「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「もう、寝ちゃいましたか?」
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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第40話<精一杯なのです>
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<<就寝:寝室>>
私と霞ちゃんは、お母様に挨拶をすると、利根さんたちを寝かせた部屋へ向かいました。
でも、私の先を歩く霞ちゃんをよく見ると、足元がフラフラしているのです。かなり酔っているのです。
お酒を飲むと、フラフラになるのは本当なのですね。でも、フラフラなのは足元だけで、頭は大丈夫なのです。
時々、お酒を飲んで頭がおかしくなるような、性格が完全に変わってしまうお姉さんが居て怖いと思うときがあるのです。
でも霞ちゃんは、お酒を飲んでも、しっかりしているので、すごいのです。
鎮守府だと、寮までの廊下が長いので大変なのでしょうけど、普通の家は、すぐに寝室とかあるので、便利なのです。
部屋には大きな布団が3枚敷いてあって、そこに利根さんと島風ちゃん、そして連装砲ちゃんたちが寝ているのです。
寝る場所を上手に詰めれば布団3枚でも、4人と3台くらいは大丈夫そうなのです。だって、一番背が高いのは利根さんだけで、後は駆逐艦ですから、それほど場所は取らないのです。
司令のご両親が、せっかく私たちのために買って下さった布団ですから、贅沢は言えないのです。
「あ~ぁ」
ため息のような雄たけびを上げて、霞ちゃんが布団に倒れこみます。その脱力ぶりは、いつも私が見ている霞ちゃんとは、また印象が違うのです。
鎮守府の外で見る皆さんって、ちょっと感じが違って、面白いと思うのです。
「……」
あれ?
霞ちゃんは、うつ伏せになったまま動かないのです。もう寝てしまうのでしょうか?
「あの……」
私は恐る恐る、声をかけます。
「もう、寝ちゃいましたか?」
「ム~」
気だるそうな声を出して、霞ちゃんが顔だけをこちらに向けたのです。
ああ!でも本当に、つらそうなのです。
「あの、ごめんなさい。やっぱり良いのです」
私は慌てて謝ったのですが、霞ちゃんは応えました。
「良いわよ~、ちょっとくらい相手するわ……駅で置いてけぼり食らわせた落ち度もあるしね~」
「いえ、そんな……」
でも、何かを話そうとすると全然出てこなくなるのですね。
せっかく霞ちゃんが、話してくれれる気になっているのに、私は何も言い出せなかったのです。
やがて霞ちゃんは、”ぐーぐー”と、軽い寝息を立て始めたのです。ああ、やっぱり仕方がないな。私も寝よう……
そう思って私も髪を解いていたら突然、霞ちゃんが身体を振るわせ始めたのです。
何か、泣いているような……そう、泣いているのです。嗚咽っていうのでしょうか?苦しそうなのです。
大変なのですう!私はビックリして、もう一度霞ちゃんに声をかけました。
「か、霞ちゃん……大丈夫?」
「……んハあッ!」
叫びとも何とも言えない声を出して、霞ちゃんは上半身をガバっと起こしたのです。
私はまた、ビックリしたのです。
<<寝室:悪夢>>
薄暗い寝室の中で半身を起こした霞ちゃんは、顔中涙だらけで、くしゃくしゃなのです。
「霞ちゃん?」
私は恐る恐る、声をかけました。いえ、こういう場合、声をかけても良かったのでしょうか?
霞ちゃんは、しばらく涙を流したまま固まっていたのですが、急に正気に返ったような目をしたのです。
そして周りを見て、私が見ていることに気付いたのでした。
私も、声をかけて良いものかどうか、考えていたのです。
でも霞ちゃんは弱々しく呟きました。
「電ちゃん……」
私はどうして言いのか、分からないのです。
とりあえず霞ちゃんの手をとって、ソッと握ってあげたのです。
「大丈夫なのです。私が居るのです」
そう言うしかないのです。私は、ここに居る。それだけなのです。そしてなぜか私には霞ちゃんが、とても孤独で寂しそうに見えたのです。
「電……」
そう言うなり霞ちゃんは急に私に抱きついてきたのです。ちょっとビックリしたのですが、でも何となく、そうなる予感もあったのです。だから私も精一杯、受け止めてあげたのです。
涙の理由は……聞かなかいのです。多分、私が聞いても何も分からないのです。
それよりも霞ちゃんがやりたいように、やらせてあげるのです。
今の私には、それしか出来ないのです。それが、私の精一杯なのです。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。