「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒>   作:しろっこ

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結局、秋雲さんの熱意に負けてしまった私は、水木しげるロードで彼女を降ろしてしまったのです。


第49話<強行着陸>

「よっしゃ~、じゃ、後はヨロシク」

 

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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)

 第49話<強行着陸>

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<<出発:ロータリー通過>>

 

「今日は良い天気だなあ~。こういう日は、どこかドライブに行きたいなあ~」

窓から入る風を浴びながら、秋雲さんが呟きます。でも私は運転に必死で、それどころではないのです。

 

「またぁ~秋雲は、いつもそんな感じなんだからサァ~」

巻雲さんが後ろから応えます。

 

「運転手さん、この人の言う事聞いちゃダメだからね。だんだん、凄いことになって逝っちゃうんだから~」

なんですか?それは……もう聞こえているから、ちょっと遅い気もするのです。

 

「運転手さんじゃないよ~、電ちゃんだよ~、覚えといて」

島風ちゃんが補足してくれます。ありがとう。

 

「へぇ~」

そう言った秋雲さん、電ちゃんね~と言いながら、後ろを振り返っています。

 

「ねえねえ、ペット連れてる貴方は?」

 

それを聞いた島風ちゃんは、ちょっとムッとしたようです。

「ペットじゃないもん、連装砲ちゃんたちだよ!強いんだから~」

 

「あ~、ごめん、ごめん。そうだよね、艦娘がペットなんか連れていたら、可笑しいよね」

秋雲さんは、明るいのです。

 

軍用車がロータリーから左折すれば、その通りはもう水木しげるロードなのです。私も運転して通るのは初めてなのですが、ブロンズ像って言うのでしょうか?いっぱい並んでいるのです。

 

【挿絵表示】

 

<<水木ロード:強行着陸>>

 

「ああ!もっと、ゆっくり~」

秋雲さんは、助手席から身を乗り出すようにして、ブロンズ像を眺めているのです。

 

「良いなあ~、ちょっとだけ……降りたいなあ~」

秋雲さんの呟きに、私は思わずビクッとしました。や、約束では停まらないって……

 

「ダメだよ、秋雲ぉ~。私たちは着任したばっかりなんだから、まずは司令部に挨拶に行かないと」

巻雲さんが釘を刺してくれるのです。

 

「それはぁ、そうだけどサァ~」

秋雲さんは、スケッチブックで覗き込むようにしながら、一つ一つのブロンズ像をチェックしているのです。

 

「チャンスってのは、逃したら終わりだろう?それが今だとしたら、後悔しそうだしなぁ~。それに着任したら、すぐに部隊に組み込まれちゃうだろ?やっぱ、チャンスは今しか無いんだよな~」

 

「もぉ、何なの?それは~」

巻雲さんは、ちょっと呆れています。

 

「じゃあさ、こうしよう!ここで私を下ろしてよ!」

秋雲さんが突然言うのです。

 

「は、はひ?」

ビックリ提案なのです。

 

「お願い!あの向こうの電話ボックスの横まで……あそこまで歩かせてよ!そしたら、すぐ回収してもらって、あとは鎮守府へ行っていいから」

私は困惑しちゃうのです。

 

【挿絵表示】

 

「もぉ~秋雲は、いつもこれだぁ」

そう言いながら、巻雲さんは苦笑しながら言います。

 

「すみません、電さん。この人言い出したら聞かないから」

何となく”電さん”という呼び方のほうが気になったのです。

 

「”電ちゃん”で、構わないのです。本当に、ちょこっとだけ、そこまでなら、仕方が無いと思うのです」

私が言うと、秋雲さんは狂喜したように叫ぶのです。

 

「よっしゃ~、じゃ、後はヨロシク」

そう言うが早いか秋雲さんはドアを開けて、降りて行ってしまいました。

 

さすがの島風ちゃんも、驚いているのです。

「行っちゃったよ?」

 

「そう……なのです」

あまりの素早さに、私も茫然自失状態です。

 

「秋曇ってサァ、この秋の季節になると”芸術の秋だ!”とか言っちゃって、一人で勝手に盛り上がっているの。でも、基本的に、年中いつもあの調子だからサァ~」

誰が聞くともなしに、巻雲さんが呟いているのです。良く考えたら巻雲さんもけっこう、マイペースなのです。

 

秋雲さんは、歩道に軒並み設置されているブロンズ像を一体ずつ、興味深そうに眺めたり、サラサラとスケッチしているのです。電話ボックスまで、と言いながら、これでは、すごく時間が、かかりそうです。

さすがに私も、だんだん不安になってきました。早く帰らないと、大淀さんと霞ちゃんに、何を言われるでしょうか?

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。
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