IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はネクロに備えるIS学園の話やISの改修とかの話に加え千冬とかの心境とかの話も入れたいと思います。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします



第74話

 

第74話

 

ネクロ襲撃から2日後、休日と言うことで私とはやて達はIS学園の地下の研究室に来ていた

 

「ほー、中々良い設備が揃ってるなあ?」

 

「でもさ、空中投影のディスプレイとか少なくない?」

 

「以外と科学力が低いのかな?」

 

好き勝手あちこちを見て、自分用のディスプレイをセットしているはやて達を横目に楯無が

 

「ねえ?魔法使いってこういうのも出来るの?」

 

ISとかの組み上げマニュアルに目を通して作業を始めようとしているはやて達。ここでは普通の学生と言うことで色々と弄りたいのを我慢していたのか、実に生き生きした表情で改造を始めようとしている

 

「ああ、デバイスとかも自分で整備するし、壊れたりしたら応急処置くらいは出来んと殺されるからな、ネクロに」

 

ネクロとの戦いの中でデバイスが壊れてみろ。殺してくださいって言ってる様な物だと言うと

 

「デバイスって何?私聞いてないけど?」

 

「あ、そうでしたね。言ってなかったですよね。デバイスは魔法を使うための道具ですよ、ツバキさん達風にに言うとISみたいな感じですね。リンカーコアさえあれば男女とわず使えます」

 

私がツバキさんにそんな話をしているとユウリが不思議そうな顔をして

 

「なぜ、ツバキに敬語を使う?」

 

「敬意を払うべき相手にはそれなりの対応をする。それが大人と言うものだよ」

 

私がそう笑うとユウリと楯無はどうしたものかと困った様子で苦笑している

 

「若いんだから笑って誤魔化すくらいやってみたらどうかね?」

 

「龍也君。君も十分若いわよ?」

 

ツバキさんの言葉に私は苦笑しながら

 

「まぁ20代前半なので若いで通るでしょうね。それよりもISの改修を始めましょうかね?」

 

そういって振り返るとはやて達が

 

「スペアのデバイスコア突っ込むか?」

 

「それよりあれだよ。装甲を軽くしようよ」

 

「速さが足りないって言いたいの?」

 

「そうそう、速さは重要だよ」

 

デバイスパーツと教員用のISをかってに組み合わせ魔改造しようとしていた……

 

「待てこら!勝手に何する気だ!止めろ!特にはやて!!!」

 

はやてを放置しておくとISがどうなるか判らない。慌てて止めると

 

「えー改造してもいいやん」

 

「駄目だ。ISの改修は対ネクロだけだ」

 

はやて達が本気で改造したISだったらもしかすると、第4世代とかをすっ飛ばして、第6世代とかになりかねん。そして誰も使いこなせないようなピーキーなし上がりになる未来しか見えない。

 

「改修案はそっちが出してくれるって聞いてたけど、どういう改修をするつもりなの?」

 

「そうそう、私もそれは気になってるのよね。魔法使いの改修案とかきっと私達の思いつくのとは全然違うと想うのよね」

 

興味津々と言う表情の楯無とツバキさんを見ていると、はやてが

 

「ISの各部装甲に簡易の魔力コーティングをしてみると良いかもな。ネクロの魔力の波長と逆の波長のパターンでコーティングすれば弾けるやろうし」

 

ISと魔力の適合性とかも調べないと駄目やしーとか言いながら空中投影のキーボードを叩くはやてに

 

「はやてさんはそう言うのが得意なの?」

 

「私はデバイスの中身をいじるのは得意やから。多分ISも弄れると思うで?なのはちゃんとかはまぁ前線によう出るから、応急処置とか武装の改修とか得意やし、ネクロに組み付かれても即感染しない程度には改修できるで?」

 

からからと笑いながら楯無に手を向けて

 

「はい、ISだして。改修するで」

 

「大丈夫?へんなパーツとか?「つけて欲しいならつけるけど?武器のほうが良い?」とりあえず改修だけで」

 

楯無のISミステリアスレィディの改修を始めるはやて達を見ながら私は

 

「さてでは対ネクロの武装の……ん?どうしたね?なぜそんなに不思議そうな顔をしている?」

 

ツバキとユウリが信じられないものを見るような顔をして私を見ているのでそう尋ねると

 

「あーそのね?私達……千冬とかがずいぶんなことを言ったじゃない。それなのになんで私達を助けてくれるの?」

 

千冬とかか……まぁ確かに結構な暴言だったなと思いながら

 

「人の上に立つものは私怨を持ち込んではならない。それとこれとは話は別だ、それに千冬のことも判らんでもないしな」

 

ツバキ達の見ていた自立式のパッケージの情報を見ながら言う。ほう?中々良い感じだな、デバイスコアを流用すれば直ぐにでも動かすことが出来そうだなと思っていると

 

「千冬がわかる?どういうことだ?龍也」

 

「ふむ。簡単な話だよ、千冬も私と良く似た壊れた人間だ。だから判る、今は世界最強と言う地位と教師と言う役職があり。必要とされている。だがそこに私が来て見ろ、自分の居場所がなくなると怖くなる。故に私に対するあたりが強いのさ」

 

多分一夏に対する過剰ともいえる姉弟のスキンシップも似たような物だろう。千冬にとって自分が帰れる場所は、そして本当の自分が出せる場所は一夏の傍だけ、だから一夏に執着してるんだろうよと続けて言うと

 

「龍也君って人間の観察得意?」」

 

「いろいろと訳ありの子を預かることも多いんでね。プロファイリングは基礎ですよ」

 

人造魔導師に俗に言う亜人と言われるワーウルフの子供とかも預かる事もある。そういった子らの行動から何を考えているのか?何を欲しているのかを理解しなれば彼らは自分の殻に閉じこもりきりになる。それは良くない、子供はおおらかに笑って育つべきだ

 

「龍也君って結構大人なのね。「ただ年寄り臭いだけですよ。それよりもこのバックパックの仕上げと、対ネクロの武器の試作品を作りましょう」

 

上位ネクロの襲撃はないとしても下位ネクロの攻撃はあるかもしれない。そのための備えは必要だ

 

「それで何を作るんだ?」

 

「ブレードが良いと思う、ネクロは魔力障壁を発生させているから射撃兵器は弾頭にしろ銃身にしろ相当な強化が必要だ。その分近接武器なら改修も楽だしからな。そっちがいいだろう」

 

打鉄やラファールの換装用のブレードを見てどういう風に改造しようかと思っていると

 

「お前の造りだす剣をISに装備させるのは無理なのか?」

 

尋ねられると思っていたことだった。確かにISに私の投影した武器を装備させればそれだけで戦力になる……が

 

「無理だな。私の作り出す剣は高密度の魔力体で形成されている……と言っても判らんか。投影開始」

 

2振りの日本刀を作り出し机の上におきながら

 

「ツバキさんも、ユウリも好きなほうを持ってくれ。大丈夫、呪われた武器ではない、至極普通の名刀だ」

 

ツバキさんが先に刀を抜き。刀身を見つめて

 

「凄い業物ね……この手に吸い付くような一体感。相当な代物ね」

 

冷静に分析するツバキさんに対してユウリは

 

「確かにいい刀だ。それで何故ISと平行使用できないんだ?」

 

「ISを展開してみれば判る。説明するよりよっぽど早い」

 

ユウリは自身のIS「アマノミカゲ」をツバキさんは教員用の打鉄を展開しようとしたが

 

「あ。あれ?ISが展開しない?」

 

ISはうんともすんともいわない。混乱してるツバキさんに

 

「ISと魔力の相性はお世辞にもいいとは言えない。特に高密度の結晶体である投影品とは良くないと言うことだよ」

 

ツバキさんとユウリの手の中の投影した刀を破棄しながら言うと

 

「いい刀だった。銘が気になるところだな」

 

刀剣収集とその手入れが趣味と言っていたユウリは名残惜しそうな顔をして言うので

 

「そんなに気に入ったか?天下5剣の1つ「童子切安綱」は?」

 

「ど、童子切安綱!?そんな名剣まで複製できるのか!?」

 

「私のはなんだったの?「そっちは丙子椒林剣。宝具としてのランクは低いが。それなりには名剣だ」それなりってレベルじゃないわよ!?」

 

そうか?エクスカリバーとかと比べると見劣りするし。取り回しもしにくいからあんまりいい武器って言う印象がないんだよな

 

「武器の参考資料としていくらでも剣は作るから。とりあえず、ユウリ・楯無の武器の作成を始めるとしよう」

 

学生としてではなく裏社会も知る楯無。そして元は裏世界の住人であるユウリから武装の改修を始めるのが一番だろう

 

「では作業を始めようか。武器の作成にISの改修。それに自律式バックパックの作成……やることは山ほどあるからな」

 

早速作業に取り掛かりながら私は一夏や千冬の事を考えていた目を背けるのか、それとも抗う事を選ぶか……それは誰でもない一夏達が決めることだ。せいぜい悩んで自身の答えくらいは出して欲しいものだ……

 

 

 

 

 

 

 

IS学園の理事長室の本当の主「轡木十蔵」は難しい顔をしながら書類を見つめていた。八神龍也から提出されたネクロに対する情報が纏められたレポートを見ながら彼らのことを考えていた

 

(只者ではないと思っていましたが、異界の魔法使いとは予想もしませんでしたよ)

 

最初は何を馬鹿なと思いましたが、ツバキの話と見せてもらった投影と言う魔法を前に私は自分でも驚くくらい、魔法使いと言う存在を容認していた。そして彼はネクロは必ずまたここを狙うと断言し、備えるべきだと。そしてその為の道具は用意するからそちらからIS学園の教員を納得させて欲しいと言って来た

 

(これは中々難しい問題です)

 

IS学園の教師は私が運営を行っていることを知っている。むしろここの教員は私が総べてスカウトしたのだから知らないほうがおかしい。つまりここの教師は私の話を聞いてはくれる、しかし

 

「魔法使いとネクロと言う化け物が来るかもしれないので備えてください。……養護院の入居を勧められそうな気がしますね」

 

いくらなんでも魔法と言って。はいそうですかとは納得がいくものではないですからね。どうやって説明するのかと言うことも問題ですがそれ以上に

 

「千冬君が心ここにあらずという状況も不味いですね」

 

数日前から千冬君の様子がおかしいというのは聞いていた。どうも魔法使いとネクロの戦いを見て何かあったというのはツバキには聞きました。しかし明らかに八神龍也を避ける素振りと何回も溜息を吐くその様子を見る限り相当悩んでいるのは明白だ、かと言って千冬君は人に何かを相談するようなタイプではない。自分で解決するのを待つしかない……それに今の私には千冬君に構っている時間もない

 

「どうしたものでしょうね……」

 

ネクロを見たという織斑一夏君達に、龍也君達のこれからの処遇、それに各国の反応……考えることが多すぎる。だけどこんなことで泣き言を言って入られない。ツバキの報告ではネクロの襲撃の際に巻き込まれた代表候補の一部はネクロと戦うためにISの改修と特殊訓練を始めているとか……ネクロと戦えば死ぬ可能性だってある、それを聞いてもなお戦うという決断をしたのだ。なら私は

 

「私の出来る戦いをするまでです」

 

戦いにおいて重要なのは前衛で戦うことの出来る人間だけではない、むしろ裏方の方が重要だといえる。

 

「あとは千冬君が早く現場に復帰してくれるといいんですけどね」

 

ふらふらと覇気のない表情でIS学園の裏の山に向かって歩いている千冬君を見ながらそう呟き。椅子に腰掛けもう1度龍也君から預かったネクロの資料について目を通し始めたのだった

 

 

 

 

 

 

私はどうすればいいのだろうか……それがここ数日私の心を埋め尽くすものだった

 

授業の合間。休み時間といった自由な時間を使い私は自分の考えを纏めようとしていた。

 

(あの時は八神を責めるようなことを言ったが、あっちが正しかったのは考えるまでもないことだ)

 

確かに強大な力は時に争いを呼ぶし、いらぬ疑いを招く……いや、そんなのは建前だ……私が恐れたのは

 

(自分の居場所がなくなる事を恐れた)

 

あの時少しでも八神の落ち度を見つけれれば。そこから自分が有利に話を進めることが出来ると判断した、だが結果は

 

(八神が正しかった。それところか)

 

疑っていた私さえも護ってくれた……そんな真似私には出来ない。私だったらあんなことを言われてまで護ろうとなんて思わない。

 

同じ歳なのに人としても戦闘者としても……そして導く者としても私は八神に劣っているということを自覚してしまった。それは今まで私が感じたことのない敗北感だった。そしてそれと同時に自分が八神よりも劣っていると認識してしまった、自分がどうすればいいのか?何をすれば良いのか?何もかもが判らない。私はごろりと寝転がりながら

 

「私は何をすればいいんだ?」

 

何をすればいい?何を言えばいい?何を考えればいい?ずっと考えていても頭の中がぐちゃぐちゃで考えが纏まらない……雲ひとつない青空に手を伸ばしながら

 

「私は何がしたかったんだろうな」

 

あの時八神を疑って……

 

あの時八神を責めて……

 

私は何がしたかったんだ?いやそれよりも何故私は剣を手にし、ISを手にした?何のために?

 

私は何か成し遂げたい願いがあって剣を手にしたはずだ……

 

私は叶えたい願いがあってISを手にしたはずだ……

 

なのに今は何をしたかったか?何を成し遂げたかったのか?

 

何1つ思い出せない……

 

「何処かで私は道を間違えてしまったのだろうか……」

 

スーツの胸ポケットから1枚の写真を取り出しそれを眺める。写真の上半分は破いてしまったが両親の姿があり、私とその両隣に一夏と一夏より少し年下の少女の姿が写った写真。写真の裏には【家族と】と書いた私の文字が書かれている。一夏にも話していない家族の事、私は妹を護れなかった。その後悔は今もずっと私の胸の中に残り続けている

 

「私には何が出来るんだろうか?」

 

何をしたいのか?

 

何が出来るのか?

 

何がしたかったのか?

 

それをずっと考えているのに何も判らない。自分はこんなにも弱かったのかと思いながら深く溜息を吐く。どうすればいいかなんて判っている。私はどこまでも青い空を見て

 

「1度手合わせを頼んでみるか……受けてもらえるか判らんがな」

 

私は剣士だ。迷ったとき答えは戦いの中でしか見つけることしか出来はしない。それ以外の方法なんて私は知らない

 

何時だった答えは戦いの中に、そして師との戦いの中で見つけてきた。今回もそれ以外の方法はないだろう……戦いの中で答えを見つける……私はそう決めてゆっくりとIS学園に足を向けた

 

迷い受け入れ嘆きながらも自身のあり方を来て進んできた八神と

 

迷いを受け入れることが出来ず、見たくない現実から目を逸らしてきた私

 

きっと今回で悩むのは最後になる。どんな形であれ私はずっと目を逸らしてきた現実を向き合うことになる。

 

そんな確信めいた予感を感じながら私はゆっくりとIS学園の地下を目指して歩いていったのだった……

 

第75話に続く

 

 

 




次回は龍也さんVS千冬さんにしようと思っています。後半は問答見たいのをいれれたらなと思っています

似ている様で似ていない龍也さんと千冬さんのあり方とかも話のテーマとしては面白いと思うのでそれでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
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