IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は戦闘の話で行こうと思います。はやて様の魔王具合がよく判るISの戦闘力を上手く表現できると良いなと思います
それでは今回もどうか宜しくお願いします


第51話

 

 

第51話

 

福音事件の件で手元に無かった白式が戻ってきた。その日の放課後、俺と箒はそれぞれのISを展開し。己の敵を見据えていた

 

「まーそんな気張らんで楽に♪ 楽に♪」

 

「その通りだ。下手に力むと全力が出せないぞ」

 

4枚の機械翼と美しい白銀のIS「インフィニティア」を展開した龍也と、闇その物を連想させる漆黒のIS「夜風」を展開したはやてさん。俺と箒は既に武器を構えて臨戦体勢に入っているが、2人は無手でリラックスした体勢で戦闘開始の合図を待っていると、管制室から

 

「それでは今から。八神龍也・はやてペアと織斑一夏・篠ノ之箒ペアの模擬戦を始めます!」

 

シャルの合図と同時に瞬時加速で龍也の間合いに飛び込み、雪片を振るおうとして

 

「遅いわ。たわけ」

 

「うおッ!?」

 

投げつけられた4本の剣を雪片で弾く、その間に龍也が俺の横を通り抜けて行く。後を追おうにも

 

「初手での瞬時加速の切り込みはどうかと思うで?」

 

からからと笑い。両手に投擲用ブレードを構えているはやてさんが俺の前に立ち塞がる

 

「二刀流とは1度勝負してみたかったんだ」

 

「そうか。だがそう簡単には行かんぞ」

 

箒の方には龍也が立ち塞がり。獅子王刀を構えている

 

「分断は戦闘の基本や。悪う思わんといてな」

 

にこにこと笑っているが肌に刺すような殺気を感じる

 

「ほな……行くで?」

 

その言葉と共に投げつけられた剣が、俺とはやてさんの戦いの始まりの合図となった

 

 

 

 

「ふっ!!」

 

間合いを詰められ、振り下ろされた獅子王刀を雨月で弾き

 

「はっ!!」

 

空裂で胴を切り払おうとするが

 

「甘いな」

 

右腕のバンカーで打ち落とされる。

 

「二刀の扱いが少々甘いではないのかね?」

 

「ふっ。まだまだ小手調べだ」

 

そうは言ったが、龍也の剣技は正直言って私より上だ。自分の力がどれくらい通じるのかを知るには丁度いい

 

「行くぞ!!」

 

突きと同時に雨突から赤いレーザーを打ち出し、間合いを離そうとするが

 

「忘れてないか?」

 

龍也が左手を突き出すと蒼く輝く光の壁が発生し。レーザーを防ぐ、そして空いている右手で腰のライフルを抜き放ち。両肩を狙ってビームが放たれる

 

「ちっ!」

 

展開装甲を使えば楽に避けれるが。それでは先にこちらのエネルギーが底を着くと判断し、身体を反転させる事でビームを避けるが

 

「ビームの雨に打たれてみるかね?」

 

「ぐっ!?」

 

体勢を治した所に、追撃にと放たれるビームが絶え間なく私を襲う

 

(スラスター狙いか!?)

 

その射撃は出鱈目ではなく。各四肢の関節部や紅椿のスラスターを狙う、正確な射撃だった

 

(攻め込もうにもこれでは!?)

 

切り込もうと瞬時加速に入ろうとするとき、雨突の射撃を行おうとするとき、その両方の時は必ずと言って良い出鼻を挫くように。正確無比な射撃が放たれる、避けなければごっそりSEが奪われるので回避するが。回避すればすればでまた振り出しに戻される

 

(攻め方が判らない……どうすればいいんだ)

 

攻め込もうにも攻め込めず、避ける事しか出来ないこの状況をどうすれば切り抜けれるのか。判らず

 

(今は回避に徹するしかない)

 

ビームライフルにも使用制限はある。それを待って勝負するしかない……そう判断し。私は両腰に雨突と空裂を戻し回避に集中しようとして

 

「たわけが」

 

「なっ……ぐっ!?」

 

瞬時加速。いや……唯の加速で紅椿に追いついた龍也の拳が肩を捉える

 

「逃げに徹して勝てると思っているのか?」

 

「くっ……」

 

何とか体勢を立て直し。腰から雨突と空裂を抜き放ち構える

 

(この位置は不味い。何とか距離を……)

 

アリーナの壁がすぐ後ろにある。この位置でビットや胸の荷電粒子を砲を喰らうと不味い。何とかこの位置を脱しようと考えていると

 

「剣ではなく、射撃武器を使うか? それでは永遠に私を捉えることは無いぞ」

 

「なに?」

 

龍也は獅子王刀を正眼に構え。私の出方を待っている……

 

(あ……そういうことか)

 

龍也が何を言いたいのか理解した。使い慣れた篠ノ之流の構えを取り

 

「手にした目先の力に頼っていては勝てないのは道理だな」

 

真正面に龍也を見据えそう言うと。龍也はにやりと笑い

 

「そう言う事だ。剣士なら剣士らしく……正々堂々……刀で勝負しようじゃないか」

 

「ふっ……そうだな。行くぞ!!!」

 

射撃など私には出来ん。私に出来るのは長年修めた剣による、真っ向勝負……それしかない! 私はそう判断し真っ向から龍也にと斬りかかって行った

 

 

 

 

 

 

「ショータイムや♪」

 

指を鳴らすと同時にビットを展開する

 

「ビットかっ!?」

 

4機のビットを見てそう叫ぶ一夏に

 

「ビットだけちゃうでー」

 

両手にダガーをそれぞれ4本ずつコールし

 

「なんと剣の雨もサービス♪」

 

「そんなサービスいるか!!!」

 

冗談のつうじんやっちゃな。面白くないで

 

(まーそう簡単には懐には入れさせへんでなー)

 

白式・白雪は近~中距離型のISだ、つまりは間合いの取り合いになる。遠距離なら私、近距離では一夏が有利。非常に判り易い

 

「ほな。行くでー♪」

 

ダガーとビットの射撃を同時に行う。防ぐか、避けるかどっちかなー。判断能力を見る為の攻撃、どう出るか観察していると

 

「ならこうだ!!」

 

雪片を粒子に返し。両手の雪羅にビームブレードを展開して弾き始める一夏

 

(なんや、随分と思い切りの良い事するな)

 

一夏は発生したビームブレードを振るい。私の放ったビームとダガーを弾き始める。避けるか防御するかと思っていたのに、まさかまさかの前進に驚いていると

 

「いっけえ!!」

 

「おおっ!?」

 

ビームブレードを発生させていた装甲が変形し。荷電粒子砲を放ってくる、慌てて旋回しそれを避けて正面を見ると

 

(おらん!? 上かっ!?)

 

上を見ると両手でしっかりと雪片を構え降下している一夏の姿がある

 

「おりゃああ!!」

 

裂帛の気合と共に放たれた一撃をバックステップで回避し。再び剣をコールして投げつけるが

 

「はっ! はっ!」

 

雪片で迎撃される。本気での投擲ではないが少々驚いた

 

(思い切りだけじゃなく、技術もそこそこか……まっ、その思い切りの良さは買うけど……)

 

切り払われたダガーが宙を舞うのを見ながら

 

「それはちょーと失敗やったな」

 

「えっ? うおっ!?!?」

 

私が指を鳴らすと爆発する無数のダガー。ブラッデイダガーをIS版にしたものなのでこれは当然の能力や

 

(兄ちゃん。そっちはどう?)

 

念話で箒と対峙してる兄ちゃんにそう尋ねると

 

(まぁ。悪くは無いかな? 両腕の展開装甲を開いて防御と突撃を同時にしてくる。思い切りの良さは良いとおもうぞ)

 

チラリと兄ちゃんの方を見ると。箒は背部の展開装甲を開き、加速力と破壊力を生かしての高速戦を仕掛けていた

 

「ほー随分と思い切ったことするな……「はっ!」甘いでー?」

 

よそ見している私目掛けて放たれた突きを指の間で受け止め。

 

「奇襲するならちゃんと奇襲しいや? 声に出すなんて意味ないで」

 

「うおっ!? がはっ!?」

 

引っ張り寄せてからの裏拳で一夏を弾き飛ばす

 

「思い切りの良さだけでは勝てんぞ。箒」

 

「ぐうう!?」

 

荷電粒子砲で吹っ飛ばされた箒。2人は背中合わせにぶつかり

 

「イテテテ。今絶対SE貫通した」

 

「くっ手の上で踊らされていたと言うわけか」

 

ISの性能に振り回されてるようじゃ、私と兄ちゃんには勝つことは出来ない。そんな甘い戦い方で魔導師に勝てると訳が無いのだから

 

(んじゃま。止めといこか?)

 

(まぁ課題点は判ったしな。いいだろう次の一撃で決めるぞ)

 

 

 

 

 

 

 

「強いね。龍也君もはやてさんも」

 

管制室で見ていた私は思わずそう呟いた。組み手でも判っていたが、2人とも抜群に相手の動きを読むのが上手い。戦いにおいて相手の動きが読めると言うのは圧倒的に有利だ。しかもそれでいて実力差があるのなら尚の事だ。

 

「ん、そろそろ仕掛けるみたいだね」

 

「そうだね」

 

なのはさんとフェイトさんが。龍也君とはやてさんを見ながら。そう呟く

 

「え? 何かまだあるの? 龍也とはやてに」

 

鈴さんがそう尋ねると2人は、心底面白くないって顔をしながら

 

「あの2人ってずっと一緒だったから。態々口にしたり、目を見なくても大概のことは判るんだよ」

 

「そうなんだよね。面白くないんだけどさ」

 

何を言っているのか判らない。

 

「見てれば判るよ。すっごい不快なんだけどね。私は」

 

「まぁまぁ。落ち着こうよ、フェイトちゃん」

 

何でこんなにフェイトさんは不機嫌なんだろうか? そしてすぐにフェイトさんが不機嫌な理由が判った

 

「仕掛けるぞ。タイミングは任せる」

 

「OK♪ んじゃま。愛の力で」

 

「……」

 

龍也君が無視してブーストして突っ込んでいく。それを見たはやてさんが慌てて

 

「ちょっと!? あわせてくれるんやないの!?」

 

そう言いながらISを操作したのか。背部の装甲が展開されそこから。一対の蝙蝠を思わせる翼が現れ。それと同時に剣と槍が一体化したような変わった形のライフルがその手に握られており。はやてさんは瞬時加速を繰り返しながら射撃を繰り返す

 

「うわ……なにあれ」

 

「龍也さん怖くないのですか?」

 

鈴さんとセシリアさんがそう呟くのは無理も無い。弾幕というには激しく、下手をすれば龍也君を撃墜しかねない凄まじいまでのビームの雨が一夏君と箒さんに向かって放たれたからだ。

 

「なにが愛の力だ」

 

その弾幕の雨を振り返ること無く回避しながら。一夏君と箒さんに獅子王刀による打撃と強烈な膝蹴りを叩き込み。蹴り飛ばす

 

「「あぐっ!?」」

 

ビームの雨と強烈な打撃にうめき声を上げて吹っ飛ぶ2人の先には、はやてさんが待ち構えていて

 

「だってー2人の共同作業やろ♪」

 

フルパワーのビームで2人を纏めて押し返すとその先には。両肩の12連装のミサイルポッドを展開した龍也君が待ち構えていた

 

「……処刑?」

 

「私もそう思うな」

 

下手をすれば処刑、もしくは死刑としか思えない光景だ……そしてなのはさんとフェイトさんは

 

「私だって頑張ればあれ出来る!」

 

「落ち着こうフェイトちゃん。ヒートアップしないで」

 

どうにも自分にも出来るのに。はやてさんと一緒に連携攻撃をしているのはどうしても気に入らないようだ

 

「「……」」

 

次に龍也君がするであろう行動を理解した。2人の顔が面白いくらい青褪めてる……

 

「遠慮はいらん。全弾持っていけッ!!」

 

24発のミサイルがビームに押されて来た2人にミサイルが殺到する

 

「このまま行くかぁ!」

 

箒さんが展開装甲でミサイルの爆風を防ぐが

 

「フッ……判断を誤ったな」

 

「「ぐうっ!?」」

 

ミサイルに紛れ突っ込んできていた、龍也君の右手のバンカーが2人を纏めて貫く

 

「良いぞはやて。打ち込め!」

 

「OK♪」

 

2人を貫いたまま姿勢を変えた、龍也君の視線の先には既に最大出力モードのライフルの照準を合わせている。はやてさんの姿が……

 

「「……しんだ」」

 

もう自分達がどうあがこうが助からないと理解した2人の小さな声が。管制室に響き渡る

 

「何かジュースを買ってきてあげよう」

 

「お菓子も必要ですわ。あれはもう精神的に死を迎えていますわ」

 

「必要なのはあれね、購買の激レアシュークリーム」

 

「僕はチーズケーキを買ってきてあげようと思うよ」

 

皆が口々にそういう中。極太のビームが箒さんと一夏君を飲み込み

 

「これで極める」

 

「OKーッ!!」

 

バンカーで貫いたまま、ビームを押し返しながら、はやてさんに接近していく。そしてはやてさんもビームを放ったまま龍也君に近付いていき……2人の姿が交差した……

 

「「ぐうううううッ!?!?」」

 

0距離でのバンカーと長時間ビームに晒された。2人のSEは当然ながら0になり……もう殆ど機能してないPICで降下していく。箒さんと一夏君を見ながら、龍也君とはやてさんが

 

「これが」

 

「私達のジョーカーや♪」

 

龍也君の右肩の上に浮かび、笑いながら言うはやてさんは酷く満足げな表情をしていた……

 

 

 

「「……」」

 

訓練の後。机の上で一夏と箒は死んでいた。目に光が無くぐったりしている

 

「大丈夫か?」

 

そう尋ねると一夏は

 

「……なんとかな。すげえな……あれ。死んだと思ったぜ」

 

「大袈裟だなー」

 

そう笑いながら。ティーポットの中を見る……葉が開くまであと少しか、クッキーとビスケットでも用意しよう。ごそごそとコートの中を探っていると

 

「あれだけの連携攻撃……いくらISの補助があるとは言え……プログラムを組むのは大変だったんじゃないんですか?」

 

「ほえ? 何言ってるん? あれ全部マニュアルやで? なぁ兄ちゃん」

 

「んー? ああ、そうだぞ? 幾らなんでもあれはプログラムじゃ出来ないからな……おっあったあった」

 

クッキーの箱を取り出して机の上に置くと。セシリア達の顔が凍りついている

 

「どうかした?」

 

なのはが自分のカップに紅茶を入れながら尋ねると

 

「どうかしたではない。龍也、それにはやて。お前たちはあれだけの軌道を全部マニュアルでやっていたと言うのか?」

 

信じられないという顔のラウラに

 

「私も、なのはもフェイトもはやてもずっとISの操縦はマニュアルだぞ? セミオートというのはどうも好かん」

 

感覚が狂うし、戦闘の間合いの計りなおしも面倒くさいしなーっとそんな事を考えながら、全員にクッキーを配っていると

 

「龍也」

 

「龍也さん」

 

セシリアとヴィクトリアが同時に声を掛けてくる。あんまり見たこと無いくらい真剣な顔をしているな……

 

「龍也さんが私たちにやれと言っている。マルチタスクの練習をすれば、ああいう動きが出来る様になるのですか?」

 

「なると言うか……自然となるな」

 

「うん。なるよね」

 

「同時に別々の事を考えて指とか動かせるようになれば。誰だって出来るで?」

 

自然と身体が適応して、そういうことが出来るようになるというと。セシリア達は

 

「そうなのですね! 今まであれの意味が判りませんでしたが。そう言う事なら早く出来るように頑張ろうと思いますわ」

 

「そうだな。ビットと通常の動きの併用は早く出来るようにならねばならんしな」

 

何かやる気が出たみたいだな。良かった、良かったと思いながら。皆で訓練後の和やかな時間を過ごし、解散となり皆が自室に戻っていくのを見ながら。私達も自室に戻った

 

「ん? メールか」

 

PCに来ていたメールの差出人はジェイル。 タイトルは

 

『新型ネクロの調査結果と魔法生物型ネクロとの遭遇情報』

 

椅子に座りメールを開く

 

『その世界に現れた新型のネクロは。既存のネクロと比べると再生能力が低いが、その分身体能力が高い。また首なしネクロとISを展開したネクロは、基本的に同じタイプのネクロではあるが。ISを展開した個体は上位種であり。首無しのネクロを取り込むことで、よりネクロに近く変化する』

 

報告書には今までのネクロとデクスと比較したデータも添付されていた。魔力量と再生能力は劣っているが、汎用性と筋力や速力は個体差こそあるが。LV4に近い者もいる

 

「これってあれかな? 身体に蓄えれる魔力が少ない代わりに基礎能力を向上させたってことかな?」

 

分析データを見ながら尋ねてくるフェイトに

 

「ネクロはその世界に適応して進化しているからな。魔力が少ないなら少ないなりの進化を遂げたタイプと見て間違いないな」

 

「となると、見たことの無いタイプのネクロも現れる可能性があると言うことやね」

 

はやてのいう事は正しい。世界が変わればネクロも変わる。今まで交戦した事無いタイプに進化するネクロがいてもおかしくは無い

 

『そのネクロにカートリッジシステムを導入する事により。足りない再生能力をカバーしている、なおそのカートリッジはかなり新しい物だが。使用者に掛かる負担を度外視したものであり。私達の世界には存在しない型番なので、恐らく平行世界で製造された。対ネクロ用カートリッジであると推測される。物は試しと同じ用に作ったカートリッジを使用してみたが。使用後、吐血及び右足の腱の断裂と強烈な反動があったため。2度と製造しない事を決めた』

 

あいつは何をやっているんだ? 調べて危険と判ったものを製造するなよと呆れながら。ページをスクロールとすると

 

『なお、ミッドチルダに新型のネクロが10体ほど出現した。狼型のネクロで再生能力は通常のネクロと同等だが。獣同然であり狼のような集団での戦闘を仕掛けてきた。今回出現したのは小型の群れであり。恐らくはその世界で使用する前のテストケースとして使用されたのだと推測される』

 

どんどんネクロも戦い方や陣形を工夫してきてるな。ネクロはどんどん知識をつけて、様々なタイプに分かれて来ている

 

「近いうちに本格的に仕掛けてきそうですね」

 

「だな。この獣型を先鋒にして。IS非展開を中軸。後衛に指揮を出すネクロかIS展開のネクロ。色んな戦術を組んでくるだろうな。 この世界に居るLV4がどんなタイプかは判らんから。予測も着かないしな」

 

ヴォドゥン・ベリトはどう見ても。指示を受けて行動するタイプで、自ら作戦を考えて動くタイプではない。ペガサスに至っては何を考えているかは判らない。 どういう戦術で来るのか。何を企んでいるのかが全く判らない

 

「とりあえず今出来るのは、一夏達代表候補生の護衛と周囲にサーチャーを設置する事だな。サーチャーの数の増加と、IS学園全体に対ネクロのセンサーを張っておいてくれ」

 

そう指示を出して。深く椅子に腰掛ける

 

(手が見えないのは本当に不安だな)

 

相手の出方がまるで見えない。だが確実にデータを集めているのが判る、それが余計に不安を煽る

 

(仕掛けるのなら仕掛けられたほうが気が楽なんだがな)

 

せめてこの世界に居座り。指揮を取っているLV4ネクロの正体さえ分かれば何とでもやりようはあるんだが……

 

私は深く溜め息を吐き。もう1度ジェイルの送ってきたネクロの資料を読み返し始めた……

 

 

 

龍也が深く溜め息を吐いた頃。IS学園の外れのログハウスの地下で

 

「うっ……ぐ……ここは」

 

全身が軋んでいるが、何とか生きている……身体を起こそうとして気付いた

 

(肋骨が痛まない? それに)

 

寝転んだまま右足に力を入れてみる。若干の痛みこそあるが問題なく動く

 

(おかしい。右足は砕け散った筈だが……)

 

ネルヴィオに砕かれた右足が動く事に疑問を感じながら。視線だけで辺りを見回す

 

(窓は無し。家具はベッドと机のみ……壁は……木? どこだここは?)

 

とりあえず今のところ。タスクが隠れ家をしている基地では無いと言うのは確かだ。辺りを窺っていると

 

ガチャ

 

「!?」

 

扉が開き誰かが入ってくる。驚きながら音のしたほうを見ると

 

「た、楯無……?」

 

「起きたんだ。久しぶりね、ユウリ」

 

にこやかに笑う楯無……楯無がいるという事はIS学園か……? それとも更識家の手が掛かった場所だろうか? と色々考えたが。まずは……

 

「お前がワタシを助けたのか?」

 

「んーこっそりとここに連れて来たのは私よ? 近くの砂浜に打ち揚げられていたのを回収して、手当てはしたわ」

 

近くの砂浜? おかしい確かにワタシがいた無人島はIS学園の近くだが、潮の流れ的に打ち揚げられる事は無いと思うのだが

 

「とりあえずもう少し休んでて、次ぎ起きたら色々と聞きたい事があるんだけど。良いかしら」

 

そう尋ねてくる楯無に

 

「そうだな……考えておく。まだボーとしていて考えが纏まっていないからな」

 

寝すぎたからか、それとも出血しすぎたからかは判らないが。頭がボーッとしている、もう少し休みながら考え事をしたい

 

「そう。じゃあまた後で聞きに来るわ」

 

部屋を出て行こうとした楯無は扉の前で

 

「そう言えば。前に言っていた生きる意味は見つかった?」

 

振り返りながらそう尋ねてくる楯無に

 

「まだだ……だがここにいれば、何か判るかもな」

 

「そう。見つかるといいわね」

 

そう笑って出て行く楯無を見ながら。布団を被りなおし

 

(今はとりあえず……休むとしよう)

 

どうして、粉々に砕けたはずの右足が治っているのか? 砕けた肋骨が治っているのか? なぜIS学園の近くに流れ着いていたのか? 考える事はこれでもかとあるが。考えが纏まらない。いまはとりあえず休むとしよう。

 

 

身体は休息を欲していたのか。驚くほど早くワタシの意識はまどろみの中にと落ちていった……

 

第52話に続く

 

 




次回はユウリやツバキさんと言った。オリキャラの皆様をメインにした話をしようと思います夏休み編までは大分まだありますが。頑張って行こうと思いますのでこれからもどうか宜しくお願いします
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