IS~現れたる神なる刃【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです、今回はVSセシリア戦になります。上手く表現できているか自信は無いですが。どうかよろしくお願いします


第8話

 

第8話

 

日曜日…龍也の部屋にて

 

「さて、私が調べた「セシリア・オルコット」とその専用IS「ブルー・ティアーズ」についての事を話そう」

 

「その前に質問だ、何故お前のベッドは仕切りで囲われているんだ?」

 

俺がそう尋ねると龍也は悲しそうに

 

「下手をすると襲われるからだ。これが私の最後の防衛線だ」

 

「すまなかった」

 

聞いてはいけないことだった、予測できた答えに俺は即座に謝罪した

 

「まぁ。それは置いといてだな。セシリアのIS「ブルー・ティアーズ」だが、中距離射撃戦特化型のISだ。武装は機体名にもなっている「ブルー・ティアーズ」というビットだ。これは6機あって。4機は光学、残り2機はミサイルを放つ事が出来る。これは推測だが、恐らくこれとは別に「ビーム・ライフル」と近接用の剣を装備していると見て間違いないだろう」

 

龍也に公開されている「ブルー・ティアーズ」の情報を見せられながら、話を聞く

 

「ほうほう、んで?俺のISの武装は…?」

 

「知らん。お前が知ってるんじゃないのか?」

 

「…いや、俺も知らん。千冬姉は楽しみにしていろとしか教えてくれなかった」

 

「「……」」

 

2人して黙り込む…敵の情報が判っているのに、自分の機体の事が判らない…なんという事態だ…

 

「まぁ…恐らく近接用だろう」

 

「かな?」

 

俺が自信無さげに尋ねると龍也は

 

「射撃武器は空気抵抗や・相手の武装との干渉とか、計算しないといけない事が多いからな。多分射撃型ではないだろう」

 

「そうか…ならそんなに不安に思うことは無いかな?」

 

接近戦には自信があるし、相手の情報もわかった。そこまで不安要素は無い筈だ

 

「まっ、そういう訳だ。怪我しない程度に頑張れ」

 

激励してくれる龍也に

 

「おう!」

 

俺はそう返事を返し、龍也の部屋を後にした…

 

 

 

龍也と一夏が話をしている頃、寮の一室では

 

「…失敗したの?珍しいわね。エリスちゃん」

 

「…さも当然という表情で私のベッドに寝転がらないで下さい。楯無。八神龍也は私達の予想を遥かに越える人物ですよ」

 

私が自室に帰ると青い髪の女生徒がさも当然という表情で居て、呆れながら言うと

 

「んー良いじゃない。そんなに目くじら立てなくても♪」

 

この人は本当に…私の目の前に居る女生徒「更識楯無」はIS学園の生徒会長であり、私を無理やり自分の部下にした要注意人物だ…そのくせ人を魅了する才能を持つ、厄介極まりない人物だ

 

「それで、接触してみてどうだった?」

 

「…そうですね。本当に私と同じ歳かと思いましたよ。身のこなし・纏う雰囲気・達観した反応…どれも16歳で身に付けれる物ではないかと…」

 

客観的に見た龍也の事を話すと

 

「そう。それで私達の敵そう?」

 

「敵ではないでしょうね。もし敵なら私は排除されたでしょう」

 

ナイフを手に持った瞬間に殺されていただろう…

 

「ふーん…エリスちゃんにそこまで言わせるなんて…興味が沸いたわね」

 

「……これは私が依頼された事です。余計な茶々は入れないで欲しいです」

 

私がそう言うと楯無は

 

「んふふ♪なに?その乙女な反応…もしかして惚れた?」

 

「ぶふぉっ!?げほっ!げほっ!!!」

 

丁度紅茶を飲もうとした瞬間にそんな事を言われたので、思わずむせて咳き込む

 

「…えっ?本気なの?」

 

「勝手に自己完結しないで下さい!!!まぁ…その龍也君は私の好みのタイプではありますが…命の危険を晒すつもりは無いです」

 

金と白の悪魔さえ居なければ、本気に成っても良いかと思うほどの人物だが。如何せん金と白の悪魔が危険すぎる…

 

「でもさ、えーと…高町さんとハラオウンさんは八神君の彼女って訳じゃないんだし…アタックしてみても良いんじゃない♪」

 

「…あの悪魔の目を見ればそんな事、言えないですよ」

 

あの敵を見るような目…そして圧倒的な負のオーラ…本能的な恐怖を感じる

 

「まぁ、あの子は私と同じタイプだと思うけどね」

 

「…どういう意味ですか?」

 

意味ありげな笑みを浮かべる楯無に尋ねると

 

「人の心を掴む才能を持ってるって事よ♪きっとエリスちゃんも本気になっちゃうんじゃない?」

 

「出てってください!!」

 

枕を投げつけると

 

「っとと。もうそんなに怒らなくても良いじゃない。恋せよ乙女って言うじゃない?」

 

楽しそうに笑う楯無

 

「殴りますよ?」

 

握り拳を作りながら言うと

 

「あ、仕事が残ってたんだった!戻らないと!じゃーねー!!」

 

ピューっと走り去る楯無を見送り、椅子に腰掛け

 

「全く…楯無は」

 

ぶつぶつ文句を言いながら、引き出しを開ける

 

「…試合のチケット買えて良かったです」

 

月曜にある、1組の代表を決定する為の試合の最前列の席のチケット。少々割高だったが…買ってしまった

 

「…これは偵察なんです、龍也君の力量を確認する為のものでやましいことは何もないんです」

 

自分に言い聞かせるようにそう呟き、私は引き出しを元に戻した…

 

 

 

月曜日 ISアリーナ

 

「ISまだ来てないのか?」

 

私がそう尋ねると一夏は俯きながら

 

「ああ…まだ来てない」

 

一夏ではなく隣の箒が答えてくれる、一夏というと

 

「…全く山田君は何をしているのだ。一夏のISがまだ来てないとは」

 

「…千冬姉?いい加減俺を解放してくれないか?」

 

「だが断る」

 

織斑先生に抱き抱えられ疲れた表情を浮かべていた

 

「…あれ何時からだ?」

 

「1時間前からだな。実にうらやま…げふんげふん!」

 

「…まぁ良いけどな」

 

羨ましいと良い掛け咳き込む箒を見ていると

 

「織斑君!織斑君!!織斑君!!!」

 

山田先生が一夏の名を連呼しながら駆け込んでくる

 

「来ましたよ!織斑君の専用IS!!」

 

「え?」

 

「そうか、ではすぐに準備をしろ、アリーナを使用できる時間は限られている、本番で物にしろ」

 

「はい?」

 

「この程度の障害、男子たるもの軽く乗り越えて見せろ」

 

「あの?」

 

困惑顔の一夏に捲くし立てるように言う山田先生達…

 

「いや…フォーマットとフィッテ…」

 

私が3人を止めようとした瞬間

 

ゴゴン…

 

重い駆動音を立てて、ゆっくりとピット搬入口が開き始めた…そして向こう側には「白」が居た。眩いばかり純白のISがその装甲を解放して操縦者を待っていた

 

「これが…」

 

「はい!これが織斑君の専用IS「白式」です!!」

 

一夏がゆっくりと白式に近付くが

 

「待って下さい!フォーマットとフィッティグもせずに、セシリアと戦わせるのは無謀です」

 

幾らなんでも無茶過ぎる、私が止めに入ろうとすると一夏が

 

「大丈夫だ。龍也」

 

「しかし…」

 

「箒が言ってただろ?「この程度の障害、男子たるもの軽く乗り越えて見せろ」って…俺はこんな所で立ち止まれない、だから大丈夫だ」

 

一夏の目を見る、自信に満ち溢れたその瞳には強い決意の色が見て取れた

 

(本人が不安に思ってないのに…余計なお世話だったか…)

 

「触れれば良いのか?」

 

「そうだ」

 

一夏が私の横を通り、白式の前に立ってその装甲に触れる…

 

カシュッ!!

 

音を立てて白式が一夏に装着されていく

 

「ISのハイパーセンサーは問題無く動いているな?気分はどうだ?」

 

心配そうに尋ねる織斑先生に一夏は

 

「大丈夫、千冬姉。行ける」

 

手を開いたり閉じたりしながら言う一夏に

 

「……」

 

箒は何かを言いかけ、それでも何を言えば良いのか判らず迷っている様な素振りを見せる。それに気付いた一夏は

 

「箒」

 

「な、なんだ?」

 

「行って来る」

 

「あ…ああ!勝って来い!!一夏!」

 

「おう!」

 

頷きピットゲートに進んで行く一夏は、私を見て

 

「龍也、次はお前も試合をするんだろ?」

 

私は勝った方と試合をするという話になっているので頷くと

 

「そうか…勝てるか判らないが…出来たらお前と勝負をしたいな」

 

「ふっ、気が早いな。今は目の前に集中しろ、足元をすくわれるぞ?」

 

私がそう言うと一夏は、それもそうだなと頷き。アリーナへと飛び出した…

 

 

 

 

「最後のチャンスを上げますわ」

 

俺がアリーナに飛び出すと同時にそう声を掛けてくる、セシリアは、鮮やかな青色のISを身に纏っていた、特徴的なフィン・アーマーを4枚従えどこかの騎士のようにも見える

 

「チャンスって?」

 

俺がそう尋ねるとセシリアは

 

「私が一方的な勝利を得るのは自明の理。ですから今ここで謝るというのなら、許してあげないことも無くってよ?」

 

そう言って笑うセシリア、それと同時に白式から、警告が入る…向こうは戦闘態勢に入ったみたいだな…俺は大きく息を吸い込み、集中する…湖面に落ちる一滴の雫をイメージする…それと同時に研ぎ澄まされていく感覚を全身で感じる

 

「そう言うのはチャンスとは言わないな」

 

「そう…残念ですわ…それなら…」

 

警告!敵IS射撃体勢に移行!トリガー確認、初弾エネルギー装填

 

「お別れですわね!!!」

 

キュインッ!と言う音が聞こえると同時に俺は横に跳んでいた…俺が居た場所にレーザーが突き刺さる

 

「避けた!?」

 

驚くセシリアに

 

「悪いな、もうとっくに俺は臨戦体制だ!」

 

極限まで集中していて良かった。放たれたレーザーにもしっかりと反応できた…

 

「そう、なら手加減は必要ないですわね!!!」

 

放たれるレーザーを紙一重で回避する…

 

(くっ!白式が俺の反応についてこれてない!)

 

セシリアの手の動きと周囲の空気の流れで、何処を狙っているかは判る、だが俺の反応に白式が反応できず。紙一重になってしまう…

 

(何か武器を!)

 

回避し続けるのも限界が来る、白式に装備を尋ねると。すぐに展開可能な装備の一覧が現れる

 

「…一個しか無いんだが…?」

 

近接ブレードとしか表記されない…えっ?武器ってこれだけ?だがこの困惑が良くなかった

 

ズドンッ!!

 

「くうっ!」

 

左肩をレーザーに撃ち抜かれる。相手は仮にも代表候補生…この隙を見逃すわけが無い!しかも俺は1度集中力が切れてしまった…切れてしまった集中力では…

 

キュイン!!キュイン!!!

 

連続して放たれるレーザーに反応しきれない!連続でレーザーを喰らってしまう

 

「ふふ、どうやらそれが限界みたいですわね?さあっ!!踊りなさい!!私。セシリア・オルコットとブルー・ティアーズが奏でるワルツで!!!」

 

俺の動きを先読みして放たれるレーザーの嵐を回避しながら

 

「ええい!白式武器を展開してくれ!!」

 

キイィィン…

 

高周波の音と共に、俺の右腕から光の粒子が放出される…それは手の中で集まり、すぐにその形を形成した…片刃のブレード…刃渡り1.6メートルはある刀…それが俺の武器

 

「中距離射撃型の私に。近距離格闘装備で挑もうだなんて…笑止ですわ!」

 

すぐさま放たれるレーザーを刀で弾く

 

「なっ!?先ほどまでと動きが違う!?」

 

驚くセシリアに刀を向け

 

「悪いな、剣士は刀1つで身のこなしが変わるんだよ…覚えとけ!!!」

 

レーザーを切り払いながらセシリアに接近戦を仕掛けようとするが…

 

「近付けさせなければいいのですわ!!!」

 

放たれるレーザーの嵐…

 

(引くわけにはいかない…)

 

俺はこんな所で立ち止まれない…俺は再び意識を集中し、試合に意識を向けた

 

 

「…35分…大分持ったほうですわね?褒めて差し上げますわ」

 

「そりゃどうも…」

 

白式が俺の反応についてこれず、いくらか被弾しシールドエネルギーの残量は100ちょっと…実体ダメージはあと少しで中破というところだ…何度もレーザーを弾いた刀はとっくに大破していてもおかしくないが。まだその姿を保っていた…思ってたより頑丈な刀だ

 

「ブルー・ティアーズを所見でこうまで耐えたのはあなたが初めてですわね」

 

自分の周りに滞空するビットを撫でるセシリアはにっと笑い

 

「ですが、それもここまで…フィナーレと参りましょう!!」

 

ビットが2機多角的な角度で迫ってくる

 

「くっ!」

 

上下に回ったビットから放たれるレーザー、そして回避先には既にセシリアのライフルの照準が合っている

 

「左足、いただきますわ!」

 

装甲の無い場所に照準があってるが判る、そこに攻撃を喰らえば俺の負け…ならば

 

「ぜああああッ!!」

 

無理やり加速し、俺はセシリアのライフルの銃身にぶつかった。その衝撃で砲口がそれる

 

「なっ!?無茶苦茶しますわね!けれども無駄な足掻き「無駄じゃない!!!」…ッ!」

 

距離を取りながら、左手を振るセシリア…やはり俺の考えは当たってる!

 

「はっ!!」

 

放たれたレーザーを回避し、ビットを1機両断し、そのままの勢いで、セシリアに斬り込む

 

「くっ!」

 

後方に回避し、左手を振るセシリアに

 

「ただ闇雲に接近したんじゃない!お前のブルー・ティアーズは命令を送らないと動かない!!そして…」

 

ズガンッ!!!

 

今正にレーザーを放とうとしていたビットを撃墜しながら

 

「その時、お前はそれ以外の攻撃が出来ない!制御に集中しているからだ、どうだ?違うか?」

 

「……」

 

返答は沈黙…だが気配が大きく揺れた…動揺してるのは間違いない

 

「俺は勝つ、行くぞ!セシリア!!」

 

俺は刀の切っ先を下に向け、セシリアに向かって行った…

 

(見える…)

 

限界まで高まった集中力のおかげか、それとも白式のおかげか…放たれるレーザーがしっかりと見える

 

「はっ!」

 

突撃と共に振り下ろした刀でビットを撃墜し。回り込んできていたビットに蹴りを叩き込み、弾き飛ばす

 

「はあああッ!!」

 

腰だめに刀を構え必殺の一撃を放とうとした直後

 

「かかりましたわね?」

 

セシリアが笑うのが見える…そしてセシリアのスカート状のアーマーの突起が外れ、宙に浮かぶ

 

「おあいにく様!ブルー・ティアーズは6機あってよ!!!」

 

勝利を確信するセシリア…そして放たれるミサイル…

 

ドガアアアアンッ!!!

 

凄まじいまでの爆発音と共に俺の視界は遮られた…

 

 

 

ここまでやるとは…正直驚きですわ…6機のビットのうち3機は撃墜され、今も間合いに飛び込まれ、危ういところだった…

 

(ですが…私の勝ちですわ)

 

今まで使わずに隠していたミサイル…それが命中して。私の勝ち…私が勝利を確信していると

 

「悪いな…お前のビットが6機あるのは知ってるんだよ!!!」

 

煙を突き破り、織斑一夏が飛び出してくる

 

「なっ!?直撃の筈!どうして?…それにそのISは!?」

 

思わずそう尋ねかけ気付いた…織斑一夏の纏うISの姿が変わっていることに…先ほどまでとは違うその装甲を見て気付いた…

 

「まさか…1次移行!?あ…あなた、今まで初期設定だけの機体で戦っていたというの!?」

 

初期化・最適化もしていない機体で…まだ自分用にもなってない機体であそこまでの動きをしていたと言うのか?私は信じられないものを見たと感じていた…全てのISは初期化・最適化を経て、その人の専用の物になる、それをしなければ碌に動けない筈なのに…

 

(今まで回避や。迎撃は全てこの人の実力!?)

 

素晴らしい回避を見て、きっとISの処理が高いおかげだと思っていたが。全て織斑一夏の実力だと知って驚愕していると

 

「俺は…世界で最高の姉さんを持ったよ」

 

「は…?あなた何を言ってるのですか?」

 

てに持つ刀を見て呟く、織斑一夏に尋ねると

 

「俺も、俺の家族を守る…取りあえずは、千冬姉の名前を守るさ!」

 

「だからさっきから何の話を…ああもう面倒ですわ!」

 

何を言っているのか判らない。それに下手に長引かせると不味い気がする…私はそう判断し、ビットを操作したが…

 

「遅い!!」

 

ザンッ!!

 

鋭い斬撃音と共に爆発する、ビット

 

「言った筈だ!刀1つで身のこなしが変わるってな!!」

 

刀を下段に構え突っ込んでくる織斑一夏…避けなればいけない…そう判っているのに

 

(何て…綺麗な目…)

 

強い意志の込められたその瞳に魅了され、私は動けずその場に浮かんでいるだけだった…

 

「おおおおおッ!!!」

 

裂帛の気合と共に放たれた斬撃が私を捉え次の瞬間、決着を告げるブザーが鳴り響いた…

 

「試合終了!勝者!織斑一夏!」

 

私の負けみたいですわね…それにしても…織斑一夏…ですか、興味が沸きましたわ…私は勝ち名乗りを受け喜んでいる、織斑一夏に背を向け、自分の来たピットに向かった…

 

 

 

「勝ったか…」

 

私はモニターを見ながらそう呟いた、僅かな勝機…それを残さず掴んだ一夏。どうやら一夏は私の予想を上回る潜在能力を秘めているようだ…

 

「龍也さん、凄く嬉しそうな顔をしてますよ?」

 

「ん?なのは、何時の間に…」

 

何時の間にかピットに来ていたなのはにそう尋ねると

 

「次は龍也さんの出番ですから、激励に」

 

ああ…そうか、次は私か…

 

「そんな必要はないがな。まっ、行って来るさ」

 

「行ってらっしゃい」

 

なのはに見送られながら、私はISを展開し。ピットから飛び出した…

 

「それがお前のISか…」

 

「そう、これ私のIS、零式さ」

 

黒い重厚な装甲と、張り出した大きなショルダーパーツを持つISを見ながら言うと

 

「ま、話はここまでだ…龍也。真剣勝負と行こうぜ」

 

「ふふ、ああ…その通りだな」

 

一夏はやる気満々という感じだ…これ以上待たせるのも悪い

 

「行くぞ!龍也!」

 

「来い!一夏!」

 

私達は試合開始のブザーを待たずに戦闘を開始した

 

「ドリルナックル!!」

 

ギュイーンッ!!!

 

両拳の装甲が変化し高速回転を始める。そして背中のブースターで接近し拳を突き出す

 

「でやああッ!!」

 

一夏は刀でそれを弾き、距離を取ろうとするが

 

「甘い!ドリル・ブーストナックル!!!」

 

「なあッ!?…くうっ!!」

 

左拳を射出する、驚いた一夏はそれをまともに受け吹き飛ばされる

 

「おおおっ!!」

 

空中で射出した左拳を回収し、そのまま殴りつける

 

「おおおっ!!!」

 

ガギーンッ!!!

 

ドリルと刀が追突し火花を散らす

 

「「オオオオオッ!!!!」」

 

お互いに押し切ろうとするが、力が拮抗し。お互いにそこから先に進めない

 

「でやあッ!!」

 

「むっ!」

 

一夏が隙を突いて蹴りを叩き込んでくる、咄嗟の事で反応できず蹴り飛ばされる

 

「くーなんて馬鹿力だ」

 

「悪いな、それが取り得の機体なんだよ」

 

零式は装甲と攻撃力に特化した機体だ。それについて文句を言われても困る

 

「はっ!それでこそだ!!」

 

刀を構え突っ込んで来る一夏

 

「バトルマニアかお前は?」

 

苦笑しながらその斬撃を受け流し。拳を振るう

 

「失礼な事を言うな!俺は別に争いごとが好きって訳じゃないぜ!」

 

「その割には楽しそうだが?」

 

振るわれる刀を両拳で防ぎ、反撃しながら言うと

 

「今の俺とお前、どれくらいの差があるのか…それを知りたいだけだ!!!」

 

踏み込んで振るわれる刀…それを回避し

 

「ふむ…そうか…では本気を出さないと失礼だな」

 

一夏がそう思っているのなら、全力を出すのが礼儀というもの…それで一撃で終ったとしても、一夏も納得するだろう…

 

「我は神なる剣なり!」

 

バキンッ…

 

両肩の装甲が外れ1つなる。そしてそこから刃が形成され巨大なバスターソードになる

 

「我が眼前に立つものは全て打ち砕くのみ!!」

 

ブオンッ!!!

 

刃渡り3メートルはある、巨大な剣を振るい正眼に構える

 

「それが…お前の武器か」

 

「「斬艦刀」…耐えれるかな?私の一撃を行くぞッ!!一夏ぁッ!!!」

 

「来い龍也!!!」

 

ブン

 

一夏の持つ刀の刀身が開き、エネルギーの刃を展開する

 

「克つ目せよ!これぞ我が必殺の一撃!!!斬艦刀!疾風迅雷ッ!!!」

 

「おおおおっ!!!!」

 

背中のブースターを全開にし。一夏目掛けて突っ込む

 

「なっ!?は、速い!?」

 

零式の速度に驚き一瞬硬直する一夏、その瞬間を見逃さず通り抜け様に、斬艦刀を一閃する

 

「ぐっ!!!うオオオオッ!!!」

 

何とか直撃を防ごうとする一夏だが

 

「遅い!!!一刀両断ッ!!!」

 

迎撃に出るタイミングも、動き出すタイミングも全て遅れていた一夏は、もろに斬艦刀の一撃を喰らい吹っ飛ぶ

 

ドゴンッ!!!

 

「ぐはっ!」

 

壁に叩き付けられ苦悶の声を上げる一夏と同時に

 

「我が斬艦刀に断てぬ物無しッ!!!」

 

斬艦刀を大きく振り上げ、私は勝ち名乗りを上げると同時に

 

「勝者!八神龍也!!」

 

織斑先生による私の勝利宣言が発せられた…

 

「一撃かよ…信じられねえ…」

 

ピットで着替えながら言う一夏に

 

「ふふふ、言っただろう?火力が取り得の機体だと」

 

「いやいや。尋常じゃねえって。あの破壊力、1発でシールドエネルギー持ってかれた上に身体も痛いんだが?」

 

脇腹を擦りながら文句を言う一夏に

 

「もっと早く動けば、耐えれたかもな」

 

直撃だったから一撃で決まったが、もし刀…雪片で止める事が出来たら、耐えれたかもしれないというと

 

「まだ。俺が未熟だったわけか…龍也…また勝負してくれよ」

 

また勝負してくれと言う一夏に

 

「勿論だ」

 

そう返事を返し、私は着替えを追えピットを後にした・・

 

「何の用かな?箒」

 

ピットから出ると同時に腕を組んで、私を睨んでいる箒にそう尋ねると

 

「お前に用は無い、私は一夏に用があるんだ」

 

ぶすっとした表情でそう言う箒に

 

「そうか、それは悪かった…そうそう一夏は喉が渇いてると言っていたな…何か買っておいてやったらどうだ?」

 

にやりと笑いながら言うと箒は

 

「…そうか…それもそうだな、何か買っておいてやるか…」

 

うんうんと頷く箒の横を通り抜け、私は寮へ戻った…寮へ戻る途中、小気味良いバシーンッ!!と言う音が響いてきたが、私は特に気にも留めず自室へと戻った…

 

 

 

「…凄い」

 

私は思わずそう呟いた…龍也君の実力を見ようと思ってみていたが…予想を遥かに越えていた…しかも

 

「あの子。まだ全力じゃないわね?」

 

「楯無?貴女も見てたの?」

 

背後から言われ驚きながら振り返ると、

 

「当然よ。だって気になるじゃない。八神龍也君の実力、まぁ今回のは全力じゃなかったみたいだけどね?」

 

上品な笑みを浮かべる楯無に

 

「やっぱりそう思う?」

 

「動きを見れば判るわよ、大分手加減してるってね?」

 

どうやら私と同意見のようだ。楯無は私の隣に腰掛けながら

 

「見たところ、八神君のISは防御力・破壊力特化型ね。しかも操縦者の剣技を100%トレースしてる。他にも技のバリエーションがあると見て良いでしょうね」

 

貴女と同じタイプね?と付け足す楯無、私のISも同じタイプだから良く判る

 

「うーん…私でも勝てないかも」

 

考え込みながら言う楯無…学園最強を持ってしても勝てないと言わしめる龍也君。一体どれ程の実力を秘めているのだろう?

 

「まぁ、長い目で調べていきましょう。八神龍也という人間をね?」

 

楽しげに笑う楯無はそう言うと、アリーナから出て行った…私は暫くその場にいたが、これ以上収穫は無いと判断しアリーナを後にした…

 

 

第9話に続く

 

 




うーん。ISでの戦闘描写はとても難しいですね。まだまだだと改めて感じました、要修行ですね。それでは龍也さんのIS紹介をして終わりたいと思います

零式(名前こそ零式ですがグルンガスト零式ではありません)

重厚な漆黒の装甲を持つIS。破壊力・防御力に特化している、また装甲の随所にブースターを持ち、機動力も高い
肩の大きく張り出した装甲は分離し、巨大なバスターソードへと変化する(イメージはスレードゲルミルの斬艦刀です。)その他の武装として胸部の荷電粒子砲に両拳の装甲が変化するドリルナックル。更にそれを射出するドリルブーストナックル。両足の装甲に搭載された小型ミサイルを持つ、見た目の重厚さからは想像できないが。拳・脚を使った格闘戦にも長ける、欠点として遠距離攻撃の武装が殆ど無いが。そこは龍也自身の技量と戦闘経験でカバーしている。世代で言うと第2世代と第3世代の中間に該当する機体である
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