IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はなのは。フェイトのほかのリリカルのキャラが出ます、誰が出るかはお楽しみ?それでは今回もどうか宜しくお願いします


第34話

 

第34話

 

放課後、剣道場で俺は身体を持ってある事を実感していた

 

「龍也。お前隻腕でも充分強いのな」

 

「当然だ、たわけ」

 

昨日生死をかけた追いかけっこをやらされた復讐にと。今なら勝てると踏んで組み手を頼んだが結果は何時もと同じく俺の負けだった

 

「卑怯な事は良くないよ?一夏」

 

見学していたフェイトにそういわれ。ぐうの音も出ない。俺が卑怯な事をしたと言うことは俺も判っているからだ

 

「いや、一概にも卑怯とは言えないのではないか?敵のウィークポイントを突くのは当然だ」

 

「良い事言うな、ラウラ。私も同意見だ、だがあからさまにそれを狙えば対応されるのは当然だがな」

 

フォローのつもりなんだろうか?だがその一言で俺のプライドはズタボロだ、更に

 

「……」

 

無言だが、明らかに怒った表情で俺を見てる簪さんの視線が痛い、視線が威力を持っていれば俺は当の昔に蜂の巣だろう、俺がそんな事を考えているとラウラと同じドイツの軍属のクリスさんがPCを操作しながら

 

「でも八神龍也。貴方の動きは隻腕だけで無く隻眼で動く事を前提にしてるように見える」

 

PCを操作し何かの画面を出す。

 

「この時も。この時も足の運び方腕の動かし方、両方とも右目・左腕が使えない事を前提にしてるように見える。それは何故?」

 

「何故って。義手を付けて貰ったのは2年前だし、右目が視力を取り戻したのも最近の事だし。もう習慣になってるんだよ、その動き方は」

 

龍也が頬をかきながら言うと弥生さんが

 

「それでも強いって充分異常だ」

 

「ようは馴れと経験だ。それさえあれば対処できる」

 

どういう人生を歩んで来たらそんな発言が出来るのだろう。俺がそんな事を考えていると

 

「失礼する」

 

「ヴィクトリアさん、一体何の御用ですか?」

 

セシリアが硬い表情でそう尋ねるがヴィクトリアさんは答えず。無言で龍也の方に歩いて行き

 

「非礼を詫びに来た、暴言それに不意打ち全て私が悪かった。言葉で許してもらえるなどと甘い事は考えていない。殴りたいのなら殴ればいい、罵りたいのなら罵ればいい。私は自らの非を認め甘んじてそれを受ける」

 

……イギリス人だよな?なんで侍みたいなこと言ってるの?あの人。真面目すぎるにも程があるんじゃ?

 

「ヴィクトリアさんは頑固で融通が利かない方なんです」

 

「それは見れば判るよセシリア」

 

俺とセシリアがそんな話をしていると龍也は

 

「別に気にしてないから、何もなし……とはいかんか」

 

真剣な目で龍也を見るヴィクトリアさん。どうも罰せられないと自分を許せないタイプの人間らしい

 

「はーこう言うのは嫌いなんだが。じゃ目瞑れ」

 

目を閉じ拳を握り締めるヴィクトリアさんに龍也は

 

「んじゃ、これで帳消しって事で」

 

「!?!?!?」

 

とんでもなく鈍い音を立てて龍也のデコピンがヴィクトリアさんの額を捉えた。あれ本当にデコピンかと思うくらい痛いんだよな、膝を付き額を押さえ悶絶してるヴィクトリアさん。恐らく誰もいなければ転げ回っている事間違い無しだ

 

「ぐ……ぐぐぐ。これで帳消しだ。今度は私の話を聞いて欲しい」

 

額を押さえたまま立ち上がったヴィクトリアさんは

 

「私は強いと言う意味を履き違えていた。それはあの時のお前の戦う姿を見てそう実感した。強さとは力のことではない、その在り方だと。だから私は弱い、弱すぎて話にならない」

 

ヴィクトリアさんの話を聞きながら俺は

 

「なぁ?あの人本当にイギリス人か?俺には一昔前の日本人の様に思えるんだが?」

 

「私もだ、あれはどちらかと言うと侍のような印象を受けるぞ?」

 

俺と箒の意見を聞いたセシリアは

 

「ヴィクトリアさんは、本当真面目な方でして。悪い人じゃないんですよ?ただ超がつく頑固者で融通が利かないだけですの」

 

「それは欠点だろ?」

 

どうもヴィクトリアという人物は生まれてくる人種を間違えたタイプの人間らしい。日本人ならあの言い回しとかも納得なのだが

 

「そこでだ弱い私が強くなるにはお前に指示するのが1番早いと判断する。気が向いた時でいい私にも訓練をつけてくれないだろうか?」

 

「別に良いぞ?放課後大体私は一夏達に訓練つけてるし。参加したいなら参加すればいい……まあ1回参加表明したら逃げるのは認めんがな」

 

来るもの拒まず、去る者は追うか。つまり俺が逃げ出そうとすれば追いかけて捕まえると言うことか。

 

「頑張るしかないな、箒」

 

「そうだな……」

 

厳しい訓練だが耐えれば強くなれる、なら耐えて耐えて強くなろう。俺がそんな事を考えていると山田先生が来て

 

「八神君。えーと義手を届けに来たって人が来ました。とりあえず入校許可を出す為に今職員室に居るんで。食堂に案内するんでそこで待ってて貰えますか?」

 

「はい、判りました」

 

龍也が返事をすると山田先生は

 

「ただ、その……来た人なんですけど……」

 

「若すぎると言いたいんでしょう?大丈夫ですよ。若いですが良い腕をしてるやつらなんで」

 

「それならいいんですけど……じゃあ伝えましたからね」

 

そう言って戻っていく山田先生を見ながら龍也は

 

「そう言うことらしい。私は食堂に行くが。お前たちはどうする?」

 

訓練を始めたばかりだが、龍也の義手職人と言うのも気になる俺達も一緒に食堂にへと向かった

 

 

 

 

 

「お、来た来た、おーいチンクー」

 

食堂に入ってきたのは私達と同年代の少女だった。小柄でどこと無くラウラに似ているその少女は無言で龍也君に近づく

 

「?どうし……ふぐおうっ!!!」

 

「龍也ーッ!!!」

 

ボディブローから顎へのアッパーに流れるように繋いだ少女は

 

「この大馬鹿者がッ!!!」

 

でかいスパナを持ち龍也君の頭蓋に振り下ろそうとする

 

「スパナッ!スパナは駄目だッ!!!チンク姉!!!」

 

「落ち着いて!落ち着いてください!!チンクさん!!」

 

その少女より年下そうな青い髪と赤い髪をした少女がそれを必死で止めるが

 

「ええい!!1発だけだ!1発だけ殴らせろ!!!」

 

暴れてその拘束を振り解き。スパナを振り下ろす

 

「ふんッ!!!」

 

「へもっ!?」

 

龍也君は奇声を発して倒れこみ。その少女は龍也君の前にしゃがみ込み

 

「おい八神、どういう両見だお前は。私が丹精込めて作った義手を半年も経たず壊すとは、3徹して作った私を馬鹿にしてるのか?」

 

ゴンッ!!ゴンッ!!

 

しゃがみ込み龍也君の頭を殴り続ける少女は傍目から見ても凄く怒ってる

 

「いえ。悪いとは思っていますし……馬鹿にもしていません。ただ人命救助のために必要な犠牲でして」

 

「どうせ義手だから替えがきくとかそんな理由だろ?作るのにどれだけ時間がかかってると思ってるんだお前は?」

 

「うっ!?」

 

「まぁ良いんだがな?どうせお前は義手を直ぐ壊すと思っていたさ。私が怒ってるのはな八神」

 

ぐいっと龍也君の襟元を掴んだ少女は

 

「大怪我をしてまだ動き続けたお前に対してだ。大馬鹿者め、長い付き合いだお前の考えてる事や行動パターンは判ってるさ。だが自分の身体も大事にしろ良いな」

 

「検討します」

 

龍也君の返答を聞いた少女は無言で持っていた工具箱から馬鹿でかいレンチを取り出し両手で構えた

 

「駄目だって!!それは流石に不味い!!!」

 

「馬鹿は死なないと治らないと言う。ならば1度三途の川に送るべきだろう?」

 

「龍也さん!死ぬ気で謝ってください!!チンクさん本気です!!!」

 

「チンク!落ち着いて!!流石に龍也もそれで殴られたら死ぬッ!!」

 

「放せッ!!あのど馬鹿を殴らせろ!!!」

 

「すまん!すまなかった!!チンク!!」

 

ギャーッ!!ギャーッ!!!

 

龍也君をレンチで撲殺しようとする少女とそれを止めようとするフェイトやなのはに見知らぬ少女2人。なんと言うかとても混沌としていた

 

~30分後~

 

「すまない。少々取り乱した」

 

「いや、こっちが悪かったんだ。チンク」

 

冷静さを取り戻したのか謝るチンクと言う少女とそんな彼女に謝っている龍也君

 

「まぁ良い。私はお前をサポートすると決めたんだ。こんなことで怒っていては話にならん、ほれ直ぐに調整に入るが良いか?」

 

「頼む」

 

椅子に座る龍也君の左袖から手を入れるチンクさん

 

「え?なにしてるんだ?」

 

「静かにしてくれ。配線を探してるだけだ」

 

ごそごそと龍也君の腕の付け根を触っていたチンクさんは

 

「ん。あった」

 

何かの配線を引っ張り出し机の上置いた。

 

「どれ?配線に傷は……」

 

ゴーグルをつけて配線を見つめながら

 

「傷はないな。直ぐに接続準備をするか。ノーヴェ、5番と9番のレンチを。それとスバルは持って来た義手を出してくれ」

 

「あいよ」

 

「はい」

 

どうやらあの2人は助手のようでテキパキとチンクさんに工具を渡している

 

「よし、では一時的に義手と繋ぐぞ」

 

機械の骨組みが剥き出しの義手に配線を繋いだチンクさんは

 

「拳を作ってみろ」

 

モーター音を立てて動く義手の指。なんか凄いな、色々と聞いてみたいが集中してるようなので皆黙って見てる

 

「少し反応が鈍い」

 

「-0.09のずれか。調整する」

 

PCを操作しながら

 

「これでどうだ?」

 

「良い感じだ。前よりもスムーズに動く」

 

「色々改造したからな。モーターも制御基盤も新しい物に変えたし、耐久力も以前の物より20%アップに成功しつつ、重量は以前のままだ」

 

どうも若いが優秀なメカニックのようだ

 

「すまん、いつも迷惑を掛ける」

 

「気にするな」

 

言葉数は少ないが判る。この2人がとても仲が良いと。だがそれは私にとって面白い物ではなかった

 

「よし、調整終り。神経接続するぞ」

 

チンクさんがそう言うと龍也君は心底嫌そうな顔をした

 

「どうしたの?」

 

私がそう尋ねると龍也君は

 

「神経を接続する時のビリッ!て感じが嫌なんだよ。簪」

 

「我侭を言うな、神経接続タイプでは無いと動きにタイムラグが出る。それを少なくする為の神経接続だ。服を捲れ。ああコートで身体を隠せば良い」

 

黒いコートで肌を隠す龍也君。やっぱり恥かしいのかな?

 

「判ってる。わかってるが苦手なものは苦手なんだ」

 

龍也君はぶつぶつ言いながら右手で服を捲り上げ左肩を出した。金属のパーツで出来た接続部に調整の終わった義手を接続した。チンクさんは

 

「ノーヴェ、6番のレンチだ。それを接続部、上部の出っ張りに」

 

「ここか?」

 

「そうだ、そこだ。でスバル。お前は2番のレンチで肘の所の接続部に出っ張りをしめてくれ」

 

「こ、ここですか?」

 

「違う、もう少ししたの……そう、それだ」

 

ごそごそとコートの中で動く気配がする

 

「OKだ、1・2・3でしめるぞ」

 

「……」

 

龍也君が物凄く嫌そうな顔をしてる。それを見た織斑君は

 

「ぷっ!すっげえ嫌そうな顔してるぞ?」

 

「実際痛いし、嫌なんだよ」

 

「1・2・3」

 

ボルトがしまる音と同時に

 

「つうっ!?」

 

ビクンと身体を竦める龍也君は

 

「うー痛てて。何度もやって貰ってるが、どうしてもこれには慣れん」

 

「ふっ。ならば壊さないように気をつけるんだな。壊れたら直してもやるし調整もしてやる。だがこの痛みが嫌なら、それはおまえ自身で気をつけることだ」

 

「へいへい。判ってる」

 

コートを着直す龍也君の左腕は機械のフォルムがむき出しの人間とは思えない物だ。これからどうなると前みたいな腕になるんだろう?

 

「人工皮膚の原液に浸して義手の熱で乾燥させる」

 

「え?」

 

「声に出てたぞ?簪だったか?興味があるなら聞け答えてやる」

 

ふっと笑ったチンクさんは何かのカプセルを机の上に置いた。龍也君はそれに義手を入れた

 

「良いぞ。抜いてくれ」

 

引き抜かれた義手は肌色に覆われていたが、少々不恰好な物だった

 

「さてと、次は……と」

 

工具箱からナイフを取り出したチンクさんに

 

「それで何するんですか?」

 

「これで余分な人工皮膚を切り落として形を整えるんだよ、不器用なスバルとノーヴェじゃ出来ないからな」

 

シャッ!シャッ!と皮膚を削り落とし形を整えながらチンクさんは

 

「お前は相変わらず無茶をする。替えがきくとは言え、正規の切断方法をしないで切り落とせばダメージはあるんだぞ?常人ならショック死するレベルの痛みをどうしたら我慢できる?」

 

「さぁな……痛みにはもう嫌と言うほど慣れた。きっとそれでだろう?」

 

「自慢になってないぞ馬鹿者」

 

ふふふと笑うチンクさんに龍也君は

 

「すまんね。私はどうも馬鹿らしい」

 

「そうだ、お前は大馬鹿者だ」

 

「そこまで言うか?」

 

「言うさ……ほれ。終ったぞ」

 

最後の皮を切り落としたチンクさんに頷き龍也君が手を動かす。もうモータ音も聞こえず動きもスムーズで本当の腕の様にしか見えない

 

「うーしッ!!じゃあこっからが私達の出番だな!」

 

「そうだね、よっと」

 

スバルとノーヴェが立ち上がり腕を回す

 

「何するんだ?龍也」

 

「義手の連動確認だ。その為にスバルとノーヴェが来た」

 

「だから何するんだよ。連動確認て?」

 

織斑君がそう尋ねると龍也君は

 

「見てれば判るさ。そうだ、一夏、鈴とか呼んでくれ。きっと良い勉強になる、第2アリーナに集合とな」

 

そう笑って出て行く龍也君と

 

「よし、調整だからな。直ぐに倒れるなよ2人とも」

 

「無茶言うぜ、チンク姉」

 

「そうだよねーでも。大丈夫ですよ。すぐに終る気はないですから」

 

一体何を?俺はそんな事を考えながらアリーナに向かった

 

 

 

 

 

「で?なのは。これから何が始まるの?」

 

鈴がそう尋ねるとなのはは

 

「スバルとノーヴェのタッグと龍也さんの模擬戦。スバルとノーヴェは格闘技やってるからね、義手の確認にいつも模擬戦してるんだよ」

 

それを聞いた私は

 

「ええ?無茶じゃない?龍也君無茶苦茶強いよ?」

 

偶に4対1とかで模擬戦をするが、まるで勝ち目なんてない。私達より年下の女の子が勝てるわけが無いと思う

 

「見てれば判るよ。あの2人は……凄く強いよシェンさん」

 

なのはに言われアリーナを見る

 

「ではまずは無限組み手から。制限時間は……15分でどうだ?」

 

「良いですよ。それでお願いします」

 

15分!?5分でも難しいのに3倍なんて絶対無理だよ

 

「いやいや!無理だろ!格闘技に自身のある私だって3分ちょっとしか立ってられないのに」

 

弥生の言うとおりだと思う。

 

「良いから見てなよ。大体あの2人は昔から龍也に稽古をつけられてるんだ……こと身体能力なら大人でも勝てないよ」

 

そう笑うフェイトに言われアリーナの中を見る

 

「右から。私は逆方向から回りこむ」

 

「OK。スバル」

 

龍也君を両サイドから挟み撃ちにするべく走り出す2人に

 

「シッ!!」

 

するりと地面を滑るように龍也君がスバルに迫り拳を繰り出す。私はあれで吹き飛ばされて何時もダウンするんだけど

 

「よっ!!」

 

左腕でその拳を受け流し、そのまま絡みつくように龍也君の懐に入り込み

 

「ふっ!!」

 

鋭い踏み込みから肘打ちを叩き込もうとするが

 

「甘い!」

 

「イタタッ!!!」

 

膝でその打撃を受け止めた龍也君は痛いというスバルの腕を掴み投げ飛ばす

 

「あーあ、15分なんて無理なんだよ」

 

これでダウン。カウントもリセットだ

 

「よっ」

 

「嘘おッ!?」

 

投げ飛ばされる途中で片手を突きそのままクルンと回転し。その勢いのまま飛び蹴りを放つスバルと

 

「おらあッ!!」

 

龍也君に似た足裁きで移動し飛び膝蹴りを放つノーヴェ。完全な挟み撃ちの形だが

 

「やれやれ、飛びながらの攻撃は隙だらけだと何といえば判るのだ?」

 

がっ!

 

スバルの足とノーヴェの膝を掴み、そのまま2人を無造作に投げ飛ばそうとした龍也君だが

 

「むっ?」

 

「もうりかいしてますよーだッ!!」

 

自分を投げ飛ばそうとした腕を掴みその腕を軸に半回転し回し蹴りを叩き込むスバル

 

「ぐっ」

 

それは龍也君の顔を捉え数歩後退させる

 

「嘘。あたし達より年下が龍也に攻撃を当てた!?」

 

鈴が驚いている。かと言う私も驚いた。私より年下でリーチもパワーもないのに……

 

「そらよっ!!」

 

「水面蹴りかッ!?」

 

ノーヴェが水面蹴りを放ち龍也君のバランスを崩し

 

「ヒュウウウッ!!!」

 

ダンッ!!!

 

鋭い踏み込みの音を立ててスバルが拳を繰り出す

 

「ちっ!」

 

それを弾いた龍也君の死角からノーヴェがしっかり体重を乗せた回し蹴りを叩き込む

 

「むっ」

 

ガードした物のそのまま後ろに飛んで一旦距離を取る龍也君。その顔に何時もの余裕の色は無く真剣そのものだ

 

「なんでだ?なんであの2人は龍也と同等に戦えるんだ!?なのは、フェイト」

 

一夏君がそう尋ねる。多分今ここであの組み手を見ている全員が思っている事を

 

「私達が住んでいた街で昔、大きな空港火災があった。その時スバルを助けたのが当時11歳の八神。そして私の父は優れた科学者だった。だからその頭脳に目を付けた組織に私達が誘拐され、そしてそれを助けたのはやはり当時12歳の八神。あの2人は絶対に忘れられんのさ、八神が自分達を助けてくれた事をそして、その時に願った。自分達も八神の様に誰かを助けれる人間になりたいと願い。八神に師事し八神の戦い方。格闘技を覚えたあの2人は、お前たちより遥かに強い。それが答えだ」

 

願いと覚悟。それの違いとでも言うのだろうか?だがチンクさんが言った事が事実なら、あの2人の脳裏には今でも鮮明に焼きついているのだろう。自分達を助けてくれた龍也君の姿が。そんな龍也君に追いつきたくて、認められたくて2人は必死であの厳しい龍也君の訓練について行き。今の力を得たのだろう

 

「そっか……それは強いのも当然だよね」

 

15分と言うのは無茶でも何でもないんだ、あの2人は私達より強い15分なんて楽に立ってられるんだろう

 

「4……3……2……1……0!15分経過!」

 

なのはがそう叫ぶ、不可能だと思われた15分の無限組み手を終えた3人は

 

「さて?ウォームアップは充分か?」

 

「ええ、良い感じに温まりましたよ」

 

はぁ!?無限組み手がウォームアップってどういうこと?皆が絶句してる中。龍也君が何時も着てるコートを脱いだ。それはゆっくりとアリーナの床に落ちめり込んだ

 

「「「「はああああッ!?」」」」

 

あり得ない音を立てて落ちるコート、え?あれ何キロあるの?

 

「400キロ。龍也のコートの重量は400キロ、あれは龍也の動きをセーブする枷、それを外した龍也は速いし強い」

 

どこの漫画ですか!?普通ありえないでしょう!?

 

「んじゃま、私もと」

 

「どっこいしょ」

 

「嘘だろオオオッ!?」

 

スバルとノーヴェもリストバンドと足のバンドを外す。やはりこれもあり得ない音を立てて地面に落ちる

 

「2人のは4つ合計で100キロ丁度。八神の真似をするといって聞かない者だから私が作った」

 

お姉さんなら止めましょうよ!チンクさん!!

 

「さて、どこまで着いて来れるか。見てやろう、スバル・ノーヴェ」

 

ゆらり……

 

何時も構えを取る龍也君がだらりと両手を下げ、足を肩幅に開いて立つ。だがそれは自然体にしか見えない、だが対峙している2人は真剣な表情で構えを取っている

 

「龍也さんに構えなんて必要ない。ただ闘うと決めればそれで全部事足りる」

 

なのはがそう言うと龍也君がユラリと体を前傾にさせ……

 

「消えた!?」

 

シュッ!と言う踏み込みの音と共にその姿を消した

 

「機神拳」

 

「「うっ!?」」

 

一瞬でスバルとノーヴェの背後を取った龍也君が軽い素振りで裏拳を叩き込む

 

「見えなかった。龍也は何をしたんだ!?」

 

箒が驚き叫ぶとフェイトが

 

「何にも、ただ踏み込んで2人の背後を取っただけ。私達が見えないスピードでって付け加えないといけないけどね」

 

それだけってことじゃない、認識させさせない歩法。そんなの相手に勝てる訳がない

 

乾いた打撃音と共にスバルとノーヴェの身体が浮き上がり

 

「羅刹剛手甲ッ!!!」

 

鋭い踏み込みの音から2連続の裏拳が放たれる、2人の小柄な体が思いっきり吹っ飛ぶ、だがそれをした龍也君は自分の腕を見て

 

「自ら飛んだか。衝撃は7割減と言った所か?」

 

「それは行きすぎ、良いとこ4割減がやっとだぜ」

 

「つー手痺れたーッ!!!」

 

2人とも上手く態勢を立て直し着地するが、手や足を動かして痺れを確認してる

 

「ヒットポイントをずらせばダメージは減る。龍也に教えてもらった事は忘れてねえ」

 

「そうか。では今度はお前達から攻めて来い。どれほど私の考えた機神拳を使えるようになったか見てやろう」

 

「驚きますよーッ!絶対」

 

「ああ!!」

 

2人が同時に駆け出す。龍也君はそんな2人の様子を見て軽く微笑み。拳を握り締めたのが見えた

 

 

第35話に続く

 

 




次回も少し戦闘をやって、少しほのぼの話をやって。その後はエリスさんの復帰と簪さんの話。その後に魔王襲来とやって第3巻の話の内容に入っていこうと思っています。それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします
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