IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はユウリ・楯無さんの話をメインにして行こうと思います、次回からは夏休みに向けての話にして行こうと思います
それでは今回の更新もどうか宜しくお願いします



第55話

 

第55話

 

楯無との戦闘を終えて通路を歩いていると、突然拍手の音がし驚きながら振り返るとそこには

 

「ご苦労様。中々苦戦したようだな」

 

手を叩いていたのは、ワタシの知る姿の八神龍也とは違う。成人の姿をした八神龍也が通路の壁に背中を預け拍手していた

 

「……見ていたのか」

 

気配もまるで感じなかったことに内心驚きながら尋ねると。龍也は

 

「ああ。IS学園から離れた所にお前と楯無の気配を感じてね。もしかするとと思って見に来たのだよ」

 

くっくと笑う龍也に

 

「どうやってここに来た? 何重にも電子ロックがあった筈だが?」

 

ワタシが来た時は楯無が10個にも及ぶ電子ロックを外した上で、ここまで来たのに何故ここにいるのかが判らず尋ねると

 

「電子ロック? は、この世界の電子ロックなど、魔導師にとっては子供の遊びだよ」

 

「この上なく明確な回答どうもありがとう」

 

ワタシの常識で量るなと遠まわしに言われた事に気付き。皮肉を込めて言うと

 

「理解が早くて助かるよ。さて見ていて思ったのだが……楯無に誰を重ねてみたのかね?」

 

全てを見通していると言いたげな蒼い瞳から目を逸らしながら

 

「……話す必要が?」

 

「ふむ。無いな……すまん、今のは忘れてくれて構わない。だが……1つだけ言わせて貰おう」

 

追求されると思っていた分。肩透かしをされた気分になりながら、龍也の言葉に耳を傾ける

 

「死者は死者だ、ネクロは死者を利用する。失った者の面影を見るなとは言わんが……割り切れ。ならば貴様も死者になるぞ」

 

「どういう事だ……貴様は何を知っている?」

 

その言葉に何か引っ掛かる物を感じそう尋ねると

 

「私が言っているのは可能性の話だ。話半分で聞いておけ、奴らにとって死者ほど扱い易い手駒は無い。世界の死者の半分はやつらの手駒と思っておけ……」

 

そう言うとワタシに背を向けて歩き出した。八神龍也の背に向けて

 

「何故ワタシにそんな事を言う?」

 

そう尋ねると龍也は後ろを向いたまま

 

「さぁな?……何の意図も無いさ……ただの気まぐれさ。ではな……今度はIS学園で会おう」

 

そう言うと龍也は蒼い光を纏い姿を消した……残った光の残滓を見ながら

 

「食えん男だ……」

 

ワタシはそう呟き。通路の外で待っていたシェルニカと合流しIS学園にと戻った……

 

自室で休んでいるとツバキが部屋に入ってきた

 

「はーい。元気?」

 

「何のようだ」

 

ジト目でツバキを見ると、ツバキは

 

「さて……楯無との契約で、更識家かIS学園に従って……その気は無さそうね?」

 

「ああ。ワタシが従うとすれば……更識楯無本人だけだ」

 

大きな組織というのは信用出来ない。だからそう言うと

 

「別に構わないわ。貴方がIS学園にいてくれるというだけで充分。それと悪いけど明日IS学園に来て貰うわ。転入手続きの為にね……もうじき夏休みだからね……体験入学と言う形で一学期の最後に少しだけ2年生のクラス……楯無と同じクラスに転入して貰うわ」

 

笑いながら言うツバキに

 

「好きにすれば良い。後はまぁ……楯無とでも考える」

 

「そう、じゃあ楯無しの方にも話を通しておくわね。じゃあ……近いうちに3人目のIS操縦者として発表するから。ちょっと周りは騒がしくなるけど我慢してね」

 

「ああ、もうどうでも良い……そういう政治的なやり取りには関わりたくない。後は任せる」

 

しっしと手を振りワタシは布団に潜り込み、眠りに落ちた

 

 

ユウリが眠りに落ちた頃。龍也はIS学園に戻らず、IS学園の近くの海辺に訪れていた……

 

「やれやれ。どうしてこうも問題ごとが重なるかね?」

 

臨海学校でのネクロ襲撃の際、ペガサスに止めを刺そうとした時に現れた。人型のネクロの事を思い出す

 

「あの時はエリスに似ていると思ったが……」

 

攻撃されたときはエリスに似ていると思った、だがあの時は気配だけに集中していたせいでそう感じただけで、今思い返すと気配こそエリスやユウリに似ていると感じたが……その顔付きや雰囲気は

 

「楯無に良く似ていた……な」

 

髪の色、瞳の色、体型どれを取っても楯無に酷似していた。そしてさっきの楯無とユウリの戦いを見ていて思ったが

 

「ユウリは自分に近い誰かを亡くしているな」

 

あの悲しみに満ちた目は間違いない、ユウリは誰かを亡くしている。そしてユウリ達に似た気配を持ち、楯無と瓜二つの容姿を持つネクロ……

 

「常套手段とは言え……出来る事ならば、あの2人に会うまでに仕留めておきたいものだ」

 

ユウリとエリスに会わせるのは明らかに不味いだろう。それにネクロに利用されているだろう束。ネクロと協力関係にあるファントムタスク。そしてネクロたちがこの世界に持ち込んだ、パンデモニウムの同型機の存在と……考える事は山ほどある

 

「やれやれ……」

 

コートのポケットから煙草を取り出し火を点ける。なのは達やアギト達と居る時は気を使って吸わない様にしているが、1人の時くらいは良いだろう。まぁ吸うと言っても

本当に偶にだけなのだが……

 

「ふーッ……ん?」

 

煙を吐き出した所で気付いた。この海岸に残る魔力の残滓に

 

「ここでユウリが流れ着いたのか?」

 

その魔力の残滓を辿り夜の砂浜を進んだ……そしてそこで私は

 

「こ、この羽は……」

 

もう消えかけているが魔力で実体化した漆黒の翼。そして周囲に残る、ネクロと魔導師の魔力……

 

「……ここに居たのか? リーエ……」

 

半ネクロの少女、リーエ。この世界に来る前に時空の狭間に吸い込まれ消えた彼女の事を思い出しながら、煙草を左手に持ち、地面に落ちていた羽根を右手で拾うと

 

「……あ」

 

その翼はさらさらと砂の様に崩れ去った……随分前にこの場に落ちたのだろう。掌に残った黒い粒を握りしめ

 

「お前は今どこに居るんだ?」

 

どこに居るかも判らない。私や六課の皆も探しているが見つけることの出来ないリーエがここに居た。だが私はそれに気付けなかった……

 

「……ッ!?」

 

その羽根の粒子を握り締めリーエの事を考えていると、煙草の熱右手の指を焦がす、煙草を砂浜に落とし、苛立ち紛れにそれを思いっきり踏みつけ

 

「……行くか」

 

ここでリーエの羽根を見つけたのはきっと、リーエがまだ生きていると言うことなのだろう。生きているのならまだ機会はある……私はそう考えその場に背を向け、またポケットから煙草を取り出し、火を点けながらその場を後にした……

 

 

 

 

翌朝。自分のクラスに向かう途中ですれ違った、生徒を見て私は絶句した……

 

「よう。楯無」

 

IS学園の制服をノースリーブに改造し、長い銀髪を首元で結んだ。紅い目の男子がそこにいた。というかぶっちゃっけユウリだった

 

「何してるの!?」

 

「転入手続きを終えて暇なのでうろうろしていた」

 

暇なのでどう言うことよ!? と言うか

 

「他に生徒には会わなかったの!?」

 

「ああ。今のところはあってないな」

 

一安心だわ。誰かに会ってられたらそこからフォローできる術を私は知らない

 

「丁度良かった。ワタシの設定なんだがな、許婚で良いだろう?」

 

許婚? は? 一瞬混乱してしまったが……次の瞬間

 

「いやいや!?!? 待って! 待って! そ、そそそ!! そういうのはもうちょっと時間が経ってからの物でしょ!? 婚約者とかは!?」

 

慌てて手を振りながら言うとユウリは溜め息を吐きながら

 

「設定だ。設定……どうせ暫く。ワタシはお前と一緒に行動するんだから、一緒にいても問題の無い設定が必要だろう?」

 

あ……ああ。そうか……うん。そうよね……はービックリした

 

「そう言うのは大事よね。うん、婚約者「スクープ!」

 

シャッター音に振り返ると、髪を翻し走り去る女性との背中。あの声は間違いなく

 

「薫子ちゃんよね?」

 

新聞部でしかもこういうことが大好きな、薫子ちゃんの事だからきっと、生徒会長に婚約者あり!? 見たいな感じで学園新聞に載るだろう

 

「薫子とは?」

 

「新聞部の生徒。写真を撮られたから、今朝の学園新聞に載るわね」

 

「そうか……」

 

2人で暫く黙り込み

 

「「不味くないか?(ない?)」」

 

色々と不味いと思い。慌てて2人で薫子ちゃんの後を追ったが……

 

「号外! 号外!!! 更識会長に婚約者が居たわよ~!!」

 

「「しまった!? 手遅れか!?」」

 

学園新聞を片手に抱え。号外と叫びながら新聞を配っていた……

 

「どうする?」

 

「どうするって……どうすれば良いのか判らないわよ」

 

2人で頭を抱えているとツバキさんが来て。

 

「婚約者ってこれどうするのよ?」

 

その手には先ほど配られていた学園新聞が握られていた

 

「どうしようもないな。もうそれで通す」

 

窓の外では既に大半の生徒が学園新聞を手にしている。もうここからの訂正は出来ないだろう

 

「え、でも私どうすれば?」

 

私がそう呟くとユウリとツバキさんは私の肩に手をおいて、声を揃えて

 

「「頑張れ」」

 

そう言って歩いて行ってしまった。1人残された私は

 

「どうすれば……えっ!?」

 

ドドドッ!!!

 

と激しい足音が聞こえ、驚きながら振り返ると

 

「「「会長!! 婚約者ってどういうことですかー!?」」」

 

「ちょっ!? 来ないでー!?」

 

私が1番混乱しているのに説明が出来るわけが無い。私は即座に生徒会室に向かって逃げ出した……

せめてもの救いはユウリが入学してくるまでまだ時間があると言うことだけだった

 

 

 

教室で授業の準備をしていると。簪が学園新聞を手に話しかけてくる

 

「エリス。エリス、お姉ちゃんに婚約者だって」

 

「ゴシップでしょう?」

 

「でも写真もあるよ?」

 

簪が差し出した学園新聞の見出しの写真を見て

 

(!? く、黒武士!?)

 

そこに居たのは間違いなく、ファントムタスクの黒武士……いや、私と同じ人を基にしたクローンの姿だった

 

(なんで!? どうして!?)

 

訳が判らず混乱しながらも。簪に差し出された学園新聞に目を通すが、黒武士についての詳しい記事は無い。どういうことか判らず混乱していると

 

「エリスちゃん、ちょっと来て」

 

お母さんに呼ばれ、簪に学園新聞を手渡し

 

「すいません。簪、呼ばれているので」

 

慌てて立ち上がりお母さんの元に向かい

 

「あの記事はどういうこと?」

 

「詳しくはここじゃ話せないわ。着いてきて」

 

そういうお母さんの後を着いて、学園地下のISのラボに向かうと、そこでは黒武士がISを調整していた。私に気付いた黒武士は

 

「……また、会ったな。エリス・V・アマノミヤ」

 

「……そうですね。黒武士」

 

声の感じと体付きこそ違えど、それ以外は殆ど私と同じ黒武士を前にすると鏡の前に立っているような気がするが、確かに目の前に黒武士は存在している

 

「貴方は……私と同じなのですか?」

 

「まぁな……男と女での違いこそあれ。基は同じ筈だ……」

 

椅子に腰掛けたまま返事を返す黒武士に

 

「黒武士。貴方はタスク側の人間なのでは?」

 

「……ユウリだ。ユウリ・クロガネ、それがワタシの名だ」

 

「それは失礼しました。ユウリ……では改めて聞きます。貴方はタスクだったのでは?」

 

もう1度尋ねるとユウリは

 

「抜けた……元々は拾われただけだ。進む道を見つけた以上付き合う道理はない、まぁネクロと戦って死に掛けたがな」

 

くっくと笑うユウリの顔はやはり私と瓜二つで何か落ち着かない。

 

「エリスちゃん。そんなに警戒しないで……ユウリはもうタスクとは何の関係もないから。ねっ?」

 

言い聞かせるように言ってくるお母さんに頷くとユウリは

 

「まぁそういう訳だ……お前達と敵対する気は無い。仲間と認めろとまでは言わない、後はお前が判断すればいい。ワタシを信じるか、信じないかはお前の自由だ」

 

真っ直ぐな目で私を見てくるユウリから目を逸らし

 

「……同じなら判りますよね? 私達って何のために生きているんでしょうか?」

 

クローンであり純粋な人間で無いユウリなら、私と同じ事を考えた筈だと思い尋ねると

 

「答えを見つけるため……ではないか? 自分が自分であると認められるだけの答えを探して生きている。少なくとも……ワタシはそうだ」

 

「そうですか……ありがとうございます。では……私はこれで」

 

私と似た返事を聞き頭を下げて、私は地下の研究室を後にした……何の因果か、同じ人間を元にする同士が同じ場所に居るのも何かの運命だろう。ならばそれに従って見るのも悪くは無いだろう……

 

 

 

 

 

「くっく……まさかこうなるとは……」

 

配られた学園新聞にはユウリと楯無の姿があり、婚約者!? の見出しが大きく掲げられている。確かに下手に紹介するよりかは早いだろうが

 

(変な意味で有名になりそうだな。ユウリ)

 

完璧な生徒会長の婚約者としての肩書きが着いて回る事になるが、まぁ大丈夫だろう。そんな事を気にするようなタイプではないだろうから

 

そんな事を考えながら新聞を読んでいると

 

「つ……疲れた」

 

机に突っ伏すシェンの姿が視界に入る、読んでいた学園新聞を机の上において

 

「大丈夫か?」

 

「……そうやって声を掛けてくれるのは龍也君だけだよ」

 

机に突っ伏したままそう返事を返すシェンの前の席に座り

 

「鈴か? それともシャルロット?」

 

シェンの疲労具合から、この2人が何かをやってと思い尋ねると

 

「鈴……一夏君の鳩尾を強打して連れ去ろうとしてるのを止めるのに大変だったよ」

 

「朝から、ご苦労様……これ良かったら」

 

コートからビスケットとクッキーを取り出し机の上におく

 

「うう……龍也君の優しさが心に染みるよ」

 

クッキーとビスケットを机の中に仕舞うシェンだったが……はっとした顔になり

 

「はやてさん達は?」

 

「ん? 朝から喧嘩してトリプルノックダウン」

 

デバイスまでは持ち出さなかったが、その気になれば金属も打ち抜く剛拳で互いに互いの顎を打ち抜いた為。本気で目を回している

 

「……そっちもそっちで大変なんだね」

 

「何時もの事だ。大変とは思わんよ」

 

六課ではもっと酷いしな、それと比べれば全然だ

 

「ぎゃーッ!! 来るなー!!」

 

「逃げるな! 一夏ッ!!!」

 

廊下から聞こえてくる一夏の悲鳴と鈴の怒声を聞きながら、私とシェンは

 

「少しは静かに出来る人間はIS学園にいないのかね?」

 

「……希望薄かな? ほらあれ見てよ」

 

シェンの指差すほうを見ると、黒い笑みを浮かべてシャルロットが廊下に飛び出していた

 

「確率変動で魔王フィーバー?」

 

「……変な感じだけど。まさしくそうだね」

 

2人で溜め息を吐きながら言うと廊下から

 

「ギャーッ!! シャルも来たー!?」

 

一夏のもう嫌だと言う悲鳴を聞いていると、はやて達がふらふらと教室に入ってきて。その後すぐチャイムがなり山田先生が教室に入ってくる

 

「一夏君とシャルロットさんは遅刻ですね。じゃあ、1時間目を始めます」

 

魔王は無視。というスタンスは既にIS学園で確立されていた。そして教科書を開いた所で

 

「千冬姉も来たアアアアア!? 誰か! 誰か助けてくださいッ!!!!!!」

 

今日も一夏の悲鳴がIS学園に木霊していた……

 

 

 

 

 

 

IS学園の地下の会議室

 

「これがワタシが要求する物だ」

 

ユウリが差し出してきた書類を見る、ちゃんとした書面になっているので結構長い。その内特にユウリが重要としている部分を要約すると

 

基本は更識楯無の指示にしか従わない ※有事の際のみ織斑千冬・ツバキ・V・アマノミヤの指示に従う

IS学園の地下ハンガーと学園が有するISのパーツの使用許可を出す事 その対価として報酬を出すのなら教員用・訓練用のISの整備も行う

 

まぁこの2つは判らなくも無い、1度ISの整備の技術を見せてもらったが、何も教えなくてもどこかの国の専属整備士に慣れるだけの腕は持っている。それに何度もユウリが言っているが大きい組織は信用出来ない、更識家とかに従うのごめんだと言っていたので。楯無にしか従わないと言うのも納得の条件だ

 

「この条件を呑めば力を貸してくれるという事で良いのですか? ユウリ・クロガネ君?」

 

轡木さんがそう尋ねるとユウリは

 

「力を貸すと言うのは正しくないな。ワタシは更識楯無に従い、そのついでにIS学園に残ると言っているんだ。まぁこの条件を呑んでくれるなら、対価次第では他の以来を受けなくも無いがな」

 

あくまで強気の姿勢を崩さないユウリ。だがその強気も判らなくは無い、ファントムタスクそしてネクロの情報を持つユウリはなんとしてもIS学園に置いて置きたい人材だ。だからこそ轡木さんと私が話を聞いているんだ、そして生粋の傭兵とも言えるユウリは交渉には馴れている。下手に条件を出すのは不味い

 

「良いでしょう。この条件で契約しましょう。ユウリ・クロガネ君」

 

「賢明な判断だ。では近いうちにワタシがタスクから持ち出した情報を提示しよう」

 

私達が今最も欲しいのはネクロの情報。そして次に戦力となる人間だ。その2つを同時に得れるのならば、多少不利な契約でも結ぶべきだろう

 

「しかし1つだけ気掛かりな事があるんですよ」

 

「なにがだ?」

 

轡木さんは少しだけ考えた素振りを見せてから

 

「私は椿君から君達がどう言う存在か聞いています。無論君が椿君を恨んでいるのも判ります、できればそういうのは……「言われなくてもだ、言わせてもらうがな。ワタシは別にツバキを恨んでいるわけではない。それはお前の要らぬ心配だ」

 

轡木さんは驚いた表情を一瞬見せたが、すぐにそうですかと笑い

 

「では本日を持って、ユウリ君はIS学園の生徒です。それでは宜しくお願いしますね」

 

そう笑う轡木さんに返事を返さず出て行くユウリを見ながら

 

「中々気難しい子のようですね」

 

「まぁ、今までが今までですから」

 

ファントムタスクの黒武士。裏世界でその名を知らない人間は居ない、それは轡木さんも同じ事だ

 

「過去の事は良いです。今は備えが必要な時期ですから、彼については近い内に正式に発表する事になります。更識家か天乃宮家の連名となりますが、櫛奈君の許可は下りていますか?」

 

「それは問題ないです。発表の準備もこちらでしておきます」

 

「そうですか、では任せます」

 

そう笑う轡木さんに頭を下げて私は地下の会議室を後にした

 

「さて、これから忙しくなりそうね」

 

一学期が終るまであと5日、急いで発表の準備を整える。次に体験入学の準備とやる事は沢山あるが、まぁ大丈夫だろう。今から準備を始めれば2日もあれば終る

私はそんな事を考えながら、研究室に戻った……

 

第56話に続く

 

 




次回は「普通の狐様」に寄贈していただいた話を投稿するつもりです。私はあんまり自分のキャラクターを使ってもらうことが無いので凄く嬉しいですね
その次からは夏休みに向けての話にしていくつもりです。それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします

それと前にメッセージで質問があったので、夜天から宵闇に続く時間軸はこうなっています

夜天の守護者

バカテス

宵闇 前編

IS

宵闇 後編

IS世界に来る前に、並行世界に旅立つ前のリーエと龍也達は一緒にいたと言うことです。それでは失礼致します
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