「艦娘グラフティ」(第4部)<電チャンと一緒> 作:しろっこ
「私もお腹空いちゃったんだ~」
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「艦娘グラフティ」(みほちん第4部)
第53話<空腹と買い物>
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<<車内:空腹>>
「あひゃあ、そうだったよ~」
突然、巻き雲さんが、かん高い声で叫ぶのです。
「お腹ぁ~、お腹空いてたんだよ~、またまた忘れてた~」
お腹?空いたのですか?
運転しながら、秋雲さんも応えます。
「そうだったね、巻雲。ごめん、ごめん。秋雲さんもさあ、ついつい目の前にあるものしか、見えなくなっちゃうんだよねえ」
「この先にさ、お店があるよ」
島風ちゃんがカットインして来るのです。なぜか島風ちゃんは、この辺りの地理に詳しいのです。
「え……でも」
私はちょっと、悩みました。
一刻も早く鎮守府へ戻りたいし。でも着任の二人は、一晩中夜行列車に乗っていたのでしょうから、それを思うと、すぐに食べてもらいたい気持ちもあるのです。
「いいよ、お店に寄っちゃおうよ。ほら、あの交差点の手前、大きな建物のところを右に曲がったら、すぐスーパーだから」
なぜか島風ちゃんも、仕切ってくるのです。
私の思いを察したのか、連装砲ちゃんを抱っこした島風ちゃんが答えます。
「えへへ~、私もお腹空いちゃったんだ~。この子たちも、ちょっと欲しいだろうし~」
連装砲ちゃんたちが、くるくる回ったり、飛び上がって喜んでいます。
「そ、そうですね……」
もう、反論できないのです。
「よし、そこの入口から入るんだね」
秋雲さんは、軽やかにハンドルを廻します。軍用車は、滑るようにしてスーパーマーケットの駐車場へ入りました。
<<ゆにたん:スーパーで買物>>
そこは普通のスーパーマーケットでした。”ゆにたん”って看板が掛かっています。不思議なネーミングなのです。私は普段も休暇にも、ほとんど外出しなかったので、こういうお店は初めてなのです。でも周りの皆は、到着するなり、どんどん降りていくのです。連装砲ちゃんたちも、島風ちゃんに付いて行ってしまいます。
「はわわ~」
あっという間に、私だけ残されたのです。えーっと、私も降りたほうが良いのでしょうか?どうしようかと考えていると、連装砲ちゃんが一台、軍用車のところまで戻ってきたのです。そして、助手席に座っている私に向かって、盛んに”おいで、おいで”をするのです。
そうですね、たまには”お買い物”も、良いかも知れませんね。私はゆっくりと車を降りました。私が降りたのを確認すると、連装砲ちゃんは、私を先導するように先へ進みます。
「あ、待って~」
私は慌てて追いかけながら、入口から店内に入りました。
まだ外は9月なので気温が高いのですが、店内はちょっと涼しいです。弱く冷房が効かせてあるようです。最近は、電気も安定してきたので普通のお店でも、冷房が許可されているようなのです。
「え~っと」
こういうお店に入ったら、何がどうなっているのか、ちょっと感覚が分からないのです。でも、連装砲ちゃんが私のスカートをチョイチョイと引っ張って、カゴを指します。
「あ、そうなのです。カゴを持つのですね」
ちょっと思い出したのです。
秋雲さんや、巻雲さんは、何となく都会っぽいので慣れているのでしょうけど、意外だったのは島風ちゃんです。迷わずに、どんどん商品を選んでいるのです。そういえば島風ちゃん、休暇には一人でも、バスに乗って外出していたことを、思い出したのです。凄いのです。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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「みほちん」とは「美保鎮守府」の略称です。
「みほちん第4部」=「みほちんシリーズ4」です。