「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「なにそれ~、植物?食べ物?」
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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第50話<不安と浮上とダイコン>
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<<水木ロード:不安>>
私は、秋雲さんがスケッチする歩みに合わせて、車をゆっくりと前進させているのです。そういえば秋雲さんが降りてしまうと、車内は静かなのです。
巻雲さんも島風ちゃんも、あまり自発的に喋らないタイプみたいです。そういえば、私もそうなのです。
車内が静かだと、だんだん怖い妄想が湧いて来るのです。
そう、この水木しげるロードって、夕立ちゃんと日向さんが司令と一緒に戦ったところなのです。もし、今日敵が来たら?そう考えたら何だか急に怖くなってきたのです。早く鎮守府へ帰りたくなってきたのです。
もうすぐ電話ボックスだな~と、そちらばかり見ていて、うっかり目を離した瞬間、私は目を疑ったのです。
あれ?秋雲さんが居ない!
もう一度、辺りを良く見回したのですが、やっぱり居ないのです。
「あ、秋雲さんは?どこ?」
慌てた私は、つい声を出したのです。
「え~?」
島風ちゃんは、あまり驚かないのです。
「その辺に居るんじゃない?」
「え?でも、姿が……」
すぐに、巻雲さんが反応したのです。
「大丈夫だよ~、近くに居る反応はあるから、多分、その辺のお店に入っているだけだと思うよ」
「そ、そうなのですか?」
「秋雲って、とにかく好奇心だけは旺盛なんだ。困るよね~。こっちの身にもなって欲しいよ~」
それは、どういう意味なのか、良く分からないのですが、秋雲さんって活動的な人なんだな~ということは分かりました。
<<水木ロード:浮上>>
「あ~、ほらほら、居たのです」
巻雲さんが、ダブダブの袖を振り上げて指した方向にあるお店からスケッチブックを抱えた秋雲さんが出てきました。私は、ホーッと安堵したのです。
「寿命が縮まったのです」
「へぇ~、電ちゃんも、そう言うんだ~」
島風ちゃんが言います。いえ、これは雷(いかづち)ちゃんの口癖だったのですが瞬間的に、うつったのです。
秋雲さんは、手を上げながら戻ってくるのです。
「ごめーん、勝手ばっかり言っちゃって」
意外に素直に車に戻ってきてくれたのです。安心したのです。これで、早く鎮守府に戻れるのです。そのとき、秋雲さんが言うのです。
「ねえ、さっきの店で見たんだけどさ、何か、大きな木の根っこ」
「はひ?」
「ネ?」
私と島風ちゃんは、一瞬何のことか分かりませんでした。連装砲ちゃんたちも首をかしげているのです。
「なにそれ~、植物?食べ物?」
袖口を振りながら聞いてくる巻雲さんのほうが、秋雲さんへの感度が高いのです。
「えっとね~、食べ物……じゃないか、何だろう~。ほらぁ、主食じゃないんだけど、健康に良いとかっていう奴」
秋雲さんは、スケッチブックで頭を挟むようにして考えています。
「それは、アレだぁ~。きっと健康食品って言うんだよ」
やっぱり巻雲さんのほうが、秋雲さんへの感度が高いのです。
「そっか~。何だか、それの札にさ、”ダイコン”って書いてあるから、食糧難のための新種の野菜かと思ったんだけどな~」
よけいに、訳が分からないのです。
でも、島風ちゃんがカットインするのです。
「それ、あれだよ、きっと大根島」
『ダイコン島?』
思わず残りの私たち三人で、声をそろえてしまったのです。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。