「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒>   作:しろっこ

42 / 60
利根さんも、島風ちゃんも、霞ちゃんも、大変なのです。でも、私が一番大変だったのです。


第42話<事件なのです?>

「ええっ!私ぃ?」

 

----------------------------

「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)

 第42話<事件なのです?>

----------------------------

 

<<早朝:事件なのです?>>

 

「さて、着替えるのじゃ」

そう言いながら利根さんが振り返って、歩き出そうとしたときに、事件が起きたのです。

 

「あ!」

……と叫ぶや否や、利根さんが布団の上に倒れこんだのです。

 

「大丈夫なのですか?」

とっさの事で、私も変な言葉になってしまいましたが……駆け寄って、利根さんの様子を確認したのです。ああ、良かった!幸い、ケガは無さそうなのです。

 

ところが利根さん自身も、不思議そうな顔をしていたのです。

「これはいったい、どうしたことじゃ?」

 

そのとき、霞ちゃんが何かに気付いたような顔をしたのです。

「もしかして……」

 

それを見ていた利根さんも、何かに気付いたようなのです。そして二人で顔を見合わせて、こう言ったのです。

『二日酔い?』

 

利根さんは、布団の上に座ったまま、頭をかいて言います。

「参ったのう~焼酎じゃから、多めに呑んでも大丈夫だと甘く見て居ったのじゃ」

 

霞ちゃんも応えます。

「そういえばアタシもさっき着替えるとき、ちょっとふら付いて……寝起きだからと思って余り気にかけなかったんだけど」

 

島風ちゃんが聞きます。

「なぁ~に?二日酔いって」

 

利根さんが目を細めて、ボサボサの頭で答えたのです。

「お主、自慢の脚力で試してみたら良いのじゃ」

 

「……?」

島風ちゃんは不思議そうな顔をしながら立ち上がって、その場で180度ターンをしたのです。

 

「オウっ!」

そう言いながら、島風ちゃんは布団の上に倒れます。

 

その下に居た連装砲ちゃんたちが、慌てて逃げ回りますが、転んだり、お互いにぶつかったりしていたのです。あれ?

 

「連装砲ちゃんたちも、ちょっと変なのです」

私が言うと、利根さんが言います。

 

「ああ、吾輩が何台か呑ませた」

 

「ちょっとぉ~、アタシの連装砲ちゃんに勝手なことしないでよ~」

島風ちゃんが脹れているのですが、後の祭りなのです。

 

<<早朝:事件なのです?>>

 

「仕方ないのう~、鎮守府に帰ったら、吾輩が代表して大淀殿には謝るのじゃ」

意外に責任を感じて、しおれている利根さんなのです。

 

そのとき、腕を組んで私たちのやり取りを見ていた霞ちゃんが言ったのです。

「ちょっと待って……鎮守府に帰ってからって……そもそもアタシたち、このままで帰れるの?」

 

「ええ?そりゃ~お主が運転して……あり?」

そこまで言って、利根さんは叫んだのです。

 

「そうじゃ!飲酒運転……じゃない!軍用車の運転は誰がするのじゃ?」

 

霞ちゃんは、呆れながらも、ちょっとうつむいて言いました。

「アンタだけのせいじゃないわ。今日のことを考えないで、お酒を飲んだ私にも責任は、あるわよ」

 

霞ちゃんも、ちょっと落ち込んでいるようなのです。でも島風ちゃんは、リボンをつけながら言います。

「アタシ、無実だもんね~」

 

「あんたに聞いちゃ居ないわよ!」

霞ちゃん、ちょっとご機嫌斜めです。

 

「じゃが、どうする?誰かに来てもらうか?」

利根さんが言いますが、霞ちゃんは首を振ります。

 

「そんな……二日酔いだけでも恥ずかしいのに、さらに恥の上塗りをするわけ?」

 

『……』

考え込む二人の視線が、突然私のほうを向いたのです。

 

「ええっ!私ぃ?」

思わず、自分の顔を指差してしまったのです。でもそれって、軍用車を運転するのは……

 

霞ちゃんは腕を組んで言います。

「あんた、確か大型免許持ってたわよね」

 

「えっと、持ってはいるのですけど、持っているだけなのです」

私は弱々しく答えたのですが、霞ちゃんは、”してやったり”と言う顔なのです。

 

「持っていれば十分よ。鎮守府だって、ここから、直ぐだから大丈夫だって!さぁ、これで心配はなくなったわ。早く着替えましょ!」

霞ちゃん、急に上機嫌になったのです。

 

でも、私は落ち込んだのです。

「軍用車の、運転?」

 

サーっと、血の気が引くような感覚になったのです。

 




--------------------------------------
※これは「艦これ」の二次創作です。
---------------------------------------
サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
---------------------------------------
「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。