IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです、今回は楯無さんとオリキャラの皆様の話の話となります。

それでは今回の更新もどうか宜しくお願いします


第50話

 

 

第50話

 

フレイア達のログハウスの地下の一室に眠っているユウリは、寝返りも打たずずっと眠り続けている。

 

「まるで起きる気配がないわね」

 

寝息を立てているので、死んでいるという事は無いが。流石に少し心配だ

 

「お嬢様。そろそろ予鈴が鳴りますが?」

 

「ありがと、フレイア。悪いけどユウリ見ていてあげて。もし起きたら連絡頂戴」

 

そうお願いして。私はログハウスを後にし、校舎に向かいながら

 

(どうしてあんな夢を見たのかしら?)

 

まるで予知夢の様な夢だった……あの時は無我夢中だったが。ふと冷静になるとどうしてあんな夢を見たのかが、どうしても気になる

 

(世の中に不思議な事は沢山あるとは思うけど……あの夢は本当になんだったのかしらね)

 

「もしかして私ってエスパー? なわけないか……」

 

とりあえず考えていても仕方ない。ユウリが起きるのを待って、そこから事情を聞けばいいか……考え事を中断して私は校舎へと走り出した……

 

 

 

 

「ここを……こう来ると。こう来るから……駄目。捕まった」

 

ここ3日分の龍也の戦闘パターンを集計して。何とか行動予測を作ろうとしていたのだが、やはり駄目だ。どのパターンでも捕まってしまう

 

「珍しいな。お前がこうまで相手のパターンを読みきれんとは」

 

差し入れだ。と渡されたコーヒーを飲みながら

 

「拳打からの派生が全部で7つ。蹴り技も6つ。読みきれるものじゃない」

 

どの打撃からも色んな派生があり。これだと特定が出来ない

 

「だが。意外と懐に入れてるんじゃないのか?」

 

横からノートPCを覗き込んでいたラウラに

 

「これ見てみて」

 

画面に映し出されるのは9つの画像。懐に入った場合に龍也が繰り出してくる反撃のパターンだ

 

「投げに受け流し。合気道にシステマ、バリッツ、中国拳法……後は何だ? 見たこともない動きだが?」

 

その内6つは誰もが見たことのある。体術だが、残りの3つが難問なのだ

 

「どんな武術と当て嵌めても合致しない。この3つの動きが解明できないと勝ち目はない」

 

地面を滑走するような滑らかな足裁きからの、払いや投げはどの体術にも当て嵌まらない。

 

(本当に彼は何者なんだろうか? 同年代の筈なのにこうまで差があるのは明らかに異常)

 

仮にも軍属である。私とラウラは体力や体術は並みの同年代の非ではない。更に言えば

 

(弥生が勝てないと言うのも理解に苦しむ)

 

薄野弥生。 生粋の日本人だがその運動神経と動体視力。更に高校生としては破格の体術の技量を買われて、ギリシャの代表候補になった。彼女がただの一撃もいれることが出来ない、と言うことがどうしても腑に落ちない

 

「ねぇ。ラウラ……彼って本当に同年代なのかな?」

 

「何を馬鹿な事を。同年代に決まっているだろう?」

 

ラウラにそう笑われるが。どうしても彼が同年代とは思えない。それに初めてあった時の不思議な感覚……本当に彼は何者なんだろうか? 私はあの組み手をクリアするには、彼が何者なのか? と言うのを知るのが最も近道ではないのか? と考え始めていた……

 

 

 

 

 

「あー今日も無限組み手かー」

 

放課後。憂鬱そうに言う鈴に

 

「しょうがないでしょ? 命令違反の罰なんだからさ? それに私も付き合ってあげてるでしょ?」

 

私は別に参加しなくても良いのだが。私自身もまだまだ近接技能の向上は必要だと判っているので、鈴達に付き合って無限組み手に参加してるでしょ? と言うと

 

「あんたはただ龍也に会いたいだけじゃないの?」

 

からかうように言う鈴に

 

「帰るよ? 私。 部屋でのんびりTVとか見ててもいいんだよね?」

 

「ご、ごめん!! じょーだん、じょーだんだから!!」

 

慌てて私の服を掴む鈴に

 

「あのね? 私は魔王と張り合うなんて命知らずな真似はしないの。判る?」

 

うんうんと頷く鈴。長い事鈴と一緒に居たから魔王の恐怖と言うのは良く知っている。以前鈴が大事にしていた一夏君の写真を取り上げた、2歳年上の代表候補生は鈴との模擬戦で、もうISに関わるのも嫌だと言うレベルになるまで。蹴られ、殴られ、吹き飛ばされ再起不能になっている。今は政府の役員として働いているが、鈴を見るだけで半狂乱になるほど鈴を恐れている。その光景を見ていた私は、魔王には進んで関わらないと決めたのだ

 

「ほら、行こう。無限組み手は大変だけど、ちゃんと教えてくれるんだし。そう悪い物じゃないでしょ?」

 

無限組み手はあくまで訓練の最後にやるもので、それ以外はちゃんと徒手での格闘術等をしっかり教えてくれる。射撃タイプのセシリアさんやクリスさんは、なのはさんやフェイトさんが教えてくれる。教え方こそ厳しいがそう悪いものじゃない筈だ

 

「まあね。それは認めるわよ」

 

「そうそう、ほら。今日も頑張って訓練に行こうよ」

 

嫌そうではあるが頷いた鈴と一緒に私はアリーナにと向かって歩き出した

 

 

 

「うっし! 今日は勝つぞ!! 龍也」

 

返事のない屍(一夏・箒・鈴・ラウラ・クリス・シェン・ヴィクトリア・エリス)を横目に腕をブンブンと回しながら言うと

 

「今日もやる気満々だな。お前は別に参加しなくても良いのに」

 

何時もと同じ涼しい顔でそう笑う龍也に

 

「なーに。まだあたしは候補生だからな。やるなら代表にならなきゃ意味がないんだよ」

 

日本国籍でギリシャの代表候補と言うのは、実は色々とやっかみがある。それでもあたしはギリシャの代表候補生の話を受けた。並の人間じゃ扱えないと言われ渡された。死線の赤(デッドクリムゾン)はとんでもないじゃじゃ馬だった。だがそれで良かった……デッドクリムゾンを使いこなし。国家代表になるという新しい目標を得れたからだ。

 

そしてその為には。龍也と戦い、勝つとまでは言わないが、無限組み手に耐えれるようにならなければ。代表なんて夢のまた夢だと判っているからだ

 

「行くぜ!」

 

「どうぞ」

 

拳を構え肩幅に足を開く。それに対して龍也はダラリと腕を下げるだけ、一見隙だらけだがその実

 

(隙なんてまるでないんだよな。あれ)

 

どこまでも自然体で。攻めも護りも自由自在、しかし攻める方と言えば、不規則に揺れる両腕とリズムを取る軸足が気になり攻め難い

 

(さーて今日はどう行くか)

 

前は正面から真っ向勝負。その次はステップを多用してのヒット&アウェイを試したが

 

(全部潰されてるんだよなー)

 

真っ向勝負は力で押し負け。ヒット&アウェイはスピードで負けた。今日はどうするかと考えていると

 

「来ないのならこっちから行くぞ」

 

地面を滑るように踏み込んできて、一瞬で懐を取られる。

 

「しまっ! このっ!!!」

 

そしてその長身から放たれる拳打を自らの腕を叩き付けて。強引に弾く

 

(つーッ!! どんな構造してるんだよ! こいつの身体は!!)

 

腕がジンジンと痺れるのを感じながら。間合いを離そうとするが

 

「呼び動作が丸見えだ」

 

「くっ! くそ!!」

 

距離を離そうと軸足に力を入れた瞬間。また間合いを取られ思うように動けない

 

「顔は狙わんから上手く護れよ」

 

その言葉と同時に放たれる。速射砲のような左

 

「くっ! この! 舐めてんのか!」

 

顔は狙わないの言葉にそう怒鳴ると

 

「女の顔を殴る趣味は無いんだよ」

 

からからと笑いながらも、繰り出され続ける左は速く重い

 

(くっ……もう手が痺れてきやがった)

 

受け止めたのは、僅か5回。たったそれだけで手が痺れてくる。だが

 

(ここでパターンを変えれば、いける)

 

上半身を狙った。左の差しあいの途中に蹴りを入れれば取れる。リズムを急に変えると反応しきれない、その一瞬の隙を狙う。龍也が2回繰り出す間に1回しかあたしは攻撃できないが。繰り返し同じ所を狙い続ける。

 

(今だ!)

 

龍也の身体の軸が右にずれた所で踏み込み。勢いを付けた上段蹴りを放つ。これは当たったと確信していたのだが

 

「惜しい。視線でそれだけ見てたら嫌でも判るぞ?」

 

「うっ? うおッ!?」

 

あたしが放った蹴りは鮮やかに絡め取られ。何が起きたか判らないうちに、あたしは強かに背中を打ちつける羽目になった……

 

「いたた……何したんだ?」

 

打ちつけた背中をさすりながら尋ねると

 

「蹴りを受け止めて、軽く手前に引いてから押し返したんだ。軸がずれてバランスが崩れる。それを身体が咄嗟になおそうとすると今みたいにひっくり返るって事だ」

 

そう言われても訳わかんねえ。え? どういうこと?

 

「無意識に身体が姿勢を直そうとする。しかし片足は私が掴んでいるし、この上背を蹴ろうとすれば自然と爪先立ちになる。そんな状況で身体を動かせばどうなるか判るだろう?」

 

「あー合気とかの一種ってことは判った」

 

詳しくは判らなかったがそれだけは判った。

 

「そうか。じゃあまた明日頑張れ。クリスが戦闘データを取ってくれてるだろ? それを見てまた頑張れ」

 

からからと笑う龍也に礼を言いながら立ち上がり。箒達の方に向かいながら

 

(ぜってー今度は一撃入れてやるからな)

 

暫く感じていなかった。燃え盛るような闘志がふつふつと湧き上がるのを感じる。何時までも負けっぱなしは性じゃない、今度こそ絶対一撃入れてやる……

 

 

 

 

 

今しがた龍也君に負けて戻ってきた。弥生さんはピンピンしているそれを見て

 

(お、おかしいですね?……組み手の時間は同じだった筈なんですが)

 

私は竹刀を使っての剣での無限組み手だったが、何度も何度も喉元に竹刀の切っ先を突きつけられ。篭手で何度も竹刀を取り落とし、しまいには徒手では軽く投げられ宙を舞った……空回りの繰り返しで体力なんかろくに残っていないのだが。同じくらい空回りしていたはずの弥生さんが元気一杯なのが不思議だ

 

「なぁ? 弥生……なんでお前そんなに元気なんだ?」

 

「逆に聞くぞ箒。何でそんなにへばってるんだ?」

 

不思議そうな顔をしている弥生さんに箒さんは

 

「少し……修練をサボったからかな……?」

 

「なにやってんだよ。箒、あたしなんか毎朝4キロ走ってるぞ? だらけんなよらしくないぞ」

 

はっはと笑う弥生さんの言葉を聞いて

 

(な、なるほど……根本的に体力が違いましたか……納得です)

 

漸く起き上がるだけの体力が回復したので身を起こし、龍也君を見る

 

「薙刀は取り回しが悪いから。基本は自分の間合いを維持するのが重要になる、判るか?」

 

「う……うん」

 

簪とセシリアさんは致命的に欠けている。近接武器の使い方を教わっている、簪は薙刀を構えて

 

「こ、こう?」

 

「もう少しだな。それで振ってみてどうだ?」

 

龍也君に言われて薙刀を振るった簪は

 

「なんか……振りにくい」

 

「持ち手が悪い。それと足の開きもな」

 

どうも龍也君は武器と言う武器に精通しているのか。薙刀の扱いも上手い。運動音痴の簪が振るう薙刀の軌道が徐々に鋭く早くなって行くのが判る

 

「よしよし。今の感じだな、弐式は間合いを取られると弱いから。リーチの長い薙刀の扱いはちゃんと覚えておけよ」

 

運動が苦手な簪が張り切っているのを見て

 

(本当に簪は龍也君が好きなんですね)

 

そのキラキラした眼を見ると本当にそう思う。優しくて、格好良くて、料理や裁縫も得意と悪いところを探すほうが難しい

 

「で、セシリアはこれな、木剣持ってみろ」

 

「け、結構重いですわね」

 

日本刀より長くて、西洋剣よりかは短い。その木剣を片手で持ってよろめいている。セシリアさんに

 

「ちがう、ちがう。両手で持って切っ先は下に向けて。で姿勢は低く構えろ

 

「こ、こうですか?」

 

不格好ながら構えを取るセシリアさん。その構えを見た私は

 

(? 何の構えですかね? あれ)

 

私の知る剣術とは全く当て嵌まらない構えだ。

 

「なぁ? 箒。あんな構え見たことあるか?」

 

「いや、ない。どこぞの古武術か?」

 

限界ギリギリまで振り回されていた。一夏君も視線だけで見たことないと告げている

 

「じゃあ、ちょっと見てろよ? 簪好きに打ってきてくれ」

 

「う……うん」

 

上段からの勢いに載せた。一撃は木剣の切り上げで弾かれ。横薙ぎの一撃は刀身にそって受け流され、明後日の方向に流れる。それなら突きを放てば、正眼に構えられた木剣で下に叩き落される。それは完全な防御の剣、自ら攻めるのではなく相手の攻撃を防ぎ。いなし、チャンスを待つ護りの剣。何回も空回りさせられ簪が息を切らした所で

 

「とっまぁ。こんな感じだ、セシリアは護る為の剣術を覚えればいい。動体視力はいいから出来るだろ。じゃ早速実戦な」

 

龍也君は木剣から柔らかい素材で出来た。スポーツチャンバラ用の剣をコートから取り出し

 

「良いか? 良く見て防御するんだ。ただで防ぐんじゃないぞ? 相手を振り回す事を考えろ」

 

「そう、言われても判りませんわ」

 

「理解するんじゃない、感じろ。そういうものだ……まぁまずは打って来い。それで私の動きを見て覚えろ」

 

時に理論では無く感じろとか言い始めるが、それでもその指導は的を得ている。その訓練は剣を扱う私達には興味深い物だった

 

「箒さん、あの足捌きに見覚えは?」

 

「ない。変わった足の運びだ」

 

剣道場の娘の箒さんが判らないと言うのは珍しい

 

「相手の動きに合わせて、どんどん足場を変えてるな」

 

「それに切っ先を動かして、リズムを取ってるな。ボクシングに見えなくもないか?」

 

弥生さんと箒さんの話を聞きながら。私も龍也君の動きをよく観察する

 

「このっ!」

 

「上からの一撃は下からの切り上げで弾く。横薙ぎは刀身を使って流す良いな?」

 

「は、はい!」

 

何度も繰り返し攻撃を弾かれている。セシリアさんは若干息切れしているが、どんどん打ち込んで龍也君の動きを良く見ている

 

「……カウンターの剣か?」

 

「復活したのか?」

 

「おう、なんとかな」

 

息も絶え絶えだった一夏君が身を起こし。龍也君の姿勢を見て自分の考えを話し始めた

 

「体勢を低くしてるから打ち込むところが少ない。その護りを抜けようとして大振りな攻撃をしても弾かれる。そして相手はドンドン消耗していく、そして弱りに弱った所を……」

 

「はぁ……はぁ……あいた!」

 

息切れして剣が下がったセシリアさんの頭をぽこんと叩く、龍也君は息も絶え絶えのセシリアさんにスポーツドリンクを手渡しながら

 

「今日の訓練は終り。ご苦労様、明日もまた宜しくな」

 

そう言って歩いて行く龍也君を見ながら。

 

「じゃあ、クリスさん。今日の龍也の戦闘パターンの解説宜しく」

 

そして私達は何時もの訓練終りにする。龍也君の戦闘パターンのまとめをする為に、アリーナの管制室に向かった

 

 

 

 

「はー終り。終わりっと」

 

銀の福音との戦闘で酷いダメージを受けていた、各代表候補のISの修復がやっと終り。私は大きく息を吐いて伸びをしながら

 

「あーもしもし? 山田先生? 各代表候補のISの修理が終ったから取りに来て。そうそう……貴方の手から皆に返してあげて」

 

山田先生にそう連絡を入れてから。自分の研究データを呼ぶ出す

 

「……このままじゃただのパッケージなのよね」

 

このままでは、普通のパッケージと変わらない。ここから自立思考プログラムとネクロの浸食に対するプロテクトを作成しなければならない

 

「それが難題なんだけどね」

 

自立思考は今の所は何十パターンも、思考ルーチンを作ってそれを搭載する事で何とかなるだろうが。ネクロに対するプロテクトと言うのは、正直どうすれば良いのか判らない

 

「はー龍也君が言うときが来れば、協力要請が出来るんだけどね」

 

今はまだきっと何の協力もしてくれないだろう。今出来る事といえば、パッケージの作成と武装の構築。そして思考ルーチンの作成だけだ

 

「まだまだ実用段階には程遠いわね……」

 

普通のパッケージと考えれば。性能は2割増の能力はある、だがネクロと言う人知を越えた存在相手では不安しかない。

 

「でも……負けないわよ」

 

今のままで駄目ならその先を行くだけだ……

 

「取りあえずは試作パッケージのスペリオンとヒエンの完成を第一にしましょうか」

 

エリスちゃんとアイアスちゃん用のパッケージの試作型。これをベースに仕上げていけばいい、私はスペリオンとヒエンの調整を始めた……

 

 

 

「山田先生。丁度良い所に」

 

「はい? なんですか。八神君」

 

職員室に向かう途中で山田先生を見つけ声をかける

 

「あの。明日アリーナでタッグでの模擬戦をしたいので、アリーナの使用許可を頂きたいのです」

 

「それは構いませんが……模擬戦をするのは八神君達と高町さん達ですか?」

 

人員を聞かないと許可できないのかそう尋ねてくる山田先生に

 

「私とはやてと一夏と箒です。はやてと箒は専用機を手にしたばかりですし、一夏はセカンドシフトした白式に馴れる為にも。許可を頂きたいのです」

 

そう説明すると山田先生は納得したようで

 

「判りました。では明日の放課後に第一アリーナの使用許可を出してあげますね」

 

「ありがとうございます。では失礼致します」

 

生身での訓練も必要だが、ISの訓練も必要だ。特に戦闘経験は必要だ。それが最新鋭機とセカンドシフト体なら尚の事。それは山田先生も理解していたのかすぐに許可を出してくれた事に安心し。私は寮の部屋にと戻り

 

「「「うー」」」

 

「お前らは馬鹿なのか?」

 

ううーと唸りあい。掴みかかるタイミングを計っている。はやて達見て頭痛がした……

 

どこにいてもこいつらは……私が呆れ果て大きく溜め息を吐いた……

 

 

 

 

どこぞと知らぬ闇の中で1体の異形が目を覚ましていた

 

「あ……アガ。ウルオオォオオオオッ!!!!」

 

獣にも似た咆哮を上げる。その異形は漆黒のフルプレートに身を包み。その背には棺おけに似た形の4つの盾が浮かび、両腰には禍々しいとも言える装飾が施された2振りの西洋剣を携えていた

 

「目覚めたか。 ハーデス」

 

私がそう尋ねるとハーデスは焦点の合っていない目で

 

「あー。ベエルゼか? ここはどこだ? 随分と魔力がないが」

 

「ああ。ここは魔力のない世界だ。 お前には少々辛いか?」

 

いや。別にと言いながらハーデスは

 

「魔力がないなら。人間を喰うだけだ……」

 

獰猛な獣を思わせる笑みを浮かべるハーデスに

 

「なぜ、世界も狭間で眠っていたんだ?」

 

私がこの世界に来る間に時間の狭間で眠っていた。ハーデスを見つけ回収した、だが何故そこで眠っていたのか気になり尋ねると

 

「目覚めたら異世界のミッドチルダだった。起きたばかりだったから、全員皆殺しにしてリンカーコアを喰った。だが皆殺してしまったから、魔力が補給できなくなったから眠っていた」

 

ハーデス、とりわけ異質なLV4ネクロ。その能力を危険視され封印されていた、だが神王が居る世界でハーデスの力は必要だ

 

「こっちだ。僅かながらだが持ってきていた、ジュエルシードとレリックがある。それで魔力を補給すると良い」

 

「そうか。助かる」

 

隣を歩くハーデスを見ながら

 

(これでこちらの札は大半が揃ったか……もうじき切り捨てるものを選ぶときだな)

 

この世界で見つけた協力者も、そろそろ必要なくなるか……より有効なほうを選んで、もう片方には死んでもらうとしよう

 

誰も知らないところで闇は着実に世界を飲み込み始めていた……

 

 

第51話に続く

 

 




今回はオリキャラの視点がメインでした。次回はISの戦闘の話にしようと思います。それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします
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