IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回はマドカとネクロ強襲です。ちょっと最初は別のイベントがありますけどね、戦闘回は2回を予定しています。それでは今回の更新もどうかよろしくお願いします



第77話

 

第77話

 

IS学園とその周囲にセットしたサーチャーの監視結果を見ていて

 

「こことここと。それにここ。IS学園の内部にネクロの反応がある」

 

サーチャーの記録にはここ数日にかけて、IS学園内部にネクロの反応があったことを示すノイズが記録されていたが……

 

「んーでも私達が気付かないってことは無いよね?」

 

「そうやよなー。私達に兄ちゃん。4重の探査を通り抜けるネクロなんて居るわけないとおもうんやけど」

 

確かに私もそう思うトップクラスの魔導師の結界を通り抜けることが出来るネクロなんて居るわけ無いと思うのは普通だが……なのはだけは

 

「特異型ですね?」

 

「その可能性が高い。ネクロの中でも極めて異質で強力な存在である。特異型では無いかと私は考えている」

 

特異型ネクロ。先日襲撃してきた「ヴォドゥン」を筆頭に特殊能力を持つネクロがいる。それが特異型だ

 

「うーん。しかし特異型なら魔力反応で直ぐ見つけられるんじゃ?」

 

「いや。恐らく今回の特異型は今までのネクロは違うはずだ。この世界に適応した特異型ネクロが生まれていてもおかしくない」

 

特異型は普通の常識では考えられない能力を持っていることが多い。今までは戦闘特化で高魔力を持つネクロが居たが

 

「そういうことか……魔力が極端に少ない、もしくは魔力を完全に隠蔽できるネクロがIS学園に侵入している可能性がある……ってこと?」

 

フェイトが私の言いたいことに気づいたのかそう尋ねてくる。私は頷きながら

 

「そう言うことだ。そして反応が最近は多く出ている。なにか仕掛けてくるような気がする……今から判れて少しIS学園の中を調べたい。何か仕掛けられていたら困るしな」

 

ベエルゼは撤退したが下位ネクロはまだ力を残している。仕掛けてきてもおかしくない状態だ、それにファントムタスクの事も気に

なる。魔力反応があったのは全部で5箇所。「学園の東側の森」「正門」「学園内のラボ」「アリーナ」「IS学園の近くの浜辺」

とりあえず学園の近くの浜辺は後回しにし、学園内のネクロの反応があった場所から調べる事しそれぞれ分かれて調査を始めた。、私はアリーナへと足を向けたのだった……

 

今までの観測データからネクロの襲撃の可能性があると考え、龍也達が調べに出たのだが……それはほんの少しだけ遅かった

 

「待ってたわよ。ファントムタスクさん?」

 

「ラクシュミ……?」

 

IS学園のセキュリテイの前でマドカに話しかける。IS学園の教師としても身分を示すバッジを身につけた女は

 

「そうよお?といっても私は端末だけどね」

 

くすくすと笑う女教師の目が反転しネクロと同じ輝きを宿す

 

「まぁお前がどうでもいい。私は私のやりたいようにやる」

 

「どうぞ?手駒は2つ貸すから好きにやってくれて構わないわ」

 

マドカはラクシュミを一瞥し、アリーナのほうへ歩き出した。カムフラージュの為のIS学園の制服を身にまとい。偽造IDも所持しているのですんなりとIS学園の中へと入っていった

 

「んふふふ……あの子は死んでもいいネクロになるわねえ……」

 

くすくすと楽しそうに笑うはラクシュミは鼻歌を歌いながらIS学園の中にと戻って行ったのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃アリーナでは一夏と楯無が訓練を終えて話をしていた。一夏は訓練のサボりを取り返すために、楯無は改修を終えたミステリアス・レイディの調整のために来ていて。ユウリは管制室でデータ取りをしていた。そして2人はどうせならと言うことで軽く模擬戦をしていたのだ

 

「ありがとうございました」

 

互いにそう一礼してから地面に座り込む一夏君。私は第1次改修を終えたミステリアスレイディを見て

 

(今までよりも反応が良くなってる。それにレスポンスも良い)

 

私の思ったとおりに動く。それにパワーも良い……はやてさん達の改修は思った以上に効果が出ていた。まだアクアクリスタルは調整中で水を操る事は難しいけど、白兵戦なら十分すぎるほどの性能を発揮してくれている。私がそんなことを考えていると一夏君が

 

「あの楯無さん。一個聞きたいことがあるんですけど」

 

「なーに?お姉さんのスリーサイズ?」

 

茶化すつもりで行ったのに一夏君は私の発言を無視して

 

「黒武士……って知ってますか?」

 

なんで黒武士の事を……内心動揺しながら

 

「急にどうしたの?それに誰にそんな話を聞いたの?」

 

そう尋ね返すと一夏君は言いにくそうに

 

「俺……今ネクロのペガサスって居ましたよね?あいつに良く会ってるんです」

 

「え?」

 

予想を越える言葉に私が驚いていると一夏は

 

「なんかあいつには倒したいネクロがいるとかで俺達と龍也を利用するって言ってたんです。龍也に会ってることがばれたら取引を

したいと言ってくれって言われています」

 

「龍也さんには話したの?」

 

「いやまだです。なんて話せば良いか判らなくて」

 

確かにそうだろうネクロと話しているなんて、なんと言えば良いのか判らないのは当然だろう

 

「それで。ペガサスは知ってたんです、俺達の訓練のスケジュールを、どうしてそれを知ってるって怒鳴ったら。黒武士に聞け、そうすれば判るって……」

 

ユウリが知っている……もしかするとネクロ関係かファントムタスクの構成員の事?ワタシがそんな事を考えていると、音を立ててアリーナの扉が開きそこから黒と金で彩られたISが姿を見せる。その操縦者は顔半分が隠れる仮面を身につけていて……その仮面には見覚えがあった……

 

(黒武士の仮面!?)

 

それは見間違えるわけが無い。ユウリと初めてあった時にユウリが見につけていた仮面だった。多少改造されているが見間違えるわけが無いのだから。そしてそれに気付いたのはユウリの方が早く襲撃者に気付き

 

『一夏!楯無!逃げろッ!!』

 

その怒声と共にアリーナの非常警報を鳴らす。それと同時に襲撃者のISの背中から何かが分裂し向かってくる

 

(遠隔操作兵器ね!)

 

一夏君もISを展開して身構えている。2人で同時にそのビット射線軸から離れた瞬間

 

「ぎっシャアアアアッ!!!!!」

 

「ウォオオオオオッ!!!!!」

 

「「!?!?」」

 

獣のような雄たけびを上げて上空から更に二機のISが降下してくる

 

(サイレント・ゼフィルス!?それにシルバリオ・ゴスペル!?)

 

そのISのシルエットは強奪されたサイレント・ゼフィルス。そして臨海学校で暴走した福音と瓜二つのシルエットをしていたが。操縦者は既にISと一体化し獣のような荒い呼吸をしながらその腕を伸ばしてくる

 

「くっ。このおっ!!」

 

一夏君が両手の白羅からエネルギークローを出現させ応戦しようとするが

 

「ギアアアアアッ!!!」

 

ゴスペルの姿をしたネクロが咆哮を上げてその爪を弾き。変わりに右拳を押し当てるすると

 

「うああああああああッ!!!!!!」

 

バリバリッ!!!!!

 

とんでもない放電と一夏君の悲鳴が重なる。それは操縦者とISの両方にダメージを与えると言われ装備することが禁止された装備。スタン・ナックルだ。しかも電圧をかなり高めているのか白式・白雪がショートしているのが見える

 

「一夏君!」

 

ガンランスでゴスペルを弾き飛ばし、今のうちに間合いを離そうとすると

 

「させると思っているのか?」

 

「し、しまっ!?」

 

足をつかまれ一夏君と一緒に地面に向かって投げつけられる。それと同時に

 

「合わせろ」

 

「ギシャアアアア!!!」

 

襲撃者は両手に持ったガンブレードの銃口を、ゼフィルスをモチーフにしたネクロは翼を分離させ4つレールガンとビームの刃を発生させ打ち出してくる

 

(避けれ……)

 

「やれやれ。嫌な予感が当たったな!」

 

「楯無!」

 

ユウリと龍也さんが割り込んでその攻撃を防ぐ……そしてユウリは襲撃者をみて

 

「マドカか……何をしに来た」

 

「知れたこと……お前と織斑一夏を殺しに来た!!!」

 

そう叫ぶと襲撃者はユウリに向かって突っ込んでいきく、龍也さんはISを展開して

 

「気を緩めるなよ。増援だ」

 

龍也さんの視線の先には黒い闇があり、そこから這い出るように無数のネクロが姿を見せ始めていた……

 

 

 

 

 

 

 

アリーナのほうから聞こえる非常警報。何かあったのではと思い簪と一緒にアリーナに向かっていると

 

「STOPッ!エリスと簪は寮に戻りなさい!」

 

「なのはさん……」

 

私と簪の前でそう言うなのはさんは

 

「2人は魔導師の適正がある。ネクロにとっては何をしても捕獲したいターゲット。だから隠れて……危ないッ!」

 

ISではなく、杖の様な物……確かデバイスのレイジングハートを構え虚空目掛けて振るうと

 

「あははは!ばれちゃった!」

 

そこから姿を見せたのはスーツ姿の女性。確か……

 

「なんで■■先生が……」

 

「どう……して」

 

確かあの人は整備課の担任教諭で……あれ?違ったっけ?

 

「考えないで。強烈な暗示を使ってる、心を壊されるよ。教えたでしょ?プロテクション……それで自分達を護って」

 

言われたとおり簡易型のデバイスとして持っていなさいと言われていたお守りを握り締める。私は黄色の、簪は青いバリアみたいのに覆い隠される。

 

「ふーん。随分と上達が早いのね計算外だわ」

 

そう笑う先生の目は白と黒が反転し、両手に闇その物なのではと思わせる黒い爪を発生させてそれをなのはさんに向けている

 

「一応聞いておこうか……LV4。お前の目的は何?」

 

「さぁ?答えると思って!」

 

ヒュンッ!!!

 

鋭く腕を振るうとそこから三日月形の刃が飛び出し私と簪に向かってくる

 

「子供ものプロテクションなんて簡単に……」

 

ガキンッ!!!

 

耳を塞ぎたくなるような金属音と共に爪が砕け散る。なのはさんはその隙に杖を槍のように構えて

 

「馬鹿だね。私達が用意したデバイスだよ?魔力の増幅機能くらいつけてるよ!」

 

一瞬で間合いを詰め踏み込みのスピードを乗せた強烈な突きを繰り出した

 

「そうねえ。読み違えたわ!」

 

槍のようにレイジングハートを構え突っ込んでいくなのはさん。本来のスタイルは魔法による弾幕戦らしいが、ここはIS学園の通路。幾ら結界とかで護っても限界がある、それを理解したうえでの近接戦闘。状況判断能力そして自分の得意な戦い方を封じられても十分に戦うことの出来る戦闘経験。

 

(これが別の世界の人の戦い方……)

 

魔法と言うものを教わり、ISとの両立を始めたばかりの私では到底出来ないだろう……自分の戦い方、戦闘知識、状況把握。その全てが高い次元で両立されているからこそ出来る戦いかただ。爪と槍のぶつかり合いで起きる火花を見ながら手の中で輝くペンダントとヤタガラスの待機形態である。メタルブラックのブローチを思わず見つめて

 

(私もあんな戦いが出来るようになるのかな)

 

魔導師として魔法が使えると聞いた時は嬉しかった。だけどそれだけでは駄目なんだ……私と簪は目の前で繰り広げられる魔法使いと異形の戦いを食い入るように見つめたのだった……

 

 

だがこの戦いは同時に別の場所でも起きていた……

 

「なんや?お前?随分と妙な気配をしとるな?」

 

「うふふふ……さすが夜天の女神とだけ言っておきましょうか?」

 

「その余裕なんか腹立つなあ?まぁええわ、シェン。クリス下手に動いたらあかんで?私は広域殲滅やで巻き込んでまう」

 

「設備とかは大丈夫なの?」

 

「知らん、そんなのは私の管轄外や」

 

「いいの!?破壊して!?」

 

「命を大事に、物は壊しても直せば良い、私は知らんけどな!!!」

 

そう言うが速く魔力弾をばら撒き始めるはやて。当然辺りの施設や地面に次々にクレーターが発生していく。クリスとシェンの悲痛な悲鳴はガン無視。ブラッディダガーを連射し、魔力刃を飛ばしまくるはやて。ネクロは観察するような眼差しでその攻撃を回避することに徹していた……

 

「侵入されているなんて思っても無かったよ!!」

 

「つっとと!かなり離れていると思っていたんですけどね」

 

「甘いよ。ネクロの気配を感じて普通に移動してくると思う?」

 

フェイトの手に風が集まり渦を巻く

 

「なるほど、風による加速……聞いていたのより遥かに早いようですね?」

 

「速いだけじゃないけどね!」

 

腕を振るい、風の刃と雷の刃を同時に飛ばしながらバルデッシュを構えて

 

「ヴィクトリア、弥生!下がってて、そのISじゃ組み付かれたら感染する!」

 

そう叫びながらネクロをヴィクトリアと弥生から引き離すために攻撃を仕掛ける

 

「速いわねぇ……避けるのが手一杯」

 

はやてやなのはと戦っているネクロと同じように、フェイトの動きを観察しながら回避に徹するネクロ。全く同じタイミングで、全く同じ顔をした3体のネクロと3人の魔導師が戦闘を開始したのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナで警報が鳴り始めたころ……学生寮の寮長室では

 

「あ……うあ?……ここは……」

 

若干の頭痛を感じながら目を覚ます。そして暫く呆然としていたが徐々に思考がハッキリしてくる。八神の問い掛けにずっと忘れていた大切な者のことを……

 

「何か身が軽いな……気のせいか」

 

どれくらい寝ていたか判らないがとてもすがすがしい気分だ。しかし龍也に言われたとおり自分の罪と言うのも自覚した……今まで自分はなんと幼稚な事をしてきたのか?今からでも償えるのか?と考えることは色々ある……と再び思考の海に浸ろうとしていると気付いた

 

「警報!?またネクロなのか!?」

 

ちいっ寝すぎて感覚が鈍っている!舌打ちしながら身体を起こすがやはり身体の重みを感じて思うように動けない

 

「ん?なんだこれは」

 

とりあえず髪を整えて着替えればいいと思い机の上を見ると。見覚えのない怪しげな栄養ドリンクの瓶と見たことない金属のボックスが置かれていた

 

「八神か?」

 

金属のボックスに触れるとそこからホログラムのようなものが浮かび上がり

 

『あーこれを見ているということは目を覚ました頃だと思う。まずはまぁ好き勝手言って悪かった、それに殴りすぎて悪い』

 

頬を掻きながら苦笑をする八神に思わず噴出しかける。思ったよりナイーブな奴なのかもしれない

 

『横に置いてあるのは魔導師が良く使う栄養剤だ。味はまあ……そこそこだ。たぶんしんどいので飲むといい。それとボックスの中に適当に武器を入れておいたので打鉄にでも搭載するといい。あの模擬戦で互いに帳消しだ、力を貸してくれることを願う』

 

「私の方が悪いと思うんだがな……」

 

とりあえず今のネクロの襲撃を乗り切ったら謝ろう。それがいいと思いながら栄養剤の蓋を開けて一気に煽る

 

「むぐう……これは……酷いな」

 

漢方を纏めて4種類くらい飲んだような苦味とえぐみが舌を襲うが、さっきまで感じていた頭の痛みと身体のだるさは消えた。私は机の上におかれていた金属のボックスをスーツのポケットに突っ込みそのままアリーナのほうへと走りだした

 

 

自分がやるべきことは判っている……

 

自分が犯した罪も知った……

 

償う方法なんて無いのかもしれない……

 

ならばその罪は背負っていこう、何時までも……

 

そして……私が剣をとった理由は今も昔も変わらない……

 

「大切な家族を護るためだけにある」

 

あの時私はマドカから手を離してしまった……

 

一夏を護りきる事ができず、一夏は頭をぶつけて父と母そしてマドカのことを忘れた……

 

今度は絶対に護りきると思い、剣を手にした……

 

そしてISを手にした。護るための力として……

 

だが結局私のしたことはなんだったのか?

 

世界最強なんて言われて、初心を忘れてしまった……

 

何のために力を得たのかさえ忘れて……だが私は自身のあり方を漸く思い出せた……

 

たった数年でその想いを忘れてしまった……それほどまでに忙しく振り返ることなど出来ない毎日だったが

 

もう忘れることは無いだろう……あの時の剣を取ったときの想いを……

 

 

 

第78話に続く

 

 

 




バトル開始の前の話でした。次回はガチガチの戦闘回で行こうと思います。それと少しだけですが後半で出てくるヤバイネクロも出そうと思っています。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします
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