。
「そお?」
島風ちゃん、そう言いながら、くるりと回って金髪がなびいています。連装砲ちゃんたちが拍手をしています。島風ちゃんって頭のリボンを外していると一瞬、夕立ちゃんかと思えるのです。でも、あ……やっぱり島風ちゃん、頭にリボンを付けて始めています。浴衣でもリボンは付けるんですね。
島風ちゃんが、リボンを付けながら聞くのです。
「なあに?月見って」
お母様が答えます。
「今ぐらいのときに、月が綺麗になるけんな。それを皆で、お団子とか持って見るだ」
「へえ~」
「お団子?」
私は思わず聞いちゃいました。
お母様が答えます。
「ああ、あんたらが来ると聞いてな、ちゃんと準備しちょーからな、大丈夫だけん」
(準備しているから、大丈夫だよ)
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。